ハズレゾ奇譚

17/08/11初稿

 珍しく(笑)CDではなく配信ハイレゾを買いました。
 「マジでハイレゾ」と判断したためです。
 ですが、ファイルを覗いてみたらいろんなこと考えさせられちゃいました…

 「CDより高くてディスクやブックレットなどの“実体”もないけど、ハイレゾ買うべきか否か(特に新譜)」は、やっぱり難しい問題ですねぇ。


■PCMかDSDか

 買ったのは寺井尚子「HOT JAZZ」です。

 出自情報はありませんでしたが、「CDのブックレットにずっと使用機材が掲載されている」「過去CDに酷いピーク潰れは見当たらない」「本作ではDSD2.8MHz(DSD64)配信もしてる(SACDでもリリースされてる)」ことなどから、音質にはこだわってるハズだと思って。

・変換元を買いたい
 このアルバムは複数のメディア・フォーマットで販売されています。

  ・配信:DSD64(2.8MHz),PCM2496
  ・ディスク:CD,SACD

 なので配信ハイレゾに限ってもDSD64かPCM2496か選ばねばなりませんが、個人的には「PCMかDSDか」ではなく、「変換元」の方を買いたいんですよね。
 どっちが元でしょう?
 一般的には「DSDは編集できないのでPCMで編集を行った後変換して生成している」ハズです。
 もし当作品が“一般的”ではなく「DSD一発録り」や「DSDマルチ録り」だったら絶対ウリにすると思いますが、それはありません。
 また、後付け情報ですが、本作品のCD(結局このあと購入)のブックレットには、2496のAD/DA機材はありますがDSDのそれはありません(SACDプレーヤはありますが…)。

 ので、PCM2496にしました。
 DSD64は30kHz以上はノイズですのであんまり魅力感じないワリにはPCM2496より高いということもあり。

 しかし…

・「ハイレゾノイズ」がある!?
 本稿、「リベルタンゴ2015(Lch)」を代表例として記します。

リベルタンゴ2496スペクトル

 20kHz以上にも倍音が出てますので「リアルハイレゾ」です(ヴァイオリンって判りやすいかも)。
 しかし、高域が徐々に減衰しておらず、ノイズがもりもりと盛り上がっていくではありませんか。

 それってDSD64の特徴です。なんと想定とは逆で「PCMはDSDからの変換」だったようです。

 PCMで編集した後DSD化して、それをまたPCM化してるということに。
 確かに以前からCDに「DSDロゴ」が付いているのですが、漠然と「アーカイブ用にDSD化してるのかな」「CDはDSDマスターから変換してるらしい」くらいに思ってました。でも、2496以上のPCMマスターはあるハズですから、てっきり配信2496はDSDと無関係だと。
 「とにかくDSDでマスター作る。CD用も配信用ハイレゾもPCM商品データはそこから変換する」ってポリシー?

 し、しまった…

 まあ、どんな商品でも何等かの変換は入ってるでしょうからあんまりこだわっても仕方ありませんが、「せっかくのハイレゾ」ですし、「変換元により近い方(*)も売ってるのに変換の方を買っちゃった」となると“ナンカクヤシイ”です。
 「DSD64より安かった」って納得しようかとも思ったのですが、やっぱり、どんな事情があるのか知りたくなり、結局配信DSD64もCDも入手するハメに(苦笑)。

*:「配信DSD64がそのまま変換元」かもしれませんが違うかもしれません。いくら考えても解らないのでそれは考えません。が、「少なくともPCM版よりは変換元に近い」とは考えています。

 以下、DSD64ファイルは≪AudioGate 2.3.3≫のゲイン設定デフォルト(DSD0dB=PCM0dB。DSD+dB領域は潰れる)でPCM2496のWAVに変換して扱っています。


■PCM版の質

 できれば“よりマスターに近い方が欲しい”ですが、変換は絶対ダメだと思っているワケではありません。
 しかし、そう納得できるのは変換においてもキチンと質を保っている場合です(当たり前ですけれど)。
 その点、この配信PCM2496、残念ながら私にとってはハズレでした。

 「周波数成分」としては20kHz以上に成分があるのでハイレゾではありますが、「波形」を見ると酷いピーク潰れを起こしているためです。

・DSD版のピーク潰れ
 先に、配信DSD64を見ておきます。

 ≪Audacity 2.1.0≫で「クリッピング表示」します。この機能では1サンプルでもフルビットだと赤くなりますが、差異比較目的としては問題ないでしょう。実際にどれくらい潰れているいるかは、もちろん拡大して確認しています。

