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UD-503を試す

15/08/24初稿

 TEACのUSB-DACヘッドホンアンプ、UD-503(黒)買っちゃいました。おおお、思い切りました~



 設置して2週間ほどですが、いじくって判ったことを速報したいと思います。
 DSDのネイティブ再生方法など、UDA-1で考察したこととの重複記載は避けましたので、ご興味ありましたらUDA-1記事をご参照ください。

 「アップサンプリング」「オーバーサンプリング」「アップコンバート」は別の意味として使い分けています。
 また、Over Sampling Digital Filter(オーバーサンプリングデジタルフィルタ)は「OSDF」と略しています。


 まずは「である」調でいかせていただきます。


■購入動機

 以下、≪foobar2000≫でPCM→DSD256変換しUDA-1のアナログ出力をDSP-Z7で駆動してHD700で聴く環境で、だんだんムズムズしてきたこと。

「PC側でデジタル処理の悉くをやっちゃってDSD256にして送り込み、DACユニットをアナログLPFとしてのみ使う」には、DSD256(11.2MHz)に正式対応したDACユニット欲しい。
 ネイティブ必須であることは言うまでもないし、「DSD256を受けるけど内部プロセッサでDSD128にダウンコンバートしてからDACチップに渡す」なども論外。

・“しょわしょわノイズ”はUDA-1以外でも発生するのか知りたい。

・そもそも、最近ヘッドホンでしか聴いてないのにヘッドホンアンプ持ってない。

・ヘッドホンアンプ代わりにしているDSP-Z7を毎回「PreAmpMode」に切り替えるのは実はメンドクサイ。

・SENNHEISER製HD700を鳴らしているが、明らかに低音出てない。

・バランス駆動してみたい。スピーカのBTL接続は凄い違いがあった(良くなったという意味ではない)けどヘッドホンではどうか。スピーカは設定したり戻したりに壮絶な手間かかるけどヘッドホンなら手軽なので。


 …要求を満たすUSB-DAC兼ヘッドホンアンプある?

・資料がほとんど公開されてないので確信はないが、ESS社のDACチップは、I/FはDSDネイティブでも内部処理はネイティブじゃない気がする(*)。
 ESS社DACチップの特徴は「DACチップ内で他社とは異なる方式かつ高度なデジタル処理している」ことだと理解しており、ブロック図をみる限り「外部からのDSDストリームをそのままアナログ化」するパスはなさそう。が、バイパス線を書き忘れてるなど間違いもあるかも知れないのでブロック図だけではなんとも。そういうこと実際あるし(AK4490データシート改訂履歴参照)。が、そもそも「DSDストリームをアナログ化するフィルタ」に相当するブロックが見当たらないような。
 なのでoppo製HA-1はパス。方式善し悪しの問題ではなく、「PCで悉く」動作のためにはアナログLPFとしてのみ使えるモードが必須だから。ちなみに同じくESSのU-05はDSD256“正式”対応じゃないし。

*:ES6016だけど。http://www.esstech.com/PDF/ES9016%20Product%20Brief.pdf#search='ES9016'
 ちなみに当Blogでは、「受信したDSDストリーム(1bit)をそのままLPF処理」するアナログ化方式を“DSDネイティブ再生”と位置づけ。

・TI社の主力はDSDネイティブだが、DSD256正式対応チップなし。

・旭化成のAK4490はDSD256正式対応。
 だがDSDデータ再生モードには2種ある。データシートのブロック図を見ると「Normal Pass」だとPCM変換されていると見えるので、DACユニットとしては「Volume Bypass」モードで使っていることが条件となる。
 UD-503はAK4490の「DSD Filter」を使っていると推定されるが、それを設定できるのは「Volume Bypass」モード時だとデータシートにある。よって、UD-503はAK4490を「Volume Bypass」モードで実装していると判断。


 …UD-503欲しくなってきた。でも、高いので最後の合理化適応規制発動(笑)。

・バランスだけじゃなくて「アクティブ・グラウンド駆動」ってのも試せるし。

・OSDFオフモードがあるのでNOS-DAC実験にも使えるし。「PCのアップサンプリング VS DACフィルタ」対決もできる。

・DoPが使えるのでいろいろ試せるし。AndroidでDSD鳴らせるカモ?

