ソチ前夜。新たな年に「ヒロイックな美神」を想う

14/01/01初稿

 あるとき唐突に「ラフまおってどう思う?」と聞かれました。アメリカ大会の後でした。
 衣装を思い出しながらちょっと考えて「ヒロイックだと思う」と答えました。
 真央はソチでどんな演技を見せてくれるでしょう。新衣装も楽しみ(やや不安(笑))です。

 本稿は萌え視点で書かせていただきます。ご了承ください。
 今回も選手各位には敬称略で失礼いたします。

       ←連作文庫本。真央の底抜けっぷりが楽しい


■真央王道極めヨナ覇道を征す

 やはり気になる…というか、本番で採点結果が出た時に右往左往しないために、真央とヨナのソチオリンピックでの演技構成と得点を内容を考えてみました。
 試みに、「ISUジャッジングシステム13-14」に基づく“これ以上は出せない点数”を添えて。

*もちろん他の選手にメダルの可能性はないといった意味ではありません。私の個人的興味でふたりを選んでいるだけですのでご了承ください(本当はアデリナ、アシュリー、カロあたりとのガチ勝負! を心ゆくまで堪能したいです)。

・「究極得点」を見る
 「これ以上出せない」とは、

・予定要素はすべて成功
・スピンステップはもちろんオールレベル4
・GOEはすべて3
・PCSは5項目すべて満点

という条件です。強いて言えば「その構成における最大ポテンシャル」「難易度」と言えるかも知れません。
 「ヨナのLSpはレベル4を狙ってない」という話はさておき(笑)。気になる向きは適宜0.3足し引きお願いします。

ソチ構成

 ヨナの構成はゴールデンスピンでやろうとしたと推定される要素から復元したものですが、リカバーであろうコンボなどを修正した結果世界選手権2013の構成とも一致(SPは演技順も一致。FSは順は違うが入ってる要素は同じ)しましたので、これでいいんじゃないかと(14/01/11追記:韓国ナショナルはこれでしたね)。

 構成を眺めてみると真央のBaseValue(表中ではB.V.と略)の高さは凄いですね。これが決まった時のカタルシスはもの凄いものがあるでしょう。本人はもとよりファンも、です。それが真央ファンとしての醍醐味なんですけど。
 ですが、「どんなにポテンシャルがあろうが高難度だろうが、構成するだけでは意味はない」のはもちろんです。

・「ポテンシャル残量」を見る
 では、どんな意味が見いだせるでしょうか。標題の観点でもう一度見てみると、ヨナのリアルな得点はすでに“ウルティメイテッド・パーフェクト”にかなり近づいていることが判ります。
 ヨナの出すFS150点はその限界まで93.4%のところまで迫っているのです。驚くべきことですね。まさにパーフェクト・クイーンです。しかし、逆に見ればいわゆる伸びしろはかなり少なく、ドラスティックに上積みするのは難しい状態になっていると言えましょう。
 一方の真央。おおよそFS135点という現状はまだ78.0%の地点です。ポテンシャルは充分、です。

 まずはSPの3A、そしてFSの3A1本目が成功すれば乗っていけるのではと思いますが、逆にSPの3AをミスするとPCSの伸びも含めて厳しくなりそうです。


■浅田真央の大冒険

・ふたつの選択肢
 ヨナはおそらくSPもFSもこの構成でくるでしょう。真央のSPもこれになると思います。
 が、真央のFS構成はまだ判りません。今期、大きく2種類の構成があることは周知と思います。

・シーズン当初:3Aは1発で3Lzと3F+3Loの3+3を入れる、いわゆる「エイト・トリプル」構成。
・GPFと全日本:3Lzと3+3を外して3Lz&3F+3Loを3A+2T&3Fにする、いわゆる「トリプルアクセル2発」構成。

 上記ヨナとの比較は「3Ax2構成」ですので、「8Triple構成」も以下に添付します(SPは同じですがセットということで)。

ソチ構成:真央8Triple

 GPFから3Ax2構成に変えたワケですが、「オリンピックで勝つためにより高難度にして高得点を狙えるようにした」みたいに取れる説明は実は不正確なんですよね。上記を見れば一目瞭然ですが。
 変更されている冒頭3本(1本めは変わっていませんが、3A2発というセットで考えています)のジャンプのBaseValueは

・8Triple構成 :(3A8.5)+(3F+3Lo10.4)+(3Lz6.0)=24.9
・3Ax2構成  :(3A8.5)+(3A+2T9.8)+(3F5.3)=23.6

ですので、3Ax2構成の方が1.3低くなっているワケですから(GOEの可能性まで考えれば差は詰まりますがそれは考慮していません)。

 おそらくシーズン序盤(アメリカ大会と日本大会)を戦ってきた中で、現実的にどちらの方がよりノーミス…というか真央大満足演技の可能性が高いかを考えてのことではないでしょうか。
 序盤、3Aもクリーンには成功していませんが(*)、3Lzは2大会ともエッジエラーでGOEは-1.0と-0.6。3+3も残念ながら入っていません。

*SPも含めてシーズン全部でみると認定でも両足着氷や転倒あり。でもGPFのSPのURは…

 このことから、ミスを想定した場合の両構成の得点もシミュレートしてみます。もちろんミス内容はあくまでも仮定です(と言っても8Triple構成の方は結構リアルだと思いますが)。

・8Triple構成で3Lzがe&3F+2Loになった場合  :(3A8.5)+(3F+2Lo7.1)+(3Lz6.0-1.00)=20.6
・3Ax2構成で3A+2Tが不発でSEQになった場合 :(3A8.5)+(3A+SEQ6.8-2.00)+(3F5.3)=18.6
・3Ax2構成で3A+2Tの3AがURの場合       :(3A8.5)+(3A<+2T7.3-1.00)+(3F5.3)=20.1

*3Lzのeはアメリカ大会のGOE実績で-1.00、3A+SEQはコンボ不発時のマイナスGOE規定から-2.00、3AのURはマイナスGOE規定から-1.00と仮定しています。

 この仮定を見るとミスした場合でも8Triple構成の方がまだ得点が高いことが判ります。うう。

 こうなるとあとは「本番での確率」の問題ですね。もちろん演技全体の完成度への影響も大きいと思います。真央の気持ちの入り方も効いてくるでしょうから、そういう要素も考慮されているでしょう。
 採点で言うと、ひとつでもミス(eも)があると全体PCSの伸びにも影響する可能性ありそうですし。
 アメリカ大会と日本大会の判定結果を見て今シーズンの3Lzはeを覚悟したような気がします。昨シーズンにさかのぼって見ても、中国大会、日本大会、ファイナル、四大陸、世界選手権と出場したISU大会すべて「e」判定。同じく3+3も決まっていません(下に一覧あり)。
 ならば3A2本の方が成功(そしてGOE加点)の可能性あり、と…?

・ルッツも3+3も跳ばないという挑戦
 まあ、そんな皮算用などよりも、きっと真央が
「バンクーバーで3本跳んだのだからそれ以下にはしたくない!」
と思っているためだと勝手に想像しています。「3Aを跳ばないと“やった!”と思えない」と言う言葉が全てを語っているでしょう。ましてや、集大成ですもんね。
 個人的にはそれでいいと思っています。シーズン最初に「エイト・トリプル」と聞いた時、絶対FSで2発やってくると思っていたのでちょっと違和感ありました。なんか真央っぽくないんですよね。佐藤コーチが「エイト・トリプル挑戦だって凄いんだぞ」って真央を誘導していたような気も(笑)。でも真央気が付いちゃった。できそうになってきて(?)、もっとドキドキする挑戦があったんだと。
 もちろん、現実的には「真央陣営としては修正したと判断した3Lz(だからエイト・トリプルに挑戦した)だが、ISUには認定されないことが判ったから」という流れもあるのではと想像しています。

 どんな構成でも真央のやりたいようにやればいいと思っています。いずれにしても充分高得点が狙える本人にとってベストな構成になるでしょうから。日本代表という立場としても応援する側にしても同じ価値観だと思います。

 「真央は3Aと心中する気か」といった見方ありますよね。しかし、上で見てきた通り真央の鬼門は「真央自身の3Aへの拘り」よりも「3Lz」でしょう。エッジエラー判定から逃れられないため3Lzを外して3Aに賭けざるを得ない。加えて3+3のセカンドも認定されないため、さらに3Aに(エラーや回転不足判定の内容については調べていないので差し控えます)。
 確かに構成表を眺めるだけなら3Lzと3+3をハズした3Ax2構成は頂点を狙うには変則的に見えるかも知れません。3Lzや3+3跳ばずに3Aかよ、と。普通に考えたら確かにヘンでしょう。
 でも、それが真央なんです。そして私はそういう真央が大好きです。

 ルッツって体の外側に中心点がある弧を描いて滑走して跳ぶからアウトエッジになるんですよね。でも、個人的には、特に女子では“ほぼストレートに滑走してきて跳ぶ瞬間だけ足首から下だけアウトエッジ”みたいなのって結構あるように見えます。素人ですけど。
 さらに個人的趣味で言わせていただければ、そういうジャンプは真央には似合わない(爆)。ので苦手でも仕方ない。あくまで個人的趣味ですよ(笑)。


■俗っぽく「真央VSヨナ」

・フリー
 ヨナはきっと上記構成を“ヨナ標準のノーミス”で滑るでしょう。
 するとGOEとPCSは世界選手権2013程度は出るでしょう。それぞれ16.51、73.61です。オリンピックではさらに上がるでしょうから、17.0と74.0(平均PCS9.25)と仮定します。

 BaseValue58.39+GOE17.00+PCS74.0=149.39

 バンクーバーでは150.06ですからやや下がってしまいますが、基礎点やGOE幅の見直しなどありましたので。
 例えば3LzのGOE3は3.0から2.1に引き下げられています。得意の2Aも3.5→3.3だったり。逆に3Tのように上がってるものもありますが。
 この状態でバンクーバーを超えるFS得点(特にGOE)出したらイナズマギンガーだよ(意味不明)。

 一方、真央はどこまで出せるでしょうか。

 今シーズンベストGOEは日本大会の6.43。3A<などがあっての値です。
 一方、最近の各選手のResultをざくっと眺めると、トップクラスの選手が予定要素をクリーン(<やeなく)に決めるとGOEはざっくり10くらい出てもおかしくないようです。ので、真央もクリーンな演技をした場合は10程度は期待できると思います(配点が変わっていますがバンクーバーFSでは8.82)。8Triple構成と3Ax2構成では後者の方がGOEポテンシャルは高いので、エイヤでそれぞれ10と11としてみます。
 PCSも今シーズン一番はやはり日本大会の70.23。集大成の演技で72.0(平均PCS9.0)を獲得するとしましょう。

 ですので、

・8Triple構成をパーフェクトに決めた場合(3Lzがeなしという非常に難しいケース)
 BaseValue69.16+GOE10.00+PCS72.0=151.16 ヨナとの差+1.77


・3Ax2構成をパーフェクトに決めた場合(集大成として決めるか大技!?)
 BaseValue67.86+GOE11.00+PCS72.0=150.86 ヨナとの差+1.47


 真央が神演技してほぼ同レベルというところでしょうか。
 あまり見たくない数字ですが(心中フザケンナーとか叫んでますけど(笑))、予想されるヨナのGOEとPCSが桁ハズレなのでこういう結果になってしまいます。特に破壊的GOEがいかんともしがたい。GOE差だけでトリプルジャンプ1本分以上の基礎点もってかれちゃう威力ですから。
 もちろん、GOEやPCSは「オリンピックのジャッジ」次第なので全く判りません。バンクーバーの時の出し方を見ても、何が起こるか。やはりヨナのGOE次第、でしょうか。

 「これが現行ISUジャッジングシステムの現実」=ISUの価値観、なんですよね…



 …総合得点ではどうなるでしょう。

・総合得点
 SPは両者ミスしなければ、構成と直近の評価から考えるとバンクーバー(78.50 VS 73.78)の再来になる可能性が高いと思っています。といっても真央が差を詰めてきていますので、何点出るかはさておき、おそらく真央が

・基礎点で+2
・GOEでは-4~-3
・PCSで-1 よくてほぼ同じ

計2点ほど離されるのではないかと予想しています。80対78くらいでしょうか。

「SPはよくてほぼ同点か2点ほどビハインドを食らい、FSでそれをひっくり返すべく3A2発に挑む」

ってことになりそうです。どこかで見たような展開ですが、バンクーバーの時は逆転するために必要な“FS155点”なんて絶対出なかったでしょうから、よくぞここまで詰めてきたと思います。
 もしかしたらエッジ&3+3認定を賭けてエイト・トリプルもアリ?