ピーク潰れ:dsf

 なんかとってもイイカンジに見えます。
 途中と最後の方にクリッピングがありますが、拡大して確認すると酷いものではないですし、そもそもDSDにはMaxPeakという+dB領域が許容されています。後述します。

・PCM版のピーク潰れ
 次に、PCM版はどうでしょう。上が配信PCM2496、下がCDです。

ピーク潰れ

 激しくクリッピングしています。
 拡大してみると60サンプル以上の連続ドンツキも多数あり、「数サンプルクリップした箇所がちょっと多い」といったレベルではありません。「酷いピーク潰れがある」と言っていいでしょう。
 その実態をPCM2496(上)とDSD64(下)の比較で示します。

ピーク潰れ:WAV VS DSF

 どう見てもDSD64の方が好ましい…というか正常です。PCM2496では波形の機微が失われているのがよく解ると思います。

・DSD版はピーク潰れしていない
 ところで、DSDにはScarletBookで認められた「MaxPeak領域(PCM0~+3.1dBに相当する)」があり、そこに入ってもピーク潰れではありません。
 本稿で扱っているDSD64はゲイン設定0dBでPCM2496に変換したものですので、赤くなっているのは即潰れを示すものではなくMaxPeak領域に入ったことを意味するものです。
 -3.1dBでPCM化しての確認も行いましたが、DSDとしてのピーク潰れ(MaxPeakオーバー)はありませんでした。
 規格に準じた問題ない最大レベルになっているということです。


■意図なのかミスなのか

 PCM版のピーク潰れはかなり酷いと思います。一転、DSD64は好ましい波形になっています。
 激しく対照的なワケですが、この差は意図的に作られたのでしょうか。それともPCM版は何らかのミスで潰れちゃったのでしょうか?

・過去CDはどうだったか
 そのアタリを付けるため、過去CDのピーク潰れをチェックしてみます。
 「HOT JAZZ」はCD版でもかなりピーク潰れしていますが、過去CDもずっとそうなら“潰し”は意図的なのでしょうし、今回だけ特殊ならミスの可能性が高まるのではないかということで。

 まず、「音源商品種類の変遷」を明確にします。
 「ハイレゾを始めた」「DSDも加えた」といったラインナップの違い=制作プロセスの違いであり、ピーク潰れはプロセス違いと関係あるとの仮定からです。
 e-onkyoやmoraで調べた限りでは次のようです。解りやすくするため作品順にNoを付けました。

 「20:C'est La Vie」・・・ハイレゾ商品なし
 「21:Very cool」・・・PCM2496登場
 「22:HOT JAZZ」・・・PCM2496にDSD64も追加(SACDもあり)

 このうちNo.22は調査済みですので、No.20とNo.21について調べます。

・「20:C'est La Vie」~ハイレゾ商品ラインナップがないもの
 「20:C'est La Vie」だけでなく、より前の作品全般について共通の事情と言っていいと思いますが、100%確認はできませんので例外はあるかも知れません。ご了承ください。

(1)ピーク潰れ
 クリッピングが数か所あるtrackもありますが、そのドンツキは連続数サンプルで全体の音圧バランスから意図的に潰したと言われて納得するレベルであり、「ピーク潰れ」「波形変形」と声高に言いたてるべきものはありませんでした。
 一例として、当アルバム中一番潰れがある「Like In Fire(燃えつきるまで)」の波形を貼っておきます。

Like In Fire:ピーク潰れ

(2)スペクトル
 「高域にノイズ盛り上がり」などは見当たりません。同曲冒頭です。

Like In Fire:CD冒頭スペクトル

・「21:Very cool」~ハイレゾ商品(PCM2496)があるもの
 まずはCDを購入し、その中で一番ピーク潰れがあった「Tempus Fugit」の配信PCM2496も購入。
 この曲について調べます。

(1)ピーク潰れ
 上が配信PCM2496、下がCDです。

テンパス・フュージット:ピーク潰れ

 かなり潰れているように見えますが、拡大してみるとクリッピング表示から受けるイメージよりはマトモです。あまり密集はしておらず連続ドンツキも数サンプルに留まっているようで、個人的にはまあ許せる範囲でした。
 平均音量はCD:-14.87dB、2496:-14.84dB(«Sound Engine Free 5.02»にて)でほぼ同じですし、ピッチも同じに見えますので、波形はほとんど同じと言っていいと思います。