・「アップコンバータ」搭載なのでいろいろ試せるし。

・もしDAC部が気に入らなければヘッドホンアンプとして使えるし。ヘッドホンアンプ部が気に入らなければDACユニットとして使えるし。
 どっちも気に入らなかった場合は考えない(笑)。


■外観・UI・ドライバ

 本項以下、ホストPCはX79自作機にて。
 pdf公開されている取説で判ることは割愛。

・箱および底面の定格銘板に「MADE IN CHINA」とあり。添付の取説は中華品質(紙質よくないし最初からヨレてるし)。梱包箱も段ボール地に色は青のみ。実質には関係ないとはいえ\15万もするAudio機器を買ったワクワク感はなし。保証書も取説の最終ページ兼用だし。
 ハンダ付け品質とか大丈夫? と信じたい(苦笑)。

・6面金属。フロント・両サイド・トップはアルミのはず(磁石くっつかない)。リア・ボトムは鉄板かな(磁石くっつく)。ただし天板はあんまり肉厚ではない。

・インシュレータは“一体型ピンポイント支持方式”。あらかじめ意識していないと箱から出すときガチャガチャいってドッキリする。平面に置けばしっくりくるので問題なし。

・インシュレータの裏側はスベスベなのでヘッドホンプラグの抜き差しの際はどこか押さえないと動いてしまう。両サイドに“取っ手”が付いてるのはこのためか(笑)。クッションシート付属してるけど「インシュレータ」に何か貼るのは気が進まない。

・ボリュームは高級感はないが低級感もないと思う。気になるような遊びはないし。あんまり使わない気もするし(リモコン操作が主になるハズ)。

・リモコンの表面パネルは金属(アルミ?)だと思う。ひんやりしてるので。妙に重くて高級感あり(笑)。パネルの組み立て用ツメ? 部分のへこみはやや気になるが。

・なんとスタンバイに入ると本体スイッチ操作では復帰しない。PC側で再生しても復帰しない。ていうかデバイスがない状態になる。電源入れ直せば復帰。ただしON→OFF→ONが早すぎると復帰しない(コンデンサがディスチャージしきらないためと推定)。
 リモコンの「STANDBY/ON」ボタン押せばもちろん復帰する。

・書くまでもないが、各種設定は電源OFFしても覚えている。

・DIMMER-0で消しても、USB READY状態(再生待ち)の時は常時点灯。再生開始するとすぐ消えるので受信周波数などは確認困難。MENUボタン押したりボリューム回すと点く(数秒で消える)。
 リモコン操作では、ENTERとかUP/DOWNキー押せば動作モードが数秒表示される。
 本体操作では、INPUT SELECTORノブは押すとENTER。MENUボタンは1度押しでMENU、MENU状態で押すと動作モード表示なので、DIMMER-0でもNEMUボタン2度押しで動作モード表示できる。
 ちなみにMENU表示時はDIMMER-0でも10秒間消えない。DIMMER-0(常時消灯)の目的は再生中のノイズ防止であるから、再生待ちの時は消えない点も含め妥当なUI設計だと思う。

・なんと電源インジケータがない。
 のでDIMMER-0にすると電源入ってるかどうかぱっと見判らない。が、上述の通り待機状態なら表示は出るし再生中なら動作しているのはアタリマエ。そもそもメカスイッチなので本体の状態はそれを見れば判る。スタンバイ状態か否か若干が判りにくいが、再生していないのに表示が消えていればスタンバイ状態ということ。
 確かに要らないか…

・本体からはトランスうなりなどのノイズは皆無。ヘッドホン出力はボリューム+10dB以上くらいから「う~ん」ノイズが聞こえるようになるが、常用域では全く問題ないと判断。STEREO&ACTIVE GNDモード、再生MUTE状態、HD700にて。

・連続駆動しても気になるほど熱くはならない。真夏一晩連続9時間(音量も大きめで)HD700をバランス駆動しても「そりゃ熱くもなるわな」程度。

・webサイトによるとクロックは44.1kHz系と48系のデュアルで、「低位相雑音タイプ」とのこと。これこれ。これでなくちゃ。

・インレットにアースピンあり。ただし浮き。付属ACコードは2pin(しっぽなし)。少なくとも国内仕様機においては、ピンはあるけど、それにいわゆる「アース」機能はないということ。

・webサイトによるとアナログとデジタルで電源とGNDはアイソレーションしているとのこと。

デジタル部とアナログ部のグラウンドを完全分離したアイソレーション回路
デジタル部とアナログ部の間は、デジタルアイソレーターによって電源およびグラウンド双方が完全に絶縁された回路設計になっており、USB経由でパソコンから流入するノイズをはじめ、全てのデジタル入力ソースに由来するノイズが電源ラインやグラウンドを伝ってアナログ部に侵入することを防ぎます。特にハイサンプリングレートのハイレゾ音源を再生する際に大きな優位性を持つアイソレーション回路をReferenceシリーズではUD-503が初めて採用しました。

