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miix2でWindowsをモバイルする:ソフト編

14/08/30初稿

 先にハードウェア的な情報をまとめましたが、続いてソフトウェア的な観点から。


■どんなソフトウェアか

・OS
 右下にBuild番号9600が出てますけど“壁紙の画像”です。
 アクティべーションされてませんでした。
 ネットにつないだら自動的にアクテベされました。
 最初は「更新プログラムはない」と出てたんですが、しばらくネット接続していたら18個DLしてました。
 本稿時点では「Update」バージョンになっています。

・Baidu-IME
 デフォルトIMEになってました。のでネットにつなぐ前に削除。
 このあたり「IBM」じゃなくて「lenovo」なんですねぇ。なんてしみじみ。

・Veriface
 顔認証ですが、これも速攻削除しました。使わないしバッテリなどの問題あるみたいなので。

・McAfee
 契約期限が14/03/26でした。起動したのは03/27です。すでに切れてますがな(苦笑)。
 どうも製造年月日が14/02/24のようで、インストールされたのもその日になってます。そこから30日ということのようです。意味ないぢゃん。
 スキャンなどの機能は動きますが更新はできない模様です。
 アンインストールしました。

・KingSoftOffice2013
 30日間の体験版。さっくりアンインストール。

 IEってホームURLを複数登録できるんですね(別タブで開く)。デフォルトでmsnとlenovoのタブが開きます。


■画面デザイン変更

 さて、兎にも角にも、まずは「8inchのフルWindows画面」を見やすく使いやすくしましょう。

・画面解像度
 コントロールパネル「ディスプレイ」の画面解像度設定は初期値では「小」でしたが「中125%」にしました。
 「すべてのディスプレイで同じ拡大率を使用する」のチェックをハズすと出てくる倍率設定スライドバーは、グレーアウトしていて動きませんでした。

・テキストサイズ
 コントロールパネル「ディスプレイ」でテキストサイズを変更すればデスクトップ画面のタッチ操作もしやすくなります。同時にバーの幅も広がりますので。
 しかし、常時表示されているもの(タイトルバーなど)を大きくすると作業領域を圧迫する点はバーターとなります。一方、右クリック(相当)で呼び出す「メニュー」などは呼び出した時しか表示しないので大きめにしておいた方が操作しやすいと思います。
 「メニュー」だけ14に変更しました。

  タイトルバー    デフォ11
  メニュー       デフォ9 → 14
  メッセージボックス デフォ9
  パレットタイトル  デフォ11
  アイコン       デフォ9
  ヒント         デフォ9

・スクロールバー幅
 レジストリ編集で変更可能(*)です。初期値は-252。

*:http://answers.microsoft.com/ja-jp/windows/forum/windows_8-tms/windows8%E3%81%AE%E3%83%87%E3%82%B9%E3%82%AF/61557cf4-7e1f-4cb4-bd74-2e30500f0976

・タスクバーボタン
 小さくするとタスクバーが細くなるので作業領域が広がります。


■OneDrive

・設定の同期
 デフォルトで「同じアカウントで複数のPCに同時サインインすると(ネットに繋がってる環境では)同期かかる」設定になっていますので、サインイン前にOneDriveの同期設定をしておいた方がよいです。デスクトップ設定などは同期させたくない場合もあるでしょうから。
 私は、同期する設定のままデスクトップとmiixに同じアカウントでサインインしてしまいました。
 あわてて停止したのですが、そのためでしょうか「お気に入り」がとても中途半端になってしまいました。デスクトップPCのお気に入りフォルダが消えて大変でした。

 さて、そもそもどっちがどっちに同期するのでしょう?
 miixの方だけweb関連同期を許可したら、お気に入りは「or」になった模様です。ですが、同期オフにしたデスクトップPCのお気に入りを削除しても反映されません。最初同期オンにした時“OneDrive上にキャッシュされたデータ”に同期したのでしょうか。
 いずれにせよホーム画面など「デスクトップとmiixでは違う設定にしておきたい」ところまで同期しちゃうので自動同期は使えません。

・オフラインオリエンテッドのクラウドサービス
 OneDriveは「それなりにローカルストレージがあってオフライン・ローカルでの運用も行うデバイス」を想定していると思いますので、やっぱPCでの運用は便利ですね。

 エクスプローラから見えるOneDrive上のファイルは、オフラインでも利用可能状態(「オンラインでのみ使用する」のチェックをハズしておく)にしておくと、「ローカルOneDrive」と「クラウドOneDrive」の両方に同じデータを持ち、自動的に同期してくれるようになります。同期には1minくらいギャップがある時もあるようですので、編集したファイルを別PCから扱う時は同期が済んでいるかチェックした方がいいと思いますが、ネット接続するとバックグラウンドで同期してくれますので実運用ではほとんど意識する必要はないでしょう。
 ちなみに同期の設定はファイル単位、フォルダ単位で可能です。もちろんローカル「OneDrive」フォルダ全体での設定も可能です。

 ですので、あたかもクラウド上のファイルを扱っているようにローカルのファイルを扱えます。逆の言い方でもいいかな。
 もちろん「同時に編集」したりすると競合になってしまいますが、その場合は別名ファイルができあがるようですので、中身を見て判断、ということのようです。
 一人なら「デスクトップとmiixで同時に編集しない」というポリシーを守るのは難しくはないでしょう。

 OneDriveのオフラインフォルダはUsersの下にあり、他のUsersフォルダと同じように扱えます(場所を変えることもできます)。普段と同じくローカルのファイルとして扱っていて違和感ありません。「クラウドと同期対象になる」という点だけが特徴的なフォルダということです。

・削除と復元
 ファイルシステムとしては上記のような実態ですので、ローカルOneDriveフォルダと同じドライブ上にあるファイルはエクスプローラでドラッグ&ドロップすると元フォルダから「移動」してしまうので注意! です。

 この認識がなかった時(当初ローカルOneDriveを特別視していてドラッグ&ドロップすると「コピー」してくれる感覚だった)、ローカルOneDrive上に“移動していたファイルをコピーのつもり”で削除してしまったことがあります。ローカルで削除するとクラウドOneDrive上からも同期して削除されます。ご丁寧なことに「ごみ箱を空に」した後でコピーではなかったことに気づきました。
 復元ソフトを使ってもサルベージできずどうしたものかと試行錯誤していたら、webからアクセスすると見えるクラウドOneDriveの「ごみ箱」に残っていました。ローカルのごみ箱を空にしてもクラウドのごみ箱は空にはならない=ごみ箱は同期しないのですね。助かりました。

・デフォでクラウド
 「カメラロール」と「ドキュメント」はデフォでOneDriveに保存する設定になってます。最初によく設定確認すべきですね。
 カメラロールを「アップロードする」にしないと、ローカルOneDriveではなくユーザフォルダの「ピクチャ」の下の「カメラロール」フォルダに保存されます。ドキュメントについてはよく解っていませんが、オンにしておいたらOneNoteがいつの間にか(?)生成したファイルがOnedriveフォルダの「ドキュメント」内にできていて同期されていたので、Officeなどの保存先の意味でしょうか。

・カメラロールのボーナス3GB
 「クラウドOneDrive画面」で容量7GBであることを確認。
 カメラロールの設定で「写真を高画質でアップロードする」にして撮影→アップロードされた後(「画像」というフォルダができていた)「ファイルの保存」をタップしたところ、しばらく悩んでましたが戻ってきたら10GBになってました。
 すぐにアップロードしないに設定変更しちゃいましたが、増えたまま減ってはいません。15GBに増量された後もボーナス3GBは残っています。
 MSサポートコミュニティによると、一度は実際にアップロードしないと有効にならない模様です。また、私はワリとすぐ増量されましたが、48時間くらいかかることがあるとのことです。

・速度
 アップロードは数Mbps程度しか出ていない模様。遅い…


■マイクロソフトアカウント

・パスワードをパス
 Microsoftアカウントとユーザを関連づけすると起動時にパスワードが必要になります。
 netplwizというプログラムを起動してパスワードチェックをハズせば不要できる(*)そうです。

*:https://121ware.com/qasearch/1007/app/servlet/relatedqa?QID=014273

 それでもデフォルトだと15分以上スリープしているとロックされます。これは、チャームの「PC設定」→「アカウント」→「サインインオプション」で不要化できます。
 パスワード不要化は同じアカウントでもPCごとに設定必要です。当たり前ですけど。

 各種設定していたら「ユーザ名かパスワードが正しくありません。入力し直してください」という画面が出るようになったことがありました。netplwを見るとチェックは外れたままです。チェックボックスを入れてハズすと設定画面になるので、もう一度入れ直したら直りました。

・ストアアプリのメーラーアカウント
 サインインしているOutlookのアドレスではない別のアドレス(MS以外のプロバイダ含む)でも使えます。
 送信mailの送信元はそのアドレスになりリプライは当然そのアドレスに届きます。

・ファイルのやりとり
 同じアカウントでサインインしていると、右クリックからフォルダを「共有」するだけでフルコントロール許可の共有フォルダになります。小さなテキストファイルなどはOneDrive経由が便利だと思いますが、大きめのファイルのやりとりはこの方法でやってます。
 ターゲットを共有にして、ファイル操作終わったら共有解除。「する」も「解除」もプロパティの共有タブ「詳細な共有」から設定するのが確実っぽい(なんとなく)。エクスプローラの「ネットワーク」を見ればどのフォルダを共有にしているか確認できますので、どこを共有にしたのかワカンナクなるといったこともありません。
 ただしサックリ認識しないこともあり、使いこなしにはちょっとコツと忍耐が必要かも。


■動画再生

 音声再生は問題ないでしょう。あまり特殊なフォーマットを使うことはないでしょうし、もしそうでもCODECの入手は容易でしょうから。
 が、モバイル環境で「動画再生」にはCODECが必要です。OSがCODEC持っていませんので。さらに条件として「ハードウェアアクセラレーションに対応していること」が必須です。バッテリ運用ですので。

・CODECは何処に?
 ストアアプリ「Power Media Player体験版」をインストールしたらm2tsファイルを再生できました。このアプリを使う場合、別途デスクトップアプリでCODECをインストールする、といった必要はないようです。
 しかし、同じストアアプリの「ビデオ」では再生できません。デスクトップアプリのWMPでも再生できるようにはなりませんでした。
 ということはPMPがストアアプリとして自分専用のCODECを持っているということ?

 デスクトップアプリの「PowerDVD8」をインストールするとWMPでもm2ts再生できるようになりました。これまで通りですね。が、ストアアプリの「ビデオ」ではやっぱり再生できず。CODECはデスクトップとストア、およびストアアプリ同士では共有しないんでしょうか。

 面白いというかやっぱりというか、「PowerDVD8」本体ではm2ts再生できませんでした。無反応になってしまいます。アクセラレーション設定を確認しようとしたらエラー終了しちゃいました。再起動してもダメです。
 CODECは対応してるけど、プレーヤソフト本体はWindows8.1に非対応ってことですかね。
 アンインストールしたらWMPでは再生できなくなりました。
 インストールされてる時はOS共有のCODECとして他のアプリに使わせてくれるけど、アンインストールされるときちんとCODECも消していくらしいですね。当たり前か。

 ちなみにストアアプリの「VLC」ではm2ts落ちました。

・負荷はいかがか
 1440x1080のm2ts再生時のCPU占有率はWMPとPMPで同じくらいでした。0.6GHzくらにシフトダウンしたまま8%くらいを維持します。1280x720にエンコードしたmp4も同程度でした。
 ハードウェアアクセラレーション効いてるんですね。これならモバイルでのハイビジョン動画再生も充分できそうです。つまり買ってきたBDドライブに付いてて眠らせているPowerDVD(のCODEC)入れればOKっぽい(笑)。


■GPS

 8inch画面でカーナビとか使えたら見やすいと思ってGPS付きを選んだのですが、ウサワ通りWindows環境のGPSってまだ実用段階にないですね…
 以下、14年4月時点の挙動です。

・初動
 まずは宅内にて。
 「IEの天気」では所在地を表示していました。マイクロソフトアカウントでサインインしていない状態だったのですが、IP解決でしょうか? または、GPSの位置情報提供はデスクトップ環境の設定ではデフォルトでオンになっているためでしょうか。ストアアプリのデフォはオフなんですけどね。
 「Bing地図」でGPS使用許可したら、「自分の位置」は数キロ離れたあたりになりました。菱形ピンはオレンジ色。
 菱形ピンは地図を拡大縮小すると白くなりました。GPSつかめている状態で「自分の位置」を押下するとやっぱりオレンジ色になる。はて? 白はほぼ正確、オレンジはIP解決らしい(*)んですけど。