 ただ、真央はヨナに勝つための算数などに興味はないでしょう。相手がどうであれ、集大成の演技をすることしか考えていないと思います。本稿などは金メダル獲って欲しくて点数積み上げてどうこう書いてるワケですが、真央が満足する演技してくれたらそれでいいです。そうしたら絶対結果(点数)も付いてきますからバーターなことを言ってるワケではないですし。

 なお、文中やむを得ず「差」といった単語を使っていますが、あくまでISUジャッジングシステム上のハナシです。実力どうこうのハナシではありません。ましてや私の望みなんかじゃありませんので念のため。

・バンクーバーで銀だったのは2回ジャンプミスしたからではない
 参考までにバンクーバーの得点内容を貼っておきます。

バンクーバー結果

 よく「3Aは決めたがふたつジャンプミスが出たので銀だった」と説明されますが、全くの的外れだと思っています。
 FSで154.78を出さないと金は獲れていません。が、3Tが成功しコンボのDGがないだけでは、GOEやPCSの上昇を勘案しても23.06も積み増しできるハズはないからです。
 具体的には、

・予定の3F+2Lo+2Lo:5.5+1.5+1.5=8.5 x1.1で9.35
 ⇒結果は3F<+2Lo+2Lo:1.7+1.5+1.5=4.7 x1.1で5.17 GOE-0.48

・予定の3T:4.0 x1.1で4.4
 ⇒結果は1T:0.4 1.1で0.44 GOE0.00

 両エレメンツの実際の得点は5.13。両方成功していれば13.75なのでBaseValueは8.62増える計算です。
PCSやGOEで上乗せがあったとしても10点がいいところでしょう。ふたつのミスが無くたって23.06には遠く及ばなかったのです(SPがたとえ同点でも結論は変わりませんので、煩雑さを避けるため敢えて考慮していません)。
 ふたつミスしていながらGOEは8.82もらっていますので、成功したエレメンツのデキが凄く悪かったワケでもありません。
 荒川さんが「知って感じる観戦術」でヨナの凄さについて“普通ではない”と書いていらっしゃいますが、まさにそう思わせる点差でした。それだけの点差が付いた理由こそが敗因なのです。それを専門家がキチンと説明できない(しない)のは何故でしょうね。「メンタル」だけでは理解できないのです。


■まだ見ぬ「やりきって出し切って喜ぶ」真央へ

 「いちから見直した成果」が出始めたのは12-13シーズンからでしょうから、それ以降現在までの真央FSにおける要素成功状況を纏めてみました(原則ISU大会)。
 判りやすくするため“成功ではない要素”をボールドにしています。エラーがなくても本来ならやりたかったレベルから落としたと勝手に推察した要素(2A+2Tなど)もボールド。スピンステップのレベル3以下はミスと定義しています(つまりISU的ミスと真央的ミスの両方含んでいます)。逆に、認定ジャンプでもGOEマイナスや転倒がありますがそれは無視しています。

真央FS変遷

 FS完成形の真央はまだ誰も見たことがないということです。逆に言うとこれで先シーズンは世界選手権以外は優勝、今季もここまでのISU大会は全制覇ですから大したものです。そういうところも規格外というか何というか(笑)。
 福岡ファイナルが3A以外はかなり完成形に近かったと言えるでしょうか。この大会ではSPで「自分としては完成形」の3Aを跳んでますよね。

 真央が「出し切った」と満足する演技をしたら10を超えるGOE、72以上のPCSが出るでしょう。難しい挑戦ですが、そういう姿がファンを魅了するのですよね(逆に、こういう表を見ると「出来もしないくせに」と思う方がいらっしゃるであろうことも理解できます)。
 「真央大満足!」の演技ができることを願ってやみません。


 ソチでは何が起こるか判りません。

 真央は予定調和なんて「知ったこっちゃないです!」って蹴散らす我らのスーパーヒーローですから。

      ←「真央全集」とか出して欲しい(笑)。

 現実にこんなドラマをリアルタイムで体験できるなんて、なんて素晴らしくありがたいことでしょう。


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テーマ : フィギュアスケート
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速報:フィギュア五輪団体戦ルールはどうなっているか

13/12/26初稿

・13/12/26:文字通り速報にて。
 プルプルがソチオリンピックの「個人戦には出ない。団体戦にでる(出たい)」とのこと。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131226-00000018-jij_afp-spo

 そんなこと出来るの? 個人戦に出る選手を出す決まりで、ロシア男子は1枠だけだから…
 プルシェンコの単なる勘違いならいいのですが。でも、だったら誰かちゃんと正さないと勘違いで欧州選手権パスしちゃったらマズイっしょ。

 奇しくもほとんど同時にJSFは団体戦に出す選手の条件を12/25付けで削除しました。
http://skatingjapan.or.jp/image_data/fck/file/2013/131225_FS_senkokijun.pdf

 その報道記事です(なんでJSFのページで詳細発表されないのかな?)。ISUからのお達しとのことです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131225-00000057-mai-spo

 削除されちゃった選考方法を貼っておきます。他国に読まれたらヤバイかな?(笑…って別に06/19付け文書削除されてないし)

団体戦選考基準
出典:130619_FS_senkokijun.pdf

 全日本の順位は関係なかったということですね。少なくとも12/25までは。
 複数枠あるシングルは選手の負担を減らすべくSPとFSは別選手にすることを前提に、まずは予選突破のためにSPを重視って意図でしょう。
 この方法だと男女ともSP/FSのISUシーズンベストはひとりで持ってますから、FSはベスト2の選手になります。

 大輔:アメリカ159.12 日本172.76
 まっちー:アメリカ174.20 ロシア172.10 ファイナル170.37
 アッコちゃん:カナダ127.99 日本113.29
 佳菜子:中国108.62 ロシア113.22

 男子はSPゆづるん、FSはまっちー。女子はSP真央、FSはアッコちゃんになります。
 削除はしたけれど、考え方変えないんじゃないかなぁ。

・13/12/27:一応、矛盾を記した記事が出ました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131227-00000024-jij_afp-spo

・13/12/28:やっと、プルプルの勘違いだったらしいという情報が出ました。ユーリさんがBlogでロシアの情報を紹介してくださっています。
http://moscowm.blog61.fc2.com/blog-entry-231.html



 団体戦、↓が公開されている最新の規定?
http://corporate.olympics.com.au/files/dmfile/ISU_FigureSkating_Sochi2014_Sept2012.pdf

 ざっくり読んだけど。英語超苦手。誰か訳してくださらないかな(笑)。
 pdfからtext出力して団体戦がらみと思われる部分を整形して貼ります。


ANNEX A - OLYMPIC FIGURE SKATING TEAM EVENT


1. GENERAL

The IOC Executive Board accepted the inclusion of the Figure Skating (Single & Pair Skating, Ice Dance) Team Event at the 2014 Olympic Winter Games (OWG) in Sochi based on the notion that only athletes that are already qualified for the individual events will participate in the team event. For exceptions please refer to point 3.2.1 below.

As per ISU Regulations, Rule 400, paragraph C, the ISU Council in consultation with the IOC shall determine all relevant conditions (number of Teams and participation, qualifying/participation/entry criteria, technical format, starting order, result determination, Officials participation and other relevant technical and organizational details).

The following Rules and guidelines are based on the consultations with the IOC and in line with the 2010 ISU Constitution and General Regulations and Technical Rules.


2. BASIC EVENT FORMAT AND QUALIFYING SYSTEM

a) The Figure Skating Team Event format is based on a competition consisting of the ten (10) best national teams from NOCs/ISU Members. In each Team 1 Man Single Skater, 1 Lady Single Skater, 1 Pair Skating couple and 1 Ice Dance couple, i.e. a total of 6 Skaters per Team, will compete (hereafter called the Team(s)).

The 10 qualified Teams will compete in the Short Program/Short Dance. The 5 best Teams having scored the highest number of aggregate placement points (see paragraph 5 below) after the Short Programs/Short Dance will qualify to continue the Figure Skating Team Event by skating the Free Skating/Free Dance.

b) Ten (10) NOCs/ISU Members will qualify to enter their Teams based on the scoring scale as outlined in sub-paragraph e) below) scored by its best one (1) Lady Single Skater, best one (1) Man Single Skater, best Pair Skating couple and best Ice Dance couple primarily at ISU World Figure Skating Championships 2013 (season 2012/13) and the ISU Grand Prix of Figure Skating events and Final season 2013/14, plus possibly the ISU European Figure Skating Championships/ISU Four Continents Figure Skating Championships 2013 (season 2012/13), the ISU World Junior Figure Skating Championships 2013 (season 2012/13) and ISU Junior Grand Prix of Figure Skating season 2013/14 (only in individual events but not the Final).

c) The 10 Teams having accumulated the highest number of qualifying points by the above-mentioned number and discipline of Skaters/Couples in the above mentioned ISU Events and the criteria outlined below will qualify. If there is a tie among Teams subject to qualify, the Team having earned the higher number of qualifying points at the ISU World Figure Skating Championships 2013 will be qualified. If a tie persists, the qualifying NOC/ISU Member will be decided by draw.

d) For the purpose of the Figure Skating Team Event Qualifying System, the basis is to attribute to each NOC/ISU Member points according to the scale below (sub-paragraph e) on the basis of the best result (the highest number of points earned) of one Single Skaters Man, of one Single Skaters Lady, of one Pair Skating couple and of one Ice Dance couple at each of the two (2) groups of ISU Events listed below (the applicable Events):

i) in one of the ISU Grand Prix of Figure Skating individual events or Final (senior) season 2013/14.