出典:https://teac.jp/jp/product/ud-503/feature

 実際に測ってみると、外部クロック,同軸S/PDIF,アナログRCA(IN/OUT)らのGND,およびヘッドホンSleeve,筐体FGすべてショート。USBシールドもショートしている。USB VbusGNDだけは電源OFFだとショートだが電源ONするとそれらと2.5ohmくらいの抵抗を持つ。同軸GNDはデジタルだが電源ON/OFFで変化しない。どういう完全分離アイソレーション?
 ちなみにXLRは完全独立。

・USB5Vをカットするとデバマネから消える。
 つまり少なくともDetectには使ってる模様。残念。

・USB入力以外の場合はデバマネから消える。
 不要な時はUSB-I/F回路をDisableしているということか。音質への配慮だとすると好印象。

・専用ドライバをインストールしてから接続せよと。このへんはUDA-1と逆。
 入れないで接続すると、「TEAC USB AUDIO DEVICE」をWindows Updateに探しに行って見つからず、結果「不明なデバイス」になる(Windows7にて)。

・32bitOS(Windws8.1Update)には64bitドライバはインストールできない。当たり前だけど。逆は出来ちゃうので注意。

・DSD転送方式はASIOネイティブとDoPあり。fb2kのASIOモードでどちらでも鳴った。ただしDoPではDSD128まで。PCMのMaxビットレートは256fs(周波数でx8&ビット深度でx32)なので、DoPのオーバーヘッドを考慮するとDSD256は256fsでは足りず通らないということか。マニュアルには「≪TEAC HR Audio Player≫では11.2MHz(DSD256)はASIO Nativeを選択しろ」とある。
 DoP、実験してると「ぶち!」とか大きな音が出ることがあるのでやっぱ怖いかも。

・ちなみに≪TEAC HR Audio Player≫の出自はUDA-1記事参照。

・当然ながら、認識させればWASAPIなどASIO以外のAPIでも鳴らせる。≪foobar2000 1.3.8≫のKS(1.2.2)でも鳴ることを確認。

・AISO、排他WASAPIでもOSボリュームのミュートだけは効く。ボリュームは効かない。≪foobar2000≫で鳴らした状態で確認。

・≪PlayPcmWin x64 4.0.81.0≫のDoPでも鳴った(DSD64ファイルで確認)。

・DSDネイティブ再生など、UDA-1と同じ設定で問題なし。鳴らすデバイスを変更するだけ。違いはDoPが通るようになるくらい。あと352.8/384kHzが通ることか。

・DSD512は通らない(笑)。

・なんと48kHz系のDSD通らない(苦笑)。DoPでもダメ。確かに対応周波数は2.8,5.6,11.2MHzになっていて48kHz系はないけど…
 内部アップコンバート機能では48kHz系は12.2MHzになってるので油断した。2496などの48kHz系PCMデータをDSD変換する時はどっかで44.1kHz系にリサンプルする必要あるということ。
 AK4490のデータシート上も対応がないことから、内部アップコンバート機能の48kHz系は内部機能での実力値対応としてしか使わせないということか。しかし敢えて出来なくしなくてもいいぢゃんと思う(自己責任で使わせて欲しい)ので、ドライバかファームのUpdateで改善して欲しいところ。

・そういう意味では、PCMモードもAK4490自体は768kHzまで対応してるので通るようにして欲しかったところ。ネイティブ音源なくてもアップサンプリングすれば作れるのだから、いろいろ遊ぶために。
 I/Fできないんだっけ?