*:http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/win81wb/20140205_633817.html

・コールドスタート
 GPSは、初めて使う時などは「自分がどこにいるのか」を暫く認識させる必要があるそうです(*)。
 以下、初めて野外に持ち出した時の「Bing地図」の挙動です。

*:http://ascii.jp/elem/000/000/865/865751/

 地図を表示したまま鞄に入れて自宅から駅まで約20分ほど歩き、駅で見たらかなり正確に(駅ホームの改札よりにピン)自位置を示してました。
 電車移動中はピン動きませんでした。車内の窓に押しつけてもほぼ現在位置更新できません。が、乗り換え時や目的駅に着いたら自動的に更新しました。また、徒歩中はかなり正確に短間隔(1sec以下?)で更新してました。ですが、カバンに入れたら止まったかも?
 GPSのコールドスタート終わった後も、宅内では「自分の位置」はやっぱり数キロ離れたあたりになります。

 以上から、“miixから空が見えてないと”事実上更新しないと思った方がよいようです。 
 空があれば誤差5~10mくらいでしょうか。

 ちなみに、暫くGPS使わないと忘れちゃうっぽいです。また、長距離移動後に使うとコールドスタート必要なようです。

 GPSドライバ
http://support.lenovo.com/ja_JP/downloads/detail.page?DocID=DS038256


■アプリケーション

・ストアアプリ:Bing地図
 GPSはオフラインでも動きます。地図がキャッシュされたところはオフラインでも詳細表示できます(キャッシュがないところは荒くなる)。ですが、2日後には表示できなくなってました。何らかのタイミングでキャッシュクリアしているのでしょうか。
 オンラインだとGPSを捕まえてなくても「自分の位置」をタップするとそこにスクロールしますが、オフラインだとしません。 ちなみに、使い始めの一番最初、オフラインだと起動できませんでしたが数日後には起動できるようになったようです。はて。
 1画面1MBくらい通信してます。

・ストアアプリ:Bingニュース
 キャッシュ型で、5~10MBくらいDLする模様です。当然オフラインで読めます。自宅の11aでは、タイルをタップすると「ダウンロード中」という表示が出て、20secくらいで終了します。
 ある日、タッチに反応しなくなくなりました。再起動してもダメ。スタート画面からハズしてもダメです。アンインストール・再インストールで直りました。

・ストアアプリ:NAVITIMEドライブサポーター
 30分くらい走ったら50MB くらい通信してました。ナビモードじゃないとフロントアップにならない模様です。
 ナビとしては、なんだか上手く動きませんでした。

・デスクトップアプリ:WzEditor8
 8.0.17ではタッチスクロールできなませんでしたが、8.0.18でできるようになりました。ちょっとモタつきますけど。

・ATOK2013
 上述の通りBaidu-IMEは速攻削除しました。IMEはWindows8系に対応しているATOK2013を使っています。
 タッチキーボードでの入力では自動的にスマホライクな変換候補を予測表示してくれるモードになります。かなり便利だと思います。
 ソフトウェアキーボードと作業画面とのバランスを調整したいと思い、サイズ変更できる「オンスクリーンキーボード(osk.exe)」を使ってみようかと思ったのですが、その場合は自動的に普通の変換モード(デスクトップでのモード)になりました。明示的に切り替える方法はあるのかも知れませんが見つけていません。


■おまけ

・カンタンには終わらないストアアプリ
 上から下へゼスチャしても8.1では終了しません。
 ので、音楽再生などでUSB外付けHDDのファイルにアクセスすると終わらせたつもりでもファイルをつかんだままになっているらしく、「USBの安全な取り外し」でエラーが出てしまいます。タスクマネージャでつかんでいるであろうアプリを終了させたらエラーなく取り外しできました。
 下に持っていってちょっと待つとひっくり返ってタイルアイコンになるので、その状態でさらに下げると終了するようです。

・ハードウェアキーボードに準拠したタッチキーボード
 デフォルトだと選択肢に出てこないんですよね。
 チャームから「PC設定の変更」→「PCとデバイス」→「入力」で、「ハードウェアキーボードに準拠したレイアウトをタッチキーボードオプションとして追加する」をオンにすると選択できるようになります。
 まどろっこしいです。MSとしては使わせたくないんでしょうかね。

 タスクバーのプロパティの「ツールバー」タブで「タッチキーボード」にチェック入れておくと、タスクバーにタッチキーボード表示非表示切り替えアイコンが出せます。デスクトップアプリもよく使う場合は出しておいた方が便利かと思います。

・回復ドライブ作成
 もらった8GBのmicroSDを100均アダプタに搭載して作成。45分くらいかかりました。きっとWrite性能に依るのでしょう。
 ズバリ「回復」っていうドライブ名になったのはちょっと笑った。

 回復ドライブの作り方
http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1212/21/news096.html

・MACアドレス
 公衆無線LANのMACアドレスログインなどのために知りたい時ありますよね。
 無線LANのMACアドレスは、「PC設定→ネットワーク→接続→Wi-Fi」に「物理アドレス」という名称で表示されます。


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ジャンル : コンピュータ

miix2でWindowsをモバイルする:ハード編

14/08/02初稿

 「艦これ」はやってませんがlenovoのmiix2 8(以下miixと略)買いました。4ヶ月ほど使ってみたところで気づいたことや調べて解ったことなどを。

         ←携帯するデータ量からすると32GB版でもよかったのですが、購入当時差額が「32GBのmicroSD」と同程度だったので64GB版にしました。PowerPoint2013も増えますし(ストレージ容量以外の大きな違いとしてOfficeのSKUが異なる(PersonalとHome&Business)のは盲点かも)。


 フィギュア以外のネタは久しぶりです(笑)。


■Windowsじゃダメなんですか

・タブレット欲しいかも
 もともとモバイルデバイスを持ち歩いてたクチ(ThinkPad220とか大好きでした)なのですが、ここ数年はその熱も冷めてました。特に携帯電話をスマホにして以来、PCを持ち歩かなくても各種ファイルの閲覧やメールやwebなどが“PCっぽく”できるようになりましたし。MVNOで本格的にモバイル通信するようになってから、時間ある時にwebめくったりするようになったのは新しい変化ですね。
 しかし、そういうスマホの活用方法に慣れてくると「もっとサクサク」とか「もっと1画面に情報量が欲しい」とか「もっと楽に文字入力したい」といった欲求も出てきます。「ファイルの互換性を気にせず操作したい」という思いも大きいですね。

 それらを解決するにはタブレットを導入すればいいワケですが、スマホ+ルータに加えてタブレットも持ち歩くほどの欲求でもありませんでした。
 ていうか、何種類ものOSのお作法を覚えたり調べたりして使いこなすのメンドクサイです。何よりやりたいことの本質はぶっちゃけ「使い慣れたデスクトップと同じソフトウェア使いたい(OSも含めて)」ですから、Windowsタブレットでないと食指が動かなかったワケですね。
 しかし、Windowsタブレットは「遅い」「高い」「重い」「電池保たない」「復帰が遅い」というマイナス面があり、それらを解決するであろう本命CPU「BayTrail」搭載機種が出たら考えようと思っていた次第。
 一番の懸念はタッチキーボード入力の使い勝手だったのですが、実際店頭で操作してみると意外なほど違和感なく使えるではありませんか。

 そして、「Windowsタブレットを持ち歩いてみよう」と最後に背中を押したのは、ハードウェアもさることながら「OneDrive」でした。
 私がタブレット(というかモバイルPC)で最もやりたいことは「モバイル環境でもデスクトップに保存してあるファイルの読み書きすること」なのですが、以前(クラウドがないころ)はその同期が大変面倒でした。モバイル環境でファイル見ながら何か思いついたことがあってもファイル自体は編集せずに別メモしたり、逆にモバイル上のファイルをマスターにしてデスクトップでは編集しないようにしたり。
 もちろん、閲覧や編集はモバイル環境でもオフラインで可能なことが大前提です。

 が、OneDriveについての評価記事を読むうちに「同期」の課題を根本的に解決する目的で結構使えそう(*)、実際に試す価値アリ、と思えてきました。

*:クラウドストレージサービスの特長でありOneDriveに限った機能ではないと思いますが、とりあえずOS純正ということで名指ししています。

・Windowsでもいいじゃないか
 通信に関してはスマホのN-05Dとはかなり体感的なストレスが違いますね。N-05Dはmiixに比べてWi-Fi繋がるのが遅いです。何故か時々SSID忘れたりもしますし。もちろん最新機種やタブレットだと事情が違うかも知れませんが、「使えるWindowsタブレット」が出てしまったため興味を失ったので調べていません。ご了承ください。 
 miixではスリープ復帰したら意識しなくても繋がっています(自動的に接続する・しない設定可能)。ニュースサイトのダウンロードなども明らかに速いです。とりあえず標準のニュースアプリ使っていますがローカルにDLされる情報量も多いですね。通勤電車中で「あとちょっと読みたい」と通信することはありません。

 Windows8では接続先ごとに従量課金か否かを設定できるので(*)、モバイルルータ経由の接続などでは「バックグラウンドで知らない通信されたりしない」ようにできます。実際、従量課金設定ではメールアプリを開くなど明示的な通信操作しなければ接続確立中でも通信は行われません(ルータの通信量表示が動きません)。Androidはいつも何かチョロチョロ通信してますよね。
 従量課金接続だとWindowsUpdateも落とさなくなるようですが、何らかの“定額課金接続”で繋ぐ機会はあると思いますので、その時にUpdateかかりますから問題ないでしょう。
 ですので、安価なMVNOなどを利用したモバイル通信環境も構築しやすいと思います。

*:チャームから「PC設定」→「ネットワーク」→「接続」で接続先ごとに「従量課金接続として設定する」のオン・オフが選べます。モバイルルータは接続してないと出てきませんけど。
 また、「OneDrive」→「従量課金接続」で、従量課金接続時にOneDriveをどう使うか設定できます。やや紛らわしいですが「従量課金接続で~を行う」とは、「従量課金接続“している時にも”~を行う」という意味のようです。オンだと編集したファイルの同期かかりますので。

 何より、フルWindowsですからいろんなカスタマイズが思いのまま。画面サイズへの最適化やタッチ対応のために文字サイズやスクロールバー幅などを変更するなんてことも当然可能。長年蓄積してきたいろいろなノウハウも活かせます。

・デスクトップアプリがあるじゃないか
 Windowsタブレットはストアアプリの選びでが少ないかもしれませんが、使い慣れたWindowsデスクトップアプリと併用すればあまり問題ないのではないでしょうか。意外と8inch画面でもタッチ操作で使えます。
 既存デスクトップアプリは原則タブレットでの操作を想定していませんから流石に“操作しやすい”とは言いませんが、「既存データを」「使い方を熟知しているソフトで」「互換性の心配なく」「さっくり操作」できるストレスの無さはとてもいいです。

 ほとんどのソフトウェアライセンスでは同じ人が使うなら(or同時に使わないなら)デスクトップとモバイル両方に入れてよいと思いますので、新しく買ったりどれを使うか考えたりする必要ないですし。Androidと違ってアドウェアみたいなフリーソフトも原則ないですしね。

 そもそもスマホも持ち歩いてるんですから、スマホでしかできないことだけスマホでやればよいということで。使い物になるWindowsタブレットが出た以上、タブレットをAndroidにする必要はないと判断しました。iPadは知らないですけど。
 Androidエミュレータって手もあるし(*)。≪BlueStakcsAppPlayer≫、≪Windroy≫、≪Andy≫といったソフトがあるようです。

*:http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/ubiq/20140830_664351.html

 いずれにせよ、デスクトップのWindowsPCでExcelやテキストデータを作ってモバイルでも閲覧したり編集したりしたい向きには、タブレットもWindowsが最適だと思います。
 WindowsとAndroidの操作感の決定的な違いは、「ファイルを操作する」か「アプリを操作する」かではないかと。よく言われる「生産」と「消費」という違いの一面ですかね。
 また、アプリケーションがネットに接続してリアルタイムで通信することを「前提にしていない」のと「している」のも大きな違いでしょうか。後者は確かに便利かも知れませんが、意図しない通信されることでモバイル通信料金の増大や個人情報の流出などを常に気にしなくてはならなくなります。この点、逆に「旧態依然としたデスクトップアプリ」には安心感ありますよね(笑)。

