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Windows10の「記憶域」を試す

16/09/11初稿

 Windows10インストール記事に記していましたが、これだけインストール関連じゃないのでやっぱり分離しました。


■Windows10の「記憶域」を調べる

 メインマシンとして使っているZ68マシン、データドライブは「Intel Rapid Storage Technology(RST)」でRAID1にしています。
 でも、システムディスクは非RAIDですからBIOSレベルでRAID組む必要はありません。また、Windows10化する際にUEFIブートにしちゃったこともあり、そろそろレガシィROMは起動したくないんですよね。
 しかし、信頼性があって使い勝手がよくて障害発生時に明確に通知してくれるソリューションが見当たらなくて。

 代替え候補としてはOS標準装備の「記憶域(Storage Space)」機能があり、その「双方向ミラー」がRAID1に相当します。
 Win10化に伴い、改めて評価してみたいと思います。

・通知方法を考える
 実はWin8時代にちょっと試したのですが、SATAケーブル抜いたりするとアクションセンターにメッセージは出ますがポップアップなどしないので、障害発生を見逃しちゃう心配があったので見送った経緯があります。
 Win10でも、1台切断するとアクションセンターにメッセージが来ますがやっぱり原則一度だけの模様。警告はせめて起動するたびに出して欲しいです。

 改めて何かいい手はないか考えたところ、「コントロールパネル」の「記憶域」を見ればプール状態は一目瞭然ですから、それを起動時に自動表示しちゃえば見逃す心配はないのではと。
 単純に「記憶域」のショートカットをスタートアップフォルダに登録するだけです。毎回起動時に「×」しなくちゃなりませんが、Intel-RAIDツールも毎回アクションセンターにメッセージ送ってくるので(念のため)見に行く手間ありましたからおんなじじゃないかと。

・挙動を確認する
 ということで、やや強引ですが障害通知問題は解決できそうです。ということで、採用に向けて“前向きに”、理解を深めるため改めていろいろ試してみました。Win10では機能性能強化されてるらしいですし。
 以下、記憶域はすべて2台による「双方向ミラー」です。ほとんどNTFSですが一部ReFSもあり。GUI操作しかしない前提で。Z68はずっとRAIDモードです。


・「設定の変更」をアクティブにしないといじれない。

・まずはディスクをプールメンバにする。メンバにする時点でデータは消える。
 なのでデータを保持したまま双方向ミラー化はできない。
 プールメンバディスクで記憶域を作成する。ひとつのグループの中で複数の記憶域を作ることができる。
 以下「プールの中の記憶域は双方向ミラーひとつだけ」の場合を記す。

・メンバになっただけのディスクは≪ディスクの管理≫からは見えない。作った記憶域は見える。

・ディスクを切り離したい場合はプールメンバから削除するのだが、記憶域を削除(解除)しないとそれはできない。
 記憶域を削除するとデータ消える。つまりデータを保持したまま普通のディスクに戻すことはできない。
 当然だが記憶域を削除してもプールは削除されない。記憶域がない状態だとプールメンバから1台づつディスクを削除できる。
 プール自体を削除するとメンバディスクすべてが一気に解放される。

・削除した(解放された)ディスクは普通のディスクに戻る。ただし元MBRだったディスクもGPTになって戻ってくる。

・双方向ミラー化した後はかなり自由自在。作成したZ68からMarvellやSiliconImageにつなぎ替えてみたが認識した(組み合わせも可)。ていうかUSBにつなぎ替えても大丈夫(HotPlugでも)。ただしそれ経由では認識しないSATA-USB変換アダプタもあった。

・普通にUSBやSATAケーブルを抜いて切断したくらいなら、繋ぎ直せば自動で修復する。
 RAID1と同じく切断している間もアクセス可能。
 繋ぎ直したら生きてた方のディスク内容に自動的に同期する。

・万一ひとつが「警告 プールから分離;ドライブをリセットしてください」「警告 アクセス不可;ドライブを再接続してください」といった状態になったら、リセットすることで生きてるディスク内容で修復される。
 ちなみに修復中に切断したら「警告 プールから分離;ドライブをリセットしてください」になった。

・2台とも別のWin10PCに移植すると、そのPCで双方向ミラーになる。元PCに戻しても問題なし。
 つまり、万一PC本体に障害発生しても、他のPCでデータ読めそう。
 SATAでもUSBでも大丈夫っぽいが、「SATAで繋いでたディスクを移動先ではUSBで(それもHotPlugで)」といったことはしない方がよさそう。極力SATAで運用すべし。
 なお、1台だけ繋いでもやはり双方向ミラーと認識され、警告になるが2台目も型番などが表示される。
 つまり、普通に1台外れた状態になる(ディスク上に記憶域構成の管理情報持ってるということ)。

・修復時間は書いてあるファイル容量には関係なさそう。プール容量に依存?

・16/08/20追記:別PCのWin10システムSSDに入れ替えて立ち上げたら認識した。そのSSDにWin10をクリーンインストールしても認識した。


 以上より、2台とも一番無難なIntelチップセットに繋いでヘンに弄らずおとなしく使っていれば、

 「1台壊れても2台めを巻き込むことはまずなく、データ救助が難しくなることもない」
 「PCが壊れても他のPCで読める=おそらくM/B交換したりOS再インストールした時も引き続き読める」

と言えそうですので、冗長ストレージとしてIntel-RAID1の代替えにできそうです。
 データを保持したまま双方向ミラー化したり解除したりは出来ませんが、個人的には特にデメリットには感じていません。もし1台故障した場合は新品2台で新たな双方向ミラードライブを作成すると思いますので。

・速度を測る
 Crucial製BX200(480GB)を2台使う予定です。
 が、Z68にはSATA3ポートが2個しかないのでSATA2接続することになります。
 そのデメリットはどれほどか、何か異常な性能値はないかなどを確認しておきたいのでベンチとってみます。

    F/W:MU02にて

・普通に(SATA2)
BX200ベンチ:シングル:Z68sata2

・双方向ミラー(SATA2)
BX200ベンチ:ミラーNTFS:Z68sata2

 お、双方向ミラーにするとI/F速度を超えちゃう?
 以下の通り、東芝SSDへのコピーでも400MB/s超えますので実際速いような(キャッシュされてないハズの起動直後。東芝SSDのシーケンシャルWrite性能でサチっていると推定)。

BX200ベンチ:ミラーReFS:Z68sata2:Cへコピー

 SATA2でもあまり実使用上は問題なさそうです。が、SATA3でドライブしたくなったとも言えます(笑)。
 ということで、SATA3につなぎ替えてベンチ。

・普通に(SATA3)
BX200ベンチ:シングル:Z68sata3

・双方向ミラー(SATA3)
BX200ベンチ:ミラーNTFS:Z68sata3

 はや(爆)。分散読み出ししてるからですよね。
 登場当時(Win8)のレビューでは単体より遅くなるってあるようですが、かなりブラッシュアップしたってことでしょうか。
 あぁ、遂にZ68のSATA3が足りない日=Z68では物足りない日が来てしまった(笑)。
 BX200、最新プラットフォームだともっと速いみたいだし(*)。DMI帯域が広くなったからかな?