・ワットチェッカで消費電力測定。デジタルフィルタOFF、ラインアウトOFF、ボリューム-∞にて(上げてもほぼ変わらない)。
   STANDBY時・・・11~12W #ディスプレイ点滅しているため変動している
   DSD64,128,256再生・・・11W安定
   44.1kHzネイティブ,2Fs,4Fs,8Fs,DSD・・・11W安定
   88.2kHz,176.4kHzネイティブ・・・11W

 FIR SHARPフィルタONしてみても変化なし(ネイティブ時)。
 何しても変わらない(笑)。ただし、有機ELディスプレイが点灯している時は+1Wになった。やっぱり再生時消灯が吉か。

・15/09/20追記:Windows8.1Update x64からWindows10Home x64に上書きアップグレードしたら不明なデバイスになった。その状態のままドライバを上書きインストールしてもダメ。一旦アンインストールして再インストールしたら認識した。

・15/11/21追記:ONKYO製Androidアプリ≪HF Player 1.2.2 (無料版)≫で44.1kHzのmp3再生できた。Ascend G6にて。結構いい音してる。CDリッピングWAVの再生ももちろんできた。
 有料版、アップサンプリングはさておきリアルタイムPCM→DSD変換再生やってみたいところなれど、2GHz/4コア以上必要とのことでG6では無理。


■“しょわしょわノイズ”はあるか

 ≪foobar2000≫でのPCM→DSD変換再生時、UDA-1ではどうしても消えなかった“しょわしょわノイズ”がない。
 ≪foobar2000≫の設定は全く同じであり、再生デバイスによって処理内容が変わるハズはないので、DSDデータ自体は同じものが送り込まれている。それをDACユニット側でデジタル処理せずDSDストリームをアナログ化するフィルタ部に突っ込んでるのだから、当該部の違いである可能性が高いということに。
 だからしょわしょわが目立っちゃうDSD256はUDA-1の仕様外だった?(笑)。確かにスペクトルもDSD256はDSD64やDSD128に比してノイジーではあったが… 実際、当機のDSD256スペクトルはUDA-1よりキレイ(DSD64やDSD128と差がない)。流石正式対応(笑)。
 なお、PCMモードでは発生しないし、≪JRMC20≫のDSD変換でも発生するし、音声に連動するし、発生状況は安定している(同じ発生箇所は繰り返し再生しても同じ)ので、単純なアナログノイズではないと判断している。念のため電源レギュレータをハズしたUDA-1でも再確認したがやはりしょわしょわ。FP64でも消えなかった。
 これと思われるノイズの体験談はネット上に数件あるようだが、その再生機のDACチップはどれもTI製の模様。

 なお、フィルタ特性など各種デジタル処理の実際についてはこちらの記事にまとめた。


 このあとは「ですます」調にて。


■バランス駆動するぞ

 始めに。6.3mm標準ジャック・プラグの極の名前ですが、ステレオプラグの頭から「Tip,Ring,Sleeve」というそうです(ちなみにSleeveとは「ノースリーブ」のスリーブ(袖))。

 UD-503のヘッドホンジャックは標準ステレオプラグ用なワケですが、これでアンバランス(=シングルエンド)駆動とバランス駆動とアクティブGND駆動に対応しています。モードによって出力アサインが変わるワケです。
 どんな出力になるのかはマニュアルにあるのですが、バランス&アクティブGND時「Sleeve(NC)」とある通り、“ヘッドホン側の条件”を記しています。webサイトの“本体スペック”説明(*)ではSleeve極はシールドという名称でGNDとあります。

*:http://teac.jp/product/ud-503/specifications/

 向かって左(バランス・アクティブGND時のLch)のアサインを記します。

     極  通常  バランス アクティブGND
  ○  T   L    L+     L+
  □  R   R    L-    ActGND
  □  S   GND   GND     GND

 ですので、通常ケーブルのままバランス駆動にすると左からLch、右からはLchの逆相が再生されます。アクティブGND駆動にすると左はLchですが右は無音になります。まあ、つまり壊れはしないということですね。
 逆に、バランスケーブルでステレオ駆動するとヘッドホンの+と-がLとRになっちゃいます。再生中でも駆動モード切り替え可能です(短時間でフェードアウトしてフェードインしてくる)ので、便利な反面ちょっと気を遣った方がいいかも知れません。

 さてしかし、世の中のバランス対応ヘッドホンのジャック・プラグはどう繋がっているのでしょう? 今回対象とするゼンハイザーHD700は一般的(プラグボディ形状は特殊ですが)な2.5mmミニミニジャックなのはいいのですがプラグは「モノラル」です。このSleeveはジャック内のどのあたりでHD700のGNDに接触しているかが問題となります。



 実際ステレオミニミニケーブルを挿してTipとの抵抗を測ってみたところ、HD700のGNDはRing極部分ではなくSleeve極部分に接触していました(まあ、だよね~ってカンジです)。
 つまり、なんとか形状変換できたとしても以下のような結線になってしまうということです。

     極  通常  バランス アクティブGND HD700
  ○  T   L    L+     L+     T
  □  R   R    L-    ActGND    NC
  □  S   GND   GND     GND     S

