電線病闘病記

16/11/16初稿

 たぶん電線病患者です私。“自分では”そんなに重症じゃないと思ってますけれど(苦笑)。

 経験的にケーブル換えれば音は変わると判断しており、「ただの電線」ではなく「コンポーネント」と考えればその変化具合はコストパフォーマンス的にアリかな、と。
 といっても理屈は思いつかなかったので、あまり考えず気に入ったメーカのそれなりに高価なケーブルを買ったり(型落ち処分や中古が多いですが)自作したりしてました。

 が、先日UD-503にヘッドホン「T1 2nd」を導入したら全然マトモな音が出ず電源ケーブルをとっかえひっかえしているうちに、ケーブルの「アース線有無」「シールド有無」という違いをちゃんとケアしなきゃマズイ気がしてきました。

 機器のアースやGNDについては一度かなり考えて、用いるケーブルをケアしていたのですが、そもそも「アース無意な機器(インレットにアースピンがない・あっても浮いてる)」に用いるACケーブル内のアース線やシールドについては無視というか先送りしてたんですよね…

 電線病治療(笑)も兼ねて、改めて考えてみることに。

 ↓アースピンがあっても浮いてる機器。
ティアック デュアルモノーラルUSB-DAC/ヘッドホンアンプ Reference UD-503 (ブラック) UD-503-B
ティアック デュアルモノーラルUSB-DAC/ヘッドホンアンプ Reference UD-503 (ブラック) UD-503-B


■ACケーブルで音は変わるか

 変わって聴こえるんですよねぇ(念のためですが「高い方がいい」という意味ではありません)。
 具体的理屈は解りませんが、100Vもある交流の電送路に明らかな物理的変化があるので何かあるんじゃないかと。
 ちなみに、電磁誘導などの理屈がありそうだとしても、計算値や測定値で音質への影響を証明しない限り「~だからである」などと言い切るのはマズイと思っています(ACケーブルに限ったハナシではありませんが)。

・ラスト数メートルの世界
 「長い宅内配線の末の数メートルを変えても~」とよく言われます。
 これは「“壁の中”と“壁とAV機器の間”の環境の違いは無視できる」という前提の説と言えますよね。実際どうなんでしょう?
 壁の中や天井裏には電気製品はまずありません。別のケーブルが併走することもあまりないでしょう。
 一方、壁コンからラックまでの間にはACやスピーカなど複数のケーブルがのたくっています。そしてそのすぐ先には多くのAV機器が存在します。
 個人的には、この差は無視しきれないのではと感じています。もちろん客観的なハナシではありませんけれど。

 ただし、壁の中の柱で併走したり照明器具直近を走ったりするケースもあり得ますから、干渉要素が全くないとは言い切れません。100V電源自体の“質”も様々でしょう。
 ですので、ACケーブルでの変化は、あるとしても「電源の質や宅内配線状況に影響され、一般論にはなり得ない」のではないかと思っています。

・それはシールド(アース)ではないか
 ラスト数メートルの空間においてACケーブルに何らかの影響力があるとしても、確かに「抵抗値」「表皮効果」「撚り方による振動」などの線材に依存するような特性値によるものとはあまり思えません。
 あるとすると「ノイズを出す・受ける特性」ではないかと感じています。もちろん個人的には、ですが。

 とするなら、ケーブルの「シールド有無・処理の違い」が音質差になる可能性はあるかも知れません。
 ていうか、シールド以前にそもそも「アース線の有無」という違いもあります。

 そして、アース線が有るケーブルでは、それが「結線してある場合」と「結線しておらず浮いてる場合」があります。2pinプラグ品は明らかに浮きですね。3pinの場合は、モールド一体型のプラグやコネクタでは未接続はまず無いでしょうけれど、アクセサリメーカのモジュール型プラグ・コンセントを使った製品では実際にありました。それって「アース線は浮かせる」のが製品仕様ということです。「機器インレット側でのアース接地」を前提とするのは仕様としてヘンですから、プラグ側を結線していない製品はコネクタ側も結線してはいないでしょう。

 ということで、プラグ側が2pinか3pinかでケーブル事情は違うワケです。以下に書き出してみます(インレット側コネクタは3pin限定で)。

 ・2pin:シールド無:本件に無関係
 ・2pin:シールド有:どこにも落とせない  →シールド浮き
 ・3pin:シールド無:本件に無関係
 ・3pin:シールド有:アース兼用
 ・3pin:シールド有:プラグ側オープン:コネクタ側オープン  →シールド浮き
 ・3pin:シールド有:プラグ側ショート:コネクタ側ショート  →アース線もアリだとアースラインが複数あることに
 ・3pin:シールド有:プラグ側ショート:コネクタ側オープン
 ・3pin:シールド有:プラグ側オープン:コネクタ側ショート  →上述の通りたぶん存在しない(保証はないが)

 さらに、上記可能性をケーブル断面で図示してみます。
 赤がHOT、黒がCOLD、緑がアース、白が浮き、点線は「シールドなし」です。
 アース線とシールドの「プラグ内・インレット側コネクタ内での結線状態違い」については、キリがないので無視します。

ACケーブル構造

 結構バリエーションありますよね。以下、ERIで所有している完成品ケーブルの実例です。

 ・S/A LAB製HIGH END HOSE PROFESSIONAL・・・アースピンなし アース線なし シールドあり(浮き)
 ・S/A LAB製HIGH END HOSE 3.5・・・アースピンあり アース線あり(浮き) シールドあり(浮き)
 ・AET製HIN AC EVD・・・アースピンあり アース線=ドレイン線あり シールドあり
 ・AudioTechnica製AT-PC600・・・アースピンなし アース線なし シールドなし
 ・AudioTechnica製AT-PC1000・・・アースピンなし アース線なし シールドなし
 ・AudioTechnica製AT-PC1500・・・アースピンあり アース線あり シールドなし

        AT-PC1500は販売終了    

 こういった構造違いに頓着せず使うと、システムのアースや浮き導体が知らず知らず好ましくない状態になっちゃうかも知れません。アースとGNDがショートしている機器があるとGND状態にも影響しますね。

 また、浮いてないアース線やシールドがある場合、コンセントでアースピンが接地するか否かでも状態は変化することになります。例えば、
 「3pinインレットだけどアースピンがない機器」を
 「アース線を有するACケーブル」で
 「アース穴があっても接地していないコンセント」に
繋ぐと、ACケーブル内のアース線が“浮き”導体として存在する状態になります。
 2個口のコンセント内ではアース穴どうしはショートしていますから、同壁コンに同様のケーブルをもう1本挿した場合は、壁コンを介して“ACに隣接した”数mの浮き導体がシステム背面に出現します。あまり好ましくない気がします。

 実際、ORB製プラグ・コネクタによる自作の際、同じプラグ・コネクタでも「アース線なし/シールドなし」ケーブルと「アース線あり(ピン結線)/シールドあり(浮き)」ケーブルで音質変化を感じたことがあります。
 コンセントは3pinですがアース接地していませんでしたので、後者はアース線もシールドも浮いてたことになります。うろ覚えですが、前者が「もっさり」後者は「キンキン」だったような(どっちもダメで不採用)。
 後者のようなケーブルで、アースやシールドを繋いだりハズしたりして音質差を確認してみるのもアリかも知れませんね。

 「3pin→2pin変換アダプタ使うと音が変わる」という話もあると思いますが、アダプタ自体のせいではなくシステム内のアースやシールドの状態が変わるからかも知れません。