 つまるところ「小さなPC」が欲しいのか「大きいスマホ」が欲しいのか、ってことですかね。

 バッテリの保ちなどについては以下に記していきますが、今のところ処理速度も含めて使用感に問題ありません。
 やっぱ競争原理ですねぇ。あのWintelアーキテクチャがこれほどスマホやタブレットに近い操作感になるなんて。1kgで2時間くらいしか保たないノートPCを持ち歩いていたことを考えると感動的ですらありますね。


■どんなハードウェアか

 350gという軽さであること、重たい作業しなければパフォーマンスも上々であることなど、基本的な情報は既出だと思いますのでそれ以外ということで。

 ちなみに横並びっぽいスペックの中でmiixを選んだのは、「軽さ」「GPS」「価格」からです。とにかく軽さは正義です。

 A5を細くしたようなフットプリントですので、A5対応のバッグにピッタリ入ります。かつて495gのLOOX U/G90を持ち歩いていた時は、重いとは思いませんでしたが「肩こるなぁ」というカンジでした。が、350gのmiixでは持ち歩いてる感覚がほとんどなく、「今日はやめとくか」みたいなことがありません。凄い進化ですね。


・OTG
 miixのUSBはOTG(OnTheGo)対応です。まずOTGについての一般的な事情を記します。
 OTGではIDピン(4pin)がGND(5pin)と10Ω以下(ショート)ならホスト動作、100kΩ以上(オープン)ならクライアント(デバイス)動作となっています(*)。
 つまり、IDピンとGNDをケーブル内でショートさせるとOTGケーブルですね。
 IDピンがオープンだと通常ケーブル、と。

*:OTGスペック http://www.usb.org/developers/onthego/otg1_0.pdf

 miixの事情はどうでしょう。
 USBメスコネクタ形状は単なるmicroBですが(microABではない)、ホスト機能のみでありデバイス機能はありません(PCと接続しても何も起こらない)。
 充電時は当然ホストモードではありませんがといってデバイスにはなりませんから、「充電のみモード」になっているということですね。
 一方、OTGケーブルでホストモードにすると、USB規格に則って5Vを出力するようになります。
 「両端microBのOTGケーブル」を持ち歩けば、スマホやルータなどのmicroBで充電する機器に充電することも可能ということです。つまりmiixをモバイルバッテリとも見なせるワケで、極論するとバッテリ充電状態はmiixだけケアしておけばOKと言えます。これもタブレットを買った理由のひとつです。

 外出先でmiixの充電やUSBホスト機能を利用するためにはUSBケーブルが必要になります。持ち歩くのは「両端microBのOTGケーブル」1本ではなく、「OTGアダプタ(Micro-Bメス→ノーマルAメス形状変換)」と「普通のMicro-Bオス→ノーマルAオス」のセットをオススメします。miixのホストモードと充電モードを使い分けできますので。miixだけでなく、スマホなどのMicro-Bデバイスを出先のUSBホストと接続するのにも使えますし。
 OTG変換ツールとしては、ケーブルもありますがアダプタの方が軽くてかさばらないのでよろしいかと。

      ←ドロイド君型アダプタとか。ちょっとグラグラしますけど。

 なお、IDとGNDを100kΩでショートさせると「ホストでありながら充電できる」というハナシがあるようですが、正式な規格なのかよく解っていません。東芝の新型がサポートしているので規格はありそうですけれど。

・充電
 付属のUSBケーブルはデータ線もちゃんと繋がっており、急速充電だけでなく通信もできます。
 といってもmiixは前述の通りデバイスにはなりませんので、miixでの通信には使えません。なのにデータ線が繋がっているのは「急速充電モード(USBの給電規格500mAを超えた電流による充電)」にするためです、きっと。
 USB充電規格では、急速充電に対応した本体が当該モードに入るにはD+とD-がショートしていることを認識する必要があります。つまりどこかでショートさせる必要があるワケですが、miix+付属品のシステムでは、ケーブルではなく付属ACアダプタ内でショートさせているようです。実際、100均USBケーブルをちょん切って計ったら20Ωくらいでした(ちなみにXperiaRay付属の850mA出力ACアダプタもショート)。
 なので、逆に、データ線が繋がってないケーブルだと付属ACアダプタで急速充電はできないということですね。
 「通信できないけど急速充電可能」というケーブルはケーブル内でショートさせていると推定しています(*)。

*:塩田伸二のAndroid事情 http://news.mynavi.jp/column/androidnow/005/

 「急速充電するためにはケーブルとACアダプタの組み合わせを選ぶ」という点は要チェックですね。

・音質
 意外だったのがヘッドホン出力の音質。SONY製イヤホンMDR-E888で聴いたところ予期せぬ高音質で驚いちゃいました。暫く聴きこんじゃったくらい。XperiaRayやN-05Dは比較になりませんでした。もちろん「ポータブルオーディオ機器でもないのに」という条件付きですが、猛烈に拘りまくらない限り充分な音質だと思います。
 調子に乗ってHD700でも聴いてみましたがさすがに鳴らし切れてないかな(苦笑)。
 ただし、AudioCODECの対応フォーマットは48kHz16bitのみの模様です。WASAPIの使い道なし(爆)。
 もしかしたら、プロセスがシンプルな分ストアアプリの音がいいかも知れません。WMPよりPowerMediaPlayerの方が繊細に聴こえるような気がしました。

・内蔵マイク
 UsersGuideに載ってないけど、マイク内蔵してます(爆)。ちなみにマイクにもmute機能があり、解除しないと録音できませんのでご注意を。

・液晶
 Bingニュースなど“白地に黒文字の表示”は輝度minで日光にあたると文字が浮き出るカンジで結構読めます。通勤電車などでは輝度minで充分使えています。

・品質
 中華パッド同等かな。ボタンやフタは心許ないですね。きしむし。
 ただし、カバーはアルミでしょう。外気冷えてると冷たいし。何よりlenovoの最初と最後の「l」と「o」間の抵抗値はゼロですもん(笑)。

・K/Bがないけど
 UEFI設定にはどうやって入るのでしょう? USB-K/BでDEL連打するしかない?
 ではなく、「VolumeUp」ボタンを押しながら電源ONで入れます。入っても設定するところありませんけれど。
 それから、Windowsキー+VolumeDownで全画面スクリーンショット撮れます。ピクチャフォルダに入ります。

・Windowsキーのバイブ反応と高速スタートアップ
 デフォルトは高速スタートアップ有効でした。
 ところで、シャットダウンさせてLCDもLEDも消えてからも、Windowsキーは20秒ほど反応してバイブします。画面消えた後もシャットダウン継続中?
 再起動や高速スタートアップをoffにしたシャットダウンではバイブは数秒で止まります。つまり、高速スタートアップ用のメモリ待避時間がなくなった分短くなったということでしょうか。再起動時のシャットダウンも当該処理はしませんから辻褄は合いますね。
 なお、「スタートボタン長押し(右クリック)から」「チャームから」「電源スイッチ長押しでロック画面を下にスワイプ」どのシャットダウン方法も、高速スタートアップ設定に対する動作は同じでした。

・起動時間
 シャットダウン状態からログイン画面が出るまでの時間は、高速スタートアップoffだと起動15sec。onだと11secでした(AC駆動にて)。
 確かに高速スタートアップは効いていますね。が、ほとんどシャットダウンしないですから(再起動はするかもだけど)、たまにした時にはシステムがクリアになるよう、高速スタートアップはoffの方がいいんじゃないかと。

・落下防止
 やっぱりストラップ(のようなもの)つけたいです。それなりにホールドしたいのですが、といって大きく重くなったら本末転倒です。
 いろいろ調べたところ、「BUNKER RING」なるものを発見。

   ←色的にはEssensialsのSilverがちょうどよさげ。

 貼る位置はちょっと考えましたが、「ど真ん中」にしました。リングが回転するのでいろいろな使い方に対応できます。実際、縦でも横でも机上に置いても違和感なく使えています。かなりバッチリです。
 普段は剥がれる気配を見せませんが、最初2回ほど貼り直した時はあまり苦労せず剥がせました(定規使用)ので、あまり神経質にならなくてもよいかと。吸着面のmiixのカバーが経年変化しちゃうかどうか判りませんが、利便性には代えがたいです(たとえカバーが変色しても落とすよりマシと)。


■InstantGoとは何か

 「バッテリの保ち」と「スリープからの復帰時間」。
 これまでWintelアーキテクチャがAndroidなどのタブレット専用アーキテクチャに絶対的に負けてたのがここですよね。
 しかし、miixでは電源スイッチやWindowsキーを押して使えるようになるまで(スリープから復帰するまで)にストレスはありません。スリープするのも一瞬です。そして、スリープ状態でのバッテリ消費も神経使ってケアしなくていいレベルに収まっていると思います(詳しくは後述)。
 Wintelアーキテクチャでは夢のようです。

・InstantGoなの?
 それを実現している技術の名称が「InstantGo」なのですが、対応非対応が非常に判りにくいです。明示ありませんがmiixはInstantGo対応機種です。
 「powercfg /aコマンドでStandby(Connected)と帰ってくれば対応」とのことです(*)。miixでは「スタンバイ(接続されています)」という謎のモード対応となりました。直訳かよ(笑)。
 8.1Update後、電源ボタンは現れませんでしたし。

*:http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/yajiuma/20140624_654750.html

 本家MSによると「アラーム」アプリの警告の有無で対応確認可能(*)だそうです。 「PCとデバイス」の「ロック画面」の「ロック画面に表示するアプリ」でメール、カレンダー、アラーム、スカイプ、天気が選べると対応しているそうな。

*:http://windows.microsoft.com/ja-jp/windows-8/alarms-app-faq

・InstantGoになってるの?
 正確に言うと「Standby(Conenected)モードのスタンバイ(スリープ)に入れるか」ですが。
 InstantGoは非対応デバイスなどがあると機能しなくなっちゃいます。 USBデバイスのドライバで「インストールしておくとデバイスを接続していなくてもダメ」なものがあるなど、センシティヴなので注意が必要です。
 ツールアプリでもInstantGoのディープスリープに入れない現象が発生することがあるようです。キチンと確認していませんが、ハードウェアをエミュレートするソフトで発生したのではと思いますので何か引っかかったのかも。

 ということで、新しく入れたドライバやツールが悪さしてないか確認するため、InstantGo状態でスリープに入っているかの確認方法(*)である「powercfgコマンド」と「レポート.html」のショートカットをデスクトップなどに置き、レポートをすぐ見られるようにしておくとよいと思います。

*:http://ascii.jp/elem/000/000/875/875549/

・InstantGoとUSB
 InstantGoにおけるスリープはPCとしてのスタンバイ状態ですので、接続されているUSB機器は活きたままです。5Vも当然供給されたまま。スリープ時には要注意ですね。
 また、USB機器を使った後は、InstantGoを確実に有効にするため、念のため一度シャットダウン(または再起動)しておいた方がよいかも知れません。

・InstantGoと音楽再生
 具体的には「スリープに入っても再生続けるか」です。
 ストアアプリ:純正プレーヤ「XboxMusic」、および「PowerMediaPlayer(PMP)」は止まりません。まだ完成度は高くないみたいですがVLCも止まらないようです。ちなみにPMPでのビデオ再生は止まりました。してても見えないですけど。
 デスクトップアプリ:WMPの音楽再生は停止しました。
 つまり、ストアプリプレーヤではスリープ状態でも音楽再生できると言っていいみたいです。

・InstantGoと外部USB-DAC
 WindowsINBOXドライバでUSB-DAC(正確にはDDCですが)経由の再生してみましたが、ストアアプリ(XboxMusic)もデスクトップ環境で設定した出力デバイス経由で再生しました。
 なお、スリープで止まりませんでした。

・バッテリ駆動時間
 さて、InstantGoで復帰が速いのはいいことですが、といってスリープ状態でバッテリ食いまくっていたら意味ありません。
 「何時間動作するか」も確かに大事ですが、実際にモバイルするデバイスにとってより重要なのは「スリープやスタンバイといった状態でのバッテリ消費」だと思っています。一晩スリープしてたら30%くらい減る、とかでは常にバッテリ残量気にかけねばならず、寝る前には必ずシャットダウンしたりと気楽に運用できませんから。