If Skaters/Couples of a NOC/ISU Member have not obtained points in the above-mentioned ISU Grand Prix of Figure Skating individual events and Final (senior) season 2013/14, then the best result in one event of the ISU Junior Grand Prix of Figure Skating individual events (only in individual events but not the Final) season 2013/14 can be considered;

and

ii) in the ISU World Figure Skating Championships 2013 (season 2012/13);

If Skaters/Couples of a NOC/ISU Member have not obtained World Standing points in the ISU World Figure Skating Championships 2013, then it is possible to use the ISU European Figure Skating Championships 2013 respectively the ISU Four Continents Figure Skating Championships 2013 and if needed the ISU World Junior Figure Skating Championships 2013.

In summary, for the qualifying system of the Figure Skating Team Event, the highest number of qualifying points per discipline (Ladies, Men, Pair Skating, Ice Dance) earned at each of the two above-mentioned group of applicable Events will be used when cumulating the qualifying points earned per NOC/ISU Member. This means that more and different Skaters/Couples per NOC/ISU Member may contribute to the cumulative number of qualifying points per NOC/ISU Member.

Practically, one to two Single Skaters Ladies and one to two Single Skaters Men one to two Pair Skating couples respectively one to two Ice Dance couples per NOC/ISU Member could contribute to the cumulative number of qualifying points per NOC/ISU Member (the maximum two different single skaters/couples would be one skater/couple each at the two applicable group of Events).

The corresponding ranking and Figure Skating Team Event qualification list indicating the respective qualified NOCs/ISU Members for the 2014 OWG Figure Skating Team Event (hereafter called the “Qualified NOCs/ISU Members”) will be issued in a dedicated ISU Communication immediately after the ISU Grand Prix of Figure Skating Final 2013 (season 2013/14) which will be held in December 2013.

e) OWG Figure Skating Team Event qualifying points


3. CONFIRMATION OF PARTICIPATION AND ENTRIES OF SKATERS/COUPLES

3.1 Skaters/Couples participation/eligibility requirements

The Figure Skating Team Event is only open to Skaters/Couples who belong to NOCs/ISU Members that have qualified for participation in the Figure Skating Team Event according to the Qualifying System outlined above. The Skaters/Couples entered by the respective Qualified NOCs/ISU Members must satisfy the ISU eligibility requirements and age limits in accordance with the 2012 ISU Constitution and General Regulations (In the current 2010 ISU Constitution and General Regulations being Rule 102 for eligibility and Rule 108, paragraph 2.b for the age limits but subject to change at the 2012 Congress). Only Skaters fulfilling both ISU and IOC citizenship/residency requirements may be entered.

Each Team must participate in at least 3 disciplines (Ladies/Men/Pair Skating/Ice Dance) of the Figure Skating Team Event. NOCs/ISU Members who according to the procedure as per paragraph 2 above would have qualified for the Figure Skating Team Event but who are unable or unwilling to compose a Team with Skaters/Couples competing in at least 3 disciplines will not be allowed to compete in the Figure Skating Team Event.

In case that any Qualified NOC/ISU Member cannot send its Team to the OWG for whatever reason, the ISU may invite the NOC/ISU Member whose Team is ranked next in the Figure Skating Team Event qualification list.


3.2 Confirmation and Entry Procedure

3.2.1 Entries of Skaters/Couples and Judges

The Qualified NOCs/ISU Members will be officially informed by the ISU Secretariat shortly after the ISU Grand Prix of Figure Skating Final in December 2013 and must enter their Skaters/Couples by respecting the entry deadlines applicable for the 2014 OWG.

NOCs/ISU Members with Teams who have qualified Skaters/Couples in an individual OWG competition/discipline (Single Lady, Single Man, Pair Skating, Ice Dance), must list the respective qualified Skaters/Couples of such discipline also as entries for the Figure Skating Team Event and may not enter different Skaters/Couples for such discipline.

NOCs/ISU Members who do not have qualified Skaters/Couples in an individual OWG competition/discipline (Single Lady, Single Man, Pair Skating, Ice Dance), may enter into the Figure Skating Team Event 1 Skater/Couple per competition/discipline plus one Stand-by Skater/Couple per discipline. The Stand-by Skaters/Couples will remain on stand-by and will not be accredited/allowed into the Olympic Village unless the initially entered Skater/Couple has been confirmed as withdrawn due to injury, illness or other serious reasons as accepted by the IOC/ISU.


*当文書冒頭で「6名でチームと呼ぶ」と言ってます。とすると主語からして、上記2項はチームの場合とチームになってない場合の規定と理解してよさそうです。
 ロシアは個人戦(individual OWG competition/discipline)4種目すべて枠を持ってますから「Team」になっており、前項に該当します。個人戦選手以外に何らかの追加枠があるとは読めません。
 逆に日本は後項該当なので団体戦限定の成龍追加ということでしょう。「Stand-by」選手も“per disciline”に追加できそうに読めますがヨクワカリマセン。
 http://www.olympic.org/sportsを見ると、disciplineは「Figure Skateという競技」 でいいのかな? competitionは「男子シングル」といったその中の競技種目を示すのかな?

The Skaters/Couples entered and competing in the Figure Skating Team Event based on this “incomplete Team” provision will receive a “P” accreditation allowing access to the training venue, the competition venue, the right to enter the Olympic Village and access to the Athlete Transportation System.

If a NOC/ISU Member has 2 or 3 entries in an individual OWG competition/discipline then the NOC/ISU Member must declare the Skaters/Couples to compete in the Short Program/Short Dance of the Team Event latest at 10.00 hrs (a.m.), local time on site of the OWG, the day before the beginning of the first Short Program/Short Dance of the Figure Skating Team Event. For the 5 Teams qualified for the Free Skating/Free Dance of the Figure Skating Team Event the NOC/ISU Member must declare the Skater/Couple competing for the Free Skating/Free Dance immediately (latest about 10 minutes) after the conclusion of the last Short Program/Short Dance of the Team Event in order to ensure that the Team composition of all Teams are known before the beginning of the Free Skating/Free Dance.

The Skaters/Couples competing in the Free Skating must be the same as those having competed in the Short Program/Short Dance, however each Team has the option to replace up to two (2) entries (two Single Skaters or one Single Skater (Lady or Man) plus one couple (Pair Skating or Ice Dance) or both the Pair Skating and Ice Dance Couples) between the Short Program/Short Dance and the Free Skating/Free Dance provided such Skaters/Couple is part of the accredited delegation on site of the OWG.


3.3 Withdrawals & Alternate Skaters/Couples procedure

Nominated Skaters/Couples unable to compete due to injury/illness or other accepted serious reasons in any segment of the Figure Skating Team Event, the concerned NOC/ISU Member may replace the concerned Skater/Couple by a named Alternate Skater/Couple.

For NOCs/ISU Members having 2 or 3 Skaters/Couples competing in an individual OWG competition/discipline, the concerned NOC/ISU Member must replace the injured Skater/Couple by another Alternate Skater/Couple present and accredited on site of the OWG unless such Alternate Skater/Couple is also confirmed to be unable to compete.

For NOCs/ISU Member who have no available Alternate Skaters/Couples on site and accredited at the OWG, Stand-by Skaters/Couples to travel to the site of the OWG are accepted as per the IOC guidelines and time-lines.


*上記2項はケガや病気によって「Team Event=団体戦」に出場できない選手が出てしまった場合、「個人戦枠が2~3枠ある場合」と「1枠しかない場合」における規定のようです。
 後者では「Stand-by」選手にチェンジできるようです。前者の場合は複数枠の中でなんとかしろ、みたい。
 が、先の個人戦と団体戦の選手規定では「4種目すべてに枠を持っていない」国しかStand-by選手を設定できないように読めます。「4種目に個人戦枠を持っているが1枠しかない種目がある国」って充分あり得るワケですから(ロシアの男子がまさにそれ)、その場合はStand-By選手への変更は出来ないってことでしょうか。だからロシアスケ連が文句言ってるのかな。でも、今更だよな~
 団体戦の後にケガや病気になった場合はどうなるのかはここでは解りません。
 もし、団体戦とは別に補欠選手が設定できて、団体戦の後にケガや病気を理由に交代できるなら、団体戦と個人戦で別選手が出場できることになります。
 ケガや病気が本当かどうかがルールの尊厳に関わる重要なポイントです。以下に「団体戦前のケガや病気」の証明についての規定があるみたいですが、団体戦後も交代可能なら同じような規定なのかなぁ。
 だけど「ナントカ症候群」みたいに本人にしか判らない症状もあるワケだし、なんだか「江川の空白の一日」みたいになりそうでヤだなぁ。

If an entered Skater or Couple is unable to compete, he/she/they must immediately inform the Organizing Committee and the ISU Secretariat (respectively during the OWG the ISU Technical Delegates) in writing through the respective NOC/ISU Member. The concerned Qualified NOC/ISU Member must ensure that the Alternate Skater/Couple nominated shall be allowed to attend.

The Stand-by Skaters/Couples who are not on site and not accredited at the OWG must remain on stand-by until the deadlines defined under paragraph 3.2.1 above. These Stand-by Skaters/Couples are responsible to keep readily available their own necessary Olympic accreditation and possibly the travel documents.

Withdrawals permitted for illness or injury must be duly confirmed by a timely Medical Certificate as outlined below and subject to review by an ISU appointed Medical Doctor and/or for other justified serious reasons accepted by the IOC/ISU.

In the case an entered Skater/Couple is withdrawn for injury or illness a Medical Certificate is required to be submitted to the ISU. The Certificate must be issued on the official withdrawal form and duly signed by the Medical Doctor. If the certificate is not in English a translation signed by an Official of the NOC of the respective Skater must be attached.

In addition, upon request of the ISU the Certificate must be received by the ISU within 72 hours after the notice of withdrawal and the following information must be included or attached:

i) the history which clearly indicates the date of injury or date of onset of illness, the type of injury or illness and severity of injury or illness as well as the physical findings on examination;

ii) copies of laboratory or radiological reports that were conducted in the investigation of the injury/illness;

iii) the recommended treatment by the physician including medications, therapy, advice on training frequency and intensity, date for follow-up examination ( a copy of this assessment should then be forwarded to the ISU), expected date of return to full activity, planned further investigations and/or criteria for return to full activity.


