メインメニュー

Electric Emotional Entertainment Reserch Institute
 本「メインメニュー」は、話題ごとに古い順を原則につながりを考慮して並べています。

*更新情報(新規登録は右記「最新記事」をご覧ください)
 17/06/18:CSSで本文幅をさらに10px増やしました。
 17/06/17:「UD-503を試す」にCreatorsUpdate問題について追記しました。
 17/06/03:CSSでフォントをメイリオに変更、それに伴い本文幅を10px増やしました。
 17/06/02:CSSでフォントサイズを13→15px,行間を1.6→25pxに変更しました。
 17/06/01:「最新記事」を一番上に移動しました。
 17/05/20:プラグインのhtmlを書き換えて「ERIへようこそ」からimage領域を消しました。
 17/01/02:「ボストン世界選手権でフィギュアエッジ判定」にケイトリンの事例(中国2016)を追記しました。
 16/12/31:「デジタルフィルタが復元するサンプル精度」にホワイトノイズデータの結果を追記しました。
 これより前


・007:諸事
・008:AVC基本コンセプトと使用機材履歴


【PC-Audio】
・053:ファイルオーディオの基礎知識
・129:デジタルオーディオの基礎知識 (&PC-Audioの遊び方&チューニングコンセプト)
・066:デジタルデータはコピーで劣化するか
・089:リッピングソフトによる「ビット品質差」は存在するか (同じ0/1に音質差はあるか)
  ・140:リッピング環境による「ビット品質差」は存在するか (&仮想ドライブ効果考察)

■リッピングする
・015:WAVフォーマットを理解しておく
・052:音楽CDのエラーとは何か
・013:PureReadの効能
  ・045:PureRead2は進化しているか
  ・139:PureRead3+は進化しているか (&セキュアリッパー効果考察)
・014:リッピング条件が異なるとリップされたデータは変化しているか
  ・082:ダメージディスクでは何が起きているか (リッピングまとめ)
  ・083:光学ドライブのダメージディスクリッピング得手不得手
・051:EACやiTunesが「エラー訂正」しているのか
  ・068:EACと新旧ドライブ
・084:音楽CDのエンファシスとは何か
・091:オフセットとプリギャップはリッピングにどう影響するか

■送る
・009:WASAPIおそるべし
・018:デジタルケーブルで音は変わるか
  ・071:HDMI光アイソレーション
・022:デジタル転送時にデータは変化しているか
  ・080:検証用デジタルデータ操作法
・040:デジタルなのに音が変わるワケ
  ・070:DAC方式とDSD再生
・039:ppmがジッタなのか
  ・050:アシンクロナスモードはフロー制御しているか
・114:インターフェイスとDAC事情から「ジッタ」について理解しておく
  ・115:ジッタ対策に何ができるか考える
・078:iTunes10と11で音質は異なるか:AAC編
  ・079:iTunes10と11で音質は異なるか:WAV編
・081:プレーヤソフト設定とデータ仕様が違うとビット深度はどうなるか

■鳴らす(USB→S/PDIF)
・010:PCセレクト(1):ONKYO製HDC-1L
・011:DDCセレクト(1):ONKYO製SE-U55SX
  ・024:SE-U55SX電源を安定化電源で
・041:DDCセレクト(2):RATOC製REX-Link2EX (USB-I/Fをワイヤレス化)
  ・042:REX-Link2EX電源をeneloopとかレギュレータで

■鳴らす(HDMI)
・023:SACDのDSD再生から始めるHDMI-Audio (&HDMI規格まとめ)
・044:PCのHDMIでハイレゾ&マルチ再生を試す (915GME&H55で味見)
・061:PCセレクト(2):J&W製E350-GT (S/PDIFからHDMIへ宗旨替え)
・062:PCセレクト(3):GIGABYTE製GA-E350N-USB3 (HDMI-Audio構築&UpSampling)
  ・063:HDMIリンクスピードと音質 (&HDMIモード詳細)
  ・072:Audio-I/FとしてのHDMIデバイス変更

■鳴らす(USB)
・090:DACセレクト(1):SONY製UDA-1
  ・118:UDA-1を「なんちゃってNOS-DAC」として活用する
・122:Audio-I/FとしてのUSB検討
・123:PCセレクト(4):GIGABYTE製GA-X79-UD3 (パワーオーディオに宗旨替え)
・126:DACセレクト(2):TEAC製UD-503
  ・127:UD-503のデジタル処理を確認する

■いじる
・029:OSチューン
  ・020:OSのbit数やバージョンと音質
  ・056:Fidelizer導入記
・046:H/Wチューン
  ・073:クロックや電圧と音質
  ・074:DIMMと音質
  ・077:CPUコア数と音質
・064:プレーヤソフト制御法

■ハイレゾ
・065:ハイレゾファイルの中身はハイレゾ(良マスタリング)か
  ・134:ハイレゾ商品の出自とその意義
    ・151:ハイレゾ商品の実際
・110:ハイレゾフォーマットの効能を聴き比べるには
  ・111:ハイレゾファイルに高域が入っているか&クリッピングしていないか確認する
  ・112:システムはハイレゾ高域を再生できているか確認する
・069:foobar2000とSoX Resampler
  ・119:foobar2000のDSD変換とResampler-V
・116:基音と倍音からハイレゾの意義を考える
・125:ビット深度は「16」で足りているか
・128:ハイサンプリング領域にノイズ問題はないか

■リクツを理解する
・113:サンプリング定理を改めデジタルオーディオの原理を勉強する
  ・117:PCのアップサンプリングとDACのオーバーサンプリング
    ・124:PCソフトとDACチップハードのデジタル処理はどちらが高性能か
  ・131:DACチップ処理をシミュレーションしてサンプリング定理を可視化する
  ・132:アップサンプリング時の「Phase Response」設定で何が変わるか可視化する
    ・133:「Phase Response」と「Impulse Response」はハイレゾだとどうなるか
  ・136:デジタルフィルタが復元するサンプルの精度はいかほどか
・120:DSDの「MaxPeak」とは何か
・121:PCMの「TruePeak」とは何か (&「ビット落ち」考察)


【Audio】
・028:アナログケーブルで音は変わるか
・033:805 VS 805S とユニット増し締め
・048:AVアンプの活かし方
・049:音が変わるって科学かオカルトか
・054:電力と節電とピークシフト (システムの実消費電力)
・067:マーラーとDBS
・088:グランドとアースを理解する
  ・144:グランド・アースとケーブル構造の関係を再考する
    ・145:グランドとアースをチューンする


【Visual】
・059:AACS都市伝説を追う:BDAV編
・060:AACS都市伝説を追う:PC編
・143:BDZ-EW1200導入記(&BD-RとREの容量)


【PC】
■ソフトウェア
・026:Windows7アップグレード所作
・075:Windows8導入記
・138:Windows10(無償)ライセンス挙動

■ハードウェア
・038:DisplayPortとHDCPとWQXGAと
・047:MatrixRAIDの挙動を理解する
  ・142:Windows10の「記憶域」は使えるか
・055:パーティションオフセットの諸問題
・058:GfxカードとQuickSyncVideo共存方法
・076:GA-Z68X-UD3H-B3をUEFI化する
・147:Z170を修める
  ・149:NVMeも修める

■モバイル
・086:パケット料金を抽象化して考える
・087:モバイルルータとMVNO回線を選ぶ
・108:miix2でWindowsをモバイルする:ハード編
・109:miix2でWindowsをモバイルする:ソフト編
・130:スマホで通信アプリとFOMA通話をデュアルSIM運用する
・137:ThinkPad X220改造とWindows10化


【浅田真央】
・105:フィギュアのもろもろ
・148:浅田真央「選手として終える」に思うこと

■大会
・031:真央VSヨナ!バンクーバー激闘の果てに
・032:真央VSヨナ!トリノ女王再臨に燃ゆ
・093:ジャッジVSヨナ!楽しいロンドン愉快なロンドン
・100:真央VS真央!ソチに紡いだ悪夢と奇跡
・101:真央V3おめ!たまアリに満ち充つる愛
  ・102:たまアリ世界選手権2014をISUはどうジャッジしたか
  ・103:たまアリ世界選手権2014のTESカウンター(TESメーター)を分析する
・141:ボストン世界選手権2016にエッジ判定精度を探る
・146:グランプリファイナル2016に新採点法最適化戦略を分析する

■採点
・035:真央VSヨナVS新採点法!その光と影
  ・036:ルール改定泣き笑い
・098:「ISUジャッジングシステム」を理解する
  ・104:PCS独自和訳

■考察
・037:「浅田真央の不可解なジャッジ」の不可解
・094:ソチ代表選考を理解しておく
・097:ソチ前夜「ヒロイックな美神」を想う


では

ハイレゾ解体

17/06/12初稿

 本稿は対象音源追加を機に「ハイレゾ探訪」記事から独立させたものです。

 上記記事でハイレゾとはなんぞやについて一通り考えましたので、いよいよ実践編(購入編)です。
 ただし、あくまでも「フォーマットと出自と実際の周波数成分や波形」のハナシです。だから音質がどうかとは直接関係ありません。


■2496:中山美穂「COLLECTION Ⅳ」

 まずは「既存音源のハイレゾ化商品」の実例を少々。

   ←当然ながらハイレゾではなくCDですが、記事に彩り欲しかったので(笑)

 これを選んだ理由は以下の通りです。

・\2,000(8%税込み)という価格は“リマスター商品”として良心的

・出自が詳しく明示されており好感が持てる
  http://www.e-onkyo.com/music/album/nopa00518/
  http://www.e-onkyo.com/feature/42

・出自には

『今作はキングレコードが保有するアナログ・マスターテープからデジタル化した音源となります。
*Tr.6、8は44.1kHz/16bitで収録され、96kHz/24bitでマスタリングされています。
*トラック9は48kHz/16bitで収録され、96kHz/24bitでマスタリングされています。』

とあり、track01~05,07はアナログマスター、track06,08は1644マスター、track09は1648マスターと、3種のマスターによる違いを比べることができる(ディスクじゃないですけど便宜的にtrackと呼称します)

 CDとしては2006年2月発売のようです。1995~1999のシングルをリリース順に収録とのこと。
 潔く2496WAVで購入。

 ということで、マスター違いごとに中身を見てみたいと思います。

・アナログマスター(track01~05)
 さて、「アナログマスター」にはどんな音(特に高域)が入っているのでしょうか。一番古いtrack01の例です。

COLLECTIONⅣ01

 古いといっても1995年ですので、残っているマスターはアナログでも制作プロセスにはデジタル入っていると思います。
 ナイキスト20kHzくらいで一旦周波数成分なくなっているのはそのためでしょう。
 そしてそこから上、新たな2496AD変換のナイキストである48kHzまでの領域は音楽に合わせて変動します。LPFは40kHzあたりからゆったりかけているようですね。