*:http://www.gdm.or.jp/review/2016/0110/147155/4

 なお、上記はNTFSでの結果ですが、ReFSでも有意差はなさそうです。


 実は「記憶域」って面白いカモ。


 3ヶ月ほど常用していますが問題ありません。


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ルッツふるっつフリップりっぷ

16/08/13初稿

 ザ・アイスの真央は今年も美しかったです。おまけに超きゃわわでした。しかもメチャカッコよかったです~
 という話ではなく(笑)。
 ボストンで行われたフィギュア世界選手権2016女子FSにおける「ルッツ・フリップのエッジ判定」を見てみました。

 前から疑問はあったのですが、この大会は「なんか思惑あるんじゃないの?」と言いたくなるような状態でしたので遂に。明らかなリップやフルッツの認定があったのではと。タイミング逃して今更になっちゃいましたけれど。

 ただし、「ISUテクニカル判定の精度はいかほどか」を個人的に納得することだけが目的です。選手個人に対し思うところは全くありません。

 選手皆様には敬称略で失礼します。


■やったこと

 上位8位までの8選手のルッツ・フリップ全24ジャンプをBDレコーダのコマ送り再生(フレーム単位の静止画。つまり1/30秒)で確認し、個人的にエッジがアヤシイと判断したものを抽出。
 それをISU(テクニカルパネル)がどう判定したのかをまとめました。

 離氷時のエッジ角度はもちろんですが、離氷に至る軌道も見ながら判断したつもりです。ISUの判断を確認するという目的から、若干厳しめに判断しています。

 全員が何らかのカタチで3回組み込んでたワケですが、4回じゃないということはルッツ・フリップどちらかを2回、どちらかを1回にしているワケです。ざっくりですが、1回にしている方がその選手の苦手だと推察されます。

・メドべぇ   3F+3T,3Lz,3F  SPはFのみ
・アシュリー 3F+3T,3F,3Lz!  SPはFのみ
・宮原さん  3Lz+2T+2Lo,3F,3Lz
・ゴリさん  3Lz+3T,3Lz,3F!  SPはFのみ
・ラジ子   3Lz+3T,3F,3Lz
・GG     3Lz+3T,3F!+2T,2Lz
・真央    3F+3Lo,2Lze,3F+2Lo+2Lo  SPはFのみ
・理華っち  3F+3T,3Lz,3F  SPはFのみ

 個人的に?と思ったジャンプをボールドしてみましたが、概ねそういうカンジではないでしょうか(御覧の通り、個人的に?ではなかったのにISUが何か付けてた例はありません)。
 やっぱり女子にとってはどちらかはできても両方の“跳び分け”はとてもムズカシイように見えます。
 唯一ラジ子には「?」に至るジャンプがありませんでしたが、その実情は稿末にて。

 ちなみに、個人的にはルッツって変態ジャンプだと思ってます(苦笑)。「一瞬にしてスケーティング軌道と逆回転する」なんて。ルッツさんが跳んだころはトリプルじゃないですし。
 スケーティング軌道のエネルギーを使えないどころかそれを打ち消してさらに3回転分のエネルギーを一気に得なければならないワケですから、そりゃ“リアルルッツ”は女子には酷ってモンでしょう。3Lz跳ぶ筋力やタイミングを鍛えたら3Fが苦手になる、なんて有りそうな気がします。

 考察資料の出典はすべてフジテレビ「世界フィギュアスケート選手権2016女子フリー」(16/04/03地デジ放送)です。
 以下に示すのは離氷より3~5コマ(0.1~0.2秒分)くらい前の画です。離氷の瞬間は逆に解りにくいケースが多かったので(動きが速くなってるのでスローで捉えきれずブレブレになる場合が多い)。スーパースロー撮影じゃない限りテクニカルパネルも同条件のハズです。
 このあと離氷までの間に、明らかにエッジが正しい方向に(いい例ではエラーの方向に)変化していた例はありません。

 ルッツがアウトエッジ踏み切りになるのはカウンターカーブ軌道のまま跳ぶ結果ゆえ、だから正しいルッツ判定の“代表特性として”踏み切り時のエッジを規定しているのだと理解しています。アウトエッジで順カーブ軌道を描くのは無理(*)ですから、踏み切り時を見れば軌道も見たことになる、と(フリップも考え方は同じ)。
 ですから、たとえ、もし「トウを突いた時は逆だったが0.1~0.2秒後の踏み切りの瞬間には正しいエッジにもどった」としても(肉体的にできそうにありませんが)、そんな“あっちいったりこっちいったり”するエッジワークは「クリーンなエッジ」とは認定されませんよね、ISUさん?

*:たとえ出来たとしてもフィギュアスケートとして間違いでしょう(もはやアクロバット)。


■フリップ

 まずはいい例からいきましょう。我らが真央の3Fです。
 2本目なのは、この放送ではカメラアングルがこちらの方が好ましかったからです。

真央F2:よい例(靴底が見える)2

 靴底見えてます(ブレードの留め金が判るくらい)。靴を斜め上から撮ったカメラ画像で靴底がアウトから見えてるってことは明らかにエッジはインってことですよね。軌道もキレイにフリップです。

 次に、個人的にアヤシイと思ってISUも「!」を付けているゴリさんの3F。

ゴリF1:これで!で済むの?(ブレード光ってるぞ)2

 真央の例とは逆にインサイドから靴底が見えてます。フリップの軌道で入ってきましたがコマ送りしているウチにアウトに変化したものです。その過程のこのコマでブレードがキラリと光りましたから(会場の照明を反射してるということ)、エッジは明らかにアウトでしょう。

 次は個人的には「e」だと思ったけれどISUは「!」にとどめたGGの3F。

GGF1:これで!で済むの?2

 これ、先入観なく見たらルッツの離氷前にしか見えなくないですか? 離氷までの軌道もばっちりカウンターですし。
 素人目にはどう見てもエッジエラーですけど…
 今大会だけならたまたまかとも思いますけれど、15-16シーズンはシーズン通してずっと大甘だったと思います。今大会のこれはマシな方で、もっとアウトなのに認定された例もありました。
 「ジャッジ席から見にくいから」なんて言い訳にならないのは記すまでもありません。
 「e」だと基礎点下がりますが「!」ならそのままですしエッジによるGOE減点幅も小さくなります。実際プラス付いてますから得点への影響は大きいですよね。


■ルッツ

 こちらもいい例から。GGの鉄板3Lz。

GGLz1:よい例2

 カンペキなアウトエッジ、軌道もバッチリです。直前の3Fと比べちゃダメです(笑)。

 続いて、「完全にクリーンとは思えなかったけれど不明確とまで言えるか微妙」だと思った宮原さんの3Lz。アテンションは付きませんでした。

知子Lz1:ギリ?2

 同じく微妙だと思ったアシュリーの3Lzは「!」判定でした。

ワグLz1:これで!なら…2

 アシュリーはいわゆる逆回転なので、失礼ながら左右反転した画も参考として付記しておきます。

ワグLz1:これで!なら…2反転

 軌道は最後までカウンターで、エッジもギリギリアウトに踏みとどまってるように見えますが、確かに微妙。エッジが“不明確”な場合「!」になるのですから、まあ仕方ないかなと。
 微妙な時にアテンション付けるか否か、素人とプロの判断が異なるのはアタリマエでしょう。しかし、アシュリーのレベルで「!」なのですからこれ以上インに傾いてたら「!以上は確実」、ということですよね。
 しかし、だとするならこの認定はどうなんでしょう?


メドLz1:これで認定?2

 素人目には、エッジは“明確にイン”に見えます。カウンターカーブで入ってきた後トウを突く際に体重がイン側に移動したところのコマですので、この後アウトに“揺り戻し”てはいません。少なくとも“不明確”だと思います。
 なのになんで「!」すら付かないのでしょう? プロの目にはこれが「クリーンなバックワード・アウトサイド・エッジからの踏み切り」に見えるということです。軌道や体重移動の流れを加味するともはや見る角度の問題とは思えません。不思議です。
 認定ですからGOEもたっぷり。もしこれが「e」判定だったら、基礎点は6.0→4.2、GOEも「e」の場合は-2~-3がガイドですから、少なく見積もっても2~3点は下がってたことになります。

 なお、メドべぇのエッジは今シーズン(GPシリーズ・ユーロ・世界選手権)GPFのFSで3Lzに「!」が一度付いただけです。ていうか回転不足も含めてミソついたジャンプはこれだけ。すげ~

 もうひとつ、個人的には「e」だと思ったけれどISU的には認定の理華っちの3Lz。

理華Lz1:これで認定?2

 申し訳ないですけど、ほぼ真後ろから見た左足はイン側に傾いてますよね。これも数コマ前まではアウトだったものが離氷動作でインに変化したもので、この後の揺り戻しはありません。でも、「e」でも「!」でもなく認定。