■ACケーブルを測る

 このような「ケーブル構造」と「コンセントのアース状態」「それらによるシールドやアース導体の状態」は結構影響ある気がしてきました。
 ある程度認識はありましたし、個人的原則的な価値観では「浮き導体があるといいことない」のですが、アース・グランド・ノイズ関連の考え方や実践は非常に難しいと思っており、聴感に任せてたんですよね…

・誘導・被誘導を見る
 意図的に浮かせている商品については、「浮きでもシールド効果がある」と考えるか「浮き導体はノイズの受発信アンテナになる」と考えるかによって価値判断は大きく違ってきますよね。メーカは当然「効果あり」という立場でしょうけれど。
 ということで、ちょっとでも「シールド有無」「浮きシールド」の影響に関する知見を得たいと思い、何か情報をとる方法はないか試行錯誤した結果、以下のような実験してみました。

 「AC100Vが誘導するか・AC100Vに誘導されるか」です。

ACケーブル誘導


 割とオモシロイ数字になったのではないかと(笑)。

 ただし、周波数でシールド効果は変わりますし、接地抵抗数ohmのアースでもありませんし、キチンと治具で固定したりもしていませんし、外来の影響もあり得ますし、フツーのテスタで測っただけですし、などなどあくまでも「とある適当な実験の結果」に過ぎません(本来“実験”や“測定”と呼ぶべきものでもないですがご了承ください)。もちろん、数値に絶対的意味はありませんし、そもそも音質に影響あるか否かも全く解りません。
 が、この結果から「個人的にはこう思うことにする」というACケーブルリングチューンの“めやす”を考えました。

・線材太さ・構造材厚さ
 同じ構造・同じ線材だが太さやシース厚みが違うと推定されるPC600とPC1000を比較。
 誘導・被誘導ともPC1000の方がやや優秀なことから、太く厚い方が有利なのではないか。

・アース線有無
 アース線有無が大きな違いと推定されるPC1000とPC1500を比較。
 PC1500の方が優秀なことから、アース線だけでもシールドに準じた効果があるのではないか(もちろん接地した状態なら)。

・アース線接地処理
 AT-PC1500の「浮き」「接地」を比較。
 アース線を有するケーブルはそれを接地すると誘導・被誘導低減に効果があるのではないか。

・シールド接地処理
 HIN AC EVDの「浮き」「接地」を比較。
 シールドを有するケーブルはそれを接地すると誘導・被誘導低減に絶大な効果を発揮するが、接地しないと逆に悪影響が絶大となるのではないか。
 これは誤差レベルではないのでは。やっぱり「浮き導体」あっちゃダメなんじゃないかと。

・シールド効果
 アース線やシールドを有するケーブルでは、それらがフェライトコアのようなノイズ減衰効果を持つ可能性もあるのではないか。

・ケーブル長
 HIN AC EVDの1.2mと1.8mを比較。
 アース線やシールドにノイズ低減効果があるとすると、長い方(物量が多い方)が効果があるのではないか。

・2芯でもシールドを有するケーブル(本実験には直接関係ないが)
 アースの概念がないのだから、シールドは何処にも落ちておらず浮き導体にするのが仕様ということ(3芯でも2pinプラグだったりアースピンに配線していない場合は同じ)。流石にCOLDでシールドってのはないハズ(2pinプラグはどっちがCOLDになるか規定できないので)。
 当該ケーブルは「浮き導体を許容する。それによる変化は音質調整に意味あり」と判断する場合に使用すべきではないか。


 繰り返しますが、上記を客観的事実だと思っているワケではありません。闇雲にとっかひっかえしても組み合わせ多すぎてキリがありませんから、「何か理由を付けて良かれと思って試して良好だったらそれで納得する」ためのものです。


■RCAケーブルのシールド

 ACケーブルだけでなく、インタコやスピーカケーブルやDC電源ケーブルなどのアナログケーブルにも「シールド」が有るものと無いものがあります。これらについても実態を知っておく必要があるでしょう。

 シールドが有ってもACのアースのような“専用の落とし先”はありませんから、先はGNDしかありません。
 落とし方としては4通り考えられます。

 ・両端に落とす・・・シールドをGND線に兼用する場合もあり得る?
 ・両端とも落とさない・・・浮いてることになる
 ・上流端(例えばプレーヤ側)だけ落とす・・・方向性になる
 ・下流端(例えばアンプ側)だけ落とす・・・方向性になる

 「上流下流どちらかでしか落とさない」場合は方向性になるワケですが、銅箔やアルミ箔などを巻いたシールドの場合、「重ねて巻いている」とこれも方向性になります(ラケットやバットのグリップテープのイメージ)。
 つまり、分子結晶など持ち出さなくても、「シールドの施し方」の点で物理的仕様としての違いとそれによる“方向性”は存在し得ることになります。実際に方向性指定要因がそれであることを多数確認したワケではありませんが、これが音質差になるのかも知れません(ならないかも知れません)。「科学的に方向性(による音質変化)などあり得ない」という場合、このような「構造違いによるGND接続状態の違い」も科学的検証する必要があるでしょう。

 以下、RCAケーブルの実例です。独立シールドあり品については、近くにACケーブルを併走させた時の被誘導がどう変化するかも参考程度にみています。

・AET製HIN LINE QUAD:方向性指定アリ
 シールドなし。

・AudioQuest製CORAL:方向性指定アリ
 独立シールドあり。プラグ内を確認すると、下流はシールドのドレインワイヤを半円筒形のプラグGNDパーツとショート(ハンダ付け),GNDはもう一方のGND半円筒パーツとショート(ハンダ付け)。半円筒パーツどうしはショートしていないが、プラグシェルのネジ止めを介して導通する。上流はGNDのみ半円筒パーツに接続されている。
 つまり独立シールドを下流のみでGNDに落としてる。どんな理屈でどんな効果があるのかは不明なれど、確かに方向性はあると言える。
 実際、CORALは方向性で違和感感じたことがあった。

・AudioQuest製CopperHead:方向性指定アリ
 シールド=ドレインワイヤ=GND。プラグ内を確認すると、上流はシールドとドレインワイヤをプラグGNDとショート(ハンダ付け),下流はシールドのみショート。
 ドレインワイヤのみ処理を変えるとどんな理屈でどんな効果があるのかは不明なれど、確かに方向性はあると言える。

・AudioQuest製Panther:方向性指定アリ
 シールドあり。プラグ内でどうなっているかは未確認だが、DBSの電極接続は片端なのでそれが方向性とは言える。
 DBSのON/OFFでACケーブルからの誘導は特に変化なかったのでDBS機能にシールド効果はなさそう。
 DBSプラグのプラス側(プラグのTop側)をアース接地すると非常に高いシールド効果が出る。マイナス側はやや効果? くらい。
 DBS+(Anode)はシールドではなく真ん中のワイヤらしいが…?