 CDナイキストですっぱり切れておらず(24bitの最低値まで落ちていない)そこから48kHzまでの成分が変動するということは、ローレゾデータをアップサンプリングしたものでないことは確かです。キャプチャにはありませんが、24kHz以上にパルス性ノイズが見られることからも、アナログ再生をハイレゾ録音したという出自情報に矛盾ありません。
 この20~48kHz領域は、変動はしますが倍音が立ったりすることはありません。ので有意な音楽成分ではないでしょう。正確には解りませんが、アナログテープのヒスノイズ成分が有効周波数帯域につられて変動しているのでしょうか。

・アナログマスター(track07)
 このtrackだけCDナイキストでの明らかな減衰は見られず48kHzまで連動していましたので、ハイサンプリング(またはアナログ?)制作っぽいです。ただし、20kHzくらいに段差が見えることもあることから、CD・DAT級サンプリングレートの音声トラックもミキシングされているようです。

COLLECTIONⅣ07

 というスペクトル違いが判るということは、「アナログマスターテープは、“実力値的能力”としては96kHzサンプリングクラスの周波数は記録できる」ということかと思います。ただし、どこまで品質(音質)保っているかは別ですし、アナログマスターにも性能違いはあるでしょう。

 なお、track07を聴いたカンジ「お~ さすがアナログマスターのネイティブハイレゾ! 他のtrackとは全く違う!」とは思いませんでした(笑)。

・1644マスター(track06,08)
 つまりCD音源ではないかと思います。
 が、CDナイキストで減衰はしますが24bit最低値までは落ちていないことから、アップサンプリングではなくDA変換再生をAD変換したもののようです。これも出自情報に偽りナシですね。
 アナログマスターと異なりCDナイキスト~AD変換ナイキスト領域はおとなしいままです。つまり、当該領域は楽曲成分と無関係=再生機器のフロアノイズと思われます。
 それでもアップサンプリングではなく当該領域のデータが(ノイズでも)在るということはハイレゾのひとつの効能になると思ってます。

COLLECTIONⅣ06

・1648マスター(track09)
 つまりDAT音源ではないかと思います。
 事情は1644マスターに準じます。若干オリジナルナイキストが高めですかね。

COLLECTIONⅣ09

 何故か44.1kHzのパルスノイズがあるのはご愛敬?(笑)

・総評
 出自が明確に開示されており、実際偽りなしでしたのでとてもキモチいいです。

 アナログマスターの実力については、少なくとも、CDを超える高域が入っているいう意味においては「可能性がある」が、「サイコーとは限らない」と言えるでしょう。

 音圧は、全体的に高め(*)でしたが、ざっと見た限りピーク潰れ(データ値としてだけでなく波形としても)はないようです。track03,04だけ連続2サンプル以下のクリップがありましたが問題にすべきものではないでしょう。
 track08だけが異様にレベル低いです。何故? とも思いますが、元音源そのままだとすると逆に好ましいとも思います。

*:CDと比較して同じくらいのもの、2496の方が高いもの、など混在しているようですが、CD音源も初出や再録などいろいろなバージョンがあると思いますので総論はありません。

・比較試聴
 「ハイレゾでリマスター」するとどれくらい違うのか、CD(ただしシングルではなくアルバム版)でも持っている曲とざっくり音質比較してみます。以下のシステムです。

 ハード:X79システム→UD-503→MDR-Z7(アクティブGND)
 ソフト:≪foobar2000≫でx2x2x2x2→DSD256(TypeD FP64)

 ハイレゾの方が若干レンジ感が広くヴォーカルが生々しくなるような気はします。が、そのつもりで聴き比べればそうかな、という程度かと思います。少なくとも「ハイレゾすげえぇぇぇ!」ってカンジではないですね。

 なお、DACユニットとしてまだUDA-1を使っていた時にも同じ比較したことがあります。

 ハード:X79システム→UDA-1→DSP-Z7→HD700
 ソフト:≪foobar2000≫でx2x4→DSD256(TypeD FP32)

 いくつかの短いフレーズを交互に再生して比較してみましたが、ハイレゾは「CDより若干空間が広めなような気がするかも?」程度で、「明らかに、圧倒的に、いい!」とは思いませんでした。「リマスターだから音質違うのはアタリマエ」のレベルかと。
 確かな記憶ではありませんが、UD-503システムの方が違いを感じるような気はします。

・DSD変換試聴のワケ
 ところで、ネイティブ再生ではなくPCM→DSD変換再生にしたのは、「再生ハードウェア動作の差(影響)を極力小さくするため」です。
 どちらもリサンプラはResampler-Vを使っていますが、その1段目のx2は44.1kHzと48kHz以外はスルーするように設定していますので、CD音源と2496はプレーヤの設定を変えず連続再生しても「x2するかしないかの差」だけになります。一方、DAC側はDSD256ストリームに対する「アナログLPF」としてのみ動いています。
 よって、再生システム動作の違いは最低限の「PC側でのx2処理有無だけ」になっており(*)、それはX79システムにとっては軽微な負荷差でしょうからつまり再生処理の差はほぼ隠蔽でき、「音源の差」だけに注目できるのではないかと。
 ただし、UD-503のDSDは44.1kHz系しか受け付けないので2段目出力で176.4kHzに揃えています。その点では2496は若干不利かも知れません。UDA-1は48kHz系DSDも通りましたのでこの限りではありません。

*:DSD変換再生ではなくPCMデータのままネイティブに再生した場合は、DACユニットの最大処理能力を192kHzで100%とすると44.1kHzは約23%&96kHzは50%の負荷となり、微少な差とは言えないでしょう。


■K2HD:小泉今日子「あなたに会えてよかった」

   ←シングルCDです

 よく店頭試聴に使われていることもあり、表題技術がどんなものか確認するため買ってみました。

・スペクトル
 以下がそのスペクトル。一応、「補間生成された領域」が目立ったところをキャプチャしたものです。

K2HD.png

 確かに元ナイキスト以上の領域に成分はありますが、それがどれだけ有意なもので、聴いて有効なのかはなんとも言えません。

・波形
 音圧・音量についても一応CD版(シングルではなくアルバム版)との比較を載せておきます(上がCD。Lch)。

CD VS K2HD

 どちらもフルビットにドンツキしているところはありません。拡大して追ってみても、波形として潰れてるところもなさそうでした。
 クリップはしていませんが、イマドキの音源らしくK2HD版の方が音圧高く変更されてるようです。
 音量も大きくなってますね。≪SoundEngine Free 5.02≫によると、CD版とK2HD版はそれぞれ最大音量-1.00dB/-0.40dB、平均音量-14.83dB/-12.03dBとなりました。
 ハイサンプリングにするほどTruePeak防止のためのマージンは減らせますのでそれを削ったカンジですかね。
 フルビットよりやや低いところで頭が揃ってますので、最大値をそのように設定してマスタリングしたのでしょう。最近はクリッピングもよく話題になりますから、音圧上げても≪Audacity≫で赤くならないようにしとかないとね(笑)。

・比較試聴
 ざっくり比較試聴してみると、K2HD版の方が空間の広がり感というか楽器やヴォーカルの明瞭感で好ましい気はします。
 「すげ~イイ! K2HD最高!!」ってことはありませんが、比較すればCD版よりいいと思えます。個人的には、ですが。
 ただ、\540(8%税込み)というコストパフォーマンスは…どうでしょうね?(苦笑)

 なお、CD音源はアルバム版なので、シングル版から音量ノーマライズなどの加工されてるかも知れません。


■2496:Kalafina 「far on the Water」

 本項17/06/12追記。

    ←もちろんCDです

 本作は最初からハイレゾ商品を出す想定で作られたハズの新作ですので、本項は「既存音源のハイレゾ化」という観点ではありません。
 ネット上に「Kalafinaは2448制作で2496商品はアップコンバート(高域補間生成)ではないか」という話があったので、それを調べてみようと思いまして。

 どの曲も概ね同傾向ですので、代表として「heavenly blue」を見てみます。全編音量大きめという意味もあり。

・スペクトル
 確かに48kHzまで周波数成分があり音楽とリンクして変動しますので、高い方もランダムなノイズではないようです。
 しかし、≪WaveSpectra≫再生でその動きを見ていると“24kHzを中心として”その左右(高低?)が対称になっているように見えてきます。

heavenly blue合成02

 静止画でも解りやすくするためペイントソフトで24~48kHzを左右反転して24kHz以下に貼り付けました。

 ぶっちゃけ、ネイティブな24kHz以上の成分ではこうなりません。
 念のためですが倍音成分はナイキストで対称にはなりません。
 24kHzまでのソースが混在している場合はそこで“段差”になると思いますがそうも見えません。
 元ナイキストは24kHzだと思われます。

 では24kHz以上の正体は何でしょう?
 アップサンプリングではサンプルは増えますがナイキスト以上の高域は増えません。
 ナイキストで折り返したように発生する成分は「イメージングノイズ」の特徴です。
 デジタルドメインでイメージングノイズをシミュレーションするため「単純間足し」してみたことがありますが、ナイキストを中心にクッキリ左右対称なスペクトルになります。
 が、本作はそこまで明確に対称になっているワケではありません(当たり前ですが)。

 元は2448だとするとサンプル間に1個サンプルが増えていることになりますが、それは「有意な倍音成分ではなく」「イメージングノイズを抑制するものでもない」し「全く同じではない」のです。
 つまり、「ネイティブ」ではなく「アップサンプリング」でもなく、当然ながら「単純間足し」でもないということです。

 ということで「アップコンバート」だと思います。

 ただ、イメージングノイズ成分がここまで見えるアップコンバートというのも疑問ではあります。K2HDではこんなふうにはなっていませんでした。「アップコンバータがそういう仕様(ていうか性能がイマイチ?)」または「ナイキストで明確に減衰させないため敢えて利用している」ため?
 前者なら可愛げもありますけれど、後者だと「アプコンであることを隠すため」かも知れず、だとするとちょっと姑息ですね。

・高域成分を除去して聴く
 いずれにしても私には「イメージングノイズを含む好ましくない高域成分」だと思えます。実際、むわっとした圧迫感を感じて聴いていて気持ち良くありません。アルバム全曲聴くとなんだか疲れちゃいます。
 あるDSD64(30kHz以上にDSDノイズ満載)ファイルと同じような違和感です。
 そこで、「24kHz以上は低品位な補間成分=ハイレゾノイズ」と仮定し、LPFでカットして聴いてみます。

 DSD64の時はカットオフ30kHzのリアルタイムLPFをDSD再生でどう実現するかちょっと考えましたが、今回はリサンプラで96kHz→48kHzにダウンサンプリングするだけです。もともとResampler-V(SoX)でx2x2x2x2x2の多段構成で32倍まで上げていますから、その前にひとつ追加するだけ。X79システムにとっては大した負荷増ではありません。
 PassBandはお好みですがStopBandは目的からして100%に。

 やってみると、2448化した方がいいです。
 音質的にも問題ないと思います。ていうか、聴き疲れどころかローテーションするくらいキモチイイ音質になりました。
 そういうつもりでやってますから、もちろんプラシーボかも知れませんけれど(笑)。
 まあ、「高域がアヤシイ」「なんか圧迫感」みたいな時はこういう聴き方もあるのでは、ということで。

 ところで、中山美穂や小泉今日子と異なりナイキスト以上の成分をカットするLPFをかけてるように見えないのですが、いいんですかね?