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テーマ : フィギュアスケート
ジャンル : スポーツ

直前にフィギュア五輪代表選考方法を理解しておく(結果追記アリ)

13/12/22(15:00)初稿

 またまた選手の皆様には敬称略で失礼いたします。


■公開されている選考方法を確認する

 今更ですが、ソチオリンピック代表選考方法(選考基準)に関するJSF公式ドキュメント(13/06/19発表)です。
http://skatingjapan.or.jp/image_data/fck/file/2013/130619_FS_senkokijun.pdf

 以下抜粋(原文のまま)。

男女シングル選考
全日本選手権終了時に、オリンピック参加有資格者の中から、以下の選考方法で決定し、フィギュア委員会へ推薦する。
① 1人目は全日本選手権優勝者を選考する。
② 2人目は、全日本2位、3位の選手とグランプリ・ファイナルの日本人表彰台最上位者の中から選考を行う。
③ 3人目は、②の選考から漏れた選手と、全日本選手権終了時点でのワールド・ランキング日本人上位3名、ISUシーズンベストスコアの日本人上位3名選手の中から選考を行う。


 かみ砕いて書くと、

1人目の候補:全日本選手権優勝者(一応“選考対象”ですが事実上決定でしょう)

2人目の候補:①全日本2位
         ②全日本3位
         ③GPFの日本人表彰台最上位者

3人目の候補:①2人目の選考から漏れた選手
         ②全日本選手権終了時点でのISUワールドランキング日本人上位3名
         ③全日本選手権終了時点でのISUシーズンベストスコア日本人上位3名

ってことかと思います。ハッキリと記載はありませんが「2人目」「3人目」候補の条件はANDではなくORでしょうね(2位と3位をANDにはできませんから)。

 JSFとしてもモメるのがヤなのでしょうか、結構ガチな規定だと思います。

 ちょっと紛らわしいのはGPF日本人表彰台最上位者が全日本で優勝した場合でしょうか。
 その場合、「GPF日本人最表彰台上位者」という条件は消滅すると理解しています。だって日本人表彰台“最上位者”という条件ですから。
 同様に、「上位3名」も1人目や2人目に選出された選手分“繰り上げ”なんてない、でしょう。

 また、「2人目」「3人目」候補の条件はあくまでも文字通り“候補にする条件”であり、その条件の中での上位…例えば「3位より2位」とか「シーズンベストが上」といった単純な理由ではなく総合的に選考されるのだと理解しています。だってそうでないなら「2位」とか「ベストスコアの上から」って規定しちゃった方がいいワケですから。


 ちなみに本選考に使われる「ワールドランキング」と「シーズンベスト」データは以下の通りです。

・女子ワールドランキング(13/12/09付け)
http://www.isuresults.com/ws/ws/wsladies.htm
 変動しちゃうので抜粋しておきます(ご興味ある向きはhtml保存しておいた方がよろしいかと)。
ISUランキング
出典:上記URL

*ちなみにミキティは94位

・男子ワールドランキング(13/12/09付け)
http://www.isuresults.com/ws/ws/wsmen.htm
ISUランキング男子
出典:上記URL

・女子ISUシーズンベスト(13/12/07付け)
http://www.isuresults.com/isujsstat/sb2013-14/sbtslto.htm
シーズンベスト
出典:上記URL

・男子ISUシーズンベスト(13/12/06付け)
http://www.isuresults.com/isujsstat/sb2013-14/sbtsmto.htm
シーズンベスト男子
出典:上記URL


 それぞれ「全日本終了時点」でのものが採用されるとのことですが、たぶん上記のデータでしょう(13/12/23の10:30にURL先を確認しましたがUpdateはありませんでした)。

 へぇ~と思ったのは、ネーベルホルン杯のスコアがあることです(やっぱりちゃんと原典にあたるのは大事ですね)。当大会は普段はドイツスケ連主催のようですが、今年はオリンピック最終予選に位置づけられたためでしょう、ISU主催の公式大会扱いのようです。
 つまり、ミキティはここでISU公式スコアを持っていることになり、162.86が考慮対象になると思われます(佳菜子や宮原さんより低い)。
 先日のゴールデンスピン(62.81+114.01=176.82)の方が高得点で、こちらだと佳菜子や宮原さんのISUシーズンベストを上回る逆転現象発生がちょっと紛らわしいですね。
 が、あくまで考慮対象は「“ISU”シーズンベストスコア」と明記してある通りだと理解しています。


 選手みなさんが存分に力を出し切れますように!

 私は富山の銘酒「銀盤」呑みながら応援させていただきます!


参考:ゴルスピResult(いつまであるかはワカリマセンが)
http://www.croskate.hr/Html/GSp13_Ladies_SP_Scores.pdf
http://www.croskate.hr/Html/GSp13_Ladies_FS_Scores.pdf


初稿ここまで





以下13/12/26追記

■選考結果を確認する

 本当に凄い全日本でした。選手のみなさまには心からありがとうおつかれさまと言いたいです。
 自宅でTV観戦でしたが、思わず3回くらいスタオベしちゃいました。

・男子
 さて、まずは以下、別稿からこちらに転載します。

========

13/12/23(10:30)初稿


 選手みなさん、素晴らしい全日本選手権をありがとうございます。

 さて、男子が終了しました。女子と異なりソチオリンピック代表発表までちょっと時間があるので、代表選考基準に関する記事に最終結果を当てはめてみます。

 選手のみなさまには敬称略で失礼いたします。


1.1人目
 全日本選手権優勝者ですからゆづるんで決定です。

2.2人目
 ①全日本2位 = まっちー
 ②全日本3位 = こづ
 ③GPFの日本人表彰台最上位者 = ゆづるん

 ゆづるんは対象外ですから、まっちーとこづからの選出です。
 「ISU戦績」「全日本の順位」ともにまっちーにしかならないでしょう。

3.3人目
 ①2人目の選考から漏れた選手 = こづ
 ②ISUワールドランキング日本人上位3名 = 1位ゆづるん、3位大輔、6位まっちー
 ③ISUシーズンベストスコアの日本人上位3名 = 2位ゆづるん、3位大輔、4位まっちー

 ゆづるんとまっちーは対象外ですから、こづと大輔どちらかとなります。
 こづはランキングで17位、ベストスコアは12位です。この点で、それぞれ3位と3位の大輔に大きく水をあけられている状態と言えます。一方、大輔はケガからの回復がソチに間に合うのかという要素もありそうです(こづも股関節に不安あり?)

 3人目は

「ISU戦績では大輔に水をあけられているが全日本3位のこづ」
「全日本5位だがISU戦績では世界トップクラスの大輔」

につき、「全日本での絶対的パフォーマンス」と「体調面」も考慮しての選出になると推測されます。
 体調について正しい情報を持ちませんし、これ以上はワカリマセンね。

========

 大輔とこづを比較すると、以下の通りとなります。

 ナショナル順位・・・5位 3位
 世界ランキング・・・3位 17位
 GP戦績・・・・・・4位+1位 6位+3位
 シーズンベスト・・・3位 12位
 ベストスコア・・・268.31 230.95
 ナショナルスコア・・・252.81 264.81

 選手は(少なくともスタッフは)もともと6月に発表されていた上記の選考方法は知った上でシーズンを戦い、五輪が決まる全日本に臨んでいるハズですから、例えばこづの場合、全日本で優勝して「1人目」枠を獲るか、優勝に準ずるような“絶対的パフォーマンス”を見せて「2人目」枠に入ることを目指さなければ、代表は難しいことは解っていたハズです。実際それを目指したと思います。
 最後の体調面も、大輔のケガはソチに影響しないと医者にも確認を取っての決定とのこと。
 別段「言葉足らず」でも「物議を醸す」でも「救済」「逆転」でも、ましてや「あいまい」でもなんでもなく、公表済みの方法に則ったクリーンな決定だと思います。
 こづも応援してる選手ですので残念ですが、なにせ枠が3しかないので…


・女子
 次に女子を見てみます。
 同じように当てはめると、

1.1人目
 全日本選手権優勝者ですからアッコちゃんで決定です。

2.2人目
 ①全日本2位 = 佳菜子
 ②全日本3位 = 真央
 ③GPFの日本人表彰台最上位者 = 真央

 ③の条件、しかも優勝であることが評価され、真央となったと推察します。

3.3人目
 ①2人目の選考から漏れた選手 = 佳菜子
 ②ISUワールドランキング日本人上位3名 = 2位真央 4位アッコちゃん 11位佳菜子 (宮原さん22位)
 ③ISUシーズンベストスコアの日本人上位3名 = 1位真央 4位アッコちゃん 19位宮原さん (佳菜子22位)

 アッコちゃんと真央は対象外ですから佳菜子と宮原さんが候補となります。
 ここは佳菜子が「全日本2位」と「200点超えというパフォーマンス(シーズンベストが悪い点を払拭)」と「ワールドランキング」で、宮原さんを上回ったということでしょう。
 宮原さんがかなり点差をつけて佳菜子の上に行ってたら判らなかったかも、ですね。

 女子もスッキリ決まってますよね(佳菜子が頑張ったのが大きい)。


・雑感
 こうして見ると、全日本結果は、それを重視しているように見えて実は「一発逆転のチャンス」と理解した方が近いかも知れませんね。
 だって、GPF表彰台最上位者は2人目として選ばれる可能性高いですし、ISU戦績がいい選手は3人目で選ばれる可能性高いですから。GPFを含めたISU戦績がイマイチの選手は優勝狙うしかない、ってカンジです。

 また、「全日本出場を義務づけ」という点が疑問視されることもあるようですが、出場できないくらいのケガなどの状態だとするとソチには間に合わない可能性高いですよね。今回大輔は“びみょ~”な状態になっちゃった感ありますけど、まあそんなに問題ある規定でもないと思います。
 例えばISU戦績が十分な選手がパスしたりしないように(実際にはそんな選手いないと思いますが、あくまでもルールとして)ってことではないかと。「全日本結果も重視するぞ」ってことにしておかないと、逆に物議醸しちゃいますからね。
 あくまでも(非現実的な)シミュレーションとしてですが、今回もバンクーバーみたく1人目は「GPF表彰台最上位者は決定」であり、ゆづるんが欠場または振るわず表彰台を逃し順位が一つ繰り上がったとしましょう。するとまっちーが優勝で2人目、3人目は2位と3位から選出となってこづか織田っちのどちらかになります。
 物議醸しそうですよね(爆)。

 ちなみに、この選考方法の発表は13/06/19ですからシーズン開幕より充分に前と言っていいでしょう。結果が出てから異議を言うのはどうかと。少なくともグランプリシリーズ第1戦の前に言っとかないと説得力がないと思います。
 選手のコメントや関係者の表情がどうであれ、選考方法には関係ありません。当たり前ですが「選手本人があんな発言してたってことは…」みたいな視点も真実は本人しか知らないのですから憶測に過ぎず異議の論拠にはなりえません。ましてやマスコミの憶測報道や誰が最初に言ったか判らないようなコメントからさらに憶測するのは、趣味の世界と割り切った方がよいでしょう。
 選手の体調面その他の情報はJSFの方が我々より豊富に持っていると考える方が自然だと思います(まあ、いろんな思惑も豊富でしょうけれど…)。

 それから、世界選手権選考方法も同じドキュメントに記載があります。原則オリンピック代表と同じになりますね。これも6月から判っていたことです。JSFはこれに従って粛々と決めたということですね。

 なお、「オリンピック代表」としてのインタビューなどでの選手の並びは原則向かって左から「1人目」「2人目」「3人目」なのだと思います。代表発表順がそれを示しているのだと推察しています。一応ある種の序列にはなるかも知れませんが、選手の実力順といった決定的な意味はなく“出席簿順”のようなものでしょう。
 「メダリストの並び方」とは意味が違うと思います。