・AudioQuest製Sub-1(スーパーウーファ用):方向性指定ナシ
 独立シールドあり(両端に外だしドレイン線アリ)。ドレイン線をアース接地するとAC誘導はかなり減少する。

・AudioTechnica製AT6A48/0.7:方向性指定アリ
 パッケージに構造図解あり。独立シールドありで、それをGNDに落としてる方が上流で落としていない方が下流との説明あり。
 確かに方向性はあると言える。

 いずれにしてもシールド=GNDなので上流下流の違いが音質差になる理屈と効果はとっても難しいですが、とりあえず指定通りに使うのがよいでしょう。逆に使うのもひとつの“チューニング手法”になるかも知れませんが。


■USBケーブルのシールド

 シールド事情はデジタルケーブルにもあります。ここではUSBケーブルについて見てみます。

・AcousitcRevive製USB-1.0SPS
 Vbus用Aとデータ用AとBプラグのシールドはすべてショート。
 データ用AとBの間でVbus5VとGNDは繋がっていない。データ線はもちろん繋がってる。
 Vbus用AとBの間でデータ線はもちろん繋がっていない。Vbus5VとGNDは繋がってる。
 シールドとVbusGNDはオープン。

・WIREWORLD製SilverStarLight USB2.0
 シールドはAとBでもちろんショート。シールドとVbusGNDはショート。

・WIREWORLD製UltraViolet5-2 USB2.0
 シールドはAとBでもちろんショート。シールドとVbusGNDはオープン。

・PC用:バッファローコクヨ製AU2SF07BK
 シールドはAとBでもちろんショート。シールドとVbusGNDはオープン。

 SilverStarLightは、シールドとVbusGNDがショートしてるのがUSBケーブルとしては特徴的(規格外?)ですね。
 USB-1.0SPSは、データ用ケーブルにはVbusGNDも通してないんですね。

 線材がどうかという以前に構造違いがあるワケです。
 特にSilverStarLightの「シールドとVbusGNDがショート」というのは影響ありそうな気がします。「DNA Helix Design」という構造ですが、図を見ると、どうもVbusGNDは独立した線材になっておらずシールドが兼任していると思われます。

http://www.wireworldcable.com/hi-res-digital-audio-cables.html

    


■電線病の処方箋

 改めて調べてみると、導体の結晶構造とか以前にケーブルの物理的構造として結構違いありますねぇ。

 今回、上記で考えた“めやす”などを前提にアースとGNDの接続に着目してUD-503のチューニングしたのですが、結構変化あったと思います。一時ツジツマが合わなくなるようなこともありましたが、結果的には「そういうこともあるのかな」というカンジになりました。

 電線病は治療が難しい病だと思いますが、考えたことと結果が結構合致したことで症状が軽くなった気がします。
 真実じゃなくてもいいんです。“そう思える”ことが大事。これがホントのプラシーボ(笑)。

 また症状がぶり返しそうになったら次のようなことを思い出して癒そうと思っています。
 と言っても、もちろん万人に効くワケではなく“個人専用処方薬”ですけれど(笑)。

・浮いてる
 シールドやアース線を浮かせている商品がありますが、測定結果から効果アリと判断して商品化してるのかなぁ?
 浮かすことによって音質変化するのは「味付けのひとつ」ってことですかね? そういう説明みたことないですけれど.…

・壊れる
 ケーブルメーカの製品って結構壊れやすいんですよね。「工業製品としてどうなの?」と思ってしまいます。
 以下経験したことを列記します。

 ・AudioQuest製Panther:RCA:新品:数年使用後:DBSを固定するゴムバンドが切れた(4本中1本)
 ・AudioQuest製CopperHead:RCA:新品:数年使用後:GND側が断線。LR2本とも
 ・AudioQuest製DiamondBack:RCA:新品:数年使用後:プラス側断線。1本
 ・AudioQuest製Rockfeller:SP:現品処分:バイワイヤのHighとLow、長さが入れ替わっていた
                 (故障ではなく製造不良)
 ・WireWorld製EQUINOXⅢ+:SP:中古:購入直後:一カ所Yラグのカシメが緩んでいた
 ・AET製HIN LINE QUAD:RCA:アウトレット:ケーブル固定イモネジが斜めに入っていた
                GND線固定イモネジがなかった
 ・AET製HIN AC EVD:AC:新品:4年使用後:インレット側コネクタとメッシュを固定する熱収縮チューブが
                緩んでがばがば
 ・S/A LAB製HIGH END HOSE 3.5:AC:在庫処分:数年使用後:プラグ側HOTのスリーブカシメが緩んだ
 ・AcousticRevive製USB-1.0SPS:USB:新品:5ヶ月使用後:ケーブル固定イモネジがゆるゆる
            て言うか設計的に固定しきれないんじゃなイカ?
 ・SAEC製SH-1010:HDMI:新品:数年使用後:断線

 ただし、AudioQuestが特に壊れやすいという意味ではありません。高級品はほとんどクエしか買ったことないってだけです。

・教えない
 ケーブルメーカの高価な商品は「電線の材質や太さ」「構造」「メッキ種類」あたりがアピールされますが、プラグやコネクタ内でシールドがどうなっているかは明示されていない場合が多い気がします。RCAケーブルのシールドは上流下流どちらで(どちらでも)GNDに落としてるのかなど。影響はメッキなどよりはるかに大きいのではと思うのですけれど。
 その点、上記AudioTechnicaの例は好感が持てますね。

・消える
 ケーブルとかタップとかのメーカって、販売終了商品のwebページ消しちゃうことが多いように思えるんですけれど。
 家電もワリと消えるような気がしますが、こういう商品って家電と違って仕様が記載された取説が付いてるケースは少ないのでスペックがワカラナクなっちゃうんですよね。
 「過去の口上書きを消したいの?」とか疑っちゃいますよ~?


■ちなみに

 もしかすると、「プラグ・コネクタやケーブルのメカ的違いによるオーディオ機器の振動変化」って要素もあるかも知れませんが、アースやシールドの違いに比して影響は小さいと仮定し、本稿では無視しています。

 また、「メッキ種類やシース材質の違いによる影響」についても、アースやシールド違いや太さなどの線材違いによる影響に比して無視できると仮定しています(その他が全く同じだった場合は違いが出るかも知れませんが)。


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16ビット・エレジー

15/07/26初稿

 何故かいきなり「ビット深度拡大(ハイビット化)は音質にどう影響するのか」について考えはじめちゃいました。

 ヨクワカラナイ…というか、どうやったら納得感のある確認できるか思いつかなかったのでずっと先送りしていて、「サンプリング定理」についてウンウン考えた時は「ビット深度=振幅方向の解像度には問題ないこと」を暗黙の了解としてサンプルレートのことだけ扱いました。
 けれど、その後DACチップの使い方などいろいろ展開していく中で、いつの間にか頭の中が整理されてたのかも知れません。

 いざ考えてみると、なんだか「デジタルオーディオの現実的問題」としてはこっちの方が深刻な気がします。

 具体的には「16bitと24bitの差=24bitの効果」についてになります。
 ですので、言うまでもありませんが本稿で扱うのはPCMだけです。DSDは含みません。


■ミクロの世界を覗いてみる

・何をどうやって見るか
 ビット深度の意味について考えるとき、一般的にはスペックとして「ダイナミックレンジ」が用いられます。が、ダイナミックレンジが「16bit=96dBで充分か不足か」を考えても埒があかないのではないかと思っていました。「96dB分の最大最小音量が聴き分けできるか否か」の結論は出ないでしょう。
 ここで躓いていたのですが、いつの間にか考え方変わってました。
 「16bitで足りているか・不足か=24bitが必要か」を判断するポイントは、
「アナログ信号をあるスレッシュでデジタル化=0か1かに“してしまう”際に発生する「量子化誤差」が許容できるか否か」
ではないでしょうか(言い方を変えるとダイナミックレンジの効果をミクロ世界で確かめることだと思います)。
 サンプルレートに関して「20kHz以上の音が聞こえるか」ではなく「倍音がないことによる変形を認識できるか」で考えるのと同じような転換ですかね。