 各種設定前の状態では、24時間スリープしていると5%くらいの消費でした。
 次に、OneDriveやメールなど設定し、「ロック画面に表示するアプリ」をメール(1番スロット)と天気(2番スロット)だけにしたら24時間で90%に。
 メールと天気をロック画面から外したら94%。InstantGoの30secごとの起動で4%くらい食ってるということ?
 WindowsUpdateなどが動いてるかも知れないので正確ではありませんが、ざっと「24時間スリープで5~10%消費」というところでしょうか。
 各種設定するのに使ってると1時間に10%くらい消費しました。輝度min、無線LANはONですがアクセスポイントには繋げていなかったので通信はしていない状態にて。

 以上より、通勤中などに1日1時間使うとすると、24時間で15~20%消費する計算です。1週間保たせるのは難しいでしょうか。実運用でもそんなところですが「気づいた時に充電する」という運用で特に不便は感じていません。ノートPCなど、普通のUSB(500mA)でも充電可能ですし(シャットダウン状態なら約6時間で90%くらいまで充電できました。スリープ状態だと8時間で約70%でした)。

 残量6%を切ると警告メッセージがポップアップして充電LEDが点滅するようになります。そのまま使い続けると4%でまた警告が出ます。さらに使い続けると唐突に液晶が消えます。Windowsボタンを押すとバイブしますが、数秒でそれも停止します。強制シャットダウンでしょうか。充電モードにして電源ボタン押すと起動モードに入ります。
 警告が出た時スリープに入ってもLEDは数秒間点滅します。

・ディスプレイ消灯=スリープ
 ディスプレイの消灯時間とスリープ時間は連動固定で、非連動にはできません(*)。画面見えないならスリープでいいだろということでしょうか。“GPS訓練”などでは困りますけれど、音楽再生は止まらないのでフツウは問題ないかな。

*:http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/win81wb/20131211_626343.html

 「AC動作時にはスリープしない」設定にしておくと充電始めたと同時にスリープから復帰する、という情報もあるのですが、ウチでは設定によらず挙動は違わない模様。数秒ロック画面が出てスリープします。スロットにアプリ入れてないから?
 と思ったら、復帰することもあります(ちなみに残量は81%)。バッテリ残量によって違う???
 と思った後、残量48%状態で充電してみたら数秒ロック画面表示後スリープになりました。へえ。


■不具合?

・明るさ自動調整オンにするとレベルバーのレンジが半分くらいになります。が、半分より上に持って行っても明るくなりません。はて。

・シャットダウンに失敗することがあります。インカメラ横のLEDが点きっぱなしに。消えていてもダメなことあるようですのでやっかいですが、Windowsキーがいつまでたってもバイブ反応しますし激しくバッテリ消費して熱くなります。
 電源スイッチ長押しで強制リセットするしかありません。

・たまにロック画面が解除できなくなることがあります。壁紙スワイプがちょっとしか動かなくなってしまうのです。ロック画面からすぐカメラ使える設定にしておくと発生するという説があるようです。

・たまにハングすることあります。スリープから復帰しなくなる現象です。「スリープ死」って言うのかな? 普段使いではほとんど経験しませんけれど。
 充電しっぱなし、というか正確に言うとスリープ状態で充電し、充電完了してるのにケーブル抜かずに放置しておいたらウンスンになってたことあります。「充電しっぱなし」は避けた方がいいかも知れません。

・不具合ではないと思いますが、電源スイッチを押してスリープ状態にしたつもりでもスリープしていないことがありました。
 正確にはつかめていませんが、OTGでUSBメモリを認識させて画像ファイル読んで表示させた後、「安全な取り外し」しないで抜いたことが原因かも知れません。



 シャットダウン失敗などややこなれてない面もありますが、それをさっ引いてもこれだけ満足感の高いPC導入は久しぶりです。Androidなんかだっていろいろトラブルありますよね。

 LTEモデム内蔵モデル出ないかなぁ。モバイル通信する時ルータとの接続準備する手間がなくなるし、Windows機能でテザリングもできる(*)からそもそもルータ持ち歩く必要なくなるし。

*:http://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/shimizu/20131015_619361.html
 テザリングモードにするには、自身の無線LAN接続を明示的に切断する必要あり。自動でAP化はしない模様。

 欲を言えば、HDMI出力とUSBがあと1個あればな~


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フィギュアのもろもろ

14/06/28初稿

 特定の話題だけの情報ではない件は、このページにまとめておこうかと思います。


■言葉の意味

・「恣意的」と「意図的」
 かくいう私も暫く前まで誤用していたのですが、「恣意的」とは、“論理的でなく、確たる意図なく、思いつきや気分で”という意味だそうです。「意図的」とは真逆ですね。
 一応意識しておこうと思っています。

・フリーの略称
 ショートの略は“SP”だけみたいですが、フリーの略し方はいくつかあるようですね。
 本Blogでは、テクニカルハンドブックに競技名として「ショート・プログラム」「フリー・スケーティング」とあることや、Resultスコア文書名がFS(例えば「wc2014_Ladies_FS_Scores.pdf」)であることなどことから「FreeSkating」の“FS”を使っています。

・ルール「改定」と「改訂」
 「改訂」や「改正」は正しく変更するという意味がありますので、ニュートラルな見方として「改定」を使っています。

・「ルール」と「ガイドライン」
 GOEの付け方などは実は厳格な決まり=「ルール」ではなくジャッジの裁量なので、「ガイドライン」と呼ばれているようです。一方、シニア女子FSのジャンプは7回まで、といった決まりは「ルール」と言えましょう。詳細はルール・ガイドラインについて考えた記事をご覧ください。
 本Blogでは両者は意識して使い分けたいと思っていますが、妥協して「ルール」とくくっているところもあります。難しいっす。

・「ジャッジ」と「ジャッジする」
 フィギュアにおける「ジャッジ」は演技審判のことですよね。テクニカルパネルは含まないと思います。
 が、「ジャッジする」はどうしても採点全体のことを指す動詞として使った方が自然だと感じています。
 採点方式自体の名称も「ISUジャッジングシステム」ですもんね。
 テクニカルパネルの“ジャッジ”はなるべく「技術判定」って記すようにしているのですが、正確に使い分けるのは難しいですね。

・「テクニカルパネル」
 技術審判3名は「テクニカルオフィシャル」と呼ばれるようですが、技術審判用の文書名が「テクニカルパネルハンドブック」であることやResultページに「Panel of Judges」とあることなどから、審判として機能する集団としては「テクニカルパネル」と呼ぶことにしています。「パネルディスカッション」「パネリスト」などの用法ですね。演技審判“団”も正確には「ジャッジパネル」みたいですし。
 そもそも、「テクニカルパネルハンドブック」の記述自体が、技術審判(団)を「テクニカルパネル」、演技審判を「ジャッジ」と呼んでますし。なんでジャッジにはパネルが付かないかというと、個々の判断を行う存在だからでしょうね。対して技術審判は3名でひとつの判断する存在ですから「パネル」とまとめられているのでしょう。

・「プロトコル」と「リザルト」と「スコア」
 普通に「protocol」を引くと「通信手順」とか「議定書」「外交儀礼」といった和訳が出てきて、「採点結果」という意味ではどうにも馴染めず使っていませんでした。
 先日、コトバンクの「スポーツ用語がわかる辞典」で「競技会の最終結果」という解説を見つけてやっと納得しました。「議定書」転じてそういう意味なのかなぁとは思ってましたので。
 つまり「プロトコル」とは、採点結果はもとより、開催日時やスケジュール、審判名などすべて記された「大会終了後に発行される結果まとめ」ということです。ちなみにラウンドテーブルディスカッションのスケジュールまで載ってます(*)。

*:例えば世界選手権2014の“PROTOCOL” http://www.isuresults.com/results/wc2014/wc2014_protocol.pdf
 文書のタイトルは「Protocol of the ISU World Figure Skating Chanmpionships 2014」です。pdfファイル名もそのまんまです。対して各競技ごとに終了後すぐ公開されるpdf名は例えば「wc2014_Ladies_SP_Scores.pdf」で、中身は文字通りスコアのみですね。

 ISUの現在のレギュレーション文書「SPECIAL REGULATIONS & TECHNICAL RULES 2012版(以下資料参照)」のP.24に「Rule 366 Protocol」という項目があり、そこに詳しく規定されているようです。
 それによると、どうもISU大会で必須とされている文書のようで、非ISU大会では存在しない可能性があるようです。例えばJSFのページには存在しません(*1)。つまり例えば「全日本選手権のプロトコル」はないようです。
 ISUのResultページ、世界選手権やGPシリーズなどには大会Protocol文書(へのリンク)がありますが、ソチにはありません(*2)。ISU公認大会ですがISU主催ではないからでしょうか。
 さらに、ISUのResultページにProtocol文書へのリンクがあるのは10-11シーズン以降のようです。存在はするのかも知れませんが所在は不明です。

*1:http://www.jsfresults.com/
*2:http://www.isuresults.com/results/owg2014/

 よって、ちょっと揚げ足取りのようになりますが、例えば「SPの採点結果を当日プロトコルで確認」することはできないハズです。
 やっぱり、採点結果という意味でも、ジャッジやテクニカルのメンバを確認するという意味でも、「Protocol」と呼ぶのは避けようと思っています。本Blogでは「誰が採点したかも合わせて採点結果を見る」という意味で、「Score」ではなくISUやJSFの大会結果資料ページタイトルにもなってる「Result」を使っています。こちらは大会中にも更新されてますので(決してそれが正しいという意味ではありません。個人的な趣味性のハナシです)。

 ところで、どうにも「スポーツ競技会結果」を「Protocol」と呼ぶのはなじみがありません。そこで同じく「採点競技」であるシンクロナイズドスイミングってどうなんだろうとweb検索してみたところ、結果を記す文書名はどうも単純に「Result」のようです。最終順位しか乗っていない文書は「Final Result」でした。以下一例です。

http://swim.seiko.co.jp/synchro/2013/01/jp/pdf/duet_fr_result.pdf

 体操でもProtocolという用例は見当たりませんでした。
 「スポーツ競技会の最終結果」という意味で使われている事例はフィギュア以外に発見できていません。
 そこで、レギュレーション文書をひもとくと、「4. A protocol must be signed by the Referee and the Technical Controller.」という規定があります。「サイン必須」というあたりが、いかにも“議定書”っぽいと思えます。
 そもそも「議定書」とは、「外交交渉・国際会議の議事録で関係国が署名したもの(出典:コトバンク 大辞林)」といった意味ですので、もしかしたら「各国の審判が協議して決めた結果に署名したもの」というイメージで古くから使われている歴史があるのかも知れません。


■回転不足に関するアレコレ

・いわゆる「プレロテ」でUR?
 「テクニカルパネルハンドブック13-14」のURとDGに関する記述を添付します。
13-14テクニカルガイドUR定義
13-14テクニアルガイドDG&ごまかし定義
出典:2013-14_TPHandbook_single_J_ver1.pdf

 これを見ると、“明かに後ろ向き踏み切り”の判断でUR判定が出ることはないのは明らかです。だったらDGになるハズですから。
 離氷時のデキに問題がある場合、現行採点法ではGOEで評価するものと理解しています(マイナスGOEガイドの「拙劣な踏み切り」かな?)。

 ちなみに、昨シーズン用のハンドブック12-13には、ごまかし踏み切り項の冒頭に「ジャンプの踏み切りでごまかした場合も同じ基準が適用される」という一文がありました。

12-13テクニアルガイドDG&ごまかし定義
出典:2012-13_TPHandbook_single_J_ver2.pdf

 「ダウングレード判定」について記している文章なのですから、普通に読めば「同じ基準」とは前項の「ダウングレード基準」を指しているとしか理解できません。が、その前の「アンダーローテ基準」との関係が若干微妙と言えば言えるかも知れません。
 曖昧になるだけで意味がないと気付いたのでしょう(笑)、13-14版で削除したようですね。
 この改訂からも踏み切りとURは無関係であることが解ります。

 なお、テイクオフ前に回っちゃうことは、本当は「プレロテ」とは呼ばないらしいですね。「チート」と呼ぶとのこと。確かにハンドブックではそう呼ばれています。
 まったくの余談ですが、「ごまかしジャンプ」「cheated jump」って呼び方って、もうちょっといい表現ないもんですかね。技術的に未熟であったり失敗したりと「ズル」は違うでしょう、ISUさん。