 あと…Resultに基づかず「高すぎ」「低すぎ」って言うのはどうかと(もちろん個人的感想を持つのは全く自由ですが、「おかしい」という感想を付ける場合は、という意味です)。
 また、たとえResultに対しての意見であっても、「現行ジャッジングシステムに基づくと当該演技に対する評価のここがおかしい」という意見と、「そもそも技の基礎点やGOEやPCSの規定がおかしい」という意見では観点が全く違いますよね。混ざらないようにしたいものです。
 「(普通の)ファンの感性と結果が違う! 採点方式がわかりにくい!」ということと「高すぎ低すぎ」は論点が異なると思います。

 また、全日本はナショナル大会ですからISU国際大会と同列に比較しない方がいいですよね。ジャッジは二人少ないですし、何より全員日本人関係者でいつも選手見てるワケですから、国際大会で多様な価値観持ってる多国籍ジャッジの評価よりいい点出やすくなる(特にいい演技には)のかも知れません。普通、どの国でもナショナルはいい点出ますもんね。

 GOEやPCSは所詮主観ですし(笑。その“主観”がどう醸成されたのかは別問題)。

 個人的には真央のSPは(3AがUR&現システムで採点しても)感覚的には75点超えだと思いましたけど。終わった時あまりにウツクシクて宅内スタオベではなくソファからずり落ちる方を選択しました。「すげぇぇぇ」とか唸りながら(笑)。
 TESで見ると3AはUR&GOE-1.00で5.0ですから認定基礎点8.5から3.5点失っています。ざっくりPCSを芸術性と見なすと、それってSPだと0.8倍になっちゃうので、「ウツクシサ」でぐいっと得点伸ばすのはムズカシイですね。
 たらればで言えば、GOEもらえる認定3A跳んでいればPCSの伸びもついてきたでしょうから凄い点出たろうと思います。

 「アッコちゃんはFSに3+3がないのに」って言う疑問もヘンテコだなぁと思います。3+3(か3A)やらないと低難度みたいな論がありますが、例えば3F+2T+2Loの基礎点は3T+3Tの8.2より高い8.4です。3+3なら高難度・高得点ってワケではないです(ちなみに3+3最高難度は3Lz+3Lo(*)の11.1。跳べ、アデリナ!)。そもそも、現在の採点システムには「高難度ジャンプ跳んだらボーナス」という概念はなく、単なる点数の積み上げでしかないですし。たぶん高難度とPCSのSSもあまり関係ないと思います。
 そもそもアッコちゃんが獲得した60.01というBaseValueはNo.1です。ちなみにGPFでの真央は61.76(ちなみに世界選手権2013のヨナは58.22)。アッコちゃんも充分高い技術点構成だと思います。

*:3A+3Lo除く(笑)。

 絶対的得点ではなく「3+3も跳んでない選手が全日本女王なんて相応しくない」と言うことだと、昨年の全日本の真央は3Aも3+3も跳ばずに優勝してますけど、これもダメ?

 ちなみに真央の必殺技になるハズの3A+2Tは9.8ですが、今回のFSはこれがほとんど0点です(シークェンス扱いの1A0.88からGOE-0.60で0.28)。1発目もURのGOE-2.40で3.6点しか取れてません。認定基礎点は8.5+9.8=18.3ですからその差は合計14.42です。3連続ジャンプが入らなかったなどのミスはそのままの単純計算でも126.49+14.42=140.91ですので、違和感ある点数ではないと思います。
 ああ、3A決まってくれ~


http://www.jsfresults.com/


■備忘録

 遥ちゃんの好演が嬉しかったな。
 宮原さんの“気合いの入った”FSも凄かった。
 雅ちゃんの3Aは凄く期待して見てたらいきなりしゅぱっと跳んでビックリ。
 アッコちゃんのFSは目頭が熱くなりました。
 真央はSP演技前からなんか今シーズンこれまでと雰囲気違いました。不調なのか闘志を制御できているのか? そしたらこれまで観たことない憂いのある「ノクターン」で感動したんですけど、後に佐藤コーチが語ったところによるとGPF後コンディション良くなったようですね。それでああいう演技になったのかな。


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ジャッジVSヨナ!楽しいロンドン愉快なロンドン

13/12/15初稿

 フィギュアネタはえらく久しぶりです。
 フィギュア好きというか真央好きが萎えたからではありません(萎えるどころか盛り上がる一方です(笑)。今年は国別、ザ・アイス、JO、COI、NHK杯に行きましたっ)。

 じゃあ何故記事を書かなかったかというと、バンクーバートリノの採点にあまりにもモンモンとしたのでウンウン考えた結果、ジャッジングに関してはある種見切ってしまっていたので…

 しかし、先日のグランプリファイナル2013における真央のトリプルアクセル回転不足判定を見て、改めて「ISUジャッジングの正当性」にフツフツと怒り疑問が沸いてきまして。

 選手の皆様には失礼ながら敬称略で書かせていただきます。

 ちなみに、「転んだのに優勝」「尻餅ついたのに高得点」「高難度やってないのに高得点」「ノーミスだから」「パーフェクトだから」といったレベルのハナシはキライです。
 「低いTESをPCS爆age救済」といった論は“印象操作”の可能性を疑います。

 超高得点(大量GOEや超絶PCS)は問題ではありません。問われるべきは「演技内容に相応しい採点結果か」だけです。


■きっかけ

・グランプリファイナル2013SP 3A回転不足
 SPがアンダーローテ。FSでは、1発目が認定で2発目はアンダーローテ。
 しかし、素人にはSPの3Aの回転は、認定されたFS1発目の3Aより足りてるように見えます。なのに結果は逆。URのFS2発目は(いつもなら)DGでも仕方ないように見えます。
13-14テクニカルガイド回転不足
 出典:2013-14_TPHandbook_single_J_ver1.pdf

 全てのはっきりとしない場合には、テクニカル・パネルはスケーターの利益になるように努めるべきである。

 以下原文。
 In all doubtful cases the Technical Panel should act to the benefit of the skater.

 つまり、SPの3Aは“はっきりとしたUR”と判定したということです(敢えて書くことでもないですが)。責任ある判定であるべきです。
 回転不足だと言うなら厳然とそう判定すればいいんです。ただし、全試合、全選手、全ジャンプに同一の基準で、です。
 ですが、GPF福岡では、同じ大会かつテクニカルパネルが交代したワケでもないのに、SPとFSでの回転不足判定基準が全く異なっているように見えます。これが「スケーターの利益になるよう努めた結果」なのか、と。

 SPの3Aは何度(複数の角度から)見ても「“着氷時の”1/4より大きい回転不足」には見えないです。いろんなジャンプ判定結果を見る限り「ちょっとでも“ぐりんこ”したら必ずUR」なんてことは絶対ないでしょう。また、当大会FS1発目が認定されていることからも、回転開始起点が離氷時なんてことは万にひとつもあり得ないし。
 SPが認定、FS1発目がURまたは認定、FS2発目がDGまたはURだったら素人としても違和感なかったと思いますが、玄人の方々の見解などを集めて考えてみてもSPの判定はもうワケワカラナイ。

・スポニチ http://momolunafever.blog64.fc2.com/blog-entry-1783.html
 岡崎真さん(国際スケート連盟テクニカルスペシャリスト)「フリーレッグ(軸足でない方の脚)の抜け方が少し遅れたことで回転不足の判定となったものの、浅田の3回転半は前回まで指摘してきたような「守り」の両足着氷ではなかった。流れも良く、段階的にはさらに一歩進んだ印象だ」

・デイリースポーツ http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131206-00000032-dal-spo
 佐藤信夫コーチ「私の肉眼では良かった。かなり流れのあるいいジャンプ」

・実況リアルタイム
 荒川静香さん(JSF理事)「トリプルアクセルきれいに決まりました」
*判定はスロー再生使いますので、リアルタイムのコメントと乖離があるのもある程度やむなしでしょう。

・実況リプレイ
 荒川静香さん「私の角度からだと非常にキレイに跳んだように見えましたね。ただ少しフラフラ~っとエッジがなったところでジャッジがどう判定するかということが少し気になる部分ではあるんですが、ただそれでもキレイに、私は跳びに行けたということが非常に大きな前進なんではないかと思います」
 アナ「今までは無かった流れがありましたよね」
 荒川さん「ハイ」
*URくるかも伏線でしょうか。

・演技後インタビュー(Mr.サンデー(13/12/08放送)より)
 真央「ショートのアクセルは完成形だと思っています。今回のショートプログラムのアクセルは自分はちゃんと回ってたって思っているので、誰が見ても回ってるんだよ、というジャンプを跳べばいいと思うので、それを目指してやろうかなって思ってます」

・Mr.サンデー(13/12/08放送)
 佐野稔さん(JSF理事)「ちょっとだけ、ね… もう、ほとんどがいいですよね! いいですよね!」
*佐野さん、全然よくないです。

 一応、「テクニカルパネルハンドブック13-14」のURとDGに関する記述を添付しておきます。
13-14テクニカルガイドUR定義
13-14テクニアルガイドDG&ごまかし定義
 念のためですが、今回は「UR」判定ですから“明かに後ろ向き踏み切り”判断ではないのは言うまでもありません。だったらDGになるハズですから。離氷時のデキに問題がある場合、現行採点法ではGOEで評価するものと理解しています(マイナスGOEガイドの「拙劣な踏み切り」かな?)。
 ちなみに昨シーズン用のハンドブック12-13には、ごまかし踏み切り項の冒頭に「ジャンプの踏み切りでごまかした場合も同じ基準が適用される」という一文がありました。DG判定について記している文章なのですから、普通に読めば「同じ基準」とは前項の「ダウングレード基準」を指しているとしか理解できません。が、その前の「アンダーローテ基準」との関係が若干微妙と言えば言えるかも知れません。
 曖昧になるだけで意味がないと気付いたのでしょう(笑)、13-14版では当文言削除されたようです。
 この改訂からも踏み切りとURは無関係であることが解ります。

*まったく余談ですが「ごまかしジャンプ」は「cheated jump」の邦訳です。もうちょっといい表現ないもんですかね。失敗とズルは違うでしょう、ISUさん。

 現役テクニカルスペシャリストが「ハンドブック記載にない判断理由」を記してらっしゃるということは、「そういう“オープンになっていない(公開資料にない)”判断の仕方がある」ということです。もしかしたら「フリーレッグを抜く動作(上半身の向き?)」がそのひとつなのかも知れませんが、そんなことどこにも書いてないよ。
 ただし、「“選手の動作として”フリーレッグの“抜き方”が遅れたことで回転が不足した」という意味(回転不足発生原因の説明)なら未知の判断理由があるとは断言できません。が、「フリーレッグの“抜け方”によって回転不足の“判定となった”」と選手視点ではなく判定者視点で記してらっしゃいますので未知の判断理由があったと読解しています。

 もし、それが「テクニカル個人個人の“着氷時1/4、1/2”についての判断の仕方」なら、判断の着眼点例として開示し「これらのどれを重視するかはテクニカルパネル次第である(つまり好みによる)」って明確にして欲しいですね。まあ、もしそうだったとしたらインするテクニカルパネルによる有利不利が猛烈に発生しちゃいますけれど。「内角にキメ球を持つピッチャーは内角に辛い球審の時不利」みたいなことに。野球ではそういうのも趣向のひとつかも知れませんが、フィギュアじゃ楽しみにできないなぁ。“登板回避”なんてできませんもん。
 「テクニカルパネル」が個人ではないことは理解して記しています。が、3人の多数決で白黒が決まる方式ですから、個人の裁量傾向は顕在化する・できる・しやすいでしょう。

 個人の裁量ではなく客観的判定方法として在るなら、なおさら開示すべきでしょう。GOE付け方みたいに。

 最悪、素人の疑問に対し専門家が説明すればいいんです。しかし、実際にはJSF理事(というか元選手で解説者)すら全く説明できていません。何故でしょう?