 ある程度の振幅レベル=マクロな波形は16bitでも充分表現できていると思います。ていうかマクロ領域では24bitと16bitの差は確認しようがなさそうです。
 ですので、可能な限り小さなレベル…ミクロ波形の再現性を確認する必要があります。量子化誤差のレベル、つまり「レベル0」と「レベル1」のみで構成される極小な世界をみる必要があるでしょう。

 16bit最小波形の世界を見ることは出来るでしょうか?
 しかも、AD変換時に発生する量子化誤差を見るのですから、リクツ上は「アナログ波形とデジタルデータ波形」を比較する必要があります。
 が、アナログ波形…それも極小レベルの信号をシロウトが扱うのは無理です。

 そこが工夫のしどころでしたが、基音と倍音でハイサンプリング効果を確認したり、ΔΣ変調時のオーバーサンプリングの理由を考察した時に用いた考え方「可能な限りハイビット・ハイサンプリングなデジタルデータをアナログ波形に見立てる」が今回も使えるのではないかと。
 具体的には32bit/384kHzデータをアナログの代用とするのです。レートを野放図に高くすると予期せぬところでソフトの対応範囲を超える可能性があるので現実的な必要充分スペックにしたつもりです(ビット深度は32bitで必要充分でしょう)。

 本当に「最大振幅が±1の最小波形」まで扱えて(演算できて)表示できるのかちょっと不安だったのですが、今回利用したフリーソフトでは全く問題なさそうです。
 今回もフリーソフト作者の皆様に感謝感謝です。

 ミクロ波形の見方は思いつきました。次は確認の仕方です。
 目的から考えて、以下3種の波形データを比較することにしました。
 「ミクロなアナログ波形を16bitでデジタル化した場合、どんな波形データになって、それはどんなアナログに再現されるのか」
です。

 次に、そのデータの生成方法について記します。

・なんちゃってアナログ波形
 ≪WaveGene 1.50≫でdB値を設定して生成する32bit/384kHzのPCMデータです。
 今回は“基本”ということで、「基音と倍音でハイレゾ」を考えた時の「基音」1200Hzを対象にします。

・デジタルデータ
 「なんちゃってアナログ波形」を≪foobar2000 1.3.6≫のSoX Resampler 0.8.3で1648にダウンサンプリングしたものです。デフォルト設定、Convert機能でファイル化。
 アナログ信号を1648でAD変換するシミュレーションになっていると考えています。ですので、これが「≪WaveGene≫で設定したdBレベルの1200Hzサイン波を表すデジタルオーディオデータ」になっているハズです。

 なお、実際の音楽制作では複雑な変換が行われているハズですが(*)、本稿ではそれは無視します。CDならどうせ最後は16bitに落とし込まれますので。

*:例えばADは24bit以上でしょうし編集時は32bit以上の可能性が高いでしょう。編集時はFloatかも?

・DACで再生されたアナログのつもり波形
 「デジタルデータ」をSoXで32384にアップサンプリングします。
 これが「リコンストラクションフィルタでアナログ化された波形」のシミュレーションになっているハズです。なお、1648→32384はSoX2段重ねにて(192化してさらにx2)。


 ビット深度変更はConvert機能で出力ビット数を変更することで行っています。
 ハイレゾ比較用非ハイレゾファイルの作り方で見たところ、単純カットではなく“四捨五入”っぽいです。


■「量子化誤差」を可視化する

 はじめに。
 一番シンプルに「ミクロ振幅波形」での比較を行いますが、「実際の音楽波形」においてもミクロ領域では同じことが起こっています。“究極のピアニシモ世界”だけの話ではありません。例えば100Hz-6dBのサイン波に以下に見るサイン波が重畳された波形があったとし、それを拡大して見ることができたら-90dBレベルの世界では同じ現象が起こっているハズです。
 ていうか、「周波数成分」として見れば、どんな波形にでも存在する可能性があるものですよね。

・最小領域で何が起きているか
 上記3種の波形を≪Wavosaur x64 1.1.0.0≫で左から順に並べた比較図を以下に示します。
 ちょっと確認したところ、今回利用したソフトウェアでは16bitの場合-96dBが「0か1か」のスレッシュになるようです。そこで、最小波形は-94dBの「なんちゃってアナログ」としてみました。ピークレベルが-94dBの1200Hzサイン波データです。

 まず、24bitの場合を示します。

     【なんちゃってアナログ】           【デジタルデータ】          【DAC再生したつもり】
-94dB24bit.png

 最初のアナログ波形「-94dBのサイン波」(左)がデジタル化(中)を経てのDAC再生(右)でほぼ再現できていることが解ります。
 まだ余裕ありそうですから、24bitなら振幅方向の解像度(分解能)は問題ないと言ってよさそうです。逆に、これ以上のビット深度はたぶん要らないでしょう(言うまでもありませんが、「提供されるメディアのスペックとして」です。実際のAD・DA変換や編集時の必要スペックは別儀です)。

 では、16bitだとどうなるでしょう?

-94dB16bit 重ね付き

 ものすごい変形です(笑)。
 判りやすくするため「デジタルデータ」に「なんちゃってアナログ」の波形を重ねてみましたが、-96dBのスレッシュより大きいサンプルは1(-90dB)、小さいと0(-∞)になってしまったことがよく解りますね。
 ちなみに以下が実際のバイナリデータ(モノラル)です。色着けした40サンプルが1周期です(1200Hzを48kHzサンプリングですから)。サンプル値は確かに0と1と-1(0000hと0001hとFFFFh)しかないことが確認できました。

-94dB16bitバイナリ

 波形として見ると、サイン波というより“なんちゃって矩形波”になっちゃってます。これではリコンストラクションフィルタで元に戻らないのも納得です。
 逆に言うと、「充分なビット深度がないとデジタルオーディオの実際においてサンプリング定理は成立しない」ということですね。
 って、それヤバイじゃん(苦笑)。

 TI(Burr-Brown)社の資料「限界性能への挑戦と音質へのこだわり(*)」P.7にミニマム波形(16bit/-90dBFS)のアナログ波形が掲載されています。これを見ると、上記デジタルドメインでのシミュレーションは一応有意ではないかと思います。

*:http://www.tij.co.jp/jp/lit/ml/jajt042/jajt042.pdf

 そしてなんとなんと、このデジタルデータは“聞こえて”しまいます
 もちろん本来の「1200Hzのサイン波」だけがキレイに聞こえるなら何の問題もありませんが、データを見る限り全くそうではありません(いっそ聞こえない方がいいと思える波形です)。より高いキーン音が混ざった音が、「ビミョ~」ではなく「あきらか」に聞こえます。
 そして、24bitデータでは聞こえません
 -94dBの1200Hzサインは少なくとも私の耳の音量的可聴域ではないのでしょう。
 ですので、聞こえてしまうのは、16bitしかないことで「サイン波というより“なんちゃって矩形波”に変形してしまったため」&「-90dBにゲインアップしているため」だと推定されます。

 音量的な可聴域ではないので聞こえないハズの波形が変質して聞こえてしまうのですから、これは「ビット深度が16bitしか無いが故に発生するノイズ」と言っていいでしょう。

 もちろん「聞こえる聞こえない」は再生ボリュームや機器に影響されます。
 上記のボリュームは、「かなりピーク潰れしている楽曲を大音量で鳴らした位置」です。ですので、全体的に音量小さな曲ではもっとボリューム上げる可能性があります。
 再生はSB-DM-PHDでHD700とMDR-E888を鳴らして行いました。
 ので、それなりに“あり得る状態”だと思います。

