Optimized Girls

17/01/29初稿

 邦題“最適化された少女たち”。

 フィギュアスケートグランプリファイナル2016・女子シングル放送(テレビ朝日系)で、荒川静香さんがエフゲニア・メドベデワ(メドベージェワ)選手のSP(歴代最高得点)を次のように評されてました。

アナ:ホントに隙がないなーというカンジですね。
荒川さん:そうですね、跳ぶ前に手を上げたり足を上げたりという、そういった工夫が自然にできあがってますから、この新採点法でやはり育ってきたという強さかも知れませんね。


 私も最近の若手には“そういった強さ”を感じていたので、非常に共感するところがありました。

 新採点が施行されたのは2004-05シーズンからです。その後2006~10年くらいに基本的攻略法が概ね確立されたとすると、そのころ技術の基礎を教えられた世代は最初から「新採点法に最適化した跳び方・回り方」で習得しているのではないかと思われ、そういう意味なのではないかと。
 以前から気になっていたことでもあるので、同大会FSにて「新採点法で育ってきた世代の最適化戦略」を見える化してみようと思い立ちました。
 といってもまあ、あくまでも「いち素人の個人的な主観的感想」に過ぎませんのでその辺はご了承ください。そして、感想は静止画だけではなく動画で抱くものだと思いますので、もしご関心持たれた場合は必ずご自身でビデオ映像をご確認ください。
 対象は女子シングルのみです。

 なお、本稿はISUジャッジングシステムは

 ウツクシサは点にならないしウツクシクなくても減点されない
 PCSもGOEも、はてはテクニカル判定も、「裁量」という名の主観

という認識が前提です。

 選手みなさまには敬称略で失礼させていただきます。


■ジャンプのテクニカル判定とGOE

 まず、2016-17の表題資料を示しておきます。
 この内容に対して「どのような最適化されているか」を見ていくことになります。
 なお、2016-2017の採点方法公開資料としてはこれになると思いますので、本稿で採点と言えば以下に依るものとします。「実は別の基準があるのだ」と言われてもワカンナイ(成す術ない)ですから。

・テクニカルハンドブック
テクニカルHB2016-17:ジャンプ明確化
出典:2016hb_single_0810.pdf

・GOEプラス
SoV16-17:ジャンプGOE+
出典:comm2000j.pdf

 最終的には「ジャッジの裁量による」ので、あんまり考えても無駄っちゃ無駄ですけど(笑)。

・GOEマイナス
SoV16-17:ジャンプGOE-
出典:comm2000j.pdf

 最終GOEを必ずマイナスにしなければならないのはSPで1項目だけなところもポイントですかね。


■ISU史上最高チームの戦略

 「新採点法で育ってきた世代」「育ててきたコーチ」の代表として、メドべぇチームの演技を調べてみることにします。
 “新採点法へ最適化”しているのは、やり方や程度の差こそあれメドべぇチームだけではありません(逆に若手は全員そうだという意味でもありません)が、メドべぇは現時点で「ISU史上最高の女子シングル選手」と言っていいでしょうから、最も最適化に成功している可能性が高いという意味でサンプルとして最適でしょう。アゲサゲの意図はありません。

 「チーム」と記しているのは、“そういう戦略による技術(ジャンプの跳び方など)”はコーチから指導された結果として身に着けたものだと理解しているためです(一般的にはジュニア時代からずっと同じコーチに師事してきた若手について)。場合によっては振付師も協力しているかも知れません。
 新採点法世代の選手は「新採点法に最適化された」のであって「最適化したのはコーチ」なのだろうと思っています。

 とりあえず最大の得点源であるジャンプについて見ます。ていうかスピンやステップは難しくて語れませんし(苦笑)。
 画像出典はテレビ朝日系放送(地上波・BS)です。

 なお、GPFでは最初の3Fでコンボに失敗したため2個めの3Fをコンボにしましたが、今季(16-17)のジャンプ構成はスケカナからすると以下だと思います(ボールドはタノ(片手)付き)。

  3F+3T  3Lz  3Lo  3F  2A+2T+2T  3S+3T  2A

・ジャンプは捻ってから跳ぶ
 メドべぇは、体をかなり回転と逆方向(時計回り)にひねって反動をつけてジャンプ跳んでますよね。
 その代表例として、3S+3Tのセカンド3Tを見てみます。

(3S_)3T 合成 2

 体だけでなく右手を一旦背中まで“おおきく振りかぶって”から、斜め下を経由して左側から振り上げているのが解ると思います。腕の慣性力をジャンプ力&回転力に加えているようです。