 普通のドライブです(笑)。実際これで鳴りますので、やっぱりUD-503ジャックのSleeve極はGNDになってます。

 しかしこれはメンドクサイことに。世の中に「2.5mmモノラルのSleeve極をステレオのRing極に接続した変換アダプタ・ケーブル」が存在するとは思えません。配線入れ替え改造(またはフル自作)は必須となります。
 純正ケーブルのXLRを変換していけば繋げられますけれど、変換しまくるのってどうかと思いますし、何より高いし。

 以下に条件を記します。

・なるべく軽微&カンタンな改造で済ませたい。

・なるべく“変換”は少なくしたい。

・デスクトップオーディオではなく据え置きオーディオラックへの設置を考えているので、ヘッドホンケーブルは3mでギリギリ、できればもうちょっと欲しいところ。そういう意味では、MDR-Z7なんかを使うことになった場合(付属バランスケーブルは2m)は延長ケーブルとしても使えることが望ましい。

・HD700のジャックは「専用突起」があるのでそれを回避できるほど細いか、ぶつからないよう削れること。できれば削らないで済ませたい。

 これを満たすいろんな組み合わせと実際の商品を想定して現実解を考えたところ、

「2.5mmプラグ→3.5mmプラグケーブルと、3.5mmジャック→標準プラグケーブルの組み合わせとし、
前者の途中をカットしてSleeve→Ringへつなぎ替える」

作戦をとることにしました。

 用意したのは以下のケーブルです。

  ←1.2m    3m→  

 改造して短くなっても4mは確保できます。
 前者AD-SPS-12はあつらえたようなスリムプラグで、無加工でHD700に挿すことができました。
 後者EXC-13Aは、ほぼFUJIパーツ一択の前者と異なりJVC製でなくてもいいのですが、

・99.996%OFCである
・2線平行だが、それぞれはTとRがSでシールドされたものと推定される
・JVC製であることに加えて「MADE IN JAPAN」である

ことから決定。プラグ・ジャック部に浮かぶ「JAPAN」エンブレムがまぶしいぜ。もっと高級品もありますが一部だけ凝っても意味ないかなと。

 信号線入れ替え改造にはちょっと手こずりましたがなんとか成功。「線のつなぎ替え」ではなく、新たに単品3.5mmプラグを取り付けた方がいいかも知れません(線細いのでプラグ固定や見栄えがどうかというのはありますが)。
 素人改造なのでケーブルとしての品位に疑問は残りますけれど、本機は「デュアルモノ構成」を徹底しているのがウリですから、ヘッドホン駆動時にLとRでGNDを共用するなんてもってのほか(笑)。な気がしますので、「ケーブルの品位」よりバランス系駆動優先ということで。
 いずれ何か新たなアイディアや商品出たら考えようと思います。

 HD700の純正ケーブルは修理パーツとして取り寄せられるのでそれを改造する手もありますが、どうも\2万以上するみたいなので、私には切った貼ったは無理っす(苦笑)。


■エージング&音質評価・レビューもどき

・インピーダンス150ohmのHD700ですが、-10dB程度で充分な音量が得られてます。

・アクティブGND駆動でもバランス駆動と音量は変わらないみたい。少なくとも半分になったカンジはありません。

・なんかRCAアナログ出力レベルがUDA-1より大きいような。出力レベル0dB設定時のスペックは2.0Vrms。UDA-1はおそらく2.0Vppと思われるので確かに。

・お店で試聴しても判らないですよね。USBオーディオの場合、1台のPCからUSBハブかまして複数DACを接続してたりしますし。

・買っても、暫くは実力判らないからドキドキしますよね。ウチでは設置直後は“酷い音”でした。一晩鳴らして翌朝聴いたら一応マイルドになってました。最低1日は慣らし運転必須のようです。
 さらに、チューニングしないと実力判らないですけど慣らし中にしても意味ないし。ウチの実績では、おそらく150時間以上鳴らしてやっと「調整可」状態になったカンジです。

・5日以上昼夜を問わず鳴らしましたがPC側含めて安定して動いています。もちろん設定変えるために再生停止したり何度か再起動はしていますが「朝起きたら止まってた」なんてことはありません。PCはAudio専用ですけれど。