・波形
 さて、波形的にはどうでしょう? ピークは潰れていないでしょうか。

heavenly blue波形

 これだけ見ると「海苔」に見えるかも知れませんが、そもそも全編ずっとハイテンションな曲ですから無理に音圧上げた結果ではないのではと思います。
 「クリッピングを表示」にしていますが引っかかっていませんので、フルビットになっているサンプルはありません。
 拡大して波形をみても潰れてはいないようです。音量大きなところでも以下のようなカンジになっています。

heavenly blue波形2

 音圧に関しては良心的なマスタリングではないでしょうか。

・総評
 以上、「素性はいいけど、何故か低品位(?)なアップコンバートで2496化された商品」みたいです。
 個人的にはそう判断しましたが、間違ってたら申し訳ありません。

 2448制作なら堂々と2448で出せばいいのにと思います。個人的にはハイビットだけでも有効だと思うんですけれど。
 有効だと思ってるならアプコンしたって明示して欲しいですし。

 でも、マーケティング上難しいんでしょうね。「CDを超える周波数ガ~」って喧伝してますから48kHzじゃハイレゾ扱いされないのでしょう。といって、ニセレゾ扱いされることが多いようなのでアップコンバートも言い出しにくいのでしょう。いわんや高域成分が無いことがハッキリ分かってしまうアップサンプリングをや。
 「ナイショでアプコン」の方が印象悪いんですけどね。
 もし「意図したアプコンではなく2496化するマスタリング処理の一環」とか言われても、それは詭弁です。

 ダウンサンプリングすれば“24bitの恩恵があるような気がする”音で聴けますので一応許容しますけど… ていうかアプコンの可能性も覚悟して買ってますからね。想定してなかったら激怒したかも~(苦笑)。


■24192:Eric Clapton 「Motherless Children」

 本項17/06/12追記。

 192kHzサンプリングのハイレゾ商品とはどんなものかと1曲だけ買ってみたものです。

・スペクトル
 一般的な96kHzの2倍のサンプルレートにメリットはあるのでしょうか?

MotherlessChildrenスペクトル

 25kHzくらいまではよく動きますので有効成分でしょう。その後も30kHzくらいまでは動いているように見えます。
 さらにそこから96kHzまである高域は全く演奏にシンクロせずこの“カタチ”を保ったままぞわぞわします。DSDノイズとも似ていませんので、おそらく「AD変換前のアナログノイズの集合体」ではないかと思います。

 CDやDAT音源からのアップサンプリングでないですね。20kHz以上に3か所高周波ノイズもありますし(苦笑)。
 この商品の出自は定かではありませんが、もともと古い曲(1974)ですので、良質なアナログマスターからのデジタル化だとしたらこんなカンジなのかなと。

 192kHzである意味はよくワカリマセン(本作に限りませんけれど)。
 確かにAD変換時点で高サンプリングレートであることに意味はあるとは思ってはいますけれど、マジでそれくらいしか思いつかない(苦笑)。
 やっぱり「アナログの風味を残すため」ですかね。

 こちらもナイキストまでに減衰させるLPFはかかってないようです。

・波形
 一方、波形の方はどうでしょう。
 以下は「クリッピングを表示」結果ですので1サンプルでも赤くなっちゃいますが、拡大して確認すると多数潰れています。

MotherlessChildren波形

 とある潰れている部分を拡大して示しておきます(Lch)。

MotherlessChildren潰れ

 同じ潰れ方でも192kHzサンプリングですからサンプル数はCD音源の約4倍になることは考慮しなくてはなりませんが、波形として見事に潰れてますよね。
 とりたてて音圧マシマシしてるようにも見えませんので、単純に、「マスタリング時ピークを潰しちゃいけないという意識がなかった」ように見えます。
 結構大きな高周波ノイズ(*)が3か所もあるところとか、制作環境大丈夫かとも思っちゃいます。

*:約28.7,54.0,86.5kHz。(音としては)かなりの高周波ですしレベルもそこそこ高いですから、オリジナル音源にあるものではないでしょう。


 192kHzであるメリットは特になさそうですしピークは潰れてますし、しかも\607(8%税込み)もしますし、調査目的じゃなかったらこれも残念感ハンパなかったでしょう。

 192kHzだからお高め?


■「ピーク潰し」の何が問題か

 私は「ピーク潰しは原則やってはいけない」し「音の表現手段にはならない」と思っています。
 その理由をちょっと説明します。

・サンプリング定理違反
 まずは、そもそもPCMデータとして間違っているためです。「天井にドンツキしててっぺんが切り取られて真っ平になったデータ」が示す音声波形は、自然界には存在し得ません。
 切り取られた急峻な変化や平らになった部分のDC成分はサンプリング定理によるリコンストラクションで再現できないものです。例えDACがそういうアナログ信号を生成できたとしても、スピーカやヘッドホンはそのように振動できません。

 つまり音質以前に「PCMオーディオの基本原理に反している」ということです。「ナイキスト以上の周波数成分があってはならない」というPCMの大原則を破ってるのと同レベルでダメだと思うのですが。たとえ潰れているのがフルビットでなくてもそれは変わりません。

 特に「高音質」を謳う(ウリにしてますよね?)ハイレゾ商品においては、ハイサンプリング領域に周波数成分が有るか無いかより重要だと思っています。
 上述した通りハイサンプリング領域が気に入らない場合はなんとかなりますが、波形が潰れちゃってるともうどうにもなりませんし。

 なお、DSDでも「自然界に存在しない音」である点でNGなのは自明と思います。

・ピーク潰しは音楽表現ではない
 ピーク潰れは、音声波形としてみると音楽の情報が喪失しているということです。再生音は歪んだりノイズになったりします。
 エレキギターなど、歪みが音楽である場合もあります。しかし、データ値をクリップさせて再生音を歪ませる(というか破綻させる)意味は全くありません。歪みを表現するためには歪んだ波形を音声データにすればよいだけです(この場合の歪は立派に自然界に存在しえる音です)。念のため(笑)。

 そもそも、クリップさせてピークを潰したデータの再生音がどう歪むかは再生環境に依存するのですから、制作側が想定できるものではありませんし。

 でも、実際にはわざとクリップさせることがあるらしいですね。

柏谷:クリップのような音になっているとすれば、それはあえて、わざとそのように作っていますね。音圧が強めなアプローチでミックスされた曲は、その方向でマスタリングをしますから。
出典:http://www.phileweb.com/interview/article/201704/27/451.html

 音楽制作サイドの方々は、「ピーク潰すと音声情報が欠落し音声データとして破綻する(サンプリング定理に違反する)」ことに疑問を持たれていないようです。
 そして、デジタルのピークをオーバーすることやフラットなDC成分による「再生過程での破綻」は「音楽としての歪み」じゃないことを理解されていないようです。理解しかねます。

・「ピーク潰れ」があるマスタリングは絶対ダメなワケではない
 ピーク潰しは原則として許容できませんが、「楽曲全体の音量は小さければ小さいほど良いとも言えない」でしょう。ダイナミックレンジはなるべく使い切った方がいいワケですから(*)。
 そのため、「楽曲の“ほんの一瞬だけ”突出したピークがある」ような場合、敢えてそこをクリップさせても全体のレベルを上げた方が総合的によいと判断したマスタリングもあり得るでしょう。

*:DACのオーバーサンプリングデジタルフィルタでピークが上がる“TruePeak”も絡んで難しい問題ですけれど、方向性として。

 と言ってもあくまでも“ほんの一瞬だけ”です。それも、ちゃんと意識して(理解して)目的をもってデメリットよりメリットが大きいと判断してやってる場合に限ります。
 目的と志の問題ですね。

 ただ、24bitなら144dBもありますから小さい音もキチンとデジタル表現できるので、大きい音を敢えてクリップさせて全体の音量を上げる必要はない(その必要がある楽曲はまずない)でしょう。なので、個人的にはハイビットフォーマットでクリップしてる(させてる)ってヘンだと思っています。
 ハイレゾで「ポータブルやカーステで聴くことを優先したマスタリング」は矛盾です。

 ていうか本来ならCDでもカンベンして欲しいですけど。「周りがうるさい環境で使うので小さな音が聞こえない」「そこまで性能ない」といった再生機器側の事情は再生機器側で対応すべきものですから。


■おまけ

・FLAC
 WAV版を持っていたある曲のFLAC版も入手して≪foobar2000≫のConvert機能でWAV化、WAVファイルコンペア(≪音くらべ3.00β1≫にて)したところ一致しましたので、本稿ではFLACかWAVかは無視し特に注記していません。
 FLACファイルはWAV変換して扱っています。

・ダウンローダ
 配信音源を購入する際のDLはブラウザの機能を使うので、1ファイルずつ選択することになります。流石にメンドクサイのでe-onkyoのダウンローダを使ってみました。
 2曲同時に落としてました。速度表示は70~85Mbpsくらい。ファイルサイズと秒数から換算する実測値と同等でした(日曜午前中、100Mbps契約のフレッツ光にて)。
 17/03/20追記:祝日の17:00ごろ。20~30Mbpsくらいしか出ませんでした。


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NVMeなM.2を使ってみる

17/05/14初稿

 展示品処分価格に引かれてうっかりZ170環境を新築したワケですが、Z68と比して明らかな新機能ってこれくらいですよね。
 なので勢い集中的に調べていたら、俄然興味沸いてきました。

 NVMe=Non-Volatile Memory Express・・・ってそのまんまなんですね(苦笑)。

 あまりにも沸いたのでSAMSUNG製SM961買っちゃいました(笑)。システム用想定で128GB。上位容量品に比すとwriteは落ちますがreadは変わらないみたいでしたので、敢えて使わない領域にお金出す意味はなかろうということで。
 960PROの組み込み版らしいです。

Samsung SSD 512GB 960 PRO M.2 Type2280 PCIe3.0×4 NVMe1.2 V-NAND搭載 5年保証 日本サムスン正規品 MZ-V6P512B/IT
Samsung SSD 512GB 960 PRO M.2 Type2280 PCIe3.0×4 NVMe1.2 V-NAND搭載 5年保証 日本サムスン正規品 MZ-V6P512B/IT