(2)スペクトル
 まずは配信PCM2496。

テンパス・フュージット:スペクトル

 やっぱりDSD64特有のノイズがありますね。「22:HOT JAZZ」と同じくDSD64からの変換だと思われます。

 次にCDのスペクトルを見てみます。ナイキストまで成分がありますので、高域のノイズ有無が分かる演奏開始直前です。

テンパス・フュージット:CD冒頭スペクトル02

 何故か高域にノイズ盛り上がりがあります。15kHzくらいから発生している状態は配信PCM2496とも異なっているので、DSDのシェイピングされたノイズそのものではなさそうです。
 これはひとつ前の「20:C'est La Vie」までは見られませんし、次作「22:HOT JAZZ」にもありませんから、挟まった本作だけ何か作り方が違うようです。

・商品ラインナップとピーク潰しとその意図
 状況をまとめると、

・ハイレゾ商品作り始めてからは過渡期なのか都度制作プロセスが変わっているように見える
・ハイレゾ商品がなくCDだけだった時代(「20:C'est La Vie」以前)は潰して(れて)いなかった
・ハイレゾ商品がPCM版だけだった時(「21:Very cool」)もほとんど潰して(れて)いなかった
・DSD版も準備したら(「22:HOT JAZZ」)どっさり潰した(れた)
・でもDSD版では潰して(れて)いない(ScarletBookで許可されているDSD0~+3.1dB領域にもほとんど入っていない)


ということになります。
 さて、そこに作為はあったのでしょうか…?

A.意図的だったとしたら
 “DSD版も作るとなったら”PCM版はDSD版と異なる「ピーク潰しマスタリング」したことになります。
 同じ楽曲(アルバム)なのにフォーマットが違うと潰し方が違う点がポイントです。「この楽曲(アルバム)はそういうマスタリングがよいと判断したから」ということにならないからです。

瀬戸:曲によっては「音が歪(ひず)んでいるのでは」と思う箇所がある場合もあるかもしれませんが、意図しない歪みがあったら製品検査の段階でNGとなるので出せないはずなんですよね。
出典:http://www.phileweb.com/interview/article/201704/27/451.html

 という記事がありましたが、本作もそうだとすると「PCM版だけ意図的に歪ませた」「しかもDSD版を併売する場合は」ってことになります。
 「敢えてDSDとPCMの音質差を演出した」ということに。

 もし「演出ではない。DSDでは潰さない方がよいマスタリング、PCMでは潰した方がよいマスタリングなのだ」などと言われても理解に苦しみます。DSDとPCMのフォーマット違いは再生動作の違いで音質差を生むこともありますが、それを「ソースのピーク潰し有無」で際立たせたり相殺したりできるハズがありませんので。
 同じPCMでも「16bit(96dB)しかなかったCDだけの時代は潰さなかったのに24bit(144dB)になったら潰した」って点とも矛盾しますし。

 いずれにしてもピーク潰しを厭わずやることではありません。「PCM版の音質を疎かにした」ということですよねぇ。

B.意図的でなかったとしたら
 「変換時のミス」ということになります。
 先のまとめが正しいとすると「ハイレゾ商品も作るため制作プロセスを変えたため」だと思いますが、ミスが見逃されたってことは「キチンと製品検査してない」ってことですよねぇ。


 もちろん真相はワカリマセン。どちらにしてもガッカリですけれど(苦笑)。


■潰れた(した)のは何故か

・ピッチが違う!?
 なんでこんなことになってるのか知りたくてDSDとPCMの波形差分採取など試みたのですが、何故か上手くいきません。
 妙な違和感を感じながら波形を見ていたら、「DSD版とPCM版で曲の長さが異なる」ことに気づきました。

 カット編集で冒頭を揃えても最後になるとズレている=つまりピッチが異なっているのです。
 ≪Audacity 2.1.0≫でその様子を示します。画像編集で冒頭と末尾を繋げたものです。
 DSD64(上),PCM2496(中),PCM1644(下)の順です。

ピッチズレ

 ふたつのPCM版の長さは同じです。
 「DSDからPCMに変換する際ピッチが変化した」、つまり単位時間あたりのサンプル数が増減したということになりますが、それはデジタル変換では起こりえません(考察は稿末)。
 ですので、「PCM版は、DSD64をアナログ再生(DA)・PCM録音(AD)して得た」と考えざるを得ません。
 そしてその際マスタークロックが同期していないDAとADだったということです。ざっくり290秒で6/1000秒ほどズレてますので約20ppm差です。すんごくクロック精度差っぽいですよねぇ。
 なお、他の曲もこの状態(PCM2496の方が速い)であることを確認しましたので、この曲の特殊事情ではありません。