 ISUテクニカルハンドブックの記述からは、素人には全く理解不能です。

間違ったエッジでの踏み切り(フリップ / ルッツ)
フリップはバックワード・インサイド・エッジからの踏み切りである。ルッツはバックワード・アウトサイド・エッジからの踏み切りである。踏み切りエッジがクリーンでなく正しくなければ、テクニカル・パネルは、記号“e”(エッジ)および記号“!”(アテンション)を用いてジャッ ジにエラーを示す。テクニカル・パネルはスロー・モーションの再生を見てもよい。テクニ カル・パネルは踏み切りがはっきりと間違っている場合に記号“e”を用いる。記号“e”が 付いたジャンプの基礎値は、SOV 表の V の欄に記載されたとおりとなる。テクニカル・パネルは踏み切りが明確ではない場合に記号“!”を用いる。この場合、そのジャンプの基礎値は減点されない。両方の間違いともジャッジの GOE に反映される。

出典:2015hb_single_08-16j.pdf

 ルッツは「バックワード・アウトサイド・エッジからの踏みきり」なんですよね?
 JSFの説明を見るとますますワカラナクなります。

ルッツは、少し長めに左足の外側エッジに乗って後ろ向きに滑走し、左肩をぐっと入れて右のトウをついて跳びます。滑走で描いてきた軌跡と反対の回転をかけながら踏み切るので難しいとされるジャンプです。「左足外側エッジ」というのが重要なポイントで、これが「左足内側エッジ」に体重を乗せてしまうと、正しくないエッジと判定されて減点対象となります。
出典:http://skatingjapan.or.jp/figure/trick.html

 「滑走軌跡(ISU言うところのバックワード・アウトサイド・エッジでの滑走)と反対の回転をかけながら」「左足内側エッジに体重乗せるとダメ」なんですよねぇ?

 上述の通り「バックワード・アウトサイド・エッジ=カウンターカーブを描きながら踏み切る跳び方の結果として」アウトエッジで離氷するのがルッツだと理解しているのですが、今回スローで見てみると、突いたトウ側に重心乗せて左足は氷に“添えるだけ”状態にしてアウトエッジを保ち摺り足のように抜いていく、というような跳び方もありますね。
 ISU的には認定のようです。

 そしてさあ、堂々唯一の「e」判定、我らが真央のルッツ(鬼門)。

真央Lz1:軌道が明らかにインなので確かにeかも…2

 残念ながら明らかにインでしょう。豪快なカウンターカーブで入ってくるのですが、最後はハッキリと“~”を描いてましたし(画像でもうっすら判ります)。
 「インサイド・エッジで踏み切ったらダメ」「左足内側エッジに体重を乗せてしまうとダメ」だというのですから、「e」なのは仕方ありません。
 しかし、だとするとメドべぇや理華っちのルッツが「!」も付かず認定なのは全く仕方なくないです。


■結果

 判定の甘辛や精度を語る場合、テクニカルパネルが変われば変わってしまう可能性があるため、同試合で見る必要があるでしょう。
 加えて、特定選手だけでなく複数選手の判定結果から傾向をみる必要があるでしょう。
 今回そのように見た結果、素人な個人的には、ISUテクニカルパネルのエッジ判定精度は「かなり低い」と思いました。
 2014たまアリ世界選手権記事でジャンプの回転不足判定を調べた時の感想と同じですね。ただ、この時はエッジに関しては明らかな違和感は感じていないので、やっぱり今回は特に私とISUの乖離は激しかったようです。

 こういう精度で何点も違っちゃうのですから選手はたまらないと思います。選手と同列に語るつもりは毛頭ありませんが、観てる方もタマンナイです。解説者もタイヘンですね。表情のことしか言えなくなるワケです(苦笑)。
 繰り返しますが、あくまでも素人な個人的判断としては、ですが。

 精度が低い理由、それを改善しない理由は不明です。当然「ISUとしては精度は問題ないと判断している」からでしょうけれど、私にはそう見えず(そう見えてない方は結構いらっしゃると思います)、さらに言うとかなり“レッテル貼り”があるように思えてなりません。

 もっと言うと、メドべぇ(理華っちは言うに及ばず)にしても、そのシーズンに「!」が付いた事例があるのですから「普段問題ないから今回も大丈夫でしょ」などと思って見逃したハズはありません。なのにあのエッジでノーエラー。レビューすらしていないとすると不自然です。
 レビューしての判定だったらより不自然だと思いますけど(爆)。

 もちろん真実は解りませんが、少なくとも「観ている側(ファン)との乖離」が無視できない状態になっているのは間違いないのではないでしょうか。ですので、それを解消する努力はすべきだと思います。
 まずは「どれをレビューしたか」と「その映像」の公開くらいはしてほしいです(できれば3対0だったのか2対1だったのかも)。Resultにひとつマーク追加するだけですから出来ないハズありません。
 ていうか公開しない理由を思いつきません(Resultは通信簿だって仰ってるくらいですから、どう評価したか公開するのはアタリマエでしょう)。ファンにとっても選手にとってもメリットだと思いますけれど。
 精度に問題ないと思ってるなら問題ないですよね。

 ジャッジ匿名制廃止より何倍も意味があると思っています。

 仕組み的には、レビューカメラを少なくともあと1台増やすべきでしょう。現在はおそらくジャッジ席の右手側に1台のみですので、左側にも1台入れて45度角度の違う映像で判定すべきでは。そもそも、テクニカルパネル席はリンクの真ん中ではなくジャッジの右手側にあるのでリンク右半分と左半分では見え方が変わります。カメラはさらにその右側に置いてるので「レビュー画像も同じ角度」になってしまいますよね。
 経費などの都合で増やせないのなら、1台の設置位置を試合ごとにランダムに変えるのもいいかも知れません。
 まあ、「レビュー要否判断」の精度が低いままなら意味ないですけど(苦笑)。


■おまけ

 いわゆる「捻挫ルッツ」。

ラジLz1:捻挫系の例:激しく捻挫。確かにアウトか…2

 ラジ子の左足すごいことになってる。アウトに傾きすぎてもはやブレードが見えません。
 なんて器用な…


■番外編

 本項17/01/02追記。
 16/11/19にテレビ朝日で放送された「フィギュア グランプリシリーズ2016 中国大会 女子ショート」では採点待ち時間にジャンプのスローレビュー映像が流れており、大変興味深いものでした。
 中でも3Lzのエッジ軌跡(と判定の乖離?)がかなりハッキリ判る画がありましたので追記しておきます。

ケイトりん3LZ:中国2016SP(2) 2

 最後に枝毛みたいになっているのは離氷直前に横向きになったブレードでひっかいたためです。
 念のためですが、ケイトりんのジャンプはアシュリーと同じく時計回りです。
 さらに念のためですが、もちろん、ケイトりんをサゲる意図など全くありません。むしろ好きな選手です。


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リッピング・ゴースト

16/07/16初稿

 やっぱり気になるリッピング(笑)。もう考え尽くしたと思っていたのですが、BDR-S09J導入をきっかけにまたぶり返しちゃいました。

 本稿、ファイルはすべてオプション付いてないプレーンWAV、排他WASAPIまたはASIO再生、余計なエフェクトや変換はない前提です。
 また、リッピング結果の「エラー」とは、特記なきはC2エラー=補間発生のこととしています。


■経緯

 リッピングと音質に関してはかなり昔からいろいろ考えています。もしやり方が違うと音質違っちゃうなら、やり直しなんて大変ですから本格的にファイルオーディオ始める時に考えたんですね。
 その経緯を簡単にまとめると次のようになります。

・CDのエラー訂正とは何かを理解しておく
・C2エラー発生はPCやリッパーや振動などで変化しない

 ということで、エラー量はリッピング環境を変えても(ドライブの光学性能差は除く)フツウは変化しないと考えています。ていうか健常なディスクではほとんど発生しないようですから、万一発生した場合にそれを認識できる仕組みがあればいいと判断しました。

 さらに、

・WAVフォーマットを(とってもシンプルであることを)理解しておく
・ドライブにはオフセットがあり、それが違うことでリッピング位置が変わり、それでWAVファイル中のtrackデータ位置が変わり、前後の「ゼロサンプル」状態が変わる
・ヘッダフッタにオプションを付けるリッパーがあるので、リッパーを変えると再生動作が変わる可能性がある