 実利的目的は、「現Z68マザーからSATAが2port減ってしまったのでストレージI/Fとして活用したい」です。
 キモチの問題的目的は、「新規格に興味」に加えて「CPU直結したい」です。Z170環境ではCPU内蔵Gfx使う予定なので、空いちゃう直結X16スロットがモッタイなくて(笑)。


■準備

 ということで、いろいろいじってみたいと思います。特記なきは以下の条件にて。

・プロトコル・・・NVMe限定(当然物理I/FもPCIe限定)
・UEFI設定
  ・SATAモード・・・AHCI
  ・SecureBoot・・・Disable(OtherOS)
  ・CSM(設定がある場合)・・・Disable
・OS・・・Windows10Pro(64bit)
・NVMeドライバ・・・IN-BOX  #SAMSUNG製の事情は稿末に記載
・CPU・・・Z170世代はCore i7-6700K,Z68世代は2600K
・ベンチソフト・・・≪Cristal Disk Mark 5.1.2 x64≫ (CDMと略)
・情報取得ソフト・・・≪Cristal Disk Info 7.0.5 x64≫ (CDIと略)

 M/BとそのUEFIバージョンは以下の通り。テスト時点での最新版(ベータ除く)です。

・ASUS製 Z170 PRO GAMING・・・3202   #特記なき場合はコレ
・ASUS製 Z170-A・・・3301
・ASUS製 P8H67-M EVO・・・3703
・GIGABYTE製 GA-Z68X-UD3H-B3・・・U1l
・GIGABYTE製 GA-X79-UD3・・・F20

 以下M/B名は省略形にて。

 PCIe変換カードはAINEX製AIF-06を選択。
 SATA用M.2スロットを使う予定はありませんが、発売時期が新しく明確に「Gen3」「100シリーズ対応」と謳っていることから。
アイネックス M.2 SSD変換PCI-Expressカード SATAコンボ AIF-06
アイネックス M.2 SSD変換PCI-Expressカード SATAコンボ AIF-06

 アクセスランプとしてピンヘッダではなく青色LEDを実装してます。まぶしいくらい明るいです。
 SM961の凹部をネジ位置にピッタリ合わせるとスロットへの挿入が緩くなります。Z170-AのM.2スロットではカッチリはめるとネジ位置もピッタシです。


 念のためですが、本稿は私が調べて理解したことであり、ベンダや専門家に裏を取ったワケではありませんから間違いあるかも知れません。その点ご了承ください。


■M/Bの「NVMe対応」とは何か

・Boot
 NVMe-SSDからbootするためには、「NVMe-SSD用bootROM(UEFI用Driver)」が必要です。
 UEFIに内蔵していればデバイス側にOpROMは不要になりますが、それは「M.2スロットを有しNVMeサポートを謳う世代(具体的にはZ97,X99以降)」からのようです。

 また、次のような情報もありました。

 UEFI であれば、どのバージョンでも良いという訳ではありません。
 インテル社の情報によりますと、UEFI のバージョンは 2.3.1(2011年4月に制定)以降となっています。
 UEFI のバージョンは、BIOS のバージョンとは全く異なるものとなります。
 UEFI のバージョンを確認するには、BIOS画面からは殆どの場合、確認ができません。
 UEFI Shell を起動し、「ver」というコマンドを打って、確認することができます。

出典:https://www.arcbrain.jp/support/NVM_Express/compatible_motherboard.php

 上記はIntel750でのboot解説ですので、UEFIが「bootROMを持っている」ではなく「OpROMからbootできる」という意味でしょう。
 なお、念のためですが「2.3.1」とはM/Bに載っているF/Wとしてのバージョンではなく標準UEFIとしてのものです。
http://www.uefi.org/sites/default/files/resources/UEFI%20Spec%202_6.pdf

 つまり、M/Bの「NVMe対応」には以下の種類があるということです。

A.UEFI内にbootROMを持っている
B.UEFI内にbootROMを持っていないが、OpROMを動作させることができる
C.BIOSなのでbootROMを持っていないが、OpROMを動作させることができる
D.ストレージとして普通に使える

 AとBとCは「boot対応」です。
 Dはbootに関係なく「認識して使えるという対応」です。NVMe-SSDは所詮「PCIe拡張カード」なのでドライバさえあれば原則使えるハズですが、いわゆる相性問題があったりマジで仕様上NGだったりする場合もあるかもしれません。

 以上、「対応していません」「認識しません」といった情報は何を意味しているのか注意すべきでしょう。

OptionROM
 上記「UEFI(BIOS)種類と運用の関係」から、それぞれに必要になるNVMe-SSD側のOpROM対応をまとめます。

1.Aでbootしたい場合・・・デバイス側OpROM不要
2.Bでbootしたい場合・・・UEFI対応OpROM搭載製品が必要
3.Cでbootしたい場合・・・BIOS対応OpROMまで持ってる製品が必要
4.bootしない場合・・・・・なんでも可(ていうかOpROM無い方がよい)

 例えばSM961やIntel600pは1、Intel750は2、PlextorM8Peは3… “らしい”ですが、OpROM仕様がよく判らない製品も多いようです。重要な製品スペックだと思うんですけどねぇ。

・実際のboot挙動
 手持ちのM/Bで確認した結果を記します。

(1)GA-Z68X (CPU側PCIEX16にはGfx装着)
 CPU側PCIEX8に購入直後のSM961を搭載すると普通に認識します。
 USBメモリからWindows10を入れようとするとインストール先として選択できて進みますが、SM961から再起動する時点でブートメディアがないと言われて停止します。
 UEFIから見えなくてもOSがドライバ持ってればインストールは開始できてしまうワケですね。確かにUEFIからboot対象に見えません。
 CSMはAlways(*)のUEFI Driverにて。

*:何故かNever(Disableに相当するハズ)に設定できません。設定しても再起動するとAlways(Enable相当のハズ)に戻っています。何かUEFI非対応デバイスがあって自動検出しているのか、“あとからUEFI”だからか?(苦笑)。でも最初からUEFIのGA-X79でも同じです(起動できないけどOSからは見える点も含めて)。

(2)Z170-A (GfxはCPU内蔵を使用)
 (1)で中途半端になったSM961をCPU側PCIEX16に移設したところ、bootしてインストール続行、ちゃっかり完了しました。
 この世代はUEFIネイティブサポートでブートできるということですね。シンプルです。

(3)P8H67-M (GfxはCPU内蔵を使用)
 CPU側PCIEX16装着でインストールしてみると、ターゲット領域を選択する場面で「このシステムは起動をサポートしていない可能性があるのでインストールできません」と出ました。
 GA-Z68Xではできちゃったので、インストーラの反応が違う場合があるんですね。これは意外。
 実際、OSが入っている状態で同PCIEX16に装着してもboot対象にならずUEFIが立ち上がってしまいます。UEFI上を見てもbootドライブとして認識されていません(PCI ROM Priority設定をLegacy/UEFI Compatibleどちらにしても)。
 CSM関連の設定は見当たらないので常時Enableだと思われます。
 なお、起動はできませんがストレージとしては普通に認識します。

 以上より、

・GA-Z68XやP8H67MやGA-X79らのUEFIはbootROM非搭載(最新版でも)
・SM961はそれを補うOpROMを持っていない
・Z170-AやZ170 PRO GAMINGはUEFIネイティブでboot対応(デバイス側OpROM不要)
・OpROMにアクセスする必要ないのでRAIDやCSM有効にする必要なし
・OSがドライバ持っていればストレージとしては普通に使える(boot対応無関係)

という理解でいいようです。

・OptionROM必要性
 ですので、

 「UEFIブート非対応のM/Bで起動ディスクとして使いたい」ならOpROM必須。
 そうでないならOpROMはレガシーもUEFIも無い方が望ましい。

と思われます。UEFI設定で無視できるかも知れませんが、不要なものは無い方がいいでしょう。
 「システムドライブをNVMeにすると起動が数秒遅くなる」という話もあるようですが、OpROM処理時間のような気がします。H8H67-MオンボMarvellコントローラのOpROM(おそらくLegacy)の例ですが、Enableにすると電源ONからWindows10の数珠が回り始めるまでが2.5secほど遅くなります(11.5sec→14.0sec)。

 なお、bootROM搭載UEFIのM/BにUEFI対応OpROM搭載NVMeを実装した場合、どちらが優先されるかはよくワカリマセン。CSMが無効なら自前、有効ならOpROM優先のような気もしますが… M/Bベンダによってコンセプト違うかも?

IntelのNVMeブート関連資料
http://download.intel.com/support/ssdc/hpssd/sb/nvme_boot_guide_332098001us.pdf

・bootするために「RAID&CSM有効」設定は必要か
 Z170-Aの付属マニュアル(第1刷)の1-27には「M.2にOSをインストールする場合はRAID&CSM有効にせよ」とあります。
 が、ASUSサイトにある第3刷では無くなっています。
 実際、上記の通り「AHCI&CSM無効」でもOpROMを持たないと推定しているSM961にインストール&bootできています。CPU直結スロット=非IRSTスロットからもbootできます。
 GAMINGの付属マニュアル(第1刷)にも同様の記述がありますが、UEFI最初期バージョン0231でも「AHCI&CSM無効」でCPU側PCIEX16,同PCIEX8,PCH側PCIEX4からbootできました(M.2は確認しないでUEFI3202に更新。もちろん3202でboot可)。CPU側PCIEX16でのWindows10インストールも成功しました。

 想像ですが、この記述は前Z97世代での対応方法の名残りのような気がします。IRSTは当然bootROMを含みますので、それを利用していたのでしょうか。
 「初期UEFIではUEFIネイティブよりRAIDの方が安定していたがUpdateで解消された」といった事情かも知れません。

 なお、以下Intel600p資料によるとWindows7だけはCSM設定異なるようです。
http://www.intel.com/content/dam/support/us/en/documents/solid-state-drives/Intel_6_Series_PCIeNVMe_InstallGuide.PDF

・CSMとは何か
 CSMをEnableにする主たる目的は「起動時にOpROM動作が必要だがBIOSにしか対応していないデバイスのサポート」だと認識しています。起動後はOSにドライバがあればアクセスできるので。
 OS起動前に動作していなければならないのは、一般的には「ブートデバイス」と「画面表示デバイス」くらいのハズ。つまり、具体的には「ブートデバイスを接続したストレージコントローラ(RAIDコントローラ含む)」と「First Gfx」が対象ではないかと。つまり、これらがUEFI対応していれば無効でいいハズです。

 ちなみに、HD7750をCSM無効にしたZ170-Aに挿したら「UEFI対応してない」って言われてPOSTで停止しました。
 UEFI設定に入ったらCSM有効に変更されてました。

 なお、チップセット内蔵USBコントローラやSATAコントローラなど、ブートデバイスを認識可能なコントローラもOS起動前に動作しているワケですが、それらはUEFIが必要最低限の初期化制御を実装していることで実現していると理解しています(なのでCSM無効でOK)。


■M/Bの「NVMe-RAID対応」とは何か

 「NVMeブート対応」していても、「IRST-RAIDがNVMeのRAIDに対応」しているとは限りません。
 また、「IRST-RAIDがNVMeのRAIDに対応」していても、「NVMe-SSDどうしでのRAIDに対応」しているとは限りません。

 どういうことか、実事情から考えてみます。

・リマッピング
Z170記事に記したI/O表を見ると、「IRSTは限定されたレーン組合せの3セット」でサポートされているようです。

・Z170-Aでは、マニュアルで「PCH側PCIEX2(X4)とM.2でIRST-RAIDが組める」と、敢えて対応スロットを規定しています。
 が、PCH側PCIEX4スロットはIRSTセットレーンではないと推定しているGAMINGでは、マニュアルにその記述はありません。

・さらに、次のような情報があります。

There is no RAID support for NVMe drives with Z97 and X99 chipsets, only OS (Software) RAID. These chipsets do not have the PCIe/SATA remapping technology required for iRST to support NVMe devices.