 24bitの有意性は早々に結論出ちゃいました(爆)。

・変形はどこまで起こっているか
 「-94dB領域でも16bitしかないことによる変形が聞こえてしまう」とはなんとも意外でした。
 では、16bitではどこまでどんな変形が発生しているのでしょうか(24bitは-94dBでも上記の通りですので問題ないでしょう)。
 -94dBから6dBずつ大きくしてみました。

-88dB16bit.png

-82dB16bit.png

-76dB16bit.png

-70dB16bit.png

-64dB16bit

-58dB16bit.png


 PCMデジタルオーディオはサンプリング定理に依って成立していますので「キチンとしたサイン波再現は絶対条件」です。
 が、例えば本稿で見た1200Hzでは「ざっくり-70dB以下はアヤシイ領域。-60dBくらいからどうか?」と言っていいと思います。
 これって16bitクンにとってはかなり致命的なのでは…

 なお、各dB値のサイン波は24bitデータの再生(サイン波として事実上問題なく再現されている)でも聞こえます。もちろん上記の16bitデータも聞こえます。
 聞こえますけれど、「サイン波の音として、16bitは24bitに比べ歪んでいるか」は主観的な判断なのでやってません。ていうか16bitだと-94dBがノイズとして聞こえることが判っただけで十分ですので。
 なお、聞くだけならAD変換に見立てる必要はないので、≪WaveGene≫で各種設定して直接生成再生するだけで確認できます。


 こうやってみてくると、「フォーマットとしてのハイレゾの効果・効能」は、ハイサンプリングよりハイビットの方が判りやすいかも知れません。
 過去のハイレゾ試聴でも、「サンプルレートが同じでもハイビットの効果を感じる」的な経験してますし。
 捉え方は人それぞれでしょうけれど、「24bitの効果」は実質的にもありそうな気がします。

 ていうか、16bitだと小音量領域では「サンプリング定理」破綻しとるがな(爆)。

 もちろん、それが実際の楽曲としての音質にどれだけ影響を及ぼしているのかは別問題です。
 例えば、「実際の音楽波形としては-94dBレベルの音は単独ではあり得ないし、もっと大きな波形の成分の場合はマスキングされて聞こえないから事実上問題ない」のかも知れません。ただし、このリクツの場合は事実上のダイナミックレンジは-96dBよりかなり小さいということにもなりますが。
 まあ、ハイサンプリングにしてもそうですが、そもそも「“事実上”のスレッシュは昔(CD登場のころ)とは異なっていると考えるか否か」がハイレゾ有効性判断のポイントですよね。そして、その客観的判断基準は存在しないでしょう。どの程度を“事実上”とみなすか(価値観)は人それぞれでしょうから。

 個人的には、30年前とは制作(録音編集)側もユーザ(再生)側もその機器性能は格段に上がっているので、“事実上”のスレッシュも上がっていると思っています。そうだとすると、CDフォーマットではおよそ-60dBくらいから下の再現性に難があることは、20kHz以上の高音域が無いのと同じく
「致命的ではないが音楽を記録するフォーマットとしては余裕なし(デジタル化=近似による変形を知覚できる可能性があるゾーンを含んでいる)。ので、マージンとしてスペックはもうちょっとあった方がよい」
と思っています。イマドキは制作段階では“ある”ハズですし。

 上記リンク「基音と倍音」記事で考えた「音色を表現するための周波数成分」が存在するのはおそらく低音量のセカイでしょうし。

 長いこといろいろ考えてきましたが、「ハイレゾの効能・効果」はこれが結論かな。


■エトセトラ

・周波数が変わると
 上記はあくまでも1200Hzの世界です。周波数が上がるほど変形は緩和されるであろうと思います。例えば、12kHzでは同じ値のサンプルは並びようがないため余分なDC成分サンプルが存在しませんので、サンプリング定理に基づくリコンストラクションが本来の効果に近づくハズです。

-94dB16bit12000Hz.png

 ビット解像度が足りないことによるレベル変化はいかんともしがたいですが。
 逆に周波数が下がると矩形波の周波数がそのまま低くなっていくカンジですね。元波形からの変形度合いとしては大きくなる?

・用語の意味を勝手に理解する
 実は、ビット深度に関するいくつかの用語の意味がイマイチ理解できませんでした(*)。
 しかし、こうやって考えてみて、デジタルオーディオにおける実質的な意味においては、以下のように捉えておくのがよいのではと思いました。

 「なんちゃってアナログ」と「デジタルデータ」の波形の違いこそが「量子化誤差」
 サイン波が“なんちゃって矩形波”に変形してしまうことこそが「量子化歪み」
 “なんちゃって矩形波”が実際に聞こえてしまうことこそが「量子化ノイズ(雑音)」


 本当の用語定義はさておき(そもそもオーディオに限った用語じゃないですよね)。

*:例えば、デジタル化する時に丸められてしまった分が「量子化雑音」って言われても、デジタルデータには元アナログ信号の情報は残っていないのですから再生時に差分は現れようがないですよね。

・なんとかならないか
 この16bitの弱点はハイサンプリングではカバーできません。
 そもそも“ビットの段階”がないのですから、いくらサンプルを増やしても「横(時間軸方向)に同じ値のサンプルが並ぶだけだからです。
 容易にイメージできると思います。

 DENON社の「ALPHA Processing」はこの弱点を補う効果もあるんですね。周波数方向の補間だけじゃなかったこと(例として1KHz/-90dBのサイン波の復元を挙げている理由)がやっと解りました。
 DENONさん今更でごめんなさい(笑)。
http://www.denon.jp/jp/dcdsx1/history.html


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電池じかけのケーブル

12/03/03初稿


■Stereo誌に挑戦

・ハープのアルペジオ
 今更ですが、Stereo誌2011年1月号を入手しました(プレミア価格でしたが)。もちろん付録の「究極のオーディオチェックCD」が目当てです。
 その中でも欲しかったのは『トラック19 マーラー:交響曲第6番「悲劇的」第4楽章から』です。

開始15秒あたりから55秒あたりまでハープのアルペジオが何回も出てくるが、それが少しでも聴こえればかなり優秀な装置といえよう。
出典:Stereo 2011年1月号P.116

 というトラックです。web上でも話題になってるみたいなのでそれなりに客観的な目安になるかなと思い、ウチのシステムでは聴こえるか試してみたくなりまして。



 もちろんいつもの通りPureRead2にてリッピングして、2012年2月下旬時点のシステムにて。foobar2000の「SoX Resampler」でx4にしてます。
 「AVアンプのDSP-Z7をDACとして使っているPC-Audio(しかもHDMI接続)」というちょっと異端なシステムの実力や如何に!?

 …全然聴こえません(大爆)。

 DSP-Z7のヘッドホン出力からのHD650でも同じく。
 HDMIケーブル換えたりOS設定変えたりしてチューンしてみたのですが効果なしです。
 ちなみに56秒あたりの「ぢょわららん」は違うと思えます。55秒過ぎてますし、そもそも全くAudio用じゃないデスクトップPCで再生しても聴こえますし。

 ちょっと悔しい。


■DBS(Dielectric-Bias System)メンテナンス

・Pantherのお掃除
 Digitalチューンのネタが尽きたのでどうしようかと思いつつ、DSP-Z7のプリアウトとA-1VLのメインインを繋いでいるRCAインターコネクト「AudioQuest製Panther/DBS36V」のDBSバッテリチェックしたらLEDが光りません。それもL/R両方ともです。見てみると、直列で3個入っている12V電池(単5じゃありません。念のため)のバッテリケース内の接点と接触している端子がプラスもマイナスも“液漏れ”っぽくなってるじゃありませんか。
 こりゃ大変。取り急ぎ清掃して通電確認して再投入すると確かに良くなってる。けどアルペジオは聴こえません。
 でも、なんかDBSのチューン効果ありそう? 加えて、購入してから4年強、生産されてからは5年くらい? ということでそろそろ取り替える時期かもと考え、電圧はまだ十分ですが電池交換を敢行しました。アルカリなので知らないウチに液漏れしててもヤですしね。
 Analogチューン…というかメンテナンス、ですね。

 オリジナル電池は香港(?)GP社のものでした。http://www.gpbatteries.com.sg/

    ←これかな?