#「何らかのDSD64マスターからデジタル変換でPCM版、アナログマスタリングでDSD64を生成」といった可能性もゼロではありませんが、DSD64再生をDSD64録音すると30kHz以上のノイズが重畳されちゃう気がしますが大丈夫なのでしょうか? など、考えてもキリがありませんので本稿ではシンプルに判断しておきます。

 ですので、潰れている理由は「マスタリングの際に音圧マシマシにした」以外に、「DSD再生をPCM録音する際のアナログ入力レベルオーバー」という可能性も考えられるのでは。

 なんでアナログ変換なのかはワカリマセン。アナログマスタリングなのでしょうか?

・デジタル変換なら設定ミスの可能性もある
 DSD→PCM変換はツールによってフルスケールの扱いが異なりますので、ちゃんと設定しないと激しくピークが潰れたりします(詳しくはMaxPeak考察記事参照)。


■ニセレゾじゃなくてハイレゾでもハズレゾかもしれない

 「HOT JAZZ」配信PCM2496は「ただのアップサンプリング」といった「ニセレゾ」ではありませんでしたが、個人的には「ハズレゾ」でした(苦笑)。
 一方、配信DSD64はアタリっぽいです。

 ということで、ハイレゾ商品についての“学び”を改めて。

(1)「ハイレゾの方がCDより良マスタリングされている可能性が高」くないかも知れない
 以前、ハイレゾを選ぶ理由として「CDより良マスタリングされている“可能性”が高い」を挙げましたが、あんまり高くないのかも知れません。

(2)「DSD版も作るくらいだから音質こだわってるハズ」とは言えない
 DSD版も売ってるような作品ではPCM版も高音質な印象受けますが、逆に注意した方がいいのかも知れません。

(3)ハイレゾ版がある場合はCD版は劣化してるかもしれない
 今回の例では、DSD64をラインナップするために“制作プロセスを変えたことでCD音源が劣化”したように見えます。

 さらに、今回の例ではありませんが、次のような事例もありました。

(4)波形異常の商品が流出している
 明らかに波形がおかしくなってる商品に遭遇したこともあります。指摘したら修正されましたけれど。
 デジタル演算エラーのようなカンジでグシャグシャになっており、実際「ジャッ」というノイズとして聞こえるものでした。検査(仕上がり確認)すれば当然判ったハズ。

 けっこう大きな品質問題もあったようです。

F.I.X.RECORDS様の下記音源に関して、DSDマスターをPCM(WAV/FLAC/ALAC/mp3/AAC)に変換した際に設定が適切ではないものが含まれていました。
http://ototoy.jp/feature/information_20150123

2014年10月24日よりe-onkyo music様で配信開始しておりました一部WAV音源にフォーマット変換エラーに由来する不備がございました。そこで、e-onkyo music様と協議の結果、同日に配信開始した作品の配信を停止いたしました。
検証が済み次第、配信再開いたします。また、既に同サイトにてご購入されたお客様には、e-onkyo music様より再ダウンロードの通知がございますので、誠に申し訳ございませんがしばらくお待ちいただきますようお願いいたします。
また、同様のフォーマットでの音源配信を行っておりますOTOTOY様にも検証の依頼をいたしました。

出典:http://fixrecords.com/20150123_2/

(5)こっそりアプコンしているものもある
 明示せずにアップコンバートな商品もありました。


■まとめ:ハイレゾ購入前の“心の準備”

 「こんなハズじゃなかった…」と悲しい思いをしないために、以下覚えておこうと思います(苦笑)。

・ハイサンプリングは「有効な成分が入ってればめっけもの」くらいに考えておく
・ハイビットの効果は最近の作品だったら期待できるかも(ホントにハイビットかの確認はできないけど)
・ピーク潰しを含むマスタリング品質がCDよりいいかどうかは博打と心得る
・DSD64は「30kHz以上はノイズ」と承知しておく
・特にDSD版がある場合はPCM版は変換である可能性を覚悟する
・もちろんDSD版もPCM版からの変換である可能性を覚悟する
・DSD版とPCM版は、どちらかがアタリでどちらかがハズレの可能性がある