 同様の“振りかぶり”は3Lzや3Fでも見られ、こちらでは振り上げた腕をそのままタノにもっていっています。高さと回転力とGOEが同時に得られるまさに一石三鳥の妙案です。
 もちろん簡単にできることではないと思いますが、上述の通り最初からそのように習得したのではないかと。
 また、メドべぇは離氷動作中手をぎゅっと握っているのも特徴的ですが、回転力&ジャンプ力にするための“腕の振り”なのでどうしても力が入って「グー」になってしまうのではと推察しています。

☆ここが最適化!
 テクニカルハンドブック・GOE目安共に振りかぶっても捻ってもマイナスする項目はありませんから、プラスの効果のみ期待できるでしょう。
 唯一、「無駄な力が全く無い」というプラス項目に当てはまるかどうか素人的には微妙ですが、「無駄じゃない。役に立ってる」って言われればそれまでですし、もし当てはまらなくてもそのバーターとして例えば「高さおよび距離が十分」に該当するなら差し引きゼロですし。

・ジャンプは回ってから跳ぶ
 上記3T、「左足トウを突く位置もかなり特徴的」だと思います(左から2番目の体勢)。滑走軌道のベクトル線上からはかなり右側に突いています。
 左右の足の関係が“舵を切った”ような事態になっていますから、突いた時点でブレードは必然的にかなり回転した状態になっています。ほぼ1/4は回っているのではないでしょうか。そして、そこから体を左足に引きつける動作によってさらに1/2ほど氷上で回ってから離氷しています(左から4番目の体勢)。
 トウを突いた時点での滑走軌道のベクトル線上に対して見るなら、3/4近く回ってから離氷していると言えます。

☆ここが最適化!
 テクニカルハンドブックでは、離氷までに半回転以上回ると「ごまかした踏み切り(Cheated take-Off)」としてDGされることになっています。
 しかし、これが適用されることはまずないようです。少なくともA級大会でトップクラスの選手にこれが適用された明確な事例を私は知りません。
 そういう採点傾向ですから、判定する側としてもこれを適用するには勇気がいるでしょうし、実績がないのでどのレベルで適用するか難しいでしょう。レビューも「通常速度のみ」となっていますから、判定は難しく慎重になるでしょう。
 また、GOEプラス項目「3) 空中での姿勢変形 / ディレイド回転のジャンプ」のディレイド回転は満たせませんが、タノることで姿勢変形の方を満たせるのでは(「4) 高さおよび距離が十分」項と異なり“および”とは記してないので、どちらかに合致すればいいのだと理解しています)。
 この状況を鑑みての「できる限り氷上で回っておく」跳び方なのだと思います。

・ジャンプの種類は減らす
 この項は素人の思い付きレベルですが…

 「ジャンプの跳び方・カタチ」についてはJSFのページが最もオフィシャル(日本語としては)だと思いますので、以下から引用させていただきました。
http://www.skatingjapan.or.jp/figure/trick.html

 まず、ジャンプの種類を整理しておきます。
 6種ありますが、それらは「左足踏み切り(トウループ,サルコウ)、右足踏み切り(ルッツ,フリップ,ループ)、前向き踏み切り(アクセル)」の3種に大別できるのではと思います。そしてさらにトウジャンプとエッジジャンプという決定的違いがあるワケです(トウでは跳べないアクセル除く)。

・ジャンプの種類は減らす:3S≒3T?
 上記3T、さらに、「離氷時に左足ブレードがほとんど氷に着いている」のも特徴的ではないでしょうか(真ん中の体勢)。これにも何か“最適化のヒミツ”が隠されている気がします。
 トウループはトウのまま踏み切るジャンプであって、本来「左足ブレードが氷面に着いたジャンプ」はサルコウだと思ってるのですが。そして、そのサルコウはあんまり「ハの字」を作らず跳んるように見えます。

トウループジャンプ:右足外側のエッジに乗り、左足のトウをついて踏み切ります。
サルコウジャンプ:左足内側のエッジで滑りながら、右足を前上方に振り上げて跳ぶので、瞬間、内股が「ハ」の字になります。


 ということから3S+3Tのファースト3Sを以下に示し、セカンド3Tと比較してみます。

3S合成 2

 3Sは「左足内側のエッジで滑ってる」というより「右側外側のエッジに乗ってる」ように見える点など、メドべぇは3Tとかなり似た跳び方しているように見えます。
 トウループでどこまでブレードを着けることが許されてるのかは知りませんが、これを見るとISU的には“ほぼほぼおっけー”なようです。