 ということを考えました。
 リッピング環境が変わると曲間分割位置が変わる可能性があるので「ゼロサンプル」状態が変化します。が、その違いは音質に影響していないと判断しました(ちなみに、ゼロサンプルと呼称していますが曲間に相当するデータであってゼロとは限らず、一般的には“ゼロ近傍”です)。
 一方、ヘッダフッタが変われば(プレーヤによっては)再生動作が変化しますから、それによる音質変化は否定できません。なので余計なヘッダフッタは付けないことを原則にしています。

 そして、念押しにネット上で見かける「バイナリ違いが発生していなくてもリッピングの仕方で音質が変わる(もちろん再生環境は同一(*)でも)」ことがあるのか、“ビット品質”という概念で考えてみました。同じ0や1にも音質差がある、という考え方です。
 しかし、PCMデータをCD-DAとして焼いたCD-R/RWをエラーなしリッピングすれば元のPCMデータそのものが得られます。ドライブの電源を良質にすると抽出できる量が増えるような情報は“もともとどこにも無い”と思っているので、私はその考え方ではありません。

*:同一ストレージでも記録場所までは同時に一致させられませんので、普通これだけは違いとなりますが。

 ちなみに、「楽曲ファイルはコピーによって音質変化しない」とも考えており、本件はそれが前提となっています。

・リッピングソフトを変えると“ビット品質”が変わって音質が変わるのか

 理屈も思いつきませんでしたし、念のため試聴しても変わって聴こえませんでした。

 ということで、PureReadのパーフェクトモードで補間発生だけモニタしつつiTunesでリッピングしています。

 ところで、上記ビット品質記事に「やっぱり気になるので、リッパーだけでなくハードウェアも含めて差をつけても変わらないか」を追記していたのですが、本来は「リッピングソフトでの違い」がお題目の記事なのでちょっと違和感はありました。
 今回、ハードウェア条件違いのサンプルを追加して再試聴してみましたので、ハード違いに関してはこちらに記載し直すことにしました。
 ということで、以下「■フツウの試聴テスト」項は、13/11/02追記としてリッパー比較記事に初出のものです。大変勝手ながら、以下はその比較記事に続けて読んでいただいた方が解りやすいかと思います。

 さて、リッピングの仕方を変えてファイル生成すると、楽曲部のバイナリも再生環境も完全一致しているのに音質が違うことはあるのでしょうか?


■フツウの試聴テスト

・光学ドライブのエラーなく(補間発生なく)読める性能とビット品質は無関係
 ちなみに、光学ドライブにもし「音質のよいビット品質でストレージに記録できる性能」差が存在するとしても、「補間発生少なく読める性能」と関係あるとは言えないでしょう。例えば、低消費電力なスリムポータブルの方が低ノイズなので「ビット品質」にはいいかも知れませんよね。ダメージディスクでもない限り、普通の補間はパラパラとランダムに発生するだけで「全体的な音質差」にはなりえませんし(局所的な音質差としても聴き取れませんけど)。
 ということは前提として。

・異なる環境でバイナリ一致のファイルを作る
 一応、「電気的にノイジーだったりソフトが忙しく動いてる方が不利」じゃないかと仮定して進めます。
 以下、それに基づき、前者が無理矢理作った悪条件、後者が好条件です。それなりに工夫(笑)してかなり差を付けたつもりですので、“サイテー”と“サイコー”ではないにしても何か違いは出るだろうと。

 ・CPU:3.4GHz  ⇒  BIOSで1.6GHzに固定(スレッド数は8のまま)
 ・HDD:システムSSD+RAID1 HDD2機+2TBのデータHDD2機  ⇒  データ用HDDを取り外し
 ・光学ドライブ:内蔵BDドライブ2機+外付けFX48  ⇒  BDR-S05Jのみ
 ・光学ドライブI/F:PATA→USB変換→USBハブ経由で接続  ⇒  チップセットのSATA直結 
 ・リッパー:iTunes11.0.5.5(エラー訂正あり)  ⇒  dBpoweramp R14.4(BurstMode タグ書き込みなし)
 ・CPU負荷:TMPGEnc4.0Xpressによるmpeg2→mpeg4エンコードでほぼ100%負荷  ⇒  リッピングのみ
 ・ドライブ負荷:2機のBDドライブからRAID1 HDDにファイルコピー  ⇒  リップ以外何もできず
 ・アース:部屋のアース端子からアース線を抜く  ⇒  接続

 リッピング対象はリッパー左右比較と同じCDのtrack01です。本当は外周の方が倍速上がるので悪環境になるのですが、CDによって“最外周”って異なりますから、とりあえず最内周にしました。

 iTunesを「エラー訂正なし」にしているのは、2度読みさせて負荷をかけるためです。

 dBpowerampは逆に「BurstMode」で負荷を減らしています(C2エラー発生はないtrackなのでBurstModeで問題ないハズ)。
 また、デフォルトではなく「Disable Tag Writing」に設定しているのは、「極力余計なことしない好条件」を作るためです。

 FX48はリッピング光学性能が低そうなのでセレクト。上述の通りビット品質との関連があると思ってるワケではありませんがこれくらいしかパラメータがないので(苦笑)。電源はPCと同じタップから供給(もちろんACアダプタ)。机の引き出しの上にグラグラするように設置。

 BDR-S05Jは…まあ一応メインドライブなので。ただしPureReadはOff。FX48と同じ理由で、逆に負荷を下げるためです。対象trackはPureRead使わなくても補間エラーは発生しませんので問題ないでしょう。
 が、BDR-S05JはdBpowerampで倍速設定が「Maxかx40」しか選べません。ので、純正ユーティリティで「常時静音モード」にしました。こうするとtrack01は4倍速で読みます(dBpoweramp表示にて)。FX48は約9倍くらいでした(iTunes表示にて)。2度読みした結果なので物理的な速度は18倍くらいだと思います。
 PCの外に出し、コーリアンボードで上下をサンドイッチ(ベゼル部のみ若干上下に大きいのではみ出し)。その上に鉛の円柱を置きました。

 ちなみに、好条件=低速にしたのは、セキュアリッパーやPureReadがリトライリードする際には「シフトダウン」するからです。エラーなく読もうとする時には速度を下げてるんですから、その方がビット品質にも“好条件”かなと。イメージ的には低速の方が電気的ノイズもメカ的ノイズも少なそうですし(空気抵抗がある以上、あんまり高速回転だと振動なんかも不利でしょう)。

 リッピング結果はもちろんWaveCompare一致。楽曲部のバイナリは同じということです。ファイルコンペアでは不一致でした(ドライブもリッパーも異なるのでオフセットズレは仕方ないでしょう)。
 リッピング先はUSB2.0接続の外付け2.5inch-HDDです。別名のフォルダにファイル生成。フォルダ階層は同じです。

・試聴
 リッピングするPCと再生するPCを兼用している場合は、リッピング環境を変えたら再生環境も変わってしまいますが、今回は上記HDDをリッピングしたPCから“再生専用PC”に移動し外付けしてそのファイルを直接再生しています。
 つまり再生環境は全く同一(HDD上のファイル位置は違うけど。仕方なし)、さらにストレージ間コピーはしてない“生”ファイルってことですね。

 さあ、いよいよ試聴です。どきどき。

 まずはPlayPcmWinにて。

 …やっぱり違い判りません。

 メモリ全展開型だと判りにくいのかも知れませんので、気を取り直してuLilithにて。

 …やっぱり判りません。

 ということで、本編での結論を覆す結果にはなりませんでした。


■バイナリ一致サンプル追加

 さて、ここからは再び本稿での新しい記載となります。

 上記の「ハード違い」による差分はZ68システムの設定によって作り出したものでした。ですが、PC自体にもっと差を付けた方がよかったかも知れません。
 そこで、「ノートPCによる完全バッテリ駆動(*)でのリッピング」のファイル追加してみようと思い立ちました。
 再生システムも当時よりかなり進化してると思いますし(以下再生システム参照)。

*:ただし、ノートPCのバッテリ駆動は音質に良いと判断しているワケではありません。バッテリと言ってもPC内部で必要な複数電圧をすべて化学変化による発電で賄ってるワケでもないので。「デスクトップのATX電源との対比として」という意味です。

 上記2サンプル「とりあえずサイコー」「とりあえずサイテー」もHDD(比較試聴したHDDではありませんが)に保存してありますので、それらとの比較を行います。もちろん物理的に同じCDで。

・リッピング環境
 バッテリ駆動しますので、ドライブはスリムドライブをUSB2.0で外付けします(スリムが好条件なのかについては上述の通り)。
 その他、ERI手持ち機材で可能な限り“ビット品質によさそうな”対策してみました。どんなもんでしょう?