 「ハンドブックに載ってない詳しい判定方法がある」なら、その内容を知らないとは思えません。
 少なくとも存在は知っているでしょう。なら、せめて「1/4の判断の仕方として具体的にはもっと詳しい方法があるのでそれに引っかかったのではないか」といったことを解説してもよさそうなものです(まさかそれが“エッジふらふら”じゃないですよね)。疑問に思っているファンが少なからずいることも絶対承知されてるハズです。が、そういう解説聞いたことありません。
 勉強不足なのか知らないのか知りようがないのか知ってるけど言っちゃいけないのか。

 「ハンドブックに載っていない未知の判定方法なんてない」のか。
 だとするなら「ハンドブックなどの公開されている資料」上からはURになる理由が判らない。

 だから「所詮(裁量という名の)主観」「充分正当性があるとは思えない」なんです。

 なお、世界選手権2013のヨナSPとFSにおける3F「e」判定の有無も同様の例かも知れません。ほぼ同じ角度でテレビ中継されていましたが、素人にはエッジの傾きは同じに見えました。

・ちなみに「レビュー」
 本項14/04/02追記:ちなみに。
 私、「回転不足判定」について無意識に誤解してた気がするので記しておきます。
 ナントナク「全ジャンプを専用カメラ映像のリプレイでチェック」しているので素人の肉眼より正確なのかと思っていたのですが、田村明子著「銀盤の軌跡」P.186の「ジャンプの回転認定プロセスとは」項によると、テクニカルスペシャリストの判定に対してアシスタントがレビューかけない限りビデオ判定は行わないと読めます。レビューが多い場合は得点が出るまで時間がかかるという記述もありますし、考えてみればそもそもそんな時間ないですよね。
 また、J-SPORTSで岡部由起子さんがテクニカルスペシャリストのコールを再現していたそうですね(私は観ていないのですが)。13年11月放送かな?
 それによると、スペシャリストが「レビュー」のコールをしているようです。
 だとすると「レビュー」はスペシャリスト自身が「見直したい」と判断した場合も含まれるようですね。逆に言うと、スペシャリスト及びアシスタントどちらからもレビューかからなかった要素については、やはりビデオ判定はされないと理解してよさそうです。
 つまり、スペシャリストとアシスタントが同意見だった場合はビデオ判定はされないということです。
 たまたま生では二人が同じように感じちゃったけど、あとでビデオ見たら「あちゃ…」って判定もあり得るのでは。
 結構“運”がある気がします。アルトゥニアンが『単にジャッジはそれを時々「見つける」が、時にはそうではない』と言ってた通りかも。

・「リモート対決」ってナニ?
 ヨナがほぼ同時にザグレブ(時差8時間)で行われた「ゴールデンスピン」に出場し、“真央超え”で優勝したといったニュアンスで報道されていました。

 真央の今季戦績です。
          SP   FS   計
アメリカ     73.18 131.37 204.55
日本      71.26 136.33 207.59
ファイナル   72.36 131.66 204.02

Gスピのヨナ  73.37 131.12 204.49

 SPではISU公式今期最高点を超えてますがFSとトータルでは超えてない(いずれもこの時点で今期最高点は真央)。なので無理矢理「(ファイナルトータルの)真央超え」ってことにしたのでしょうけれど、別の大会でのISU非公式記録の得点と「グランプリファイナル」の得点を比較してもあまり意味はないことは言うまでもありません(ヨナ本人も言ってる通り)。
 マスコミは“わかりやすさ”を優先しているつもりかも知れませんが、ほとんどの番組で“参考記録”といった注を出さないのは大変疑問ですね。

 点数については3年半前に考えた通り、GOEやPCSは所詮主観なので多くを語る価値を認めません。
 しかし、そういえば今年の世界選手権もトンデモない点出してたよな…と思い至り。


■いまさらの「世界選手権2013」

 以上2点「回転不足判定」「ゴールデンスピン」の流れで、久しぶりにISUのジャッジングについてちゃんと見てみようという気になった次第。
 んで、引っ張り出してきたのが「世界選手件2013」。トリノ世界選手権以降Resultにはすっかり興味無くしていたのでチェックしてなかったのですが、世の中盛り上がってましたよね。
 ただ、「ヨナはPCS出過ぎ、GOE多すぎ」と言うのは、いくら突き抜けてて不自然に見えても、詰まるところ「おまえはそう思うかも知れないが俺は違う」「それだけ飛び抜けて超人的に凄いことを示している」と言われたらそれまでで、つまり主観論なんですよね。

 「そんなことはない、だからこそ客観性を担保するための新採点法」と思いたいですよね。あれだけ詳細になされている採点結果を見ればある程度客観的な判断できそうにも思えるでしょう(そうあるべきですが)。しかし、3年半前に私なりにウンウン考えた結果、「いくら違和感を覚えたとしても客観的証明や納得は無理。だってPCSやGOE(*)は演技審判の主観で付けてるとしか思えない」「テクニカルパネルの判断も裁量による個人差がありそう」「そもそも、インマン氏メール事件などを見ても十分に正当性があるとは思えない」という納得の仕方しています。

*:GOEレベル判定の“満たすべき項目数”すら「ジャッジの裁量による」と明示されていますので(例えばGOE3なら8項目中6項目以上といった記載はありますが、あくまでも目安なんですって)。


 ぶっちゃけ、ISUには「ソルトレイク・スキャンダル」という傷があるにも関わらず、それを十分反省し払拭しようとしているとは思えない関係者の言動やシステムが未だ散見されると思いますし。

 なので興味を失ったワケですが、上記きっかけで今回もう一度“できる限り客観的に”Result見てみようと思います。
 「なんでこんなに違和感あるのか」という観点で。どうしても主観入りますけどね(爆)。
 ひもとく対象はISU大会のみです。ナショナルの採点内容は同列にできないですので。

 あまりにいまさらですが、ソチを占う…というか“何が起こりそうかを予想する”という意味ではいい対象でしょう。

・じゅってんじゅってんじゅって~ん!
 ななな、なんとFSのPCSで「じゅってんまんてん」が出てたんですね。知らなかった… 「新春スターかくし芸大会」かと思いましたよ(ふるっ)。
 最終PCSが10.00になってないので目立たないのかも知れませんが、これって凄いことですよね。だって、もうこれ以上は望めないデキって認めたジャッジが出たワケですから。
 10.00出してるのはFSのPerformance/Executionで2名、Choreography/Compositionで1名、Interpretationで3名(ひとつでも10.00を付けたのは9名中3名)。

 私の主観ではとてもそんなレベルには見えませんでしたが、ISUの価値観ではカンペキって判断する演技審判がいるくらい凄いってことなのですね。TESで見てもGOEが16.51も出てますもんね。LSp3があるから「パーフェクト」じゃあないですけど。

 余談ですが、今年のアメリカ大会で真央のPCSにも9.75とか出てます。アシュリーにも9点台が散見されますので真央だけの異常値ではないでしょう。
 「世界選手権のヨナの10.00演技を参考に」なんてノリで採点したジャッジがいたのかも?

・やっぱり男子並み
 例によってFSでPCS係数を男子と同じ2.0にしてみると148.34→166.73。無良の160.72を抜き去って5位です。
 FS2位のPチャンが169.41なのでその差2.68。3位のゆずるんとは2.32差。女子は1要素少ないことを考慮すると、やっぱり男子トップレベルと比しても遜色ないFS演技だったということです。

 私の主観ではとてもそんなレベルには見えませんでしたが、ISUの価値観ではそういうことなのですね。

 ちなみに真央は65.96+68.41/1.6x2.0=151.47で、男子に入れると9位。8位の大輔まで2.89ですから、ほぼ相当することになります。微妙…
 あくまでも数字操作上のハナシですが、ISUジャッジングシステムのBaseValue&GOE&PCS評価方法・基準・点数は男女別になってませんので(少なくとも開示されていないので)。
 そういうシステム自体がどうなんでショ。

・ここで一旦「男女で同じ?」について
 レベル判定やGOEなどTESについてはハンドブックなどの文書があり、そこには男女別評価に触れた記載はありません(「女子はコレオにスパイラルを入れろ」といった“ルール”は男女で異なるが、ルールが異なるからGOEの付け方も異なるという根拠はない)。
 一方、PCSに関するISUの公開資料は現在USFSAサイトの文書(URLは備忘録参照)くらいしか発見できませんが、これにも男女別に関する記述は一切ありません(私が行ったアヤシイ参考和訳はこちら)。
 つまり、「“男女別”であるという根拠はTESとPCSの採点方法を記した公開資料にはない」のが事実かと思います(別の公開文書になってるとはちょっと考えにくい)。もし男女別なら常識的に考えてGOE獲得項目数が異なっていたり「男女で演技時間が異なることを裁量せよ」といった記述が絶対あると思いますが、それらは見当たりません。

 まあ、前述した回転不足判定と同じように非公開の何かがある可能性は高いでしょうけれど(苦)、内部事情を知らない我々にとっては、
「男女別に関して公開資料に記載がないことから判断すると、採点結果を比べる意味はあるハズ」
という考え方と
「演技内容と採点結果から判断すると、公開されていないが男女で違うハズ」
という考え方は、いいとこ“どっちもどっち”ではないかと。

・世界最高のスケーティングスキル
 男子トップレベルという点では、ヨナのFSでのSSは9.21。FSでのPチャンのSSは男子唯一の9点台で9.11(ちなみに大輔は8.54、真央は8.61)。あのPチャンを上回るスケーティングスキルと評価されたんですね。この時のPチャンは転倒2回などそんなに良くなかったかも知れませんが、PCSって劇的変動はしないものなので。

 私の主観ではとてもそんなレベルには見えませんでしたが、ISUの価値観ではそう見えるってことなのですね。

・豹変するPCS
 ところでヨナのSS、SPでは8.39なんですよね。つまり、中1日で10%もスキルアップしたってことになります(SPは03/14、FSは03/16)。素のままのPCSの平均を見ると全体的にも10%向上。一番は「Interpritation(音楽解釈)」のSP比112%です。
 SPは得点としても69.97と「普通にかなりいい点」ですから、FSでの評価アップが図抜けてます。FSでは係数が1.6になりますからトータル得点にはダブルで効いてるワケですね。