・ふたつのヘッドホン出力、どうやってエージングしたらいいか難しいっす。使用頻度が“アンバランス”になってるとバランス駆動時気になるので(笑)。
 となると、少なくともエージングはバランスでやらないとキモチワルイ(笑)。なので、早速ケーブル自作した次第。
 ひとつの出力にドライバは2回路あるワケですが、アンバランス駆動でもドライブ回路(webサイトにはトランジスタとある)はパラレル駆動で使っているらしいので、あまり気にすることはなのかも。ふたつのジャックの使用頻度さえ合わせておけば(笑)。

・PC電源はアイソレーショントランスTX-200から取っているのですが(ここだけアースも繋いでます)、「アースセレクタ」の設定でも結構変わるようです。ていうかTX-200入れる入れないでかなり変わりますね。
 PCのAC側がFloatingでもBananceでもNormalでもDACユニットには関係ないハズですし、スイッチング電源はアイソレートすべきと言われてると思いますが、必ずしも一般論が通用しないところがAudioの難しさですね。
 アースはPCでSGやFGとショートしており、USB経由でUD-503ともショートします。UD-503は何らかのアイソレーションしてるようですから、ウチではそのあたりの関係で大きく影響したのかも知れません。また、当機に電源レギュレータRG-50を使うとかなり変化するようです(善し悪しは別として)。後日談ですがRG-50のAC極性でもかなり変わるようです。
 いずれにしても、UD-503導入に当たっては電源・GND・アース関連をよく考慮した方がいい気がします(本体だけでなくシステムとして)。

・機能的にはほぼ満足ですが、外部クロック入力機能は要らないかな。本来S/PDIFの外部同期にこそメリットあるハズですけど何故かUSB時のみ有効。USBはアシンクロナスモードで動いてるハズなので外部同期にほとんど意味はありませんから、効用はジッタ性能向上のみです。
 そりゃ「音は変わる」でしょうけれど実効的には疑問な“ギミック”だと考えているので無い方がいいです。せっかくの低位相雑音型クロック、切り替え回路で純度が落ちちゃう。

・ヘッドホンアンプというものは初めて、ヘッドホンはHD700のみという前提で(ケーブルは上記の通り高品位とは言えない自作)。100時間以上エージングした後(だけど設置後10日くらいしか経ってない)。CDリップ音源をfb2kによるDSD256変換再生にて。
 ステレオ駆動(=シングルエンド=アンバランス)でも低音は凄く出ます。HD700なのに。
 バランス駆動だともっと元気になります。アクティブGND駆動だと整った元気さに。エネルギッシュな若人とクールな大人って感じでしょうか。アクティブGND駆動、「積極的にGNDをGNDレベルにドライブする」っていうのは理に適っている気がします。リモコンでワンタッチですので、曲や気分で使い分けるのもいいかと思います。
 低域は太鼓やベースが“でるべきところでは”ぶいぶい出ますがダブついてはいません。高域は十分な解像度がありますがキンキンしてません。少なくともCDフォーマットやDSD64クラスの情報は余すところなく再現できているのではないかと。
 音色は鳴らすヘッドホンや嗜好で評価変わってしまうと思いますが、敢えて言うならフラットかな~ 作った色気感やドンシャリ感などは感じません。「ヘッドホンをアンプリフトする」という仕事を忠実にこなしていると思いますが、そこに味付けが欲しい向きには物足りないかも。「これはアンプ。味付けはヘッドホン側で」というカンジでしょうか。
 比較するヘッドホンアンプもヘッドホンも持ってませんのでこれ以上は何とも言えませんが。

 個人的には、HD700で低音出るようになったのでよかったです。DSD256正式対応という安心感もありますし。DSD256変換で“しょわしょわノイズ”が出なくなったのも何より。UDA-1では聴くに堪えないと思っていたCDも聴けるようになりました。どういう変化に依るものかはさておき。

 が、価格を考えるとコストパフォーマンス的には… どうでしょうねぇ???


■後日談:MDR-Z7を鳴らす

 本項15/11/08追記。
 そもそもエージング進んだこともあると思いますけれど、ホストPCの内部DC電源ケーブルにフェライトコア入れたり≪foobar2000≫のDSD変換をFP64にしたことで、HD700での音はかなり整ってきました。逆に、当初ほど低音は出なくなっちゃいました(苦笑)。
 それはそれで正しい状態だと思っていますので、「色付けはヘッドホンで」という感想通りヘッドホン自体で低音出してみたくなり、SONY製MDR-Z7を追加購入しました。
 開放型のHD700を持ってますので密閉型であること、バランス駆動対応していること、何機種か試聴し素性よさげと思える音だったこと、お値段手頃なことから選択。中古ですけど(笑)。