 ・PC:ThinkPad X220 Windows10Pro 64bit バッテリ駆動(LCD輝度最低) 常駐系アプリインストールなし
    しまった、メモリはシングルアクセスに戻せばよかった…デュアルでやっちゃいました
 ・PC状態:BIOS(UEFI)でLANを始め内蔵カメラなど切れるものは全てdisable
       CPUはシングルコアに設定、THもdisable。シングルスレッドであることをタスクマネージャで確認
 ・ドライブ:スリムDVD-ROM NEC製PC-VP-BU47(ドライブ本体はTEAC製DV-28S-Y)
       コーリアンボードで上下を挟み鉛円柱を載せて制振
 ・USBケーブル:Stereo誌付録のUSBフィルタボード:エミライ製ES-OT4経由でアコリバ製USB-1.0SPS
          電源側はモバイルバッテリSONY製CP-F10LSAVPに接続
          eneloop4本直列直結では駆動できませんでした
 ・リッパー:≪dBpoweramp R16.0 Trial≫ BurstMode(リッピング時に負荷をかけない) 
       AccurateRip Off(オフセット補正しない) Disable Tag Writingチェック(余計なヘッダフッタを付けない)
       ドライブ速度x4に設定(リップ時x4と表示されていた)
 ・リッピング先:X220の内蔵SSD(CFD製CSSD-S6T128NHG5Q:ベンダはTOSHIBA) GPTのUEFIブート設定
          パーティション分割したDドライブ NTFS

 リッピング後、X220からSSDを取り出してZ68メインPCにUSB2.0接続、今回リッピングしたフォルダに3年前の「とりあえずサイコー」と「とりあえずサイテー」ファイルをコピーしてみっつのサンプルを揃えました。中身以外にファイル名とSSD上の記録場所が異なるワケですが、どうしようもないので無視します。リッパーや光学ドライブで制御できることでもありませんし。
 このストレージを再生PCに接続してそのまま再生します。
 今回の「スペシャルベスト」はコピーなしの第一世代となります。それもUSB接続などではなく、SATA3でノートPC基板に直接接続されたストレージです。純度高いですよね?
 対する過去の2ファイルはコピーであることに加え、変換を入れることでさらに不利にするため敢えてUSB接続にしてみたものです。

・みっつのサンプル
 これで3種のサンプルが揃いました。

 ・とりあえずサイテー:Z68フル稼働+グラグラFX48+iTunes
 ・とりあえずサイコー:Z68最低限稼働+制振BDR-S05J+dBpoweramp
 ・スペシャルベスト:X220シングルスレッド+制振スリムドライブ+dBpoweramp+フルバッテリ駆動

 三すくみで≪WaveCompare 1.32≫した結果を提示しておきます。音質を確認するワケではないのでコピーしたファイルを使用。

BDR VS FX48

X220 VS FX48

BDR VS X220

 ファイルの仕様を明示しておきます。

・ゼロサンプル数(曲間サンプル)と楽曲部バイナリ:ドライブ違い=オフセット違いのため先頭ゼロサンプル数がすべて異なりますが楽曲部バイナリは一致です。

・補間有無:3サンプルとも、PureReadパーフェクトモードでのリップデータと≪WaveCompare≫で一致するので補間は発生していません。

・サンプル数:すべて同じ12,491,472サンプルになっています。

・ファイルサイズ:プロパティで見るとすべて49,965,932Byteで一致します。

・ヘッダ:バイナリエディタで全く同じであることを確認しました。容量はオプションもなく一番ベーシックな44Byteです。

・オプションフッタ:ファイルサイズが同じでヘッダが同じでサンプル数も同じということは、フッタはないということです。
 実際、バイナリエディタでファイルの末尾を見てもほぼ無音レベルのデータが並んでいるだけです。
 ちなみに、「12,491,472サンプル×4バイト+ヘッダ44バイト=ファイルサイズ49,965,932バイト」です。フッタ(オプションメタデータなど)が存在する余地はありません。

・再生環境
 その時点での環境は使用機材履歴に記録していますが、今回はここに明記しておきます。

 ・PC:X79システム 再生専用
 ・PC電源:CSE製TX-200(アイソレーショントランス) アース接続
 ・PC電源ケーブル:AET製HIN AC EVD
 ・TX-200電源ケーブル:同上
 ・プレーヤソフト:≪foobar2000 1.3.8≫ PortableMode
           Resampler-V(SoX)で32倍アップサンプリング後DSD256変換(FP64 TypeD)再生
 ・ファイル在処:X220ストレージをX79のチップセットSATA2にミヨシ製SATA-272(20cm)で接続
          電源はシステムSSDの枝分かれ
 ・DAC:TEAC製UD-503 DSD256モードになっています DSDデジタルフィルタは150kHz設定
 ・DAC電源:CSE製RG-50(クリーン電源レギュレータ)
 ・DAC電源ケーブル:同上
 ・USBケーブル:アコリバ製USB-1.0SPS
 ・ヘッドホン:UD-503のアクティブGND駆動にて、SONY製MDR-Z7とSENNHEISER製HD700

 リンク先に記した通りアップサンプリングやDSD変換はPCでやらない場合はDACチップで実施されますので、「余計な変換」とは考えていません。

・試聴
 オフセットが異なっているので前後の曲間サンプル数が異なっていますが、楽曲部バイナリは一致です。オプショナルなヘッダフッタもないので再生時の動作が異なることはありえません。
 ファイル自体はそういうものですが、それを生成したリッピング環境“だけ”はかなり違うと思います。
 猛烈に念のためですが、猛烈に特殊な運用でない限りファイル生成してから再生するまでにストレージ電源は切れることがある前提です。

 リッピング時にフラッシュメモリセルに宿り、無通電でも存在し続け、再生時にはバッファやレジスタを幾重にも伝播していく、0/1を超越する音質差要因「GHOST IN THE CELL」は存在するのでしょうか…

 …ふたつのヘッドホンでブラインドで3サンプルをランダムに聴きましたが、違いは感じませんでした。
 少なくとも「こりゃヤバイ」とは思いませんでしたので何よりです(笑)。

 もちろん、個人的主観的判断なのは言うまでもありません。冒頭に記した通り「変わると思ってない」って“プラシーボ”効果もあるかも知れませんしね(苦笑)。


■仮想ドライブ幻想

 「ドライブ直ではなく、一旦イメージとして読んだファイルで作る仮想ドライブからリッピングした方がよい」という説もありますよね。
 しかし、音楽CDは音楽CDとしてしか読めないと理解しているので、ウチではリッピングに採用していません。

 が、今回「ビット品質のスペシャルベスト環境」として導入するかどうか判断するため、それなりに調べてみました。

・仮想ドライブからのリッピングとは何か
 始めに。そもそも音楽CD(CD-DA)はCD-ROMではありません(CD-ROM規格は音楽CD規格を利用して作られたもの)。データディスクではありませんから、いわゆるISO化はできません。
 ですので、音楽CDをイメージ化できるソフトウェアがあっても、それはISOイメージ生成ではないハズです。ここはCD-ROMやDVD以降(映像メディアだがファイルシステムに則ったデータディスク)と決定的に異なる点です。

 それを踏まえた上で、以下プロセスを踏んでリッピングしてみました。音質比較するワケではないのでフツウにZ68メインマシンにて。

 ・イメージ化:≪ImgBurn 2.5.8.0≫で「BIN+CUE」化 (ISO化は選択できない)
 ・仮想ドライブ化:≪DAEMON Tools Lite 10.4≫
 ・リッパー:≪iTunes12.4.1.6 x64≫ エラー訂正なし
 ・イメージ化に使ったドライブ:BDR-S05J マスターモード
 ・CD:PureRead対決で使った傷ありCD
 ・リッピング対象:S05Jのパーフェクトモードで停止するtrack10