Some systems using the Intel® Z170 Chipset and Intel® Rapid Storage Technology are capable of using RAID with PCIe* NVMe* SSDs. We would recommend you to check with the Computer Manufacturer Support before purchasing to confirm if a specific system supports this. Some Z170 systems may not have the device mapping and BIOS features required to create a bootable RAID volume.

出典:https://communities.intel.com/thread/87865

 以上より、

・CPU側PCIeスロットやPCH側でもIRSTセット以外のPCIeレーンで構成されたスロットでは、認識はされるしbootもできるがIRST-RAID対応していない

・IRST-RAIDメンバにするには「PCIe/SATA remapping technology」が必要

と考えられます。

 実際、GAMINGのM.2に挿したSM961をIRST-RAIDメンバにするための設定と挙動は次の通りです。

設定1.SATA Mode Selection項 = Intel RST Premium (RAID)
設定2.M.2 PCIE Storage RAID Support項 = RST Controlled

 1だけではSM961はRAID設定画面でRAIDメンバ候補リストに出てきません。
 2を設定すると出現します。
 2は1を実施しないと表示されません。

 リストに出るようにしてWindows10を立ち上げるとデバマネからNVMeドライバ(SAMSUNG純正)が消え、≪CDI≫から見えなくなります。が、エクスプローラからは見えますし≪CDM≫でベンチもできます(性能低下はしていないようです)。

 PCH側PCIEX4に付け替えると、2に相当する設定が表示されず当然RAIDメンバリストに出てきません。デバマネにはNVMeドライバが復活し、≪CDI≫からも見えます。やはり当該スロットはIRSTセットではないPCIeレーンで構成されているのでしょう。
 CPU側PCIEX16でも挙動は同様でした。

 -A(UEFI3401)のPCH側PCIEX2(X4)は、GAMINGと異なり「PCIEX16_3 PCIE Storage RAID Support」項が表示され、「Enable/Disable」が選べます。

 以上より、

・IRST-RAIDメンバにできるのは「SATA Storage」だけ

・なので、「PCIe Storage」をメンバにするにはそれを「SATA Storage」に見せかる機能が必要(もちろんUEFIレベルで)

と推察されます。
 当該機能がIntelフォーラムで言う「PCIe/SATA remapping technology」、UEFI設定に言う「M.2 PCIE Storage RAID Support」なのでしょう。で、それを有したIRSTバージョンの名前が“Premium”ってことですかね(笑)。
 UEFIレベルでSATAに見せかけるためOSレベルではNVMeデバイスじゃなくなるので、ドライバが消えるのでしょう。

・対応スロットは複数あるか
 例えば「2枚のNVMe-SSDでIRST-RAIDに対応」するには、IRSTセットのPCIeスロット(M.2スロット)を2基以上搭載している必要があります。
 GAMINGはNVMe-SSDをRAIDメンバにすることには対応していますが当該機能には非対応ということですね。-Aは対応です。

・CSMはどうすべきか
 Premiumな(?)IRSTを使うには、CSM設定を考慮する必要があるようです。
 CSM無効にしておけば大丈夫ですが、有効の場合は「Boot from Storage Devices項 = UEFI driver first」にしないと設定項が出てきませんでした。


 以上、RAID関連の「対応・非対応」という情報は何を意味しているか、よく吟味した方がよさそうです。


■帯域を知る

・NVMeの帯域
 NVMeの物理I/F仕様は「PCIe Gen3 X4」ですよね。約4000MB/sの帯域を持ちますが、すでに高性能品のシーケンシャル性能は3000MB/sを超えてますから、HDDをSATA2で使うような「X2やGen2でも余裕」といった事情はありません。
 ですので、性能をフルに発揮させるにはふたつの注意点があります。

・スロットがPCIe Gen3 X4以上であること
・それがPCH側スロットの場合はCPU-PCH間のI/FがDMI3(Gen3 X4相当)であること

 PCHのPCIeがGen3、DMIがDMI3になったのはZ170からです。

 ですので、NVMe-SSDのベンチ情報においては「どのプラットフォームのどのスロットに挿したか」は必須情報と言えるでしょう。
 Z170より前のPCH(X99含む)ではPCIeはGen2、DMIもGen2相当のDMI2ですから、そこで帯域が足りなくなります。ので、Gen3のCPU側スロットじゃないと実力測れていないことになります。
 すでにI/F規格がボトルネックになってる気が… まあ、シーケンシャル性能に着目した規格じゃあないんでしょうけれど。

 ところで、CPU直結とPCH接続で速度差はあるのでしょうか。
 web上の情報では、Z170のCPU側PCIEX16とM.2スロットで差はなかったようです。
 自分でもやってみましたが大差なさそうです。CPU直結の方が若干いいように見えなくもないですがプラシーボレベルかと。
 もしかするとPCHを忙しくすると違いが出るかも知れませんが、実効的な差にはならないような気がします。
 なお、ドライバもIN-BOXとSAMSUNG純正(Ver2.1)で有意な違いはなさそうでした。

PCIeの帯域
 SM961-128GBのシーケンシャル性能はGen3 X4未満のバス性能を上回っています。なので、その数値はバス性能の限界値になるハズです(DMI3はGen3 X4相当ですからネックにはなりません)。

 ところで、Z170-AのPCIEX16第3スロット(PCH側)はレーン数を2か4に変えられます。加えて、Genモードも設定できます。
 そこで、「≪CDM≫のSeqQ32T1値を実データ転送の帯域に見立て」て以下の確認してみました(UEFI3401、PentiumG4560にて)。

・Gen2はGen1の2倍になるのか?
・Gen3 X2とGen2 X4は共にデータ帯域2000MB/sだが、やはり実際にはGen3 X2の方が若干遅くなる(1レーンは1000MB/sではなく128/130=985MB/s)のか?
・Gen2 X2に対してGen2 X4はレーン数2倍だが帯域も2倍になるのか?

 からっぽのSM961でSeq:Q32T1を5回実施した結果は以下の通りです(設定されたバス動作モードは≪CDI≫で確認)。

  ・Gen1 X2・・・451.9MB/s
  ・Gen2 X2・・・901.7MB/s  → Gen1 X2の1.995倍
  ・Gen2 X4・・・1805MB/s  → Gen2 X2の2.002倍
  ・Gen3 X2・・・1777MB/s  → Gen2 X4の0.984倍

 オーバーヘッドは10%くらいのようです。
 Gen2はGen1のほぼ2倍のようです。
 Gen3はGen2の2倍弱のようです。
 レーン数はほぼダイレクトに効くようです。

 以上より、「Gen3 X4の帯域限界は1777x2=約3550MB/s」程度と推定されます。
 web上のベンチ情報を見ると、NVMe-SSD最速クラスはその数字が出しているようですので、それらは「Gen3 X4帯域限界の速度を持っている」と言えそうです。
http://www.4gamer.net/games/999/G999902/20161018064/

 そして、それは同時に「DMI3帯域でもほぼサチっている」ということです。ので、

「PCH側デバイスでしか組めないIRSTによるNVMe-RAIDは、現最速クラスのNVMe-SSD単体に対し、速度面での有意性はほぼない」

と言っていいでしょう。Seq値は上記の通りですし、4K値も特に伸びないみたいですし。

 一方、ソフトRAIDなら組み合せ制約はありませんから、DMI3限界以上の速度が出せるハズです。
 実際、950PROを用いた以下記事によると、「PCHのIRST-RAID0だと3200MB/sくらいでサチる」けれど「CPU直結のWindowsストライプセットだと4000MB/sを突破する」ようです。
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/dosv/1017646.html


■エトセトラ

・システムディスクとしての性能
 実験ネタを一通りクリアしたので、SM961を常用すべくCPU側PCIEX16に搭載してWindows10Pro CreatorsUpdate(64bit)を入れました。
 そしてOSについての測定です。それまで使っていたSATA3のSSD-256GB(CFD製CSSD-S6T256NHG6Q:ベンダはTOSHIBA)より起動時間は短縮されるか測ってみました。システムSSD以外の環境は同じです。
 Win10は初期バージョン1511と1703、10か月ほどZ68で使ったままのとクリーンインストール直後、といった違いがありSM961の方が有利なハズですが、数珠が回り始めてからデスクトップ画面が出るまで約12.5secで同じでした。
 起動後の使用感も変わりません。「高速NMVeにしても通常使用上の体感速度については(SATA-SSDに比して)メリットない」というのは本当のようですね。

・発熱
 私はSM961しか持っていませんが、バリバリの動画編集などを除く普通の使い方で「激アツになってサーマルスロットリングが発生する」ことは無いような気がします。だって「限界性能で長時間R/Wする相手がいない」でしょうから。
 発生するとしたら「NVMe-SSDどうしで数十GBのファイルコピーする時」くらいだと思いますが、それを大量に急ぎでやり続ける必要がない限り、たとえサーマルスロットリングでちょっと遅くなっても事実上問題ないのではないかと。そもそも(RAIDじゃなければ)Write性能でサチりますし。
 「サーマルスロットが発生するような使い方するので、熱による故障や寿命が心配」な場合は、PCIe世代でかなり違うような気がしますので、UEFI設定でGen1やGen2に落として運用するのもいいかも知れません。もちろん“ベンチ性能”は犠牲になりますが、実使用上は問題なさそうな気がします。

 「変換カードでPCIeスロットに装着してヒートシンク貼ってスロットファンで冷やす」などの発熱対策して2~3スロット消費しちゃうくらいなら、M.2タイプではなく最初からヒートシンクで覆われたPCIeカードタイプの方がいいような気がします。例えばIntel750とか。
 Intel750はドライバによって大幅に性能変わるようですが、何かIN-BOXドライバではONにならない独自制御してるってことですよね。

 FirmWareでも変わるかも知れませんね。

・Windows7のインストール
 私はやっていませんが、NVMeドライバを持っていないため途中で入れる必要があるようです。
 かつてのIntelチップセットRAIDボリュームへのOSインストール時と同じ話ですよね。

・SecureErase改め「FormatNVM」
 SSDとは異なる仕組みになったんですね。確かにUEFIツールのSecureEraseではSM961は対象ドライブとして表示されません。
 なお、確認してませんし暫くやらないと思いますので将来に向けたメモとしてですが、「WindowsのIN-BOXドライバは当該コマンドを受け付けないので純正ドライバを使う必要がある」そうな?