 そんなことってあるものなのか? と、他の選手のPCSをExcelにまとめて眺めてみました。もちろん係数を掛ける前の素の値です。
 12~13年シーズンと13~14年シーズンのここまでにつき、ヨナ、真央、ユリア(リプニツカヤ)、アシュリーの4名です。ヨナは当然として、リプちんはシニアデビューからここまで一気に駆け上がってきた選手のPCS変遷への興味、アシュリーは逆にここ数年安定した実績のある実力者という点からです(もちろん好きな選手だからってものアリ)。それぞれ欧州、北米という観点も入れて。
 ヨナだけはバンクーバーと世界選手権2011も入れてます。

 ・PCS変遷:ヨナ
 ・PCS変遷:真央  *真央のFS要素演技結果はこちらに表を作りました
 ・PCS変遷:アシュリー
 ・PCS変遷:リプちん

 PCSの変動を見るのが目的ですのでダミージャッジ(最近どうなってるのかよく知りませんが)や最高最低のカットは行っていません。そのつもりでジャッジするワケないので(当たり前ですが)すべて有意なデータなためです。もし“そのつもり”の採点があったら特異値として出てくるハズです。
 考察補助の試みとして、9個の点数の「標準偏差」を“σ(シグマ)”で付けています。偏差がなければ(みんな同じ点付けたら)ゼロになります。逆にこの数字が大きいほど「“審判員ごとの評価ブレ”が大きい」ことを示します。ただし、9個くらいのサンプル数ではあくまで参考値でしょう。

 技術点についても「BaseValue(B.V.と略)」とGOEを付記しています。そのPCSの演技のデキの参考までにですので、こちらはダミーやカットを入れた最終点です。正確にはResultと実際の演技のご確認をお願いします。

 そして、「FS/SP」で1試合の中でのPCS変動を見ています。上記の通りヨナが10%向上した数字です。

 さて、ヨナ以外のみなさんの数値一覧を俯瞰すると、SPとFSでのPCS値の変動は概ね±5%に収まっていると言ってよさそうです。大きくても7%くらい? SPとFSでデキがかなり違う場合もありますからね。
 大会ごとの変遷も「あのときはSPはよかったけどFSでえらく失敗したからなぁ」などと思い出しながら見るとほとんど違和感はありません。
 一方、世界選手権2013ヨナは、個人的にはSPとFSで決定的なデキの差はなかったと思いますが、総じてPCSは10%以上アップ&10.00満点出現。バンクーバーFSを超えるレベルに戻ってます。

 そしてFSの標準偏差ですが10.00の影響が大きいのでしょう、「実行力」「振り付け」「音楽解釈」の偏差=評価ブレが明らかに「スケーティングスキル」「トランジション」より大きくなっています。これも他には見られない現象です。「実行力」なんて8.50~10.00まで振れてます。8.50はまあ普通にすごくいい点ですが、10.00=パーフェクトとの乖離はデカイですよね。10.00は文字通りパーフェクトであって「人間にはこれ以上できない」という判断ですが、8.50は「かなり頑張ってるがまだ上はあるよ」ですから。

 さらに特徴的なのは、SPの標準偏差はかなり低いところで揃っており各項目とも評価ブレは少なかったということです。なのに、FSではいきなり上記3項目だけ評価が割れたってことですね。私の主観ではそこまで演技のデキが変わったようには見えませんでしたが… 演技審判は3名変わっていますね。12年の世界選手権でも3名交代していますけど。
 この「いきなり要素ごとに明確にバラつく標準偏差」も他には見られません。サンプルが少ないのであくまでも参考まで、ですが。

 あまりに久しぶりのA級大会登場(11年の世界選手権以来)なので何か勝手違いがあったのでしょうか(あっちゃダメだろ(爆))。

 なお、現「ISUジャッジングシステム」の主旨からすると、「PCSは価値観の多様性があるからこそ複数競技審判による採点の平均としている」のですから、“ばらつきがない”ことが正常とは思っていません。でも、実際にはかなり揃っている。そして本件のようにいきなりバラける場合もある。不思議です。

・フルブーストGOE
 要素単独で見れば(いろんな意見あると思いますが)とりあえずジャンプはいいと思います。が、ISUの評価(GOE)ではスピンもステップもまんべんなく“ブラボー”なんですよね。

世界選手権2013ヨナTES

 念のためですが、上表のGOE獲得率は「可もなく不可もないデキ」で0%になります。もちろん獲得ではなく減じられることもありえます。

 よく「完成度の高い高難度ジャンプ跳ぶから高得点(「高難度ジャンプ」は3Lz+3Tだけですから本当は語弊あるんですけどメディアでは簡素化されてる例が多いですよね)」とか言われますが、ISUにブラボーされているのはジャンプだけではないと言うことです。

 私の主観ではジャンプはともかくスピンやステップはとてもそんなデキには見えませんでしたが、ISUの価値観ではそう見えるってことなのですね。

 例えばレベル4のステップシークェンス。
ステップGOE規定12-13
出典:comm1724j-3.pdf

 9個の評価は「2 3 2 2 2 2 2 2 2」で最終GOE1.40。ISU的には上記を4項目満たした(GOE2)というジャッジが8名、6項目以上満たした(GOE3)というジャッジは1名ということです(満たすべき数は“裁量”ですけど)。
 私はステップ見逃しました(笑)が、専門家が見るとそういうレベルだと言うことですから、それ以上は何も言えないです。けど、観る人の感覚とあんまり乖離がある採点方法だとファンは離れてしまいますよねきっと。そのあたりを払拭するためにも、誰か詳しく解説していただけないものかなぁ。

 昔、岡部由紀子さんが大輔のステップを例に体幹が入ってる・入ってないを解説されている番組を見たことがあります(GPF2012直前のBS朝日かな?)。素人には良く見えてもダメなことあるんだなぁと感心したものです。でも、逆に「素人にはダメに見えても玄人には良く見える」ことはあるのでしょうか。個人的にはとても疑問です。

・「違和感」の正体
 以上、個人的な違和感…特にFSが148.34という超高得点であることへの原因は大体解った気がします。
 演技を見たとき
 「男子トップレベルの得点」
 「SPでは高PCSだったのにFSでは超PCS」
 「しかも10.00入り」
 「しかもSSなんてPチャン以上」
 「ジャンプだけじゃなくスピンもステップ(コレオ)もすべてブラボーなデキ(高GOE)」
とは思えなかったからですね。
 なぜって、
 「明らかに漕ぎ漕ぎで(漕いでるように見えないのにしゅるん~って加速する、みたいなシーンがなくて)」
 「スパイラルでぐらついてて」
 「スピンで軸足が曲がってて」
 「ポジションチェンジや技のつなぎがおざなりで(所作に気配りがなくて)」
 「内面からにじみ出るものも感じず思わず引き込まれることもなくて」
演技中たびたび興ざめしたからです(*)。がんばって没入しようとしたんですけどね。
 だって美ポジがないんだもん(爆)。
 いい演技って、予断として思い入れなくても自然に引き込まれるものだと思っているのですけれど(実体験をちょっと後述)。


*:個人の感想です。感じ方には個人差があります。
 ちなみにライターの田村明子さんもちょっと似たご感想をコラムにしてらっしゃいましたね。
 http://www.jsports.co.jp/press/article/N2013040110354606.html

 繰り返しになりますが、あくまでも「得点にふさわしい内容だと感じたか」という観点です。全くダメと感じたワケではありません(好き嫌い除く)。ロンドンFSが「129.88」とかだったら不承不承…てなカンジでこんな記事書いてないと思います。


 やはりヨナはISU的価値では別格のようです。
 つまり私とISUは趣味性がずいぶん違うということで、客観ではなく「好き嫌いの違い」ですからドウシヨウモナイですね(苦)。

 舞さんが13年1月に放送されたTV番組「ソチ五輪まで待てない!最強日本フィギュア陣・新年の誓いスペシャル」の最初の方で「審査員が好きなんですかね」と仰ったことがありましたが、的を射たコメントだと思いました。


■理屈付けは成立するか

・最終滑走だから気前良く出した説?
 「ノーミスで最終滑走だったから後を気にせず気前よく出したんじゃないか(6点法時代のノリ?)」とか言われても。勝負なんだからそんなことしちゃダメでしょ(採点前に勝負が決まってることになるもん。演技後に勝ちが決まったからって変えるのももちろんダメ)。そもそもバンクーバーFSでは「女子で見たことない点数」が出たワケですが、最終滑走でなかったのはご存じの通り。

・久しぶりのISU大会だとSPでは審判団が様子見してPCSを低めに出す傾向がある?
 前出の荒川静香さん本にそのような記述がありました。
 同じヨナで1年ぶりとなる2011年世界選手権を見ると普通の変動幅です。この時はSPもFSもそれなりにミスってましたので、そういう意味ではやはりSPとFSのデキの差は大きくなかったと言えましょう。
 別の選手のニアリーな事例として12-13シーズンの欧州選手権でのカロのPCSを見てみます。このシーズン初のA級大会のハズです。

 ・PCS変遷:カロ+α

 10%程度の向上が見られます。ただしSP64.19(2位)/FS130.52(2位)ですので超絶高得点ではないですね。強いて言えばSPは転倒などあまり良くない一方FSは結構いい演技に見えますが。
 大会の特徴かも知れませんので他の上位選手も見てみますと、エリザベータも10%以上アップしています。が、SPでは3+3をミスするなど精彩を欠きましたが(4位)、FSではBaseValue61.01+GOE9.01を出すいい演技をした(1位)ためかと思われます。つまり実際の内容として「SPが悪くFSがとても良かった」ので差がついたケースかと(ややつきすぎの感もありますが)。
 当該大会の演技をキチンと観ていないので何とも言えませんが、カロの例を見ると「久しぶりの選手はSPでは様子見する」という可能性はあるのかも知れません。でも、そうだとしたら「客観的かつ絶対基準で採点してない(できない?)」ってことですよね…
 なお、カロPCSには項目ごとの偏差ブレはほとんどありません。

 ソチオリンピックは「ヨナ13-14シーズン初のA級大会」ですから、SPは様子見されるのでしょうか? 注目したいと思います。

・10.00レベルの超絶演技をするとPCS評価が割れることがある?
 10.00を8個記録したフランス大会2013のPチャンのPCSを見てみます。

 ・PCS変遷:Pチャン

 たとえ10.00が出るような演技でも「PCS項目によって評価割れの程度(標準偏差)が大きく異な」ってはいません。
 そもそも全体的に標準偏差は概ね低い値ですから、ジャッジの評価は項目内でも項目ごとでもかなり揃っているということです。

・「凄い…」の正体
 余談ですが、「上手い」「凄い」というのは“どんな基準で”を揃えて語らないと意味がありません。本Blogはあくまでも「採点結果に相応する上手さ凄さがあったのか」という観点です。素人ですけど。
 さて。
 フジテレビの解説で八木沼さんが演技終了直前に標題の感想を述べてらっしゃることがヨナが実際凄かった証拠、という説を見かけます。が、そもそも“何について”の感想なのか定かではありません。個人的には、タイミング的に「まだ演技中なのにわーわー歓声上げながら立ち上がり始めた観客の反応に対しての感想をつい漏らしてしまった」ようにも聞こえました(笑)。「感心」より「驚き」という趣に感じましたので。
 そういう見方もあるのでは、ということで。