 結果、10個のエラーがあるファイルができました。
 続いて、PureRead3+をテストした時に使った3回のS05Jマスターモード結果のうちのひとつとの比較を示します。

S05Jm 補間 imgbrn比較

 比較対象のエラー数は9でした。上図の通り相違は1サンプルしかありませんから、10個のうちの9個まで補間結果も共通だということでしょう。
 このことから、仮想ドライブリップはフツウに“マスターモードでの直接リップ4回目”に見えます。

 なお、イメージ化する際、S05Jはシフトダウンしてリトライやってました。
 そもそも、上述の通り音楽CDは音楽CDとしてしか読めないハズです。

 やはり、音楽CDのイメージ化とはリッピングのことではないでしょうか(そもそもCUEファイルとセットだし…)。

・BINとWAVの違いとは何か
 でも、できあがるファイルは「.bin」ですよね。そこで、表題の比較してみます。
 同じタイトルですが買い直した傷なしディスク(こちらは補間発生はありません)からBINとWAVを生成します。傷ありと同じタイトルである意味はありませんが、流れとして(笑)。

 ・BIN・・・≪ImgBurn≫で「BIN+CUE」化
 ・WAV・・・≪EAC V1.1 from 23.June 2015≫で全トラックをひとつのWAVにリッピングした「WAV+CUE」化
       ≪ImgBurn≫と合わせるためオフセットズレ補正なし。フッタなしを確認

 プロパティで「サイズ」を見ると、BINが477,056,160Byte、WAVが477,056,204Byte。その差44ByteはバッチリWAVファイルのヘッダバイト数です。
 そこで、WAVファイルのヘッダをバイナリエディタでカットしてファイルコンペアしてみると、ファイル内容一致。
 逆に、BINファイルの先頭にWAVファイルのヘッダを追加し、拡張子を.wavにし、CUEファイル冒頭の対象ファイル記述を対応させると、そのCUEファイルで曲ごとに分割表示されて再生できちゃいます。

 つまり、≪ImgBurn≫でイメージ化されたBINファイルはWAVファイルの音声データ部そのもの、ということです。そしてそれは、「音楽CDのイメージ化とはリッピングに他ならない」ことを示しているとみていいでしょう。
 ちなみに、IMGで吸い上げてもBINとファイルコンペア一致の全く同じものができます。CUEファイルも冒頭以外は同じ。

 中身が同じになるのですから、仮想ドライブからのリッピングとは「わざわざファイルを仮想ドライブ化してリッピングという形式にしてるけど、ファイルコピーするのとほぼ同義」ということです。

 イメージ化は実はリッピングだとすると、エラーはその時点で補間済みですから、得られたファイルを仮想ドライブ化してリップするとエラーしようがありません。ノーエラーで「補間済み」のデータが読み出されることになります。
 つまり、イメージファイルからリッピングするとエラーがなくなりますがエラー訂正が強力になったからではありません。「イメージ化する際に補間済みなだけ」ということです。

 ということで、エラー発生低減方法としては意味がないと判断しました。
 そして、ビット品質(それがあるならですが)的にも「コピー世代を重ねるだけなので逆に不利」と考えて採用しませんでした。


 なお、少なくとも≪ImgBurn≫によると上記の通りですが、ISO化できない以上他ソフトでも同じだろうと考えています。


■さてどうする?

・変わるという体験談をどうとらえるか
 ということで、ERI的にはいくら考えてみても試してみても「楽曲部バイナリが同じなら差はない(余計なヘッダフッタがないのは前提)」という結論になっちゃうのですが、世の中には変わるという体験談も結構ありますよね。

 それら主観評価は全くもって個人の自由の領域ですけれど、もし参考にする場合は

・ファイルのヘッダフッタも同じか。でないと、プレーヤソフトの動作が変わる可能性があるので
・それはバイナリレベルで確認されているか
・最低でも、楽曲部バイナリは一致か(≪WaveCompare≫で一致か)
・FLACとWAVEで比較したりしていないか(可逆でも。ファイルバイナリ違っちゃいますけど)
エンファシスCDを対応非対応のリッパーソフトで比較していないか(音声バイナリが違っちゃいますけど)
・本当に再生環境は同一か
*リッピング環境と完全分離していない場合、リッピング条件を変えたら再生環境も変わったことになる


といった客観的条件がどうなっているか考慮した方がよいと思っています。

 やや余談になりますが、補間って普通はパラパラ離散的に発生するので楽曲全体への“ヴェールの枚数”的音質差にはならないハズ(大量に連続的に発生すると局所的なノイズになるかマウント不可になる)なので、実は、補間有無的には「楽曲部バイナリ一致」は客観的条件にしなくていいと思っているのですが、話がヤヤコシクなるので敢えて挙げています。
 シャレにならないくらいまんべんなく大量に発生してたらヴェールの枚数的音質差になるかも知れませんが…
 ていうか、こういう試聴する時にそんなディスク使っちゃダメっす(苦笑)。

・「プロ」の発言をどうとらえるか
 コピー劣化について考えた時にも記しましたが、「音楽制作のエンジニア=必ずデジタル信号処理やコンピュータシステムについても詳しい」とは限らないのではないかと思えますので、発言者のスキルや発言の正確な意味や“意図(目的)”など、よく吟味した方がよいと考えています。
 特に「そういうことにしておいた方が儲かる」立場の方の場合は、“営業トーク”の可能性も考えた方がよいでしょう。

 加えて、マスタークロックを使う目的は録音・編集と再生では異なるであろう点など、「プロ製作現場の事情とコンスーマ再生事情は異なる」ことも念頭に置くべきでしょう。
 ちなみに、プロ用ツール(ソフト・ハード)が高価なのは「数売れないから」「高信頼性や長期安定供給が求められるのでメンテナンスコストがかかるから」といった理由が大きいと思っています。特にソフトは「ビット品質的に高音質だから」じゃないでしょう。

・リッピング速度
 「ビット品質に関するハードウェア条件としてはドライブの読み取り倍速性能がかなり支配的なのだ」という説もあるかも知れません。
 だとすると、普通のリッピング動作はCAVでしょうから同じCDでも内周と外周で読み取り速度が異なり「1曲目は音がいいのだが15曲目は悪い」なんてことが起こっていることになります。内周と外周で同じ曲が入っていることはないので気付かないのかも知れませんが、CD-Rでそういうディスクを作って確認してみることはできそうですね(記録時の速度とかいろいろめんどくさそうですが)。
 あ、カラオケがオマケについてるCDだと、もしかして「同一CDの別track」に同じ音声データ入ってるかも知れませんね。前奏部分とか。

 この影響があるとすると、「低速CLV読み取り」が可能なドライブ&それを設定可能なリッパーの組み合わせで使うしかありません。もちろんリッピング前にスピンアップ完了しないなんてもってのほかです(笑)。ドライブとリッパーの選定自由度がすごく狭まりそうです。実際に組み合わせてみないと判んないでしょうし(例えばS05Jは選びでありませんでしたがiHES208は結構選べるみたいです)。

・CD状態
 リッピング条件で音質変わるとすると、同じCDでもプレス(*)状態によっても読み出し波形が変わってリップファイルの音質変わりそうです。
 「初回プレスが一番いい」とか「いや、数回後の方がスタンパがエージング(爆)されてきて良くなる」とか、いろんな説がありそうです。ドライブ制振するより影響デカイ気がしますが、ユーザにはどうしようもないですよね。

*:http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/0707/25/news001.html

 もっと遡ると、マスタリングスタジオがデータ入稿に使っている「生ディスクのブランド」「焼きドライブ」などによっても、スタンパの状態が変わってプレスされたCDの音質は激変しそうです。
 いわんやディスク入稿とネット入稿をや。

・配信ファイル
 リッピング条件違いによる「ビット品質差」があるとすると、配信ファイルのダウンロード条件違いでもそれは発生しそうですよね。DL時、ネットワーク機器も制振した方がビット品質は良くなるのでしょうか? 落とすソフトもブラウザと専用ダウンローダでは違うとか。
 もしかしてインターネット接続環境にも依存? ADSLより光ファイバの方がいいとか、光でもギガより100Mの方がいいとか、NTTよりKDDIの方がいいとか、DLは真夜中に限るとか?
 配信サイトのサーバにも依存?