・ジャンプの種類は減らす:3Lo≒3F?
 とすると、「右足踏み切り」のジャンプもそういう傾向あるのでは? ということで、次に3F+3Tのファースト3Fを見てみます。

3F(_3T) 合成 2

 やはり、右足ブレードがほぼ全面氷面に着いています。
 本来「右足ブレードが氷面に着いたジャンプ」はループで、フリップはトウで踏み切るジャンプだと思ってるんですけれど。

フリップ:ジャンプする直前に左足内側のエッジに乗り、右のトウをついて跳びます。
ループ:右足踏み切りで、トウを使わないジャンプがループジャンプです。右足外側のエッジで滑りながら、左足を少し前に出して、滑ってきた勢いを使って踏み切ります。跳ぶ瞬間に、イスに腰掛けたような格好になるのが特徴です。


 ということで単独3Loを以下に示し、3Fと比較してみます。

3Lo合成 2

 3Lo、「左足を少し前」ではなく「かなり前」に出している点や入りの時点では「腰掛けた」ようには見えない点など、他選手とはけっこう異なる跳び方しているように見えます。
 フリップでどこまでブレードを着けることが許されてるのかは知りませんが、これを見ると“ほぼほぼおっけー”なようですね。

 以上見ると、トウを突いた後離氷時までにほぼフルブレードにしてしまうことで、本来トウジャンプであるトウループとフリップをエッジジャンプに近い跳び方にし、「サルコウをトウループの」「ループをフリップの」バリエーションで跳んでいるのでは?

・ジャンプの種類は減らす:3Lz≒3F?
 続いてルッツとフリップを見てみます。以下に、左に3Lz(単独)+右に3F(リカバーで3Tを付けたコンボのファースト)の画像を並べます。ニアリーな位置で跳んでおり、当然同じカメラからの画像です。

3Lz エッジエラー 3f(_3T)と合成

 素人目にはかなり似て見えます。

 さらに、3ショットの3F画像でジャンプ前軌道をみると、一瞬カウンター気味になっているのが解ります。うっすらと氷上の軌跡にも残ってますよね。
 たとえ一瞬でもカウンター=アウトエッジ気味になるのはフリップとしていいのかなと思いますが、これも“ほぼほぼおっけー”なようです。

 つまり、カウンター軌道のサイズは極端に変えているものの離氷動作はフリップとニアリーにすることで、「ルッツをフリップのバリエーション」で跳んでいるのでは。


 以上より、6種のジャンプのうち3種をベースジャンプとし、他3種類をそのバリエーションのカタチで跳んでいるように見えます。

  アクセル・・・前向き踏み切りのベースジャンプ
  トウループ・・・左足踏み切りのベースジャンプ
    サルコウ・・・トウループのバリエーション
  フリップ・・・右足踏み切りのベースジャンプ
    ループ・・・フリップのバリエーション
    ルッツ・・・フリップのバリエーション

☆ここが最適化!
 「トウジャンプはブレードの1/3以上氷面に着けてはいけない」といったエラー判定や減点要素はありません。「ループやサルコウのジャンプの形が“腰掛”や“ハの字”になってないと減点」という規定も見当たりませんから、それらに拘っても点数的には意味はないということです。リスクがあるとすると「拙劣な踏み切り」への抵触くらいですが、実績的にみて適用されてはいないでしょう。
 だったら効率的に練習できる方がよいという戦略ではないでしょうか。自動車メーカが同じシャシをベースに複数の車種を開発するようなカンジですかね(ビジネス的にはアタリマエっすね)。

・カメラ映りも大事にする
 といっても、ルッツをフリップのバリエーションとして跳ぶとエッジエラーを取られるリスクがありますよね。
 が、おそらくそれも当然対策されており、そのミソは「跳ぶ位置」にあるようです。

 エッジを判定するのはテクニカルパネルですが、彼らはリンクのど真ん中から見ているワケではありません。ジャッジパネルの右手側にいます。ロングサイドの真ん中ではなく片側に寄っているワケで、つまり、「見られ方はリンク内の位置によってだいぶ異なる」のです。
 単純に考えてテクニカルパネルから遠い方が判断しにくいでしょう。また、エッジ傾きはブレードの前後からよりも横から見た方が判りにくいのは道理でしょう。
 エッジエラーはレビュー対象ですが、カメラはテクニカルパネルの右横に設置されているので角度は肉眼とほぼ同じです。
 ということから、次図の滑走地点・方向での離氷が一番エッジ判定しにくいと思われます。

カメラ角度(改)