・どのジャンプをレビューしているのか
 本項14/04/02初出。
 ちなみに。
 私、「回転不足判定」について無意識に誤解してた気がするので記しておきます。
 ナントナク「全ジャンプを専用カメラ映像のリプレイでチェック」しているので素人の肉眼より正確なのかと思っていたのですが、田村明子著「銀盤の軌跡」P.186の「ジャンプの回転認定プロセスとは」項によると、テクニカルスペシャリストの判定に対してアシスタントがレビューかけない限りビデオ判定は行わないと読めます。レビューが多い場合は得点が出るまで時間がかかるという記述もありますし、考えてみればそもそもそんな時間ないですよね。

 また、J-SPORTSで岡部由起子さんがテクニカルスペシャリストのコールを再現していた(私は観ていないのですが13年11月の放送かな?)そうですが、それによるとスペシャリストが「レビュー」のコールをしているようです。
 だとすると「レビュー」はスペシャリスト自身が「見直したい」と判断した場合も含まれるようですね(番組ではアシスタント役も兼ねていたのかも知れませんが)。逆に言うと、スペシャリスト及びアシスタントどちらからもレビューかからなかった要素については、やはりビデオ判定はされないと理解してよさそうです。

 つまり、スペシャリストとアシスタントが同意見だった場合はビデオ判定はされないということです。
 たまたま生では二人が同じように感じちゃったけど、あとでビデオ見たら「あちゃ…」って判定もあり得るのでは。
 たまたま見つけられたり見逃されたり、結構“運”があるような気がします。

 ひとつのUR判定は3~4点下げることになり勝負を分けますから、野球というより、サッカーのオフサイド(によるノーゴール判定)やペナルティキック判定などと同種の感覚で捉えないといけないのかも知れません。
 ええ~ってカンジですけれど(苦笑)。

・レビューは何回までできるのか
 以下、世界選手権2014の真央採点について考察した時の感想です。
 選手に関係なく、なんでこれがUR? あれがURならなんでこれがOK? これでOKならなんであれがUR? っていう例が結構ありました。もはや「微妙な角度の問題」とは言えないのもあったと思います。
 今回の42ジャンプでは、なんだかトゥループとループは激甘に見えました。3A、3Lz、3Fあたりの難度の高いジャンプをガン見するのに手一杯?
 それから、転倒ジャンプの回転判定は解らないですねぇ。甘すぎ辛すぎが激しいように思います。転倒はあまりレビューかけないのかな?

 もしかして時短(*)のために「レビューは3回まで」とかって目安があったりして???

 転倒ジャンプやトゥループやループといった比較的難度が低いとされているジャンプにはモッタイナイので「レビュー権」使わず、リアルタイム目視判定で済ませているように見えました。
 ルール・ガイドラインについて考えた記事に記しましたが、審判団は「公式練習」で選手の状態や技をチェックしているようですので、そこで「厳しく見るアタリ」を付けている(レビューする候補を決めている)のかも知れません。

*:ISUは時短にご執心っぽいので。14-15年度から、コールされてから演技開始までが1分から30秒に短縮されたように。否決されたようですがシニア男子の演技時間短縮案も出てましたね。あまつさえSP廃止論もあったりして。

・回転(コマ数)不足?
 世界選手権2014の真央採点について考察した時、真央の3Aはおよそ40コマで3.5回転してました。「サンプリング定理」から、1/4回転を表現するにはその倍の解像度=1回転に8コマ以上が必要になります。ので、3.5x8=28コマ以上必要ということです。テレビフォーマットの30fpsで40コマということは、通常撮影ではなんとか足りてるけれど充分とは言えないのでは。男子のクワドなんてもっと回転速いでしょうし。
 15fpsの動画とかではアウトですし、30fpsでも決定的コマが撮れてない可能性があるのではないでしょうか。スロー再生しても元々撮れてない画は見られません(笑)。60fpsとかハイスピード(スーパースロー)撮影しないとダメでしょう。
 つまりテレビ放送映像では限界がある(*)ってことですが、ISUさん大丈夫かな。当然スーパースロー再生使ってますよね?(是非見たいですよね!)

*:撮影ごとにサンプリングタイミングが異なりますので、テレビ映像でも複数見ればそれなりの判断は可能かとは思いますが。

 なお、通常のテレビ放送はインターレース方式ですので、1枚の静止画(フレーム画像)を得るためにはODDとEVENのフィールド画像を合成する必要があります。ジャンプ中は当然猛スピードで動いていますので2枚のフィールド画像は違った画になります。よって、それを合成した静止画(コマ送り画像)はブレてしまいますが、合成の仕方は再生機器によって異なる可能性があります。
 また、あまり詳しく知らないのですが、機器やソフトによっては「フィールド単位」でコマ送りできるものもあるようです。走査線は半分しかありませんので補間しているのでしょうね。
 「着氷の瞬間」の静止画像は、同じ放送録画ソースでも、例えば「あるレコーダ」と「あるPC」では同じではない可能性がある、ということです。


■評価基準は男女で同じか異なるか

 レベル判定やGOEなどTESについてはハンドブックなどの文書があり、そこには男女別評価に触れた記載はありません。「女子はコレオにスパイラルを入れろ」といった“ルール”は男女で異なりますが、ルールが異なるからGOEの付け方も異なるとは言えないでしょう。
 一方、PCSに関するISUの公開資料(URLは以下資料参照)にも男女別に関する記述は一切ありません(私が行ったアヤシイ参考和訳はこちら)。

 つまり、「“男女別”であるという根拠はTESとPCSの採点方法を記した公開資料にはない」のが事実かと思います(別の公開文書になってるとはちょっと考えにくい)。もし男女別なら常識的に考えてGOE獲得項目数が異なっていたり「男女で演技時間が異なることを裁量せよ」といった記述が絶対あると思いますが、それらは見当たりません。

 まあ、回転不足判定と同じように非公開の何かがある可能性は高いでしょうけれど(苦)、内部事情を知らない我々にとっては、

「男女別に関して公開資料に記載がないことから判断すると、採点結果を比べる意味はあるハズ」

という考え方と

「演技内容と採点結果から判断すると、公開されていないが男女で違うハズ」

という考え方は、いいとこ“どっちもどっち”ではないかと思っています。

 そもそも、PCSについてはファイブコンポーネンツのうち「振り付け」や「音楽解釈」なんて男女別基準にしようがないですよね。「実行力」もかな。
 もし「スケーティングスキル」と「つなぎ」だけは男女別だと言うなら、なんて中途半端なことかと思います。


■エトセトラ

・審判の「主観」とは何か
 GOEは、「ガイドラインの項目いくつに該当するか」に基づき、どれに該当するかの判断、および、いくつ該当するからGOEレベルXである、という判断はジャッジの“裁量”に任されています。

 PCSは、「Explan(説明書)」に基づきジャッジが判断することになっていますが、実運用としては各選手について「整合」されたレベルからの±が“裁量”として許容されているのではないかと推察しています。

 技術判定は、「テクニカルパネルハンドブック(ルールブックではない)」に基づき、実運用としては詳細な判定要素に関する整合を経てテクニカルパネルの“裁量”に任されていると推察しています。

 当Blogでは、これら“裁量”を「審判の主観」と呼んでいます。つまり「フィギュアスケート演技に関する価値観」という意味での主観のことです。それを逸脱する主観(人として国としての好悪感情など)は含みません。含んではなりません。
 もし含んでいるならそれは不当採点です。

・ISUの「主観」とは何か
 さらに、「整合」は“ISUの価値観によって行われている”と言っていいでしょう。これはISUの「主観」だと思っています。
 いろいろ調べた結果、つまるところ、PCSやGOEにつきISUから「客観的な評価基準」は提示されていないからです。逆に、審判の判断は「裁量による」と明示されています。ベースとなる整合についても含め、誰が見てもそうなる、という基準はないのです。

・ISUジャッジングシステムによる採点の正当性を論じるということ
 客観的な基準がない事象の正否を論じても答えを出すのは不可能です。例えば、どんなにGOEが付いても、PCSが前例のない急上昇しても、何か起こっても「そんなことあり得ない」という証明はできません。
 もちろん、証明できないから正当であるということにもなりません。
 結果について「このように判断した」という公式な情報があればそれを検証することは出来るかも知れません。が、ご存じの通りそれに類する公開情報は全くありません。

・解説者の立場・メディアの中立性
 少なくとも日本の解説者やアナウンサー、関係者は「採点がおかしい」という趣旨の発言は絶対しないでしょう。採点システムの改善点という意味での指摘はあるかも知れませんが、ISUを信じない=不正があるという立場はとらない、と言うかとれないでしょうから。少なくとも表向きには。
 本音はさておき。
 逆に、解説者やアナウンサーが言ったからといってそれが真実とも限らないでしょう。特に海外メディアはいろんな思惑ありそうです。実際、北米では「採点に疑惑を言い立てること」「メディアが介入して圧力かけること」に違和感ないようですから。ソルトレイクのように。

 日本ではすべてのスポーツは“道”になってしまう傾向がありますが(選手だけでなく周辺やメディアもそのように扱う)、欧米、特に北米では「ショービズ」としての扱いが強いのでは。

・ジャッジパネルの匿名制は正当性にとって害悪か
 ジャッジパネルの匿名制は、少なくとも名目的には「メディアや所属連盟による圧力からの解放」を目的としているようです。が、ISU内には「ジャッジの能力向上のために」匿名制を廃止すべきという意見もあるようです。
 一方、一般ファンの多数意見としては「誰が何点付けたか判るようにしていかがわしい採点できないようにする」ために廃止、でしょうか。
 しかし、実名制にして「心置きなく不正な採点」できなくなったとしても、逆に「圧力を気にして日和る」可能性が出てきます。実際にどうかは別として、結局、実名制にしてもそういう疑惑は出てきちゃう(持てちゃう)のではないかと思っています。

・PCSに関するアレコレ
 web記事を読んでいると「SSを基準として他4項目は採点されている」的な記述を見ることがあります。しかし、そのようなISUの公式見解を私は見たことがありません。
 ネット検索で調べてみると、ファンが想定したそういう“仮説”はあるようですね。

・「浅田真央」というブランド
 当Blogではソチ記事をはじめ、「真央が満足ならいい」というような意味のことを記しています。
 誤解なきよう書き添えますが、これは「真央は信頼のブランド」だという事実を大前提にしている記述です。
 非常に単純化すると

  a.真央が満足・実際良い演技
  b.真央が満足・実際悪い演技
  c.真央が不満・実際良い演技
  d.真央が不満・実際悪い演技

のうち、「“bはあり得ない”という信頼感」のことです。「真央が満足」は「実際良い演技」と等価だと思っている、ということですね。
 なお、「実際良い演技」は「得点や順位や勝敗」に直接リンクしていないのが現実、とも思っています。

・休養宣言直後のテレビ出演を観てて改めて思ったこと
 やっぱりすんごくかわいくて美しいけど、真央の魅力は「飾らない」ことじゃなくて「飾れない」ことじゃないのかな。
 いつまでたってもテレビ慣れしてないみたいなところとか。
 高純度の鉄は錆びない、みたいな。
 真央は「お雛様」というより「五月人形」の方がイメージでしょ。テリー解ってないなぁ(笑)。そりゃ本人にそうは言えないでしょうけどね。

  ←「休養声明記者会見全文」だそうな。

・スピードがあればいいのか
 言うまでもないことですが、多くの難しいことを流れに乗って実行する時に、スピードがある方がいい評価されるワケです。スピードだけあればいいワケではありません。

・ノーミスならいいのか
 言うまでもないことですが、高難度の演技をノーミスで演じることが評価されるワケです。「パーフェクト」も同じです。

・アウェーとは何か
 フィギュアに限ったことではありませんが、「アウェーゆえの不利」とは決して妨害や嫌がらせを受けることではありません。観客の応援が全くなかったり(逆にヤジられたり)、移動や、食事や住環境や気候風土などのやむを得ない違いによるコンディション調整の難しさのことを言うハズです。
 ホスト国はそれら違いが極力発生しないように取りはからう義務があるハズです。というか常識でしょう。逆にホスト側に妨害されるなど、「アウェーの洗礼」というようなものでは断じてありません。


■資料

・ISUレギュレーション
 http://static.isu.org/media/79153/2012_constitution_and_general_regulations.pdf
 14/06/16現在。ISUのサイトは文書の置き場所などコロコロ変わっちゃうのでいつまであるか解りませんが。
 昔はこっちにあったみたい。
 http://www.isu.org/vsite/vfile/page/fileurl/0,11040,4844-206192-223415-177357-0-file,00.pdf

 これが13-14シーズンまでの「ルールの大本締め」のハズ。ちなみに、14/06/28現在、第55回Ordinary Congress(2年ごとの大きなルール改定が協議される)をDublinで開催中で、その結果をもって2014版が発行されるってことですね。