 …やっぱり考えないことにしようっと(笑)。


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PureRead3+を調べてPureReadを再評価する

16/07/02初稿

 個人的にですが、ここのところ光学ドライブ(特に5インチ版)の先行き不安がじわじわ膨らんできてました。
 そしてあるとき「PureReadドライブを追加確保しておかないと無くなっちゃうかも」という強迫観念に耐えきれなくなり(笑)、久々に新型ドライブ買っちゃいました。
 Pioneer製BDR-S09J(新品)です。

    残念ながらカラーバリエーションはピアノブラックだけに

   BDR-209JBKも出てますが、PureReadは「第2世代」の模様

 目的のPureRead機能は世代が上がって「PureRead3+」になっています。
 PureRead2になったS05J買った時は「PureRead VS PureRead2」やりました。もう6年ほども前になるんですねぇ。
 PureReadドライブの意義は「C2エラー(補間)発生検出装置」と位置づけている(笑)とはいえ、リッピング性能は高いに越したことはないですから、また比較してみました。

 なお、リッピングとエラー訂正とソフトとハードについてはこちらの内容が前提です。
 また、本稿はリッピング環境が違うと音声バイナリが同じなのに音質が違うファイルになる説とは全く関係ありません。補間発生=バイナリ不一致に関してですのでアタリマエですが念のため。

 本稿で記すリッピング結果の「エラー」は、特記なきはC2エラー=補間発生の意味とします。


■PureRead2 VS PureRead3+

 PureRead2機種は変わらずBDR-S05J(1.12)です。S09JのF/Wは最新の1.34にUpdateしました。

 Z68メインマシンにSATA接続。リッピングソフトは≪iTunes12.4.1.6 x64≫にて。
 PureRead使う時はリッパーに余計なことさせない方がよいと考えていますので、エラー訂正なしに設定します。
 なお、このバージョンでも≪iTunes≫とPureRead3+の相性問題はないようです。純正の≪Power2Go8≫と同じ挙動示すようですので。ただし、PureRead3+を設定する≪Pioneer BD Drive Utility≫を立ち上げたままだと干渉するようです。

・パーフェクトモード対決
 まずは、先の「無印 VS 2」対決時にS05Jでも停止したtrack10が救えるかどうかで補間発生阻止性能差をみてみます。
 確認のためS05Jで久しぶりに同CDの3曲をリップしたところ、6年前に3回やって一致した結果と完全に一致しました(3曲中2曲は完走、track10のみ停止)。なので1回で確認終了。

 さて、期待のS09Jはどうでしょう?

 …なんと3曲とも途中停止しました。

 S05Jでも停止したtrack10では、できたファイルサイズはS05Jより小さいです。つまりS05Jでは突破できたダメージ箇所で停止してるってことですね。また、その位置もまちまちになっています(S05Jは毎回同じところで停止)。ある時はあるダメージを突破でき、ある時はできなかった、ということですね。

        正常   S05J  S09J(1)  S09J(2)  S09J(3)
track09  46742KB  正常  7259KB   7259KB   7259KB
track10  36682KB 21040KB 6294KB  10291KB  11531KB
track11  42631KB  正常   781KB    781KB   781KB

 なんとも期待ハズレな結果に。

・マスターモード対決
 しかし、しかしですよ、もしかしたらパーフェクトモードは「諦めがよくなっている」けれど、マスターモードや標準モードの性能は上がっているかも知れません。また、パーフェクトモードの仕様上「最初の補間発生」で停止位置は決まってしまいますから、単に「最初に遭遇する補間発生ダメージとの相性問題」かも知れません。
 そこで、補間発生しても全部読むマスターモードで補間発生具合を比較してみます。

 同じくtrack10にて。同タイトルの「傷なしディスクのtrack10=もちろんパーフェクトモードで停止しない=正常データ」と比較します。
 S05Jでは12倍速くらい(iTunesの表示)で読みました。
 結果、1回目は9サンプル、2回目も9、3回目は8サンプルの相違(正常データとの相違ですから、これが補間発生したエラーサンプルということです)。
 その中では、次の2サンプルについて補間結果(または補間せずに済んだ)が違ったようです。

          正常       S05J(1)    S05J(2)   S05J(3)
5388110:  -1618, -3268   -1535, -3268    正常     正常
6651621:   1986, -635      正常    1986, -685    正常

 なるほど、3回目のみ1サンプル分補間発生が少ないワケですね。

 S09Jでは4倍速くらいで読んでました。
 結果、1回目138、2回目104、3回目139サンプルの相違。S05Jより全然多い…
 相違の内容もそれぞれ90サンプル分くらい異なります。

S09J-M:track10

 S09Jの1回目の138エラーのうち、S05Jの3回で補間値に相違があったサンプルNo.5388110~6651621までを表示しています。


■結果

 以上より、“少なくともこのダメージディスクに関しては”、S05J(PureRead2)の方が、S09J(PureRead3)よりよさそうです。
 もちろん、ドライブの個体差かも知れませんし、ダメージとの相性かも知れません。そもそも1枚のCDでしかやってませんので、全く一般論にはなり得ません。

 ただ、今回は「DVDドライブとBDドライブという違い」や「バルクとリテールの違い」などはなく、一応「BDR-S0*J同士の世代間対決」ですので、「PureRead3+は明らかによくなってる」と思えない結果になったのは残念です。

 もしかして“エックス”だと違うんですかね?
 施されたいろんな施策が“リッピングの光学特性”改善になってるなら買いですけど… っていうか、やるだけやったって言う安心感で?(苦笑)



 でも、実はS06Jでもちょっとやってみたんですが、「S05J>S06J>S09J」だったんですよね。S06Jは私がずっと管理してたモノではないのでハード状態はなんとも言えないのですが。

 ちなみに、S05J、S06J、S09Jそれぞれの設定ユーティリティではそれぞのドライブしか見えませんでした。


 ということで、S05Jがいいのかウチのがたまたまアタリ個体(逆にS09Jがハズレ個体)だからなのかは判りませんが、手持ちのBDR-S05Jを大切にした方がよさそうです。
 PureRead特性が若干違うとしても、万一ダメージディスクに当たった時にそれを知らせる「C2エラー(補間)発生検出装置」としては充分利用可能なワケですから、

「普段はBDR-S09Jのパーフェクトモードでリッピングし、もし停止してしまった場合のリカバーにS05Jを投入」

という運用にしようかと思います。
 PureRead3+だと、ディスク入ってても設定できるし本体に設定保存できるので便利ですし。


■補間の実体

 本項16/07/18追記。PureReadとは直接関係ないような気もしますがPureRead機能あったればこそ確認できたことでもあるので、この稿に記すことにしました。

・補間値は平均値か
 C2エラーしたサンプルの補間値はその前後サンプルの平均値と言われています。
 ちょうど良さそうな気がしたので、S09Jマスターモード(1)の138個のエラーサンプル中、No.5388506(5238DAh),5388508(5238DCh),5388510(5238DEh)という“ひとつおきに3個”集中している部分につき、それを確認してみました。

 バイナリエディタでバイナリ値を覗きますので、≪WaveCompare≫もHEX表示にして該当部分を示します。左側が傷なしエラーなしディスクの正常値、右側が傷ありディスクでC2エラー発生により補間された値になります。

S09Jm 補間

 ≪WaveCompare≫では相違サンプルの前後(間)は表示されませんので、バイナリエディタ≪Bz≫で該当サンプル部分を確認。
 Intel形式ですのでバイト単位でひっくり返して読みます。
 以下画像ではサンプルNo.5388506(5238DAh)のLとRにあたる02FFhと08DFh部分をマークしています。

S09Jm 補間 バイナリ

 ≪WaveCompare≫と≪Bz≫で読んだ、「傷なしディスクの正しい値」と「傷ありディスクの補間された値」をサンプルごとに整理しました。
 ボールドがC2エラーして補間された値、()は正しい値です。

サンプルNo   L         R
 5238D9   009C       2429
 5238DA   02FF(015F)  08DF
 5238DB   0563       0CA6
 5238DC   0706(08BD)  094D(0BE3)
 5238DD   08AA       05F4
 5238DE   0590(060F)  009D(FEF3)
 5238DF   0276       FB47

 HEX値なので解りにくいとは思いますが、Windows付属のプログラマ電卓などで10進数に直したり計算したりできます。
 してみると、確かに補間値は前後のサンプルとの平均値になっているようですね。

 この例だけ、BDR-S09Jだけ、での結果ですので一般的かどうかまでは解りませんが、補間の実体が少しは解ったかなと思います。

・補間結果が一定でもセキュアに読めるのか
 さて、普通は平均値だとすると、正しく読めたサンプルに挟まれたエラーサンプルの補間値は何回読んでも同じになるハズです。
 とすると、セキュアリッパーの2度読みを考えた時に懸念しましたが、やっぱり「2度読んだ結果が同じになる=補間発生を認識できない」ことがあるのでは?