 ぶっちゃけ、「CDより高音質なハズだから」の“ハズ”は通用しないということですね。残念ながら。
 やっぱり、キチンと出自を示してもらいたいです。

 CDよりプレミアムな値段付けるなら。


■エトセトラ

・デジタル変換ならピッチ変化は発生しない
 1秒間に2,822,400個のサンプル(1bit)を96,000個のサンプル(24bit)に置き換える処理でサンプル数が変化する可能性は思いつきません。リアルタイム変換じゃありませんから欠損やダブリはあり得ませんし。
 ですが念のため、以下の実験してみました。

 ≪AudioGate 2.3.3≫で「300secの4kHzサイン波2496→DSD64→2496」変換し、変換前後の2496を比較

 ピッチは変化していませんでした。
 微妙にピッチ変化していたら反転mixすると共鳴周波数が出てくると思いますが、それもありませんでした。
 さらに念のため≪TASCAM Hi-Res Editor 1.0.1≫でも同じことをしてみましたが同結果でした。

 なお、「DSDディスクやSACDを試作→対応プレーヤで再生→変換されたPCM出力を記録」といった方法でも、デジタルのままならデータレートが変わることはありません。ヘンなプレーヤでない限り。
 SRCかかってるという可能性も理由が想定できないので無視します。

・LPF
 どれもこれもナイキスト以上の成分をカットするLPFをかけてるように見えないのですが、そういうものなのでしょうか?

・変換元はどっちだ
 試聴音源は商品そのもののデータではありませんから、購入前に試聴で「どっちが変換元か」を判別することはできません。
 PCMとDSD両方配信する場合はどっちがマスターだか(より近いか)明示して欲しいなぁ(PCMでの編集終了後に分岐した場合は「どっちもマスター」かな?)。
 特にDSDの出自はより明確化して欲しいですね。クリプトンさんの提言には全面的に賛成です。

 最後のこだわりは、上記のような制作プロセスを公開し、クオリティーに対する信頼性を担保することだ。DSD配信については、以前から業界内でファイルの制作過程が不明瞭という点が指摘されていた。樋泉氏は、「DSDで録音し、そのまま配信できるならベストだが、実際には“ライブ一発録り”などを除いて商品としては皆無に等しいはず。編集が事実上できないからだ」と指摘。ユーザーから見て、DSDフォーマットが持つ本来の特徴を活かしているか判断しにくい販売方法は問題だという。

 「例えば192kHz/24bitのPCM音源からDSDに変換することは難しいことではないし、CDの44.1kHz/16bitをDSDに変換することは個人でも容易に行える。しかし、商品となれば話は別。どのようなプロセスで制作したかを明らかにするべきだ」(同氏)。

出典:http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/1411/27/news112.html

 「PCMは変換です」とか記載するとあらぬ誤解されそうなので難しいでしょうけれど。無理かなぁ。「芸能山城組 恐山/銅之剣舞」とかは公開(*)してますよね。

*:http://ascii.jp/elem/000/000/991/991223/index-4.html

・品質管理
配信によるハイレゾ音源購入は、手に取れるパッケージ商品ではないため、責任の所在が希薄になる危険性を秘めています。例えばCDやDVDといった実際に“盤”として存在する音楽ならば、たった1ヵ所にノイズが混入するだけで最悪の場合は商品の全回収といった事故にまで発展する場合があるでしょう。配信版の音楽ならば、再ダウンロードという処置で解決できますし、誠意の無い制作会社ならば事後に音源を差し替えて「作品にはノイズが入っていませんでした」とミスを隠蔽する可能性すら考えられなくもありません。従来の“盤”としての音楽制作では何階層もあった音質やノイズに対するチェック機構が、音楽配信時代になり制作予算削減とともに失われていく傾向が見受けられます。

この配信販売によって生じた制作側の甘えは、ハイレゾ音源の音質にも影響を与えます。ハイレゾ音源の制作は、いったい誰が行っているのでしょう?音楽に興味はないけれどパソコンの操作には長けているスタッフが、アップサンプリング・ソフトで192kHz/24bitやDSDに変換した音楽データ。実際には絶対に存在してほしくありませんが、こういった過程で作られた音源でもハイレゾ作品として販売することは不可能ではありません。商品の姿を実際に見ることができない音楽、そして顔が見えない配信販売であるがゆえに、制作側の真摯な姿勢が要求されるのです。

出典:http://www.e-onkyo.com/news/57/


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