・観客の反応こそ証拠?
 という説もあるようですが、それこそ“趣味の世界”です。あるレベル以上であるとは言えるかも知れませんが、反応の大きさ=演技の絶対的凄さだったら、演技始める前から「ひゅーひゅーわーわー」大変な盛り上がりだった地元ケイトりんの方が凄いってことにもなりかねません。
 カナダってそういう応援の仕方するお国柄みたいですし。

・生で観ると凄いのか
 「TVと生では全く違う」という見解ありますよね。
 で、初めてのフィギュア生観戦の時はドキドキしたものですが、選手の技量や演技から受ける印象は特に違いを感じませんでした(個人の感想です)。
 もしかして比較対象のTV…というかAV環境に依るのかも知れませんね。まだSD放送だったころのハナシかも知れません。HDになった現在でも画面サイズとか関係あるかも。音声も、サラウンド放送などでは特にTVのスピーカとAVシステムでは臨場感が全く違うでしょう。
 ちなみにウチのTVは真央の演技を美しく観るため(けっこうマジ)動画応答性能重視でプラズマです。
 「TVでは判らない。実際には凄い」説は否定的です。
 生ヨナ見たことはありませんけど。


 「見切ってしまった」採点ですが、なんだか微妙に疑問に思える時もありますが素人には解らないこともあるんだろうと普段は概ね納得しています。正直、ここまで違和感あるの、ほとんどヨナだけなんだよなぁ。
 例えば同じ世界選手権2013でも男子のテンちゃん、明らかに別人の如く良かった~と思ったらやっぱり別人のようないい点出ましたけど。例えば生で観たNHK杯2013SPのマルケイ姉さん、最初よそ見してたんですが(ごめんなさい!)途中から自然に引き込まれちゃいましたもん。いい点出ましたよね。
 …実は、最初ジャッジ見てたんです。いつGOE判定してるんだろと思って観察したのですが、演技中にパネルへの入力などの目立った作業は何もナシ。ヘッドセットで口頭指示なんでしょうか。


■PCSは舞台で踊る

 さて、PCSはその選手が培ってきた基礎能力であり、普通はあまりドラスティックに上下動しないもののようです。実績点ともネームバリュー点とも言われる所以でしょう。
 では、実力・実績とも現在急成長中のリプちんのPCSはシニアデビュー以来どう動いているのでしょうか。
 これを眺めていると、最初のころはσ値も大きいことからまだ評価が固まっていないのが判ります。順調に伸ばしているようですが、2013ロシア大会のPCSはさすがにいきなり高くなりすぎに見えますね。FSではミスも多かったですし。
 ファイナルでいきなりだだ下がってるように見えますが、逆にロステレコムがちょっと高すぎだったと見た方が自然だと思えます。GOEの付き方などを見ても。

 こうして見ると、大会によって(テクニカルパネルを含む意味での審判団によって?)バラつきはあるような気がします。


 ちなみにあくまでもISUのジャッジングのハナシです。なんでそうなってるのか(なっちゃったのか)はもちろんワカリマセン。


■備忘録

・ISUジャッジングシステム:TES
ISU資料(ISFまとめページ)
 http://www.skatingjapan.or.jp/whatsnew/detail.php?id=1695
ISU資料(ISU Q&Aページ)
 http://www.isu.org/en/single-and-pair-skating-and-ice-dance/isu-judging-system/single-and-pair-skating
テクニカルパネルハンドブック12-13
 http://www.skatingjapan.or.jp/image_data/fck/file/Figure_ISU_Communication/2012-13_TPHandbook_single_J_ver2.pdf
Communication No.1724 (12-13シーズンに適用されるISU点数表。レベルやGOEの付け方記載もあり)
 http://www.skatingjapan.or.jp/image_data/fck/file/Figure_ISU_Communication/comm1724J-3.pdf
テクニカルパネルハンドブック13-14 (点数高すぎ低すぎを言う場合はざっとでも目を通すべきだと思う)
 http://www.jsfresults.com/data/fs/pdfs/comm/2013-14hb_single_ver_1j.pdf
Communication No.1790 (No.1724改定版。点数高すぎ低すぎを言う場合はざっとでも目を通すべきだと思う)
 http://www.skatingjapan.or.jp/image_data/fck/file/Figure_ISU_Communication/comm1790J.pdf

・ISUジャッジングシステム:PCS
*両方ともずいぶん古いしUSFSA(米国スケート連盟?)サイトでしか発見できないですが。
OverView
 http://www.usfsa.org/content/JS08-progcompoverview.pdf
Explan
 http://www.usfsa.org/content/JS08A-Programcompexplan.pdf

・ISUジャッジングシステム:Deduction
原文
 http://isuprod.blob.core.windows.net/media/104211/sandp-deductions-deductions-who-is-responsible.pdf
日本語
 http://www.jsfresults.com/data/fs/pdfs/comm/2012sp_whois_j.pdf

・Result(年次を書き換えれば2012のURLになる)
2013欧州 http://www.isuresults.com/results/ec2013/
2013四大陸 http://www.isuresults.com/results/fc2013/
2013世界選手権 http://www.isuresults.com/results/wc2013/
2013アメリカ http://www.isuresults.com/results/gpusa2013/
2013カナダ http://www.isuresults.com/results/gpcan2013/
2013中国 http://www.isuresults.com/results/gpchn2013/
2013日本 http://www.isuresults.com/results/gpjpn2013/
2013フランス http://www.isuresults.com/results/gpfra2013/
2013ロシア http://www.isuresults.com/results/gprus2013/
2013ファイナル http://www.isuresults.com/results/gpf1314/

・その他
中央日報13/03/18「減点(エッジエラー)には腹が立ったが無視した」
 http://japanese.joins.com/article/477/169477.html
中央日報13/03/22「キム・ヨナは別の世界に生きている」 *オリジナル記事ではなく米国メディア記事の紹介
 http://japanese.joins.com/article/665/169665.html?servcode=600§code=600
上記記事の原典 SportsIllustrated 13/03/20 *絶対に原典を確認すべき
 http://sportsillustrated.cnn.com/-olympics/news/20130320/olympic-notebook/index.html
東亜日報13/11/26「不利益を被らないように」
 http://japanese.donga.com/srv/service.php3?bicode=070000&biid=2013112606588
中央日報13/12/07「真央水増し疑惑」
 http://japanese.joins.com/article/167/179167.html?servcode=600§code=600
東亜日報13/12/09「審判が鳥肌」
 http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2013120976568
中央日報14/02/18「チンクアンタ会長のヨナ金メダル発言」
 http://japanese.joins.com/article/940/181940.html?servcode=600§code=670
中央日報14/03/04「スケートが小面憎いのは昔のこと」「銀メダルに呆れはするが」
*どこまで冗談でどこまで翻訳ニュアンスの問題なんだか…
 http://japanese.joins.com/article/531/182531.html?servcode=600§code=600

・チェンジエッジ
 スパイラルにもスピンにもある。
 スパイラルではチェンジエッジすると必然的にS字を描く。“目にもとまらぬチェンジエッジ”はないハズ。それは単にエッジに乗れていないだけだと理解する。

 スピンでは「後ろ向きに滑る」場合は「バックアウト」と呼ばれるようにアウトエッジ。「前向きに滑る」場合は「フォアイン」と呼ばれるインエッジとなる。
 体重をかける位置は、バックアウトの場合ブレードの前側、フォアインの場合は逆に後ろ側になる。名前とは逆になる点に注意。
 回転中心が点であるように見えるスピンにも「前向き」「後ろ向き」がある点が理解のポイントか。点のように見えるが、概念的に小さな円を描いていると考え、その円周を前者ではブレードの前の方に体重をかけてアウトエッジで後ろ方向に回り、後者では後ろに体重をかけたインエッジで前方向に回る、と理解すればよいかも。同じ脚で回転方向そのままに体の進行方向を変えるのであるから、エッジは逆になるということ。
 もちろん“目にもとまらぬチェンジエッジ”はスピンにおいても存在しない(できない)ハズ。


■余談:観戦記

 観戦中(採点待ちやコール後の1分間や6分間練習も含む)にスマホとかケータイとかいじるのやめてほしい。そもそも画面光ってるし照明反射して後席の人の目に入るんだから。「電源切れ」ってアナウンスしてるんだから、百万歩譲ってもコールされたらやめるのが普通の感性じゃないの? いわんや演技中までいじってるなんて信じられない。他の人への迷惑考えて欲しい。
 子供にずっとDSやらせてるなんてのにも出くわしたけど、あんまりだと思う。


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速報:GIGABYTEのPC-Audio用(爆)マザーボード

13/12/07初稿

 スミマセン、本稿、たぶんそのうち消しちゃうと思いますけど。


 GIGABYTEのSniperシリーズはオンボードサウンドに凝ってるので注目してたのですが、
なんと「USB-DAC専用USBポート」搭載のM/Bが出たんですね。知らなかった~
 
 DACを考慮したクリーンな専用バスパワーだそうで。
 BIOS設定を見るとその供給ON/OFFもできるようです。
 「(PCにしては)クリーンな5V」という意味ではいろいろ使えそうです。

 

http://www.gigabyte.jp/products/product-page.aspx?pid=4802#ov

 これまでのSniperシリーズも交換可能なオペアンプを搭載してましたが、今回はゲイン切り替えスイッチまで(笑)。二つあるのはそれぞれL/Rch用ってことらしい。
 「一応(あくまで一応)音質について考慮したM/B」ということで、PC-Audio用としての素性にちょっと期待しちゃいます(あくまで素性としてです、念のため)。


 ゲーム用マザーなのでUEFI設定は豊富ですから、いぢりがいはありそうです。
 試してみようかな…


 H81のもあった~ けどまだ発売されてない? しないのかな?
http://www.gigabyte.jp/products/product-page.aspx?pid=4485#ov
http://www.gigabyte.jp/press-center/news-page.aspx?nid=1232


 AMDのもあった~


http://www.gigabyte.jp/products/product-page.aspx?pid=4683#ov


 B85のmini-ITXもあった。オペアンプ交換はできないみたいだけど。


http://www.gigabyte.jp/products/product-page.aspx?pid=4844#ov


  ←どうせLGA1150ならスレッド負荷分散効果を試せる4コアで65Wのこれあたりかな


  ←冷却は密かにPC-Audioには向いてるんじゃないかと思ってる水冷にして

http://www.corsair.com/en/hydro-series-h75-liquid-cpu-cooler.html
http://www.vortez.net/articles_pages/corsair_hydro_series_h75_review.html


  ←ケースはワリと重くて静音謳ってて密閉性のあるこれなんか良さそうだけど水冷やるなら相性気をつけないとね

http://www.gdm.or.jp/archive/review/case/antec/solo2/index_02.html


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