 最も遠いのは左上コーナーあたりですが、流石に上手くジャンプコースがとれないでしょうから、ここがベストなのでは。

 実際、そこで跳んでますね。やはり“レビューカメラの角度を考慮して”ジャンプ位置を構成しているのではないでしょうか。

 もちろん何も確証はありませんから偶然かもしれませんが(余談ですが2015-16シーズンのGGの3Fもココでした)。

 どんな見え方の差になるのか、同じ3Lzを横から見た画像(採点待ち時の演技振り返りで放送)があったので並べてみます。ショートサイドの真ん中あたりのカメラだと思われます。完全一致ではありませんが、ジャッジカメラの逆側相当の画にかなり近いハズだと思います。

3Lz エッジエラー合成 2

 やはり、角度は前後より横からの方が明らかに判りにくいのではないでしょうか。
 まあ、所詮素人考えなので、プロにはそんなの関係ないのかも知れませんけれど…

 実際には、素人目には明らかにインエッジに見えますがアテンションどまりでGOEも+0.60得ています。

☆ここが最適化!
 テクニカルパネルやレビューカメラからどう見えるかを計算してジャンプ位置を決めた方が有利です。
 それは時には音楽表現やコレオの必然性と相容れないこともあるかもしれませんが、それらを優先してもPCSが微妙に上がるか否かですから、点を積み上げるにはカメラ対策を優先した方が圧倒的に有効でしょう。
 「PCSを上げるためにジャッジ席の前で大きくアピール」などのテクニックはよく言われており実際あるようですから、同カテゴリのテクと言えるかもしれませんね。

・回転力をトランジションに使用する
 回転を止めずに降りて、その回転力を利用してミニイーグルなどの「出の工夫」にしているようです。これもGOEアップとの一石二鳥。
 ちゃんと着氷しないとできないことですから、それを組み込んで確実に実行できるのは凄いことですね。

☆ここが最適化!
 「空中で回転を止めて降りてくるのがいいジャンプ」と聞きます(うろ覚えですが、ジャンプは実は回転を止めるのが難しいと無良かコヅが言っていたような)。
 が、採点上はそれが点になるところはありません。止めなくても減点される規定も見当たりません。であれば、頑張って回転力を相殺せず、そのまま「出の工夫」につなげた方が点数的には有利でしょう。
 それが出来るのはもちろん練習の賜物でしょうから、そのように練習してきた(させてきた?)という戦略の成果ですね。

・“いい予断”を得る
 それさえあれば、多少回転が足りなくてもエッジが怪しくても見逃されるようです(どうせ大丈夫でしょとレビューされない)。
 例えば上で挙げた3S+3Tのセカンド3T画像。一番右側が着氷時ですが、一番左側のジャンプ直前の軌道ベクトルからは1/4以上横、かつ前向きになっています。少なくともURだと思いますが取られていません。
 予断も、「実績を積み上げてきたゆえ」と言えるかもしれませんが…

 これって最適化とは言えないですかねスイマセン(爆)。


■新採点法「傾向と対策」

 という状況を踏まえた一般的な傾向と対策を独断と偏見でまとめてみました。
 あくまでも一般論であり、特定の選手(やコーチ)とは全く関係ありません。
 なお、TES的な対象はやっぱりジャンプだけです(他はワカリマセンので(笑))。

・ジャンプにウツクシサは求めない
 音楽との調和(表現)を大切にして入りと出に目立ったステップは入れずタノもせず、特に大きくはないがキレイな姿勢で流れるようなジャンプを跳んでも、特にGOEの項目にヒットしません。4項目以上満たさないでしょうから、GOEは1付くかどうかでしょう。
 そして、着氷時にトウを突いたところが“1/4以上”、ブレードを着いたところが1/4以内だとみなされUR判定だったとしましょう。
 とても流麗なジャンプに見えますが、基礎点は30%減でGOEはマイナスになる可能性が高いです。

 一方、“手を上げたり足を上げたり”して入り、大きな構えからほぼ1/2回ってから大きなジャンプを跳び、空中では手を上げ、ギリギリ1/4未満で着氷し、回転の勢いを利用してステップを踏んだ場合は、基礎点満額+GOE2~3を得るでしょう。
 素人にはキレイに見えなくてもジャンプの形がそれっぽく見えなくても、減点項目には引っかかりませんから。