■ISUジャッジングシステム

 点数高すぎ低すぎを言う場合はざっとでも目を通すべきだと思います。

・ジャッジングシステム:TES

・ISU資料(JSFまとめページ)
 http://www.skatingjapan.or.jp/whatsnew/detail.php?id=1695

・ISU資料(ISU Q&Aページ)
 http://www.isu.org/en/single-and-pair-skating-and-ice-dance/isu-judging-system/single-and-pair-skating

・テクニカルパネルハンドブック12-13 (日本語)
 http://www.skatingjapan.or.jp/image_data/fck/file/Figure_ISU_Communication/2012-13_TPHandbook_single_J_ver2.pdf

・Communication No.1724(日本語)
 12-13シーズンに適用されるISU点数表。レベルやGOEの付け方記載もあり
 http://www.skatingjapan.or.jp/image_data/fck/file/Figure_ISU_Communication/comm1724J-3.pdf

・テクニカルパネルハンドブック13-14(日本語)
 http://www.jsfresults.com/data/fs/pdfs/comm/2013-14hb_single_ver_1j.pdf

・Communication No.1790(日本語)
 13-14シーズンに適用されるNo.1724改定版。
 http://www.skatingjapan.or.jp/image_data/fck/file/Figure_ISU_Communication/comm1790J.pdf

・ISUジャッジングシステム:PCS
*両方ともずいぶん古いUSFSA(米国スケート連盟?)サイト版 (最初ISUサイトで発見できなかったので)

・OverView  *05/05/18付けバージョン
 http://www.usfsa.org/content/JS08-progcompoverview.pdf

・Explan  *04/07/31付けバージョン 
 http://www.usfsa.org/content/JS08A-Programcompexplan.pdf

 14/06/16時点で発見したISU正式版はこちら。

・OverView  *13/10/23付けバージョン
 http://static.isu.org/media/139116/program-components-overview-2014.pdf

・Explan  *04/07/31付けなので、USFSAの文書と同じバージョンのハズ
 http://static.isu.org/media/104183/program-component-explanations.pdf

・ISUジャッジングシステム:Deduction

・原文
 http://isuprod.blob.core.windows.net/media/104211/sandp-deductions-deductions-who-is-responsible.pdf

・日本語
 http://www.jsfresults.com/data/fs/pdfs/comm/2012sp_whois_j.pdf


■13-14シーズンResult

・2013アメリカ
 http://www.isuresults.com/results/gpusa2013/

・2013カナダ
 http://www.isuresults.com/results/gpcan2013/

・2013中国
 http://www.isuresults.com/results/gpchn2013/

・2013日本
 http://www.isuresults.com/results/gpjpn2013/

・2013フランス
 http://www.isuresults.com/results/gpfra2013/

・2013ロシア
 http://www.isuresults.com/results/gprus2013/

・2013ファイナル
 http://www.isuresults.com/results/gpf1314/

・2014欧州
 http://www.isuresults.com/results/ec2014/

・2014四大陸
 http://www.isuresults.com/results/fc2014/

・2014世界選手権
 http://www.isuresults.com/results/wc2014/

*原則、年次を書き換えれば2012など他のシーズンのURLになる。ただし、GPFはたまに2011といった4桁表記になっていたりする模様
*Protocol文書もこのページからDLできる


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「フィギュア世界選手権2014」にTESカウンター(TESメーター)の意味を探る

14/06/07初稿

 14/05/24初稿のたまアリISUジャッジング記事がチマチマ追記で肥大化(苦笑)してきたのでまた分割しました。

 さて、EUROSPORTS系(?)の映像では今期から(のハズですよね)最終TESに至るまでのリアルタイム増減(CURRENT)が公開されています。
 通称“TESカウンター”。“TESメーター”とも?

*:14/12/18:タイトル・本文を「TESメーター」から「TESカウンター」に書き換えました。

 変化の意味に興味はあったのですが、「判定と表示変化にはタイムラグがあってズバリ点数変遷は解らないだろう」と思って放置してました(無粋ですし(苦笑))。何よりメンドクサイですしね。
 しかし、今回の世界選手権2014にて上記リンク先記事でいろいろ考えた流れで「やる気」出たので追っかけてみました。

 選手みなさまには敬称略で失礼いたします。


■得点確定プロセスをひもとく

 対象TESカウンターはもちろんというか何というか、真央です。大好きですから(笑)。
 それはさておき、SPで歴代世界最高を出してますし、FSではTES変動がかなり大きかったですので、サンプルとしても適切だと思います。
 今回の検討で技術判定とGOEの付け方の実態がおおよそ解ったかなと思いますので、やってみてよかったです。結構ためになりました。

 ていうか、放送の表示見てるだけだとTES増減の絶対値だけしか解らないので誤解しそうですね、これ(苦笑)。

・「リーダー」は誰だ
 分析する前に見方についてひとつ。
 表示される「LEADER」とはその時点でのトップTESだと思っていたのですが、そうではなくPCS合計得点のリーダーのTESらしいですね。道理でTES更新してもLEADERの値が変わらないことがあるワケだ。
 念のため、今回のFSで確認してみました。
 まず、暫くはソヨンのTES64.09(PCS合計119.39でFS暫定1位)がLEADER値でした。
 ポリーナちゃん(合計126.91でFS暫定1位)でLEADER値が66.39に変わりました。彼女のTES値です。
 アシュリーが合計129.52でFS暫定1位になった時にアシュリーのTES63.64に変わりました(下がっている)。
 カロが126.59で総合暫定1位になったけどFS暫定1位はアシュリーのままだった時には、カロのTES53.81にはなりませんでした。
 よって、LEADER値とは、「SPとFS合わせた総合順位暫定トップ」ではなく「SPとFSそれぞれの暫定トップ」のTESということですね。

 あんまり意味ないような(苦笑)。「CURRENT」を「BaseValue」と「GOE」に分離して表示した方が有意義じゃないかナ。

・フリー
 まずはいろいろヤヤコシイFSから。
 原則として、「エレメンツ終了して数秒経過してから、次のエレメンツが終了する前までに変化した数字」がそのエレメンツのTESと判断しています。そして、その値から実行された要素のBaseValueを引いた値がGOEであるハズです。
 URは演技中にはコールされず、結果的にURになったジャンプもBaseValueは予定構成のまま入っている想定です。一方、ミスした2A+3Tは2AのBaseValueが入っていると見なさないと矛盾するのでそのように判断しました。
 スピン・ステップの予定は「当然レベル4獲るつもり」としており、レベル判定は演技中と演技後で変更なし、と想定しています。
 「GOEはどうなったか」で、演技後のGOE変更によって発生した「カレントGOEと最終GOEの差」を示しています。

世界選手権2014:真央FSのTESプロセス

*4:CCoSpと5:FCSpの間に33.39→33.31と2回変化している。タイムラグと考え、33.39は無視
*9:3Loと10:FCCoSpの間に58.82になっているが、これを3Loの得点とすると2.45しかないことになり不自然。一方、10:FCCoSpと11:StSqの間に63.15→67.22と2回変化している。これらから、58.82をタイムラグと判断して無視し、変化タイミングとエレメンツの関係を1段繰り上げ

 そして、演技後のTES修正は以下のように推移しました。

世界選手権2014:真央FSのTESプロセス演技後

 ここから読み取れたことを記していきます。ただし、タイムラグの修正などは私の判断ですので真実と異なる可能性もあります。ご承知置きください。
 もちろんISUの公式見解じゃないです、念のため。

・技術判定のコール
 最終的にURされたジャンプもカレント段階ではURされてない点数で積み上がっていると仮定して計算しましたが、問題ないようですね。でないとGOEがオーバーフローしますので。
 URはコールされていないことが確認できました。

 一方、3Tが消えた2A+3Tはカレント段階から2Aの点数であると仮定しましたが、それでOKのようです。どう見ても2A+3Tの得点じゃないですもんね。
 予定構成にならなかった明らかなミスはカレント段階からミス結果としてコールされた点数になることが確認できました。

 さて、エッジエラーはどうでしょう。
 J-SPORTSの番組「フィギュアスケートラボ 技術編」によると、エッジ判定もレビューかけることがあるようです。以下の理由から、確かに3Lzのエッジエラーのコールは演技後だったと推定されます。
 GOEガイドラインでは「e」が示された場合、「重度と判断したら-2か-3して必ずマイナス、不明確と判断したら-1か-2するが最終GOEはマイナスにしなくてもよい」です。3LzのカレントGOEは+0.93ついておりますので、カレント段階でeがコールされて重度と判定された可能性はありません。
 「不明確」の判断があったかどうかは明らかにできませんが、演技終了後の修正でマイナスに落ちてることからも、コールは演技後だったと考えていいと思います。

・技術判定以外のGOE修正
 まず基礎点データを記しておきます。後半は差分も1.1倍です。

 ・3A:8.5 URで6.0 その差2.5
 ・3F:5.3 URで3.7 その差1.6
 ・2Lo:1.8 URで1.3 その差0.5

 さて、TESは合計で11.52マイナスされています。このうち

 テクニカルによるB.V.ダウン ⇒ 3A<:-2.5 3F<:-1.6 3連(2Lo<:-0.55x2):-1.10 計:-5.20
 エラーコールを受けてジャッジが下げたGOE ⇒ 3A<:-1.86 3F<:-1.20 3Lz e:-1.23 3連:-1.52 計:-5.81
 合計:-11.01

 残り-0.51はテクニカルパネル(技術審判団)のコールと関係なくジャッジ(演技審判)が独自に演技終了後に増減させた結果ということです。スピン&ステップ&コレオ、エラー判定のなかったジャンプのGOEを変更したということになります。実際上記FSプロセス表を見れば一目瞭然ですね。
 以下SPの例をみても、最後の修正No.4→5でスピンのGOEをかなり増やしているようです。エラーがないのにジャンプのGOEも変動してますしね。

 つまり「ジャッジ(演技審判)は演技終了後にテクニカルのエラーコールによる修正以外にもGOEをいじっている」のです。

 スピンやステップはすべてレベル4なので、演技終了後にレベルが「上がった可能性はあっても下がった可能性はない」ですから、CCoSpのGOEが下がる理由は私にはワカリマセン。ていうかレベルとGOE採点ガイドラインはリンクしてないハズですよね。
 ChSqも下がってるようですが、そもそもコレオはレベル固定ですからレベル判定が原因である可能性はありません(ちなみにステップだけは同じGOE値でもレベルによってGOE点が異なる)。
 はて。

 例えばジャンプのURコールがあるとコレオのGOEにも影響することがあるのでしょうか?
 しかし、以下のように「テクニカルのエラーコールに引きずられた可能性はない事例」がありますので、それもないでしょう。
 3AのURがコールされると一気に2.5点以上の減点が発生しますので、それはNo.4→5の変化点しかあり得ないハズです。そして続くNo.5→8が3AのURコールを受けたGOE減点と考えてよいと思います。そして3Aは最初のテクニカルエレメンツです。つまり、No.1→4の変動は「テクニカルコールと無関係にジャッジが独自判断したもの」としか考えられません。
 「実は3FのURコールが3Aより前のここに入っていてそのGOE減点が始まっている」といった可能性はまずないでしょうから。

 終了後に何を何故修正しているのでしょう? TES増減を公開してもその中身が解らないんじゃ不審のネタを増やしてるだけのような気が(苦笑)。公開するならそこまでして欲しいですよねぇ。
 しかし、演技終了後「やっぱりあのスピンは+2じゃなくて+1だったかな」なんて修正判断できるとは、エレメンツの出来をよく覚えていられるなと思います。まさか会場内のビデオ映像見て、なんてことはないでしょうし(全エレメンツリプレイしてるワケじゃないですもんね)。PCSも判断しているハズですから、その過程で何か思い当たっちゃうことでもあるのでしょうか?