 せっかく交換するんだったら日本メーカ製(生産国はさておき)にしようと思い、「Panasonic製LRV08」にしてみました。流石に高いですけど“オーディオアクセサリ”ですから仕方ない仕方ない(笑)。

  他には富士通くらい?→  

 バッテリホルダの端子とRCAコネクタをエタノールでかなりしっかりとふきふきし、新品電池をセットして音出ししてみると…

 foobar2000やBDP-S470の表示で47~48秒あたりにLchで「しゃららん」って鳴ってるような…

 これが「少しでも聴こえればかなり優秀」の対象なのかどうかは何とも判りかねますが、それはさておいてもシステムとして明らかに1段階グレードアップした音になったのでうれしい限り。
 DBSの電池交換と掃除が効いてるのか、RCA端子掃除が効いてるのかは判りませんが…

 なお、ハズしたGP電池の電圧はすべて12.5Vくらいでしたが、新品Panasonic電池は12.9Vくらいでした。DBS電圧も変わっちゃったワケですね。

 ちなみに、チェックボタンを押すと「ぷちぷち」とスピーカから音が出ます。ということは、DBSって音質に何らかの影響あるんでしょうねぇ。

・Rockefellerもお掃除
 スピーカケーブル「AudioQues製RockefellerSBW/DBS72V」もDBS搭載なので、ついでにこちらも電池交換とケース内接点清掃を行いました。このケーブルは中古ですが電池は同じくGP製でした。端子の汚れはありませんでした。
 効果のほどは…若干よくなったでしょうか。アルペジオ(?)が聴こえる箇所は増えませんでしたが(苦笑)。

 ちなみに、交換直後はDBSプラグがちゃんと挿さっていなかったらしく低音の切れが逆になくなってガッカリしましたが、念のため挿しなおしたら(抜き挿しの時抜いた感触より挿した感触の方が深かった)満足な音になりました。プラシーボですかねぇ(苦笑)。


■後日談

 それにしてももうちょっと情報が欲しかったので、別のマーラー6番を購入して聴いてみました。



 上で聴こえると思った箇所では確かに同様の音が聴こえます。また、その前にも数カ所「じゃらん、じゃらん」という音は確認できました。
 その箇所に耳をそばだててもチェックCDでは全く聴こえまえせんでしたが。

 続いて当チェックCDについてのコメントが掲載されいるという同年2月号も購入しました。具体的なチェック方法がたくさん載ってるので無駄にはならないかなと。



 当巻の「ステレオ的イエナカ生活」という記事に、「音楽之友社試聴室で確認したら50秒過ぎぐらいの盛り上がるシーンでLchから聴こえる」とあります。確かに一番盛り上がってるところなんだけど、秒数が合わないなぁ…


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ピークをはずせ!(節電とピークシフト)

11/03/21初稿

 11/03/11に発生した大震災で各種大変な被害が出ています。その中で、本項ではちょっと節電とピークシフトの観点で「電力」について考えてみたいと思います。

■電気が足りない!

 東電の発電所がいくつか停止しているので、とにかく「発電の総能力」が絶対的に足りない状態になっています(ちなみに停止しているのは原発だけではありません)。なので、「電気が足りない」は正確には「最大需要予測に対して最大発電能力が足りない」と言うべきかと思います。

 以下に東電の発電状況をまとめてみました(11/03/21現在)。電力単位は[万kw]です。特記なき「停止中」は今回の地震によるものです。
 情報間違いがあったら申し訳ありません。

・保有発電所・・・東電のサイトより
・平常時の発電能力・・・東電資料による「21年度の発電量合計」や発電所のサイトより
・被害状況と復活案・・・asahi.commainichi.jpnikkei.comなどより

停電

・11/03/27追記:「東扇島1号」運転再開したようです。

 ただし、点検などがあるため、常にこの最大発電が可能ではないようです。
 横須賀などの休眠火力発電所を再稼働させる案もあるようです(sankei.jp)。
 Wikiの記述も合わせて考えると、水力発電には以下に出てくる「揚水発電」も含むと思います。
 なお、東電のニュースリリースによると、変電所や水力発電所は復旧しているらしいです。


■節電+ピークシフト

 上記から、現在、最大能力は平常時から2000万kwほど低下してしまっているようです。
 そのため節電が叫ばれているワケですが、もうちょっと現状に即した呼びかけや活動した方がいいのではと思います(もちろんすでにそのように活動されている方も多いと思います)。
 まず、基本中の基本として「電気は貯められない」ということをよく理解しなければならないと思います。
 ので、最大発電能力が決定的にダウンしてしまった現在、必要なのはピークシフトではないでしょうか。消費電力のピークが発電の最大能力を超えないようにすることが一番の目的となるハズです。
 そのためにはもちろんいわゆる「節電」も重要です。節電にはベースを下げる効果があります。しかし、「節電」に加えて「ピークをシフト」する必要があるということを、関係機関はよく啓蒙すべきではないでしょうか。しかし、節電大臣からのお願いを読む限り、ピークシフトの概念はどこにもないようです。

 参考までに、「揚水発電」という仕組みがあるようです。詳しくは東大のページをご参照ください。夜間に発電した電気は昼に一部回ってる=電気を貯めると言うこともできなくはないですが、例外的な考え方でしょう。

 上記東大のページにも提言がありますが、コンビニの22:00以降の営業を停止しても現在の電力問題の解決には特段の効果はないのでは。


■ピークはいつか

 1年間ではやっぱり冷房が効いてるようで、夏場がピークのようです。
http://www.fepc.or.jp/present/jigyou/japan/sw_index_06/index.html

 1日のうちではどうかというと、夏場は15:00~20:00くらいのようです。
http://www.fepc.or.jp/present/jigyou/japan/sw_index_05/index.html

 一方、冬場は以下によると07:00~10:00ごろと17:00~20:00ごろらしいです。
http://www.eccj.or.jp/whatsnewj/110316/index.html

 上記1年間のデータから見ると、通常なら夏場はたぶん3月~4月の最大1.5倍程度の消費電力量になりそうです。
 なので、現在の最大供給量の3350万kw(輪番停電してなんとかなってるギリギリの消費量)の1.5倍の電力が必要になると仮定すると、今年の夏の昼毎には5000万kw級の確保が必要となります。
 対して、上記一覧からすると、ガスタービンの新規導入や早期復旧や買電やらでしのいでも4000~4800万kw程度しか賄えないということかと。

 普通なら夏場には6000万kw超が必要になるようです(なのでその程度の最大発電能力を準備してある?)。

 ちなみに中部電力以西は60Hz地区なので、周波数変換しながら供給してもらう設備はもう限界らしいです(日本経済新聞の記事)。

 夏に向けてどうなるのでしょうか…


■一般家庭は何をすべきか

 まずはIMPRESSさんの節電記事。
http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/news/20110315_432897.html