・SAMSUNG純正(?)ドライバ在処
http://www.samsung.com/semiconductor/minisite/ssd/download/tools.html
 「This driver supports Samsung NVMe SSD 960 PRO, 960 EVO and 950 PRO.」とありますので、SM961にとっては純正とは言い切れないような(苦笑)。動きましたけど。


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「有難き幸せ」

17/04/14初稿

 真央が現役選手を終えました。

 決して悲しいことではないです。
 もともと真央は“選手としての浅田真央”にけじめを付けるために(これ以上できないと思うために)戻ってきました。その真央が「悔いはない」という以上、何も足りなくないし何も望むことはないのですから。

 記者会見、密着取材特番を観た後、感じていることを“記録”しておこうと思います。
 「=フィギュアを透して浅田真央に感じ入る=」などと掲げてることですし。

ありがとう浅田真央 2017年 5/13号 [雑誌]: サンデー毎日 増刊
ありがとう浅田真央 2017年 5/13号 [雑誌]: サンデー毎日 増刊

 もちろん平静ではいられません。
 でもそれは、
 「勝手に思い描いてた引退の風景」と現実のそれがちょっと違ったことに戸惑っているだけ。
 「10年以上続いた日常」の急変への適応に時間がかかっているだけ。
 「真央が目指した至高の演技」が叶わなくなった残念感を受け止めきれていないだけ。
 と、必死に言い聞かせてます(笑)。

 至高の演技。それは現役中に一度あるかないか、奇跡への挑戦だと分かってはいましたが、「ものすごいものが観られるかもしれない」と夢見させてくれました。フリップループやルッツエッジの認定までこぎつけていましたし。
 終わってみると、フィギュア選手としての足跡そのものが、真央の魅力の根源だと思っている「美しき不完全性」だったなと。それは間違っても「悲劇性」などではありません。

 久美子先生も仰ってましたが「2枠になったから」は決断要因にないと思っていました。真央はそんなに小さくない!(自分に対しても枠を競う相手に対しても)。
 実際、決めたのは2月とのこと。発表がこのタイミングになったのは「世界選手権前、直後、国別対抗直前は避けた」「GP派遣調整などが始まるので4月中旬がギリギリ」「密着取材の舞とのスケジュール調整」などの単なる事務的な事情でしょう。

 真央は「やりきった」と思うことはないのではないかと思っていました。何かを達成しても、体ができるなら、さらに高みを目指す人ですから。
 もはや自分がやりたいフィギュアはできないと判断したのだと思います。それも、主に“気持ち”の問題として。
 真央は一人称によく「真央」を使います。自分のことなのに「~じゃないかと思う」といった言い回しをすることもあります。どこか自分を客観視しているところがある気がするんですよね。「浅田真央から逃れることはできない」といった発言もありました。
 全日本が終わりひとしきりリフレッシュした後、“来期の目標とそれを成し遂げんとする気力”が沸いてくるか否かで決めたのではないかと。
 それは遂に無かったわけですが、それほどに膝も腰も限界だったのでしょう。が、それは気力が戻らなかった要因のひとつであって先んじた原因とは思っていません。

 真央らしい記者会見でした。
 フィギュアとは何かと問われ、困りながら「人生」と答えてました。私には「生き様」と聞こえました。
 本当は「つらいことはなかった」わけはありません。最後まで弱音は吐きませんでしたね。
 涙見せまいとくるりと後ろ向いちゃう姿がたまらなくキュートで泣き笑いしました。絶対泣かない、笑顔で終わるって決めていたのでしょう。最後まで頑固でしたね。


 ただ一言、ありがとうしか言葉はありません。同時代に生き、ファンになれて応援できた幸せ。
 まさに「有難き幸せ」。
 そしてお疲れさま。真央に、真央に幸あらんことを願っています。


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周回遅れのZ170 (しかも2枚)

17/04/08初稿

 久しぶりにメインマシン用M/B買いました。ASUS製Z170-Aです。
ASUSTeK Intel Z170搭載 マザーボード LGA1151対応 Z170-A 【ATX】
ASUSTeK Intel Z170搭載 マザーボード LGA1151対応 Z170-A 【ATX】

 6年ぶりにM/Bを買っちゃった以上、もちろん他にもいろいろ揃えなければなりません。ていうかその前に知識のギャップを埋める勉強も必要でしょう。以下、その顛末を少々。

 チップセット世代はそれぞれを代表する品名で記させていただきます(例えば100シリーズはZ170)。
 また、本稿の内容はベンダや専門家に裏を取ったワケではありませんから間違いあるかも知れません。その点ご承知おきください。


■マザーボード

 Skylake+100シリーズは「DMI帯域拡張」「PCH側PCIeのGen3化」「PCIe Storageサポート」となったことで、“ある種ジャンプアップした世代”だと思います。

 ので、発売当時、メインPC新調候補として選んだのがZ170-Aだったんですよね。

https://ark.intel.com/ja/products/82012/Intel-Z97-Chipset
http://ark.intel.com/ja/products/81761

・選択理由
 お値段がリーズナブルであることは当然として。

・DMI3必須
 M/Bとしての確実な実装への保険として一応Z170に

・DisplayPort必須
 ゲームやらないのでそろそろCPU内蔵Gfxでもいいかなと思うが、DPがないと2560x1600の3008WFPに表示できない。HDMIだと内蔵Gfx側は対応しているが3008WFP側は当時の規格でFHDまで。DualLinkなDVI-Dなら3008WFPは受けられるけど内蔵Gfx側が非対応

・PCIがあった方がいい

・ATXフルサイズが好き
 メモリ脱着時にスタッドの支えがないのは不安

・USB3.1 Gen2(10Gbps対応)があった方がいい
 Type-Cもあった方がいい

・PS/2やRGBもあった方がいい
 いざという時に頼りになるレガシーなので

 ずっと購入タイミングとキモチの盛り上がり(現役のZ68+2600Kで不満がないので)を待ってたらZ270世代に切り替わり、そのスペックを見てZ270でなくてもいいやと思って処分特価を狙っていたら売り切れちゃいました(笑)。
 そこで、とある展示品が処分されないかな~とwatchしていたら遭遇してしまいました。
 絶対Z170で組みなおすと決めていたワケではありませんでしたが、こうなるとこれも定めと買わざるを得ない(笑)。

 新型Z270-Aと比べると、Z170-Aには以下のようなメリットがあります。

・背面USB2.0がある
・RGBがある
・PCIがある

 どれも無くても致命的ではありませんが、例えばPCIeスロットが足りない状況でもないので、PCIが1本くらいはあった方がオトク。
 一方、以下の点では劣っています。

・Kabylakeを使いたいならUEFIをバージョンアップする必要がある
・PCHのPCIeが4レーン少ない
・M.2が1スロット(Z270-Aは2スロット:PCIeのレーン数増分により実現していると推定)
・Optane対応ではない

 SkylakeじゃなくてKabylakeじゃなきゃヤダという欲求は特にありません。
 レーン数もZ170で致命的な不足は感じません。
 M.2も、2枚以上使いたくなったらPCIe変換アダプタを使う手があります。
 Optaneは無視していいでしょう。

 ということで合理化。

https://www.asus.com/jp/Motherboards/Z170-A/
https://www.asus.com/jp/Motherboards/PRIME-Z270-A/

・PCI-Expressレーンの使い道
 Z170はZ97の8から20に増えたのことですが、12レーン分も機能が増えたようには見えません。
 実はSATA 6portをマルチプレクスできるようにうなった分を含むので、単純に12レーン増ではないんですね。
Z170HSIO.png
出典:http://www.intel.com/content/www/us/en/chipsets/100-series-chipset-datasheet-vol-1.html

 Z97はマルチプレクスなしで8レーン(厳密には2レーンはUSB3.0と排他)。
http://www.intel.com/content/www/us/en/chipsets/9-series-chipset-pch-datasheet.html

 Z270はさらに24に増えてるとのことですが、こちらは純粋に4レーン増のようです。
http://www.intel.com/content/www/us/en/chipsets/200-series-chipset-pch-datasheet-vol-1.html

 PCIeストレージが「Intel RST for PCIe Storage Device」として3セットサポートされていますが、「特定の4レーンまたは2レーン」を束ねる必要があるようです。
 ということから、

・PCIe X16第3スロット
   「PCIe X16第3スロットとM.2でRAIDが組める」
   「SATA_5,6と排他でX4にできる」
   ⇒ PCIe#17~20セットと推定

・M.2
   「SATA-Expressと排他」 ⇒ PCIe#9~12セットと推定

・SATA-Express
   「M.2と排他」 ⇒ PCIe#13,14と推定
      ・SATA-Expressとして使う場合
          PCIe#13,14はPCIeに割り当て
          (M.2のPCIe#9,10はSATA #0,1=SATAモードに)
      ・SATAとして使う場合
          PCIe#13,14はSATA #0,1に割り当て
          (M.2のPCIe#9,10はPCIe=NVMeモードに)
          2ポートセットで移動する必要がある模様
          実際、SATAをM.2側にするとSATAポートが2個使えなくなる

ではないかと思っています。
 そして、以上から推定したPCIeレーンの使い方は以下の通りです。

・X1スロット・・・3レーン
・PCI(変換)スロット・・・1レーン
・GbEコントローラ・・・1レーン
・USB3.1コントローラ・・・1レーン
・M.2スロット・・・4レーン(IRSTセット)
・SATA-Express・・・2レーン(IRSTセット:SATA 2portと排他)
・X2(X4)スロット・・・4レーン(IRSTセット:うち2レーンはSATA 2portと排他)
・常設SATA3に割り当て・・・2レーン
・未使用?・・・2レーン

 これだと2レーン余ることになりますが、その実態はワカリマセン。何か独自機能に使っているかも知れません。
 以上、独自推定ですのでもちろん合ってる保証はない点、よろしくお願いします。