 ただ、誤解なきよう改めて念のため記しますが、真央FSにおけるTES大量減少の95.6%分は上記の通りテクニカルパネルの技術判定による基礎点変更とそれに伴うGOE修正(ガイドラインに基づく)によるものです。

・URやDGとGOE
 演技中はジャッジに示さないことになってますが、演技終了後のコールによって「必ずマイナス」とか「-1か-2」といったガイドに基づいてGOEは修正されています。結局「二重減点」ですよねぇ。
 GOEガイド13-14版から、ジャンプ技術判定とGOEに関する記述を含む部分を抜粋付記しておきます。
GOEマイナスガイド
出典:comm1790j.pdf P.14

 ご参考まで。

・eとGOE
 上記の通り、エッジ判定についてもレビューはあるようです。よって、演技後にGOE修正されることがあるのですね。
 ところで、URやDG判定はレビューの有無と関係なく演技中にはジャッジに知らされないことになっていますが、レビュー不要でエッジエラーの有無が判断された場合はリアルタイムでジャッジに知らされることがあるのかどうかは不勉強でよく判っていません。

・ショート
 クリーンなSPのプロセスも見てみます。
世界選手権2014:真央SPのTESプロセス

*1:3Aと2:3Fの間に10.30→10.21と変化しているので、3Aの結果は後者と推定、タイムラグとして前者を無視
*5:3Lo+2Loと6:StSpの間に33.80→33.73と2回変化している。確定結果と等しいので3Lo+2Loの結果は後者と推定、タイムラグとして前者を無視

世界選手権2014:真央SPのTESプロセス演技後

・GOEは技術判定次第
 FSでは技術判定でエラーが出たエレメンツ以外もチマチマと削られたようですが、SPでは逆に演技後にGOE上がっています。
 してみると、技術判定でエラーがあるとGOEをマイナスせざるを得ないだけでなく、さらに総合的な印象(?)にも影響してトータルで伸び悩むということでしょうか?

 「流れのあるキレイなジャンプでジャッジもカレントではGOEたくさん付けたけど、演技後URがコールされて基礎点は下がるはGOEはごっそり減るわ」

だと、観客の印象と得点が乖離しちゃうワケですね。実は不本意なジャッジもいるかも知れません。
 逆に

 「難度は低めだけどURやエラー判定なくすべてクリーンに決めてプラスGOEだけが付いた」

ような場合は、観客が感じたインパクトのワリには得点出ることもあるでしょう。

 改めて、得点はテクニカルパネル次第だなぁと。
 例えば、真央FSでもし3Aが認定されていてGOEがカレントのままだったら4.36アップして142.39。3Tを失っていながらソチFSに匹敵する得点を得ていたことになります。

 そういう意味では、FSトップでやや話題のソヨンのGOEですが、エラー判定がなかったことからプラスのGOEだけが活きたということで、特に不審なところはないのでは。マイナスがなくプラスの積み上げだけであることを考えると7.49って絶対値も劇的に高いワケじゃありませんし。確かに現地で得点見た時は「へぇ、こんなに出るんだ」という印象でしたが、そういうルール・ガイドラインということなのですよね。
 やっぱり技術判定次第ってことなのですが、それ自体の正当性はどうなのかって言われたら素人にはワカリマセンけれど。現地で観た印象では回転・エッジともクリーンでしたが。


■TESカウンターに意図的点数操作の“痕跡”を探る

 ネット上には、真央サゲ、反対に真央アゲがあったという意見も見かけます。個人的にはそうは見えなかったのですが、どうしても気になっちゃいます。気持ちよく納得したいです。
 そこで、自分なりに納得するため、上記検討で採点プロセスについての知見が増えたことを利用し、「動機」を仮定して考えてみました。
 対象は今大会だけ、ですけれど。

・SPをアゲて歴代最高を獲らせた?
 演技終了後のGOE操作の最後で0.30アップしています。今回、それまでの記録を0.16上回ったワケですから、この最後のアップがなければ世界歴代記録更新は成っていません。ISUがコンマいくつ単位で意図的に点数操作していると仮定するなら、真央に「歴代最高を獲らせた」ように見えます。
 つまりアゲられたとなりますが、コンマいくつの上乗せなんて、やるなら変遷を公開しちゃってるTESじゃなくてPCSでやるのが自然でしょう(PCSは大して高くなかったですから怪しまれずに盛る余地はあったハズ)。そもそもジャッジング記事の通り妥当な得点でしたし、続くFSではBaseValueを容赦なく削られGOEも連動して下がっていることからも、アゲがあったとは思えません。
 「それはFSでは世界最高を獲らせないため」という見方もあるかも知れませんが、SPでは獲らせてFSでは獲らせないっていう意図の想定は中途半端でちょっと厳しいと思います。

・FSはサゲて歴代最高を獲らせなかった?
 そもそも上述の通り不自然な想定だと思いますが、技術判定やGOEでそのための操作を“する必要があったか”見てみます。
 8Tripleを神演技した場合の想定得点は元旦にソチ構成を考えた記事で約151点ほどだと考えました。PCSやGOEの想定は現実的なセンだと思っていますが、もっと出てもいいと考えても155点くらいが限界でしょう。
 実際には2A+3Tをミスして単独2A(ステップアウト)になってしまいました。3T消滅だけでも4.51の基礎点が消えますしGOEもコンボじゃなくてソロの2Aが対象になり、さらに2Aのデキとして減りますので、少なくとも6点くらいは神演技得点より(誰にも怪しまれず)減る計算です。

 よって、別段操作しなくても世界最高得点を更新することはなかったと推定されます。つまり、ことさら「世界最高を更新させないためにURしたりGOEを下げたりする必要(理由)はない」ということです。
 実際、テクニカルコールが入る前のカレント状態では、3Tが消える前の「サゲなきゃ」という意識があったことになる3A、3F+3Lo、3Lzに結構いいGOE付けてますから、少なくともジャッジにはそういう意図は見えません。そしてその状態で積み上がったTESそのままだったとしても、トータルは149.55でした。届いていません。
 72.76を得たPCSが「サゲられた結果」という想定は私にはちょっとできません。

・8Triple完遂を阻止したかった?
 TESカウンターを見るまでもなく、3Tが入らなかったのですから阻止するもなにもないです。

・FSはサゲて優勝させないようにした?
 優勝者を操作しようとした可能性はどうでしょう。
 FS最終グループ滑走順はカロ、アッコちゃん、真央、リプちん、ゴリさん、GGでした。このうち、もし「真央をサゲて優勝させよう」という意図があったとしたらその対象は74.54でSP3位のリプちんでしょう。カロは真央が滑る前に轟沈してますし、SP70.31のGGや66.26のゴリさんではちょっと苦しいですから(そもそも意図があったならSPでもっと盛ってるハズ)。

 しかし、そういう意図があったとするなら、真央をもっとサゲとかないとSPでの4.12差を逆転するのは難しいと思います。具体的には、真央のFSに138.03出しているのですから、リプちんはあのソチ団体戦FSの141.51を上回る142.15を出さないと勝てない状況を作ったことになります。いわゆる「ホームアドバンテージ」ナシで、です。
 黒い意図があったとするならやはり真央サゲが足りないでしょう。特に一番“便利”なPCSを絞らないどころか上げているのは解せません。

・リプちんをアゲて優勝させようとした?
 合わせて、リプちんはアゲられているのかを見ておきます。
 リプちんはいい演技して132.96をマークしましたが、3Lzふたつともエッジエラーを食らい、たまアリISUジャッジング記事の通りPCSもソチより下がっています。3Sで転倒したとはいえGOEも6.66止まりですし、ここに優勝させるためのアゲは感じられません。
 「いや、3Sのミスが出たから演技中にアゲを諦めたのであり、リプちんが“あわよくば”(見た目)ノーミス演技した場合はアゲようと狙っていた」ということはあるでしょうか。
 リプちんFSのTESカレント変遷を見てみましょう。

世界選手権2014:リプFSのTESプロセス

*ソチと構成変わっている。J-SPORTSの女子FS公式練習によると、2番エレメンツに2A+3T+2T、6番に2A+2Tを入れる予定だった模様。2本目の3Tの使いどころを逆にしているということ。表では、演技中に変更した通りということで「予定」は「結果」と同じとした
*3Sで逆にGOEが上がっているのは、演技中は「GOE-3の3S」として積み上がっていたものが演技後DGコールされ「GOE-3の2S」となったから。2Sの基礎点は1.3(今回は後半なので1.43)、GOE値-3は-0.6点。ちなみに3SのGOE値-3は-2.1点なのでツジツマは合っている。どちらもGOE値がマイナスマックスの-3なのは転倒のマイナスガイドラインによる

 “あわよくば”という意図があったとするなら、3S転倒という明らかなミスして“操作を断念する”以前のエレメンツにはカレント段階ではどっさりGOE盛っているハズだと思いますが、どうでしょう?
 人それぞれでしょうけれど、私にはそのようには見えません。例えば、意図があるなら冒頭の3Lz+3Tなんてエラー見逃し前提でGOE付けると思いますが、実際には0.90にとどまっています(ちなみにソチ団体戦では1.40。エッジエラーなし)。

 まあ、そもそも真央にSPで歴代最高を出しちゃったのですから、「FSだけで調整して優勝者を操作しようとした」とは考えにくいです。


 以上、
 「SP世界最高更新」
 「FS歴代最高更新阻止(自動的に総合最高も含む)」
 「8Triple阻止」
 「優勝者操作」
という動機に限れば、意図的で露骨なアゲサゲはその対象になるであろう選手誰にもないように思います。

 「3A認定はSPとFS合わせて1回まで」
 「反逆児真央への嫌がらせ」
 「敢えてサゲにしては不自然にして隠蔽している」
 「“うっかり”SPで歴代最高獲らせちゃったので、FSでは獲らせない気満々だった。総合得点も歴代最高になっちゃうし、それは許されない」
 「SPとFS、かたっぽだけ世界最高獲らせてファンのご機嫌とった」
といった動機では考えないことにします。キリないですから(笑)。

 もちろん今大会に限ったハナシですし、そもそも個人的見解ですし、UR判定やGOEなどが妥当かどうか(ISUが健全かどうか)とは全く関係ないハナシです。また、本稿に登場する選手みなさんに対して何も思うところはありません。念のため。


 いろいろ記しましたが、何か間違いありましたら申し訳ありません。


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「フィギュア世界選手権2014」をISUはどうジャッジしたか

14/05/24初稿

 14/04/20に初稿を上げた世界選手権観戦記事にチマチマと追記してた内容がずいぶん大量になってしまいました。
 ので、上記記事を選手と観客についての「演技・応援」編とし、ISUについては「採点」編としてこちらに分離しました。
 「女子シングル」だけしか取り上げていないので、ちょっとタイトルには語弊あるかも知れませんね(笑)。
 なお、タイトルの「ジャッジ」はもちろん採点行為のことで「演技審判」のことではありません。

 念のためですが、本稿に登場する選手みなさんに対して何も思うところはありません。みんな好きですし。真央は大好きですけど(笑)。

 浅田真央選手、カロリーナ・コストナー選手、ユリア・リプニツカヤ選手をはじめ、選手みなさまには敬称略で失礼いたします。


■たまアリに「ホームアドバンテージ」はあったか

 ソチ以降話題の本件、無粋ですけどちょっと書いてみます。
 ルール・ガイドラインについて考えた記事を前提として。

・ショート
 「日本人選手の高得点」という意味で、真央のSPをみてみます。“それ”がないハズのGPアメリカ大会2013のSPと比較してみましょう。
 アメリカでは、3Aが認定されていることをはじめスピンステップも取りこぼしなしの演技で73.18を得てます。今回78.66を獲得したワケですが、その差はホームアドバンテージなんて考える必要なく納得できるものです。
 例えば3AのGOEだけみても、GPアメリカでの-1.43が+1.86になっています。これだけで3.29アップ。あの3AですからGOEはホームアドバンテージとか関係なく妥当でしょう。
 PCSは34.33→35.85で1.52アップ。あの演技内容なら全く妥当だと思います。アメリカはシリーズ初戦ですしね。ていうかファンとしてはもっと出てもいいと思うくらい(笑)。だってSP2位のカロは37.46ですから。
 73.18にこのふたつを足すだけで77.99。その他エレメンツの出来も素晴らしかったですからさらに0.67上がって78
.66になっても何の不思議もない。
 ええと、ホームアドバンテージってどこにあるんでしたっけ?