 ピークシフトするにしても単位があります。1日のうちのピーク、1週間のうちのピーク、1年間のうちのピーク、というイメージで考えるべきではないかと思います。

・1週間の中でのピークシフト
 全需に対する一般家庭の電力消費比率は30%くらいだそうです(上記節電大臣からのお願いなどから)。
 なので、企業活動(工場)がお休みの休日は、一般家庭が極限的にがんばってもピークシフトに大きな効果はないと思います。実際、震災直後の03/12(土)13(日)は無問題でしたし、03/19(土)~03/20(祝)も計画停電は中止されています。
 もちろん、休日は節電もピークシフトもしなくていいという意味ではありません。

・1日(平日)の中でのピークシフト
 平日は上記の通りの時間帯、15:00~20:00あたりがピークっぽいです(計画停電も14:00~20:20までの第2弾が想定されていることからも)。
 では、一般家庭で平日は何をすればいいかと言うと、まずは自宅で使っている家電の最大消費電力をよく認識しておく必要があるでしょう。

 以下、ウチの家電のカタログ値を列記してみます(あくまで最大消費電力値として)。

・テレビ・・・598W
・洗濯乾燥機・・・1200W(特に乾燥時)
・エアコン・・・暖房時110~2825W 冷房時120~1340W
          *冷房の方が食わないようですが、全体として夏場の方がキビシくなるのは
          暖房と違って冷房は電気以外の手段がないからでしょうか。
・炊飯器・・・1050W
・電子レンジ・・・電子レンジモードが最大で1450W
・掃除機・・・220~1000W
・冷蔵庫・・・止められないので…
・PC・・・30inchモニタが165W
・パワーアンプ・・・195W
・AVアンプ・・・400W

 なので、

  平日の06:00~20:00は500W~1000W級の家電は極力使わない。
  少なくとも同時利用しない。
  こだわるなら時間帯を05:00~22:00くらいまでに拡大。
  炊飯器など、一般的によく使われるであろう時間帯が予測される機器はその時間帯を避けて使う。


くらいを目安(あくまで目安)にすると、ピークシフトとガマンのバランスとしてはまあいい塩梅ではないでしょうか。

 一言でいうなら「使いたい時にガマンする」ですかね。


■Audioシステム消費電力実測

 実際にはどのくらい電力消費しているのか、気になるところですよね。で、ウチのシステムの消費電力をワットチェッカーで測ってみました。いつもの動作状態にて。

・HDC-1L・・・28W(起動時は30Wくらいになることあり)
・REX-Link2EXと5Vシステム・・・37W
・DSP-Z7(オーディオ設定:PureDirect On)・・・55W
    (オーディオ設定:PureDirect Off)・・・65W
    (サラウンド設定:PureDirect Off)・・・67W
・A-1VL・・・23W(音量で大きな変化なし)

 PCのモニタはTVを使ってますが、操作時しか点けないのでとりあえず除きます。
 DSP-Z7は設定を記憶できるので、オーディオ用にはリアアンプをDisableにするなどの設定を記憶させてあります。ちなみに「ADVANCED SETUP」で「PREAMP MODE」をONにすると5W程度下がるようです。

 合計するとPCオーディオ再生に要する電力は143Wとなりました。
 当システムは、PCはAtomですし、パワーアンプ部分はデジタルアンプなのでそれも効いてると思いますが。

 自分のシステムでどれくらい電気食ってるのか気になる向きは実際に測ってみてからいろいろ方策を考えるのも
よろしいのではと思います。


         


■ちなみに自作PC

 Cure2DuoとHDD5機のメインPCの実測値は以下の通りでした。

・PowerOFF時:3W   シャットダウンしてPSUの電源SWはONの状態
・S3スタンバイ時:5W
・起動時:200W
・定常運転時:140W  起動してるが何もしていない状態
・通常負荷時:150W  web閲覧など
・高負荷時:170W   動画エンコードでCPU負荷100%


■ちなみにUPS
 
 11/03/27追記:”バッテリ”代わりにと思ってOMRON製BY50Sを準備しました。20~30W程度だったら1時間くらい保ちそうですので。念のため正弦波タイプがいいかな~と。
 しか~し、恐るべき盲点が!

 元電源をつないでない状態ではバッテリ出力がONになりません~

 元電源をつないでいる状態で通電→停電になった場合でしかバッテリ出力しないようです。
 う~む、これでは、普段は節電のためにコンセント抜いておき(もちろん充電はされている状態で)、計画停電中必要になったらバッテリ出力を使うという使い方はできません。普段コンセント抜いておくのなら、少なくとも計画停電の直前に主電源を入れてUPSとして作動させておく必要があるってことですね。
 うう、不便… バッテリじゃなくてUPSだから仕方ないけど。
 ちなみにBY50Sの満充電時の消費電力は7Wでした。


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とある科学の偽薬効果

10/12/11初稿

 ケーブル(デジタルアナログ関わらず)換えることに代表される「何か変えると音が変わるとは本当か」について、少しまとめておこうかと思い立ちました。特にDigital-Audioに関しては議論姦しいですもんね。
 一応、本稿では「Audio」に限定して記します。


■学術研究対象?

 よく、「科学的な根拠がない」という意見を見ます。しかし、これには2種類の段階があると思っています。

・本格的な学術研究(理論と実験)によって客観的に「否定」または「肯定」されている。
・そもそも本格的(絶対決着つけちゃるぞ)な学術的研究がされていない。

 前者の事例はあるのでしょうか。ただし、これには音響的実験(もちろん机上理論だけでなく実測による検証まで)だけでなく心理学的な影響まで解析が必要になる可能性もあると思っています。
 個人的には後者ではないかと思っています。といっても、科学技術水準のレベルの問題ではありません。研究する費用対効果の問題が大きいのでは。たぶんこれを研究しても偉くなれないんじゃないでしょうか(苦笑)。
 「客観的事実として変わる・変わらない」と言い切るには学術的に証明されている必要があると思います。
 「個人的には変わると感じるのでそう思っている」というのは全くの自由でしょう。ただ、個人的にはデジタル転送(少なくともS/PDIFレベル)の知識などはある程度持っていた方がよいとは思いますが…

 あ、いえ、http://adlib.rsch.tuis.ac.jp/~akira/hit/papers/ とか、http://ci.nii.ac.jp/Detail/detail.do?LOCALID=ART0003685828&lang=ja みたいな研究がなされているのは知ってますけど。

 「高度感性情報」ってなんぢゃ~


■音響工学的アプローチ編:音声知覚の違いを検証するには

 大前提として、スピーカへの出力電気音声波形の違いを見るだけではダメだと思います。学問的に本格的に検証するなら、“人間の音声情報知覚システムとして”違いを検出しうるかをみなければなりますまい。なので、実際の音響空間での実験は必須でしょう。
 スピーカケーブルをスピーカに繋ぐこと自体がメカ的な振動状態の変化になっちゃいますし。

 まずは無響室などの無粋な環境ではなく、通常のリスニングルームを設定することが必要でしょう。ラックやスピーカスタンドもちゃんと用意するのはもちろん、家具やカーテンなども再現しないとね。割と見落とされるような気がするのが電源です。これも普通のご家庭の環境を再現しないとダメですよね。どこかで蛍光灯やPCが動いてるようなね。
 んで、人間は音を耳の穴から入ってきた音波による鼓膜の振動だけでなく、体全体の振動で知覚している可能性もあると思いますので、例えばですが