・USB3.1 Gen2の帯域
 もしかしたらUSB3.1コントローラのASMedia製ASM1142は、Gen3 X1ではなくGen2 X2で使っているかも知れません。
 USB3.1 Gen2は「bit転送レート10GT/s」で「128b132bエンコード」なので実効データ転送レートは約1.12GB/sとのことですから、PCIe Gen3 X1やGen2 X2の帯域を超えています。つまり、それらの接続ではUSB3.1 Gen2の最高性能は出せないということです(もちろん単純な規格上の話としてですが)。
 厳密に言えば「Gen3 X1 < Gen2 X2」ですから、少しでも近づけようとしたらGen2 X2接続の方がいいのかも知れません。
 素人の思い付きレベルの話ですけれど。
http://ascii.jp/elem/000/000/816/816743/index-2.html

 なお、IntelのUSB3.1コントローラDSL6540はGen3 X2かX4接続だそうです。
http://blog.livedoor.jp/ocworks/archives/52018473.html


■Z170-Aのアレコレ

・UEFIバージョン
 購入時は0502でした。ASUSサイトのoldestは0504。早々にEZ Flash3で最新の3301にUpdateしました。
 再起動で画面出ず。何回かFANが回転・停止を繰り返して先に進みません。
 一応「Update成功」と出たのを確認した後のRebootなので、大丈夫と判断して何回か電源OFF/ONしたら正常になりました。

・TPUスイッチ
 ⅠにしたらEZ-XMPスイッチで設定したXMPモードは無視されて2400MHz設定になってました。TPUスイッチの方が上位権限らしいです。

・DIMMスロット
 やっぱ片ラッチは好かんなぁ。組み易いとは思えない。

・システム時刻
 購入時のシステム時刻が半年くらい過去だったのは何故? 普通台湾との時差くらいしかズレてないけど…

・USB BIOS FlashBack
 残念ながらオプションなので「SkylakeなしでKabylake対応へのUpdate」はできません。
 付属マニュアル(第1刷)では拡張カードは「近日発売」になってましたが、webのマニュアル第3刷では「カードは近日発売」が消えて「保守用ヘッダ」になってました(苦笑)。
 まあ、もしオプションにするとしても、対応CPU持ってない場合が一番のメリットだと思うので、最廉価CPU(の購入・売却価格差)よりかなり安くないと意味がないですよね。対応CPUがあるなら「Crush Free」機能があるので、USB BIOS FlashBackなんて一度やるかやらないかでしょうし。無料貸し出しサービスとかやればいいのに。

・SecureErase
 UEFIにツールがあります。これは便利そう。
 1年ほどシステムとして使った256GBのSSD(CFD製CSSD-S6T256NHG6Q:ベンダはTOSHIBA)にSecureEraseかけてみました。
 「Frozen」だったのでそのまま再起動したら自動的にToolが立ち上がり「Reset」状態になっていました。SEかけると一瞬で終了。
 SE前後でベンチとってみましたが差はありませんでした。

・CPU側PCIe
 メモ。「CPU側PCIEX16にNVMe-SSD(X4),同PCIEX8にSATAコントローラカード(X1),CPU内蔵Gfx」で使える。


■CPU

 普段やってることでは特に高速CPU要らないけど、もしかしてエンコードしたくなるかも知れない。
 スレッド数やCPU性能の実験したくなってもAudio用の3930Kがあるからi5でもいいけど、現行のi7-2600Kよりスペック下げるってのは買い替える意味ないような。

 UHD-BD再生にはKabylakeが必要みたいだけど、CPU以外のハードルもえらく高いし、そもそもメインPCで観なきゃならなくなること、まずないし。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/4kshugyousou/1048284.html

 そこまで速さにこだわってるワケでもないし。
 ていうかそもそもZ170-AではUEFIをUpdateしないと使えないし。
 KabylakeはWindows10以前のOSは非サポート(どんな風に「非サポート」するのかは定かではないけれど)だし。より古いOSを常用する予定はないけど、実験することはあるかも知れない。
http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1703/24/news035.html

 などなどいろいろ考えたのですが、別の用事で出向いた街の中古ショップで見つけてしまったのでこれも定めと6700Kに。
https://ark.intel.com/ja/products/88195/Intel-Core-i7-6700K-Processor-8M-Cache-up-to-4_20-GHz

 Kなしもあったのですが新品と違って\2,000しか差がない。OCしなくてもKの方がクロック高いです。どうせCPUクーラーは別途買うつもりなのでKで付属しないのも問題なし。
 中古としてはコストよりOCリスクを考えてしまいます。しかし、シリコンにダメージ食わすような無茶なOCされてる可能性はそれほど高くないでしょうし、そこは中古専門店の買い取りチェックを信頼することにしました。微妙なダメージ(普通には動くが特定の負荷をかけると落ちるとか)ってのも可能性は非常に低いでしょうし。

 中古なので何かあったら1week以内に連絡しなくちゃなりません。
 マージンみるためのOCとしてスイッチでTPU-Ⅰに設定。そこから「All Coreを44倍」「メモリをXMP」に手動変更し、≪CINEBENCH R15≫や≪CPU-Z 1.78≫のBENCHで落ちないことを確認しました。問題なさそうです。よかったよかった。
 ちょっとカット&トライが必要だった点は以下メモリ項に記します。

 sSpecはSR2L0でした。発売直後はSR2BRみたいですね。その後SGX対応したものらしいです。
http://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/support/processors/000005554.html


■CPUクーラー

 6年弱使ったのでクーラーは交換します。
 PWBに負荷をかけるプッシュピン型は嫌いなのでバックプレート型にしたいです。
 プッシュピンではないけれど裏からナットで止めるだけのタイプは結局PWBに負荷がかかるので除外です。
 本来、CPU周辺の電源回路の冷却も兼ねてるハズなのでトップフロー型が欲しいと思ってました。OCする予定はありませんし。
 しかし、狙ってたCoolerMaster製はTDP81Wまでとあります。

CoolerMaster Intel CPU専用 トップフロー型CPUクーラー X Dream P115 (型番:RR-X115-40PK-R1)
CoolerMaster Intel CPU専用 トップフロー型CPUクーラー X Dream P115 (型番:RR-X115-40PK-R1)

 6700Kは91Wなので非対応ということに。実使用上問題ない気はしますがうるさいのもヤです。
 他によさげなトップフロータイプが見当たらないのでやむなくサイドフローも選択肢にしました。イマドキはM/Bの冷却上の設計としてもサイドフローは想定内であろうと割り切り(水冷を想定した機能まで載ってるワケですし)。
 でも、メモリスロットの上に被って抜き差しできなくなるタイプはイヤです(FAN外せば大丈夫でもダメ)。
 となると90mmFAN品しかない。でもバックプレートタイプがない。
 仕方ないので、6年前に買ったAINEX製BS-1156(おそらく初代)を使いまわして改造することにしてプッシュピンタイプも候補に。BS-1156はIntelリテールCPU付属クーラー用でしょうから、それ以外のクーラーへの適用はやや冒険ですがやむを得ず。

AINEX LGA1156用 ヒートシンクバックプレート BS-1156A
AINEX LGA1156用 ヒートシンクバックプレート BS-1156A

 ということで、サイズ製SCBYK-1000I「白虎」にしました。もちろんC/Pも重視した結果です。
http://www.gdm.or.jp/review/2016/0902/172150

サイズ オリジナル設計 92mmサイドフロー型CPUクーラー 白虎 SCBYK-1000I
サイズ オリジナル設計 92mmサイドフロー型CPUクーラー 白虎 SCBYK-1000I

 BS-1156バネ&ネジへの交換・互換性やM/B面のとのクリアランスやバネ強さ、バックパネルの干渉など問題ありませんでした。
 定格で≪CINEBENCH R15≫してる分には加速してもまるで静かです。


■メモリ

 メモリは半年ほど前、値上がり兆候が出てきた時点で買っておいたんですよね。いずれにしろいつかは使うだろうということで。
 Corsair製CMK8GX4M2A2666C16。XMPプロファイルで動かすいわゆるOCメモリです。
 Audio-PCでも使えるように、X79構築した時の知見に基づいて選択。8層PWB,ヒートスプレッダ付き,低電圧化のマージンに使えるようにOCメモリ。
 パッケージにはXMPってどこにも書いてないけど(苦笑)。
https://www.links.co.jp/item/cmk8gx4m2a2666c16/

CORSAIR DDR4 メモリモジュール VENGEANCE LPX Series 4GB×2枚キット CMK8GX4M2A2666C16
CORSAIR DDR4 メモリモジュール VENGEANCE LPX Series 4GB×2枚キット CMK8GX4M2A2666C16

 在庫の関係で4GB2枚パックを2個購入。
 デュアルアクセス対応は必須ですが、クワドアクセスも視野に入れて同型DIMMを4枚にしました。8GBずつで2台分賄うこともできますし。

 4枚一気に投入し、とりあえず何も設定せずデフォルト認識するSPDプロファイル(2133MHz)で≪CINEBENCH R15≫かけたら2回に1回くらいしか完走しません。ま、まさかハズレの中古CPU…?
 とちょっとビビりましたが、≪CPU-Z 1.78≫のBENCHでは落ちないこと、ブルースクリーンやハングではなく必ず「Apprication Error!」と出ることから、なんだかメモリアクセスに失敗してるっぽいと思い、メモリ1枚だけ、2枚だけにしてみたら大丈夫っぽい。
 はてなと、XMPにしてみたら4枚でも大丈夫になりました。
 試しにSPDでCLだけ16にしてみたら、頻度は減りましたがやっぱり落ちます(5回に1回くらい)。

 「SPD=DRAMチップ定格」だと思うのですが、DIMMモジュールとしては「XMP=モジュール定格」で、XMPメモリの場合はチップ定格駆動だと不安定になる場合もあるってことですかね? まあ、仕様がXMPですのでそれで正常なのかもしれませんけれど、メモリコントローラの方は定格外ですよね(苦笑)。

 でも、そうだとすると、もしSPDだとちゃんと起動せずUEFIにも入れない場合は袋小路? と思ったらZ170-AはM/B上のハードウェアスイッチでXMPモードとSPDモードを切り替えられます(Men OK!でもイケるのかな?)。なるほど、いい機能ですね。


■マザーボードその2

 Z170-Aを買ったハズなのに、今ケースに収まってるのは何故かZ170 PRO GAMINGです。
ASUSTeK Intel Z170搭載 ゲーミングマザーボード LGA1151対応 Z170-PRO GAMING 【ATX】
ASUSTeK Intel Z170搭載 ゲーミングマザーボード LGA1151対応 Z170-PRO GAMING 【ATX】

 同じくASUS製。

 とあるミスでZ170-A壊しちゃいまして。念のためCPUかM/Bかの切り分けで別M/B(またはCPU)が必要になったのと、修理するなら代替M/Bが必要だったので。壊した2日後に現役Z68マシンが昇天(UEFI更新で)して新環境構築待ったなしになるという絶妙なめぐり合わせもあり(苦笑)。