 購入検討の店頭試聴は同時に同じ曲でHD700も含めて行いました。聴き慣れたHD700をベンチマークにすることで素性を想定。店頭だと実力というか自分のシステムでどう鳴るかはそんなカンジで想像するしかないと思いますので。

 「周りに音漏れしたくない時」だけでなく「周りがうるさい時」も密閉型があった方が便利です。
 完全密閉ではなく穴は空いてますけど、メーカのスペックでは密閉型になってますよね。
 個性が異なるヘッドホンを持つことは、“チューニングが合ってるのかどうか”の判断にも有意義ではないかと。

 上述した通り、バランス(アクティブGND)駆動のピンアサインはUD-503とイコールですので、ミニ→標準変換だけで付属のバランスケーブルそのまま使えます。なお、Sleeve部分は本体左右でショートしていません。

 音は期待通り。HD700の中高音寄りの高解像度で開放感ある音に対し、中低音寄りの、モニターライクな解像感というより聴きやすい“整理された音”を密閉型らしく密密と奏でます。決して「スピーカで聴いているよう」じゃないです。密密してますので(笑)。楽器の音が不思議なくらいハッキリ分離して聴こえます。でも、意外なことに女性ヴォーカルの色気はHD700の方があるかな?

 アンバランスよりバランスやアクティブGND駆動の方がガチャガチャしたカンジが減少するので明らかによいですが、HD700も同じ傾向に聴こえますので、「MDR-Z7はアンバランスだとダメでバランスじゃないと」とは思いませんでした。低域はかなりキッチリ出ますので、中低域に歪み感のあるシステムだとそれが際立ってしまう可能性はあるかも。また、低域の制動力が不足しているとボヤってしまうかも知れません。

 もちろん最後は好みの問題ですけど、キチンと鳴らせば正統派の音を奏でる、コストパフォーマンスいいヘッドホンではないかと。




■後日談:T1 2ndも鳴らす

 本項16/08/19追記。
 すること思いつかなくなったので(苦笑)、beyerdynamic製T1 2nd Generationを導入しました。中古ですけど。
 Z7選定試聴時にいいと思ったひとつにT1があったのですが、バランス駆動不可(ケーブル固定型)のため選択肢から外れていました(ホントは高くて手が出なかっただけですスイマセン)。2ndになってバランス駆動できるようになりましたので。

   ←TEACが扱ってるんですね。ある意味UD-503とは純正組み合わせ?

 これでフルオープン、セミオープン、密閉が揃うことになるのもいいかなと。

 付属ケーブルはアンバランスのみですのでバランスケーブルを調達しなければなりませんが、これがまた一工夫必要です。
 本体側ジャックは3.5mmミニでピンアサインもいたって普通(Z7と同じ。ちなみにSleeve部がLRでショートしてないのも同じ)なのはいいのですが、純正プラグを見るとロックするためのリング状凸部の径を含めてもメチャ細い(*)。普通に考えたら純正しか入らなそうですが、XLRバージョンしかありません(TRSタイプがあってもお高いでしょうし)。

ベイヤー T1 2nd Generation用XLR4pin交換ケーブルbeyerdynamic B CABLE T1 2G
ベイヤー T1 2nd Generation用XLR4pin交換ケーブルbeyerdynamic B CABLE T1 2G

*:https://tascam.jp/jp/product/t_1_2nd/top
  http://www.pronews.jp/news/20150824154526.html

 代用できそうなものとして「出来るだけプラブ部分が細身で音質的にも妥協できそうなケーブル」を物色した結果、JVC製CN-MM200-Bを選びました。先に延長ケーブルとしてもJVC選択してますので相性(?)もいいかなと。平行線なのも同じですし。
 1mだと中継部が座った足元まで垂れず邪魔ですので、1.5mか2mが選択肢になります。

   ←99.996%OFC。パッケージにはないけどwebには24金メッキとある(一方OFCは99.995%になってる)。形状は現物確認かwebで画像検索した方がいいです。

 そのまま入らないかと淡い期待はあったのですが、残念ながらダメでした。ちょっと力入れたら入りましたがヘッドホン側でリング状凸部を挟んでロックする山がツブれそうなので常用はしたくありません。
 そこで、純正プラグのロック部分に相当する分として「JAPAN」の“JA”くらいまでをカッターで削ることに。
 やってみたら中身に超スレンダーなプラ本体が出現したので、“一皮むけば”カンタンにそれっぽいプラグになりました。
 高級なリケーブルではありませんが、付属ケーブルでのアンバランス駆動より立体感が出て好ましい気がします。