・人間の体の音響特性(耳たぶの形から骨伝導まで)を考慮した人形を作って、耳の奥に(マイクというよりある意味人工聴覚とでもいうべき)音声センサ装置を埋め込み、音声信号データを採取
・得られた音声信号を解析し「音質の違いと知覚するであろうデータの差異」が発生しているかどうかを検証

しないと真実に迫れないかも知れません。
 その解析のついても、漫然とですが何かAudio独特のノウハウが必要なような気がしています。
 もちろん、実験に使う音声はサイン波とかじゃなくて“音楽”であるべきです。


■電気工学的アプローチ編:音声波形の違いを検証するには

 「何かを変えたことによるチップ動作の違い」が音声電気波形に違いを生じさせる可能性が仮説として成立した場合、それを電気的に検証することは可能かと思います。この場合はスピーカの前で決着できますね。人間の聴覚知覚のシミュレートまで踏み込む必要はないです(笑)。
 例えば、

・HDMIレシーバが発生させるノイズレベルは入力信号のスキューレベルによって異なることが、チップ設計上判っている
・それが回路上DACのアナログ出力に影響する可能性があるという理屈が仮説として成立する

なら、それを電気波形として測定してみる、といったことです。
 あ、でもやっぱりその電気信号の変化が音質の違いとして知覚できるのか、は音響的実験しないと結論できませんよねぇ。


■心理学的アプローチ編:プラシーボ効果を検証するには

 プラシーボである可能性はありますね。可能性を否定した科学的根拠を知らないので否定はできません。実際プラシーボな評価も結構あるかも知れません。しかし、そうカンタンに「ブラインドテスト」やって証明できるものでもないと思っています。要するに「官能評価」という評価手法の一種でしょうからいろいろ考慮しないと。
 私はド素人ですが思いつくことを記すと、まず、被験者のセレクトが必要でしょう。だって実際に音が変わったことを聴き分けられる人じゃないと意味がありませんから。当たり前ですけど。例えばスピーカのインシュレータを換えたとか、WASAPIとDSとか、皆川純子と本田貴子(笑)などの違いが判る被験者を数名準備する必要がありましょう。
 また、本件に関心がない人を選ぶのが理想だと思います。関心ある人は最初からいろんなバイアスかかってますから。テストに用いるケーブルの持ち主なんて参加しちゃダメだと思いますよ(笑)。
 試験条件も結構センシティヴだと思います。例えばPC-AudioでUSBケーブル交換した場合、USBデバイスの再認識になりますから、再起動しないと条件は同じになりません。最低でも1分くらいは間が空いてしまうのでは。それで直前に聴いた音をどれだけ覚えていられるでしょう?

 ちなみに、音の変化を「良く効く薬だと思いこんで飲むと薬でなくても効く=偽薬効果」というのも本来はちょっとズレてて、Audioでは「良くなると思いこんでるから良く聴こえる」とも限りません。ワクワクしながら超高いケーブルに交換しても良くなったと思わないことだってありますから。良くなったハズだと思いこもうとしてもダメなことあります。
 それすら「良くならないかも知れないという不安感やプラシーボと言われたくない心理がたまにそういう結果を導く」といった可能性を説くなら、まさにかなりツッコンだ心理学的なアプローチも必要となるでしょう。

 なお、味覚や嗅覚や視覚に関するブラインドテスト的な既存情報と聴覚を同一次元で語ってもあまり意味がないと思います。それぞれ脳の騙されやすさは違いますので。

 「騙されない知覚」を生業にするブレンダーとか調香師といったプロもいらっしゃるワケですから、聴覚に関するプロの方々によるテストをやってくれたら面白いなんて思ったりします。やるとしたらテレビ番組でしょうね。あ、消費者センターなんてのもアリ?
 被験していただくのは、一流ピアノ調律師、世界的バイオリン奏者、虫の音聞き分けチャンピオン、なんてどうでしょう?


■素人考え

 …よく考えたら、結局人間は最終的には脳で補間や変換しながら音聴いてるワケですから、例えば、

・脳の知覚動作における、特殊事例ではなく一般的な現象として、例えばある条件の音波を聴いた時、その波形には含まれていない周波数などの要素が聴こえること
・その条件に相当する変化が「オーディオで何かを変えた時」に起こっていること

が証明できたら、本当に音波自体がそのような変化していなくても、それはそれで立派に「音が変わった」と言っていいハズです。脳での知覚以外に音を聴く術はないのですから。
 そして、その「脳での違って聴こえ方」は、音波波形の違いとは一致しない可能性が高いのではないでしょうか。とするなら、物理的な音波波形の解析だけやってもダメってことですよね。

 ケーブルに限ってのハナシですが。
 光S/PDIFなど例外として、通常、ケーブルで機器間を接続するということは電気回路としてひとつの系になるということです。電源を入れるとAC側でも電気回路として結合します(一応壁コンまでで切って考えましょう)。
 例えばPCとUSB-DACとプリメインアンプとスピーカまでが連続した電気回路として、ひと組の回路図として記述可能となります。とすると、例えばUSBケーブルの抵抗成分はケーブルによって無視できないほど違いますので、回路図のケーブル部分には抵抗を入れることになります。そして、その値はケーブルを換えたら変わることになります。
 つまり、「電気回路として変わるのだから系全体の特性に変化が発生する可能性がある」という考え方は客観的に全面否定できるのでしょうか。もちろん客観的に肯定もできませんが。
 「否定はしない。変化はあるだろう。だが人間が聴き取れる変化ではない」というロジックの選択肢もありましょう。う~ん、やっぱり音響工学的アプローチが要りますよね。
 なお、判りやすく「回路図」「抵抗値」のレベルで記しましたが、電気回路の系としては回路図に出てこない要素もふんだんにあることは承知しているつもりです。


■人類の英知とオカルトと

 「オーディオで何か変えたら音が変わる」についての本格的な学術的客観的事実の解明は「現代科学水準では不可能なのだ」という意見もたまに見かけます(冗談かも知れませんが)。しかし、現代科学がそんな陳腐なレベルとは私にはとても思えません。実績がないとしたら最初に書いた通り費用対効果の問題でしょう。
 オーディオメーカだってオーディオ専用解析装置なんてそうカンタンに開発できないでしょうし。なので実際にはヒアリングで開発してるっぽいし。ONKYOのP-3000R/M-5000R/C-7000Rプレスリリース(*)なんて見ると、「測定できない」って白状してるしな~

*:http://www.jp.onkyo.com/news/newproducts/audio/pureseparate/p3000r_m5000r_c7000r.pdf

 15/03/10追記:SONYの「高音質microSDカード」のインタビュー記事(*)でも、「周波数特性やSNなどとして音質差は測定できなかった」という発言があります。なんて正直な…

*:http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/dal/20150309_691795.html

 もし何か専用の測定をしていたとしても、いろんな事情があって公開できないかも知れませんし(研究機関じゃないので商売に不利になるような情報開示はしないでしょう。する義務もないし。もちろんウソはダメですけど)。
 そんな中、例えば“実際にはビット化けは発生していないのに”「高品位な転送」「高精度な伝送」といった曖昧な文言によってウソじゃないけど勘違いさせるような売り方をするメーカや評論家、どころか「転送エラーを低減」とマジウソな効能を言っちゃうメーカもあるので、いかがわしいイメージになっちゃってる面はありますよねぇ。

 もしもオカルトとすると世界中でずいぶん大勢の人が普通に体験する超常現象ですよね。いや、冗談です。


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