・フリー
 さて、FSもやはり「日本人として優勝」ということで真央の例を見てみます。敢えて「ホームアドバンテージ」「最終グループボーナス」の可能性が“両方無いソチFS”と比較してみましょう。今回は逆に“両方あり得る”ワケですね。
 言うまでもなく両方とも素晴らしい演技でしたので、ホームアドバンテージが定常的にあるなら、今回はドバドバ盛られているハズです。
 「ドバドバ」のイメージとして、ソチ金メダリスト・アデリナのGPF2013(福岡:非ホーム)とソチでのSPを比較しておきます。共に2位と好演していますね(間に入ってるユーロ2014は“準ホーム”と見なしてカットです(笑))。
 SPで見ているのは「メダル争いのプレッシャーに耐えたご褒美(FS最終グループボーナス)」はないハズだからです。

  TES:37.53 → 39.09
  GOE: 7.10 → 8.66
  PCS:30.85 → 35.55  0.8倍する前の素のPCS:38.56 → 44.43 115.2%

 PCSには確かに“ホームアドバンテージ”感じますね。もちろん100%実際に上達した分かも知れません。が、真実は解りませんので、あくまでも「ありそうに感じるか」という意味です(上記リンク先記事に記した通り、関係者も「ある。程度問題」って前提でハナシしてるみたいですし)。

 ということで、これを参考にすると真央のFS(ソチVS世戦)はドバドバしてるように感じるでしょうか?

  TES:73.03 → 65.27
  GOE: 6.69 → 5.82
  PCS:69.68 → 72.76  1.6倍する前の素のPCS:43.55 → 45.47 104.4%

 …感じないです(苦笑)。念のためですがTES的デキとPCSはダイレクトに連動しないことになっているハズですよね。
 真央のPCSはソチより3点上がっていますが、ホームアドバンテージで出過ぎだなんてことは全くなく、「やっとマトモな点が出た」だけでしょう(ソチFSは少なくとも2点は低いと感じてましたので)。
 以下「FS変遷表」でもイメージできると思いますが、玄人もこぞって「ソチでは抑えられた」と言ってますから、「今回は抑えられなかった」だけだと思います。

 なお、TESではかなり厳しく(*)UR取られましたよね。真央だけでなくアッコちゃんも佳菜子も。あれが「ホームアドバンテージで甘かった」と言う人はいないんじゃないでしょうか。

*:http://sportsnavi.yahoo.co.jp/sports/figureskate/all/1314/columndtl/201403300003-spnavi

 ということで、たまアリでは日本に「採点上の」ホームアドバンテージはなかったと思います。
 ていうか、本来あっちゃダメなんだからそれが正しいんですけど。
 ソチの時は「あったでしょ。でも許容範囲内じゃない? たまアリでもあるだろうし」というご意見もあったようですけれど。

 地元日本で大好物のあったかいご飯食べ放題だったから調子良かった、というような「コンディション面」ではもちろん色々あるでしょう。けど、それは当たり前のことですしどうしようもないですよね。


 以下オマケ。FS変遷シーズン完結編です。
13-14シーズン変遷(世戦まで)

*:念のためですが、Deductionは無視していますのでTESとPCSを合計しても得点にならない場合があります。
  TESとその内訳としてのB.V.とGOEは、演技のデキの参考情報として付けています。
  以下の表も同じ。

 PCS、真央が3点上がってリプちんがやや下がりアデリナがパスした(*)ことで、“最低限”帳尻が合ったところで今シーズンはオシマイ、しゃんしゃん感満載(爆)。
 リプちんはソチよりよかったと思いましたけどPCS下がっちゃった。一方ゴリさんは急上昇。確かにGPシリーズと比べると格段に上手くなったと思いましたが、「継続的にいい演技しないと上がらない」とかなんとか言われることもありますよね。PCSってやっぱ不思議だナ~

*:確かソチ直後には絶対出るって言ってくれてたと思うので(当初補欠という不可思議なエントリーでしたよね)、欠場は残念でした。


■真央は「抑えられた」のか

 上記の通り「アゲられた」とは思えませんが、逆に「サゲられた」ということはあるのでしょうか。

 真央は魅力的すぎます。演技も本人も。もちろんファンにとっては、ですが(笑)。
 ので、採点結果を見る時など、どうしてもファンの想いが強くなってしまうところがあるなぁと思います。でも、ISUのジャッジングは真央ファン目線で行ってるワケではありませんよね。加えてISUジャッジングシステムでは「たぶんウツクシサや感動は点にならない」ところが違和感に輪をかけてるような。
 ネット上では「アゲ」とか「サゲ」についていろいろ言われており、ワケワカラナクなることがあります。
 つい感情的に思い込んでしまいそうになることもあるのですが、ポジティブ面もネガティブ面もネット情報には“ファンの想いフィルタ”や“アンチフィルタ”がかかっている部分があると思いますので、以下「サゲ」について「自分なりに納得するため自分なりに」考えてみました(「アゲ」については前述した内容でいいでしょう)。
 これも無粋ですけど、モンモンしたり悲しくなるのヤですもん。

 なお、「ISUの採点」と、いわゆるマスコミやネット上の印象操作による「点数以外のアゲ・サゲ」は、一緒くたに考えない方がよいと思っています。

 まず、採点内容は以下の4種類に分解できる(今回はDeductionは無視します)かと思いますので、それぞれについて見てみます。

 テクニカルパネル(技術審判団)のお仕事
   ・ジャンプの技術判定(URとかDGとかeとかの判断)
   ・スピン・ステップの技術判定(レベル判断)
 ジャッジパネル(演技審判団)のお仕事
   ・GOE
   ・PCS

・ショート
 SPは世界歴代最高得点、シーズンベストを4点近く更新、もちろん真央パーソナルベストなワケですが「もっと出てもいいのでは」というご感想もあるようですね。

 ジャンプの技術判定エラーなし
 スピン・ステップの技術判定オールレベル4
 GOE:8.12  (トップはカロの8.65)
 PCS:35.85 (トップはカロの37.46)

 う~ん、強いて言うなら「GOEとPCSはカロと同じくらい出るべきだ」ってカンジでしょうか。つまりあと0.53+1.61=2.14くらい足りない?
 私はSPの得点見た時、どうせGOEはあんまり出てないだろうから遂にPCSをカロ並に出したのかと思ったのですが、実際にはどちらかと言うとGOEがよく出ての78.66でした。GOEもPCSもカロに届いてないワケですが、演技・応援編に記した通り生で観た感想としてそれは納得できました。
 誤解なきよう申し添えますが、「私が真央より上だ」と思ったという意味ではありません。「ISUがそう採点することもあり得るデキだ」と思ったという意味です。逆に真央の方がGOE・PCS出ても納得しますし。

 ということで上記メンバでSP編も作って俯瞰してみましたが、個人的には本SP、(ソチFSなどとは違って(苦笑))少なくとも「明らかに低い」という数字ではないのでは、と思っています。

13-14シーズン変遷(世戦まで)SP編

 まぁ、真央ファンとして正直なところでは、「カロのPCSに37点台出すなら真央は36点台に乗せてくれたっていいじゃんか」とか思ったりしますけど(笑)。といっても主観領域のコンマ数点の世界ですから是非は言えないですね。

・フリー
 PCSはいい点出てると思います。
 スピン・ステップの技術判定もすべてレベル4です。
 GOEも、実はジャッジ(演技審判)はいい点出してたと推察しています。
 TESメーターを読み解いた結果、“URやeのコールに関係なくジャッジが付けた時点”では12.14まで積み上がっていたようだからです。2A+3Tを失敗してこの数字ですので、ジャッジの評価に「サゲ」があったとは思えません。

 よって、意図的なサゲがあったとしたらテクニカルパネル(技術審判団)による「ジャンプの技術判定」に絞っていいでしょう(最終GOEはそれ次第で大きく変動しちゃいます)。

 では、「ジャンプの技術判定」の妥当性につき、少なくとも自分が納得するにはどうしたらいいでしょう?
 考えた結果、「最終グループ6選手の全42ジャンプを自分で“判定”」してみることにしました。
 ソースはJ-SPORTSの演技画像のみ(採点待ちのリプレイなどは全ジャンプないので不公平にならないように)。BDレコーダのHDD上のソースを50inchTVでコマ送り再生。もちろんHD画質。演技放送映像なので30コマ/秒(fps)ですね。
 予断状態としては、幸い(笑)真央以外の技術判定結果はほぼ覚えていませんでした。

 当然Resultとの差違がありましたが、他の5選手の差違を踏まえて真央FSをみてみると…

 まずエッジ。3Lzでエラー食らってますが、他選手の例と比べてもまあこれは仕方ないと思いました。潔くインエッジテイクオフですね(苦笑)。
 他の選手でも「フラット気味だよな~」と思う例はありましたが、「絶対eでしょ」「絶対eじゃないでしょ」と言い切れるものはありませんでした。

 次にUR判定。3A<、3F<+3Lo、3F+2Lo<+2Lo<と4つのジャンプでもらってますね。
 3Aはギリギリでしょうか。他のジャンプ(真央のも含め)に比べて厳しいとは感じましたが、逆に「絶対足りてる」とも言えないと思いました。「トゥが着いた時点では1/4以上、エッジが着いた時点では1/4未満」ってカンジでしょうか。もちろん真央ファンとしては「あれがOKならなんでこれがUR?」などとも思いますが、3Aは「唯一無二」なので他選手と比較はできませんからねぇ。
 非常に違和感あったのは3F+3Lo。どう見ても3FはURに見えませんでした。でも、逆に3Loが危ないです。これ、逆じゃないのかなぁ? この判定はまるで解せないです。
 他にも、ヤバく見えましたが刺さってない例もあり、つまり真央のジャンプ判定だけ見ても甘いのと辛いのが混在してると思いました。

 真央以外の選手についても、個々のジャンプに甘辛は感じましたが、「この選手だけ絶対全部厳しめ!」「絶対全部甘め!」って断言できる例はなかったです。
 「刺された」ことの妥当性だけじゃなくて「刺されなかった」妥当性も見ないとダメですよね。

 ということで、ジャンプの技術判定においても、明らかな意図は浮かび上がってきませんでした。

*:余談ですが、上記個人的UR(DG)判定における回転不足0度のラインは「ジャンプの進行方向ベクトル」をイメージしています(離氷状態は考慮していません)。助走ラインからジャンプを挟んで着氷してからの流れは、物体として前に進む運動エネルギーベクトル上にあり、その慣性力には逆らえないので、ブレード方向がベクトル方向に足りない状態で着氷すると必然的にグリってしまうのではないかと思っています。


 以上、「PCS」「GOE」「スピン・ステップの技術判定」、「ジャンプの技術判定」それぞれにおいて、「真央を可能な限り抑える」という意図は感じませんでした。個人的には、です。

・なんちゃってテクニカルパネルの限界
 選手に対する意図は感じませんでしたが、“3AがURであることを基準にすると”「甘いんじゃないの?」と思ったジャンプ(真央の3A以外も含めて)は結構ありましたし、逆に言うと3Aは格別に厳しいとは思いました。つまり「真央を抑えている」とは思いませんでしたが「3Aに厳しい」とは感じました。正直、正直なところ。
 もちろん自分が判定した結果の方が正しいという意味ではありません。あくまでも自分が納得するためですからそれでもいいんです(笑)。

 「3Aに厳しい=真央だけに厳しいってことぢゃん」と言われたらまあ事実上そうでもありますが…(苦笑)

 素人の限界感じますね(笑)。やっぱりもう少し情報出して欲しいです。素人だって“納得したい”ですもん。例えば上記3F+3Loなんて、是非、テクニカルパネルが判断に使った映像で解説して欲しいです。「3Aの厳しさを基準にするなら絶対URに見えるのに刺さってない例」などもお願いしたいですね。
 でないと「見つける見つけないは運なんじゃないの?」とか「目を付けてるジャンプだけガン見してるんぢゃないの?」とか思っちゃいますよISUさん。


 念のためですが、本項、今大会に限ってのお話です。特にPCSなんかはソチ(とユーロ)あたりの数字とダイレクトに比べない方がいいと思います。
 比べちゃうと「たまアリの真央低すぎ」と感じるかもしれませんが、それは「サゲられた」のではなく「アゲられてない」だけだと思いますよっ!(笑)


 「TESメーター」編に続く。


■余談

・大会Result
 http://www.isuresults.com/results/wc2014/

・相変わらず演技中にも関わらずスマホやってる人が前席に。他の人への迷惑を考えて欲しいです。そもそも電源切れって言ってるのに。「スマホは携帯電話じゃない」なんて詭弁はナシですよ。

・首相にハグされる真央
 04/25、真央が安倍総理にハグされた衝撃映像(笑)。大体17分くらいから。
 http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg9737.html

・中央日報14/03/28
 相変わらず証拠もないのに「甘い採点」などと報道するメジャー一般紙(スポーツ新聞やゴシップ紙などではないという意味)。
 http://japanese.joins.com/article/459/183459.html?servcode=600§code=600&cloc=jp|article|related


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