 このケーブル、もちろんZ7にも使えます。こっちの方がキレイな音になる気がします。ケーブルのLR完全セパレーションは有効なのかも知れません。スピーカケーブルだって併走させたりしませんもんね。

 ちなみに、HD700で改造して使った富士パーツ製のミニ側は何もしなくても挿入できましたので、ミニ-ミニ版なら改造なしで使えると思います(たぶん同じ形状だと思いますが、確認はしていません)。



 Z7から入れ替えただけだと、「分離が良くて解像度も高く低域はZ7ほどではないけれどよく出るし高域はそれはもうどっさり出るけれど、出過ぎてサ行がキツかったりして聴きづらい」状態でした。600ohmですから音量はかなり上げることになりますね。
 が、ちょっと弄ってみたら≪foobar2000≫のSoX設定でかなり変わるようです。個人的メモ書きですが、「減衰特性は理屈通り」「Attenuation値が小さいと煌びやかだがシャリ感もあり、大きいとサ行が緩くなるが抑圧的」「PhaseResponseをLinearにするとクールで平坦、Minimalにするとウォーミーで明瞭」っぽく聴こえるような。
 けど、電源なども含めて本格的に「T1 2ndへオプティマイズ」した方がよさそうです。
 リサンプラの設定がこれほどハッキリ音質違いとして感じられたのは初めてです。T1 2nd、恐るべき一品かも知れません。


■備忘録

・UD-503レビュー記事
http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/torii/1019297.html (OPPO製HA-1との比較あり)
http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/1506/10/news091.html
http://www.phileweb.com/review/article/201506/08/1670.html
http://www.phileweb.com/review/article/201508/25/1763.html
http://www.phileweb.com/interview/article/201510/09/315.html

・AK4490データシート・技術情報
http://www.akm.com/akm/jp/file/datasheet/AK4490EQ.pdf
http://www.akm.com/akm/jp/aboutus/news/20140501AK4490_001/

・15/09/08追記:MUTE不具合情報
http://teac.jp/news/display/1004/
 やったねクーポン当選(苦笑)。本稿とデジタル処理稿は「不具合修正前F/Wによる」ということで。

・17/06/17追記:CreatorsUpdate不具合情報
https://teac.jp/jp/support/news/5272
https://teac.jp/jp/product/ud-503/faq

 実際やってみた。
 Windows10Pro x64はZ170 PRO GAMINGへのクリーンインストール、「お使いのデバイスは最新の状態です」を確認(バージョン1703,ビルド15063.413)。「高速スタートアップ」無効。
 UD-503を接続したことなし、ドライバ入れたことなし。
 他のAudioデバイスは、オンボードのRealtekにM/B付属ドライバ入れたものとIN-BOXドライバで使うSoundBlaster DM-HDとK/Bのオマケ。

 念のためシステムのバックアップ。
 ドライバVer1.0.10.0をインストール。TEACページには「teac-audiohs_driver_v1010b」なるバージョンが上がっているが、手持ちだった「teac-audiohs_driver_v110j」とドライバ日付は同じ。英文ガイドを追加しただけっぽい。
 Z170内蔵USB3.0にUD-503を接続。
 既存のAudioデバイスも含めて特に問題なし。
 アップグレードではなくクリーンインストールでUD-503専用に使うなら問題ないかもしれない。
 ドライバをアンインストール。普通にできた。
 «foobar2000»、DSでは384kHz鳴らず。WASAPIなら鳴った。
 UD-503を外してドライバをインストール、UD-503を接続すると「Windowsが認識できませんでした」と出る。

 UD-503を接続したままシステムの回復を実施。当然ここで再起動。
 一度認識して「このデバイスを信頼するか」と聞いてくるが、それにかぶせて「認識できませんでした」となる。
 UD-503を外してドライバをインストール、UD-503を接続すると「認識できませんでした」となる。

 UD-503を外してシステムの回復を実施。当然ここで再起動。
 ドライバをインストール、UD-503を接続すると「Windowsが認識できませんでした」と出た。最初はこの順番で認識できている。システムの回復では回復できないところに何か残骸がある?
 UD-503を外し、シャットダウンし、起動し、改めて接続したら認識した。
 認識できない時はシャットダウンして暫く通電切ると様子が変わることがある?

 Class2対応についてはよく解らなかった。


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