 処分価格になってきたGIGABYTE製GA-Z170X-Gaming5あたり買っちゃおうかなどと悩みながらショップを覗いたら、また展示品処分に遭遇してしまったので。-Aに比すとPCIがありませんがこの際割り切り。長いこと悩んでいても精神衛生上よくないと合理化(笑)。


■Z170-Aとの違い

・I/Oシールド
 「Q-Shield」なる、板バネではなく導電性があるクッション素材でコネクタに密着させる仕様になっています。
 ASUS自身が板バネのことを「バリ」と言ってるようですが、電波・静電気シールドとしてコネクタと電気的に密着させるために必要なものです。
 板バネなしだと組み込み易さは段違いですし、見た目も高級感あります。コネクタ群もステンレス製だそうでキレイですね。

・CPU裏
 BS-1156のバックプレート部分にリード部品の足が出てますが、干渉しませんでした。

・物理スイッチ・ヘッダ・スロット
 MemOK!,TPU,EZ-XMP,PowerSWといった物理スイッチがありません。
 S/PDIFヘッダもありません。HDMI音声用が主目的だと思いますが、ゲーム環境では必要性が低いからでしょう。
 ThunderboltやFLASHBACK用ヘッダもありません。どうせGfxカードに埋もれてしまうであろう位置の拡張スロットもありません。
 これらは、「ゲーム用途としては不要な機能は落とすことでレイアウト自由度を上げ、信号品質を優先したため」と思いたいです。1スロット無い&PCIが無いのも、変換チップも含めてCPU-PCIEX8間の配線品質向上が狙いかも。
 OC性能向上が主目的かもしれませんが、定格動作での安定性にも寄与するのではと思います。
 PowerSWはちょっと欲しかったけど(笑)。

・USB3.0のありか
 静電気保護など他にも違いはありますが、普段の使い勝手における最大の違いは「PCHのUSB3.0の内部/外部の振り分け」かもしれません。
 GAMINGでは「外部4+内部ヘッダ2」、-Aは「外部2+内部ヘッダ4」です。結果GAMINGの背面USB3.0は-Aより2port多くなっています。
 背面には他にASMedia製USB3.1の2portありますが互換性が気になる(そもそもひとつはType-Cですし)ので特別用途として除き、2portあるUSB2.0はK/BとMouseで消費すると想定すると、残りはUSB3.0の4と2。据え置きマシンとしていろいろ周辺機器を常時接続する想定だと、-Aの2はちょっと心もとないカンジです。
 なお、PCHで実装できるUSB3.0は最大10portですが、うち4portはPCIeと排他ですのでPCIeを減らさない限り最大6portとなります。

・LED
 にょろにょろ光ります。GAMINGなので。イヤならUEFI設定で消せます。

・PCI-Expressレーンの使い道
 同じようなスロットに見えますが、PCH側PCIEX4スロットは-Aとはだいぶ異なるようです。

 ・「X2+SATA 2portまたはSATAと排他でX4」の設定なくX4固定
 ・X4固定でもSATAは6port使える
 ・マニュアルに「当該スロットでならM.2とRAID組める」と記されていない

 よって、当該スロットはIRSTセットではないPCIeレーンで構成していると推定されます。Gfxカード3枚挿しを想定して信号品質向上を優先し、PCHからの出力をPCIeスロットとSATAポート両方に配線することを避けたのでしょう。GAMINGなので。
 M.2とのIRST-RAIDが組めなくなりますが、以下の点から実利を優先したのでしょう。

 ・IRSTセットでX4にするとSATAが2port使えなくなる
 ・どうせPCHでNVMeをストライピングしてもDMI3帯域止まり
 ・起動ディスクにしないならIRSTじゃなくてもRAIDできる

 以上から推定した使い方は以下の通りです。合ってる保証はありませんけれど。

・X1スロット・・・3レーン
・GbEコントローラ・・・1レーン
・USB3.1コントローラ・・・1レーン
・M.2スロット・・・4レーン(IRSTセット)
・SATA-Express・・・2レーン(IRSTセット:SATA 2portと排他)
・X4スロット・・・4レーン
・常設SATA3に割り当て・・・4レーン
・未使用?・・・1レーン

 してみると、M/Bの仕様って一見違いが解りませんが実は(商品コンセプトに基づき)いろいろ考えられてるんですねぇ。なるほど、お疲れ様です。

https://www.asus.com/jp/Motherboards/Z170-A/
https://www.asus.com/jp/Motherboards/Z170-PRO-GAMING/


■GAMINGのトラブル

 UEFIは購入時版、ドライバ類は付属DVD版、M/Bセット以外はZ68マシンからまるごと移設状態にて。OSはWindows10Pro(64bit)です。

・ブルースクリーン発生
 エラー情報収集していると出て100%になったら再起動(ハングはしていないということ)。webブラウズ中が多いような…
 Skylake+100系はDDR4初物世代ということもありメモリっぽい? ならUEFIアップデートで出なくなるかも。
 とりあえずASUSサイトの≪Intel Chipset Driver 10.1.1.38 16/12/14版≫を入れて様子見。当日は一度もブルースクリーンにはならなかったが、2日めにはやっぱり発生。頻度は減った気もするけれど。なのでUEFIを3202に更新したら発生しなくなった。

・SATAカード認識せず
 玄人志向製SATA2I2-PCIe(Gen1 X1)を認識せず。
 CPU側PCIEX16でもPCH側PCIEX1でもダメ。クリーンインストール環境でもダメ。UEFIレベルでダメっぽい。H67MのPCH側PCIEX1では認識したので壊れているワケではない。USB3.0カードは認識した(CPU側PCIEX16スロットで)。
 UEFI最新状態の-Aをシステム使いまわしで起動した時はSiliconImageのドライバが入った記憶があるので、UEFIっぽい気はする。3202に更新したら認識した。

・UEFIをMouse(USB2.0接続)操作するとハング
 違うMouseだったけど-Aもハングしていた。接続していてもK/B操作で動かさなければハングしない。3202に更新したらハングしなくなったかも。もしかしてこれもメモリ回り? 


■GAMINGのアレコレ

・UEFIアップデート
 購入時UEFIバージョンは0231(15/07/17付け)でした。ASUSサイトのoldestは0603。古すぎ?(笑)
 04/01に最新3202にUpdate。慎重を期してデフォルトロードしてK/BとDPだけ繋いで4GBのUSBメモリを2.0ポートに繋いでEZ Flash3で。
 成功し、Resetしろと出て自動で再起動。が、画面出ずFAN制御しません。暫く待ちましたが変化しないので電源SW長押しで切って再度ON。テキストで「シャットダウンに失敗した~」的なメッセージが出て再起動。AMIのテキスト画面になり、F1押して設定しろとなりました。
 いろいろ変わってるようですが、0231には無かったSecureEraseが出現。RAIDの名称も「Intel RST Premium (RAID)」とかいう豪勢なものに変わってた。

・USB3.0からのUSBメモリboot
 PCHポート、ASMediaポートともにブートデバイスとしてUEFIに出現しました。PCHの方は実際起動するのを確認。

・USB3.0対応USBメモリの効果
 Windowsインストール用に買ったBuffalo製RUF3-K8GA(MSページに5GBとあったので念のため8GBに)でちょっと実験してみました。

BUFFALO USB3.0対応 USBメモリ バリューモデル 8GB ホワイト RUF3-K8GA-WH
BUFFALO USB3.0対応 USBメモリ バリューモデル 8GB ホワイト RUF3-K8GA-WH

 現物のラベルにはAがありません。色違いの2個買いましたが両方ともなので不良品ではないでしょう。おそらく現物変更なしでのパッケージ変更(対応OS表記追加など)または添付ソフト変更によるものと思われます。
 ちなみにアクセスランプ付いてます。

 Windows10Pro CreatorsUpdate(x64)インストール時の「Windowsをインストールしています」画面(Windwosファイルのコピー中~処理が完了します)の時間を測ってみたところ、「USB3.0ポート:5m07s」「USB2.0ポート:6m10s」でした。ターゲットはM.2(SM961-128GB)、他のストレージや拡張カードはナシです。
 1回しかやってませんので確定的なことは言えませんが、一応効果あるように見えます。所要時間の大半は「ファイルのコピー中」ですからそこで差が付いてるワケで、Window10インストーラはUSB3.0モードでアクセスできてるってことですかね。

 ちなみに、USB3.0接続で同USBメモリにインストールUSBの中身をコピーしてみたところ、デカいファイルは平均5MB/s・最大10MB/sくらいだったでしょうか。細かいのだと1KB/sくらいまで落ちてました。
 コピーしただけでインストールUSBとしてbootしました。ホントだったんですね。

・PCHのGen設定
 メモ。AUTOにしておけば、Gen1対応のSATAコントローラはデバマネで認識されているしNVMeはGen3であることを≪Cristal Disk Info 7.0.5 x64≫で確認。
 Gen3やGen2にしてもSATAカードが見える。NVMeは設定したGenになっている。つまり固定ではない。下位Genはサポートしているので当然か。

・起動時ビープ音
 「-・・・」って鳴ります。ロゴや数珠は出ませんが起動します。シャットダウン直後に起動すると鳴りません。
 グラフィック未検出? PCの電源に連動させてるディスプレイ(DP接続)の起動が間に合ってなくて鳴るのかな?


 Z68+2600K+HD5750からZ170+6700Kに移行したワケですが、キビキビ動くようになったのが体感できます。webページの描画とか。メモリはDDR4になり容量も8GB→16GBに増やしましたが、それ以外は再インストールもせずにまるごと入れた状態で、です。6年も経ってますからねぇ。
 結果的には、いろいろ調べた結果“質実剛健”とも思えるGAMINGにして(なって?)よかったかも知れません。リアI/Oの配置もとても合理的でウツクシク見えます(PS/2が一番はしっこにあるところとか(笑))。
 試しにDMI設定をAutoからGen2に変えてみたら遅くなった気が。いわゆる“足回り”強化は結構効いてるのかも知れません。


■帯域の意味(である調にて)

 T/sとは「Transfer per sec」のこと。Encodeやオーバーヘッドなどは考慮せず、単純に「1秒間に何bit送れるか」という意味。
 PCIe Gen1は転送クロック2.5GHzでbit転送するので2.5GT/sだが、8bit(1Byte)のデータは10bitにEncodeされている。のでデータとしての実効レートは250MB/s。
 Gen2は単純に2倍の5GT/sで500MB/sの実効レート。
 Gen3は8GT/sだが、128bitを130bitにするEncode方式に変更してリカバーし“おおよそ”1GB/sの実効レートとした(厳密には128/130=985MB/s)。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2009/0310/interface01.htm

 なので、Gen3 X4は4GB/sの実効速度を持つと表記される。
 DMI3も同等。Intel資料には8GT/sとあるが、単純に「シリアルバス(1本)の性能」を表記しているだけと思われる。


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