・スローでレビューされるポイントを最優先で押さえる
 スローでレビューしていいのは着氷時のみです。離氷時は「通常速度」と規定されています。つまり一番厳しく見られるのは着氷時の足元(による回転不足とエッジ判定)ということです。そして、URやエッジエラーになると基礎点30%減、GOE減点も大きいです。
 しかし、逆に「1/4までは足りなくてもよい」と考えることもできます。
 また、離氷時の「Cheated take-off」は上述の通り規定はありますがまず取られないので、離氷時にはなるべく回っておくほうが得策です。

 よって、限りある練習時間は、
 「離氷時にかなり回ってもいい」ので、
 「とにかく着氷時に1/4以上の不足がないこと」
 「ただし完璧に3回転回りきることを目指す必要はない」
ジャンプを体得することを目標に使うのが効果的でしょう。

・一方が苦手なら敢えて「アテンション加点」を狙う
 エッジ判定記事で見た通り、3Lzと3Fをクリーンに跳び分けるのは女子にとっては大変難しいことのようです。
 しかし、エラー(e)ではなくアテンション(!)でとどめられれば基礎点減りません。アテンションでのGOEはマイナス固定ではないので、GOEプラス項目に多く適合すれば最終的にGOEプラスも可能です。
 ですので「どちらかに注力して練習し、得意にした方を2本入れて加点を稼ぎ、なんちゃってエッジの方は1本だけ上記地点で跳んでアテンションレベルでとどめられれば御の字、認定されたらラッキー」という戦略もあり得るでしょう。
 「苦手な方を必死にリアルエッジに矯正しなくても戦える」ということです。エラー取られたり転倒したりするとPCSも伸び悩むみたいですし(苦笑)。矯正には得意だった方が崩れるリスクもありそうですし。
 “選択と集中”といえるかもしれませんね。まさに戦略(笑)。

・3Aやクワドは無視する
 3A以上のいジャンプをギャンブルじゃないまでに安定させるためにはかなりの練習が必要でしょう。一方、それができる女子選手はいないので習得しないと勝てない状況ではありません(少なくとも現時点では)。
 なので、同じ時間をかけるなら、3回転以下のジャンプ・その他エレメンツで「いかに失敗しないか」「いかに回転不足を取られないか」「いかにGOEを稼ぐか」「レベルを取りこぼさないか」に注力した方が有意義と言えます。
 また、省力化した3Tでコンボを増やし、かつ後半に跳んだ方がオトクです。それができるのは若さゆえの体力と小柄な体格があるからだと思いますが、その優位さが活かせるウチは最大限活用しない手はありません。

・セカンドに3Loは跳ばない
 ほとんど認定されないのでセカンドは3Tに“選択と集中”して練習した方がいいでしょう。
 非常に難しいと思われますが普通の基礎点しか付かない(逆にGOEプラスは難しい)セカンド3Loを習得するより、“いつでもどこでも何回でも”3Tを付けられるように練習した方が高得点のためには有効でしょう。
 3Tを3回セカンドに跳ぶワケにはいきませんが、あと1回のコンボはダブルを2回にするかハーフループから3S付ける構成が可能だと思いますので、セカンド3Loは出来なくても問題ない、と。実際、認定される技として標準装備している女子選手はほとんどいませんから、習得しないと勝てない状況でもないですし。

・タノる
 俗っぽい話ですが。
 タノると即GOEが上がるような気がしますよね。
 実際にはGOE項目「空中での姿勢変形」にしかヒットしませんので、タノったからといってGOEが+1されるワケではありませんが、観る側への印象付けとしては効果的でしょう。分かりやすいですし。
 放送でも「加点される要素になります」などと解説されますし。決して間違いではありませんが、もうちょっと正確に説明してもらえたらなぁと思います。

・「PCSのための練習」はしない
 極論ですけれど(笑)。
 PCSはしょせん主観ですし、どうも「URやエッジエラーを取られずGOEてんこ盛りでレベルをとって」高いTESを得るとつられて上がる(オーサー理論)ようですから、PCSを上げることを目的とした練習するくらいならTESを上げることに注力した方が戦略的でしょう。


 以上、気になっていたことがおよそまとめられたかなと思います。
 そして、「ISUが示すフィギュアスケートの方向性」が解ったかなと(苦笑)。

 ただし、素人なのでいろいろ間違ってるかも知れません。その場合は申し訳ありません。
 また、念のためですが、エッジ判定精度の調査などと違って本稿は個人的思い付きですから客観性があるとは言えません。ただの素人の戯言、個人的感想です。

 最後に繰り返しますが、本稿で記したような最適化はメドべぇチームだけに見られるものではありません。また、それは選手が発案したものではなくコーチが戦略的に考案し子供のころから教えているのだと想像しています。


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