 試しに以下のリッピングしてみました。

 ・傷ありtrack10
 ・BDR-S05Jマスターモード
 ・≪EAC V1.1 from 23. June 2015≫ C2エラー情報は使わず(*)Secureリッピング

*:ていうかこの組み合わせだと使えません。影響を受ける余地がないということになるので実験には好都合ですが。

 このリッピングでは、これまでの結果から「連続ではない10個程度の“お決まりの”サンプルでC2エラーが発生する」と予測されます。そして、それらはドライブ内で平均値補間されてから≪EAC≫に認識されているハズです。そして、その補間値は2回読んでも同じになる可能性が高いということです。

 以下、ログです。

Exact Audio Copy V1.1 from 23. June 2015

EAC extraction logfile from 18. July 2016, 16:27

Unknown Artist / Unknown Title

Used drive : PIONEER BD-RW BDR-205 Adapter: 1 ID: 0

Read mode : Secure
Utilize accurate stream : Yes
Defeat audio cache : Yes
Make use of C2 pointers : No

Read offset correction : 0
Overread into Lead-In and Lead-Out : No
Fill up missing offset samples with silence : Yes
Delete leading and trailing silent blocks : No
Null samples used in CRC calculations : Yes
Used interface : Native Win32 interface for Win NT & 2000
Gap handling : Not detected, thus appended to previous track

Used output format : Internal WAV Routines
Sample format : 44.100 Hz; 16 Bit; Stereo


TOC of the extracted CD

*省略

Track 10

Filename F:\10 Track10.wav

Peak level 77.6 %
Extraction speed 1.3 X
Track quality 100.0 %
Copy CRC 15EA2D26
Copy OK

No errors occurred

End of status report


 「Track quality 100.0 %」「No errors occurred」とあります。確かにリッピング中「Error correctionゲージ」は一度も点灯していません。
 しかして、このファイルとエラーなしファイルとの≪WaveCompare≫結果は以下の通りです。

S05Jm 補間 EAC

 ノーエラーじゃありません。

 このデータのCRC値は正常データと異なりますから、データベース照合すれば補間発生を認識できます。が、逆に、データベース照合は必須で、リッピング結果だけでは認識できないとも言えます。
 セキュアリッパーのセキュア機能はCRC照合こそが本命で、2度読みによるエラー発見(とリトライ)は補助的機能ということですね。

 念のため、補間の有無でCRC値が異なることを当傷ありディスクのtrack09で確認しました。
 S05J標準モード(傷なしディスクと327相違あり)とS05Jパーフェクトモード(傷なしディスクと一致=補間なし)でリップした結果、CRC値は全く一致しませんでした
 なんで傷なしディスクと比較しないかというと、傷ありディスクと傷なしディスクでは「読み出し位置が101サンプル分ズレてる」ためです。上の≪WaveCompare≫を見ると比較開始点が異なってますよね。WAVに切り出された位置が異なるのでデータとしては異なるファイルとなり、≪WaveCompare≫一致でCRC不一致になります。
 「セキュアリッパーにとってはCRC値照合こそ本命」と記しましたが、タイトルがデータベースにないと話が始まりません。
 しかし、同じタイトルなのにサンプル位置が異なることがある=データベースにタイトルがあってもCRC値が一致しないことがあるということで、これってどう対応してるんですかね?
 もしかしてそういうタイトルとして区別する機能あるのでしょうか。それはそれでCRC値集めるってことでしょうか。
 ウチに2タイトルある“同タイトル2枚”では両方ともズレてましたけど…

 やっぱり補間有無はC2エラー情報で認識した方が確実っぽいです。

 ちなみに、いくつかのC2エラー発生ファイルを覗いてみると、補間は“ひとつおき”に発生しているっぽく見え、それもCIRCの機能なのではないかと思えます。が、リッピング性能の低いドライブ(TEACスリム)だとやっぱり連続補間も発生(補間値の算出に補間値が使われている)していましたので、「連続しないことが保証される」というレベルではないようです。


 CIRCがんばってる。PureReadやっぱり便利。


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Windows10:無償アップグレードいろいろインストール

16/06/12初稿

 X220へのインストールをきっかけにノリが出たので、手持ちPCでいろいろ調べてみました。それで判明したことを記しておきます(X220記事に追記していた内容を分離しました)。

 まずは「である」調にて。


■無償Windows10ライセンス実験

 すべてインストールUSBによる領域全解放または別ディスクへのクリーンインストール。
 インストール時にMSアカウントは使わず(Z68のみ個別事情あり)。
 アップグレードは「UG」、プロダクトキーは「PK」と略。
 Windows8Pro(UG版)はパッケージ版。Windows7HomePremium(UG版)は3ライセンス使えるファミリーパック(もちろんUG用ベースライセンスも保有)。以後“Premium”は省略することあり。
 パッケージはサービスパックなしの発売当初版、運用経緯に8.1update化やサービスパックは省略。
 「⇒」は上書きアップグレード、「→」はクリーンインストール。
 XP以外は64bit版。

・≪MediaCreationTool≫
 そのバージョンとそれで作成されるインストールメディアのOSバージョンは無関係。まあそうでしょう。
 16年5月下旬現在、「15/11/15版10.0.10586.0」でも「16/05/18版10.0.10586.117」でも、作成したインストールUSBからは「1511 10586.104」がインストールされ、暫くネットに繋いでおくと「1511 10586.318」になる。

 バージョン情報やBuildナンバは「通知>設定>システム」にある。System32の下にあるその名も≪winver.exe≫でも確認可能。

・インストールUSB
 Home/Proの別なく32/64bitの別のみ。4GBで足りる。
 FAT32。Win8のツールはNTFSだったのでUSBからはUEFIインストールできなかったが、今回は可能ということ。実際できた。Z68マシンで、UEFIブートに設定し、使っていたMBRディスクを領域全解放して再インストールしたら特に選択画面なくGPTディスクになっていた。
 2.2TB以上でなくても「物理パーティションは4個まで(*)」といった制約なくなるので、そろそろGPTインストール=UEFIブートもいいかも。逆に、MBRでインストールしたい場合は注意した方がいいかも。

*:4個目以降は4個目の物理パーティション内に作られる論理パーティションになるので物理パーティションは事実上3個まで。論理パーティションがあるとドライブレターの表示順とかで違和感が出ることあり。

・その個体で認証したことないプロダクトキー入れて進めるとどうなるか
 & ベースライセンスで認証したことがない機体にUG版のPKだとどうなるか

 対象=自作X79マシン:Windows8ライセンス→8.1⇒10Homeで運用中
 使用PK=Windows7HomePremium(UG版)ファミリーパック

 ファミリーパックはすでに3個体以上認証実績があるが(もちろん同時稼働は3個以下)、この機体で使ったことはない。UGのベースとなるライセンスでも認証したことはない。
 つまりライセンス移動になるので普通なら電話認証になるハズ。

 やってみたらエディションは聞かれずHomeが認証済みで入った。電話認証なかったが、ある程度時間経過すると移動なのに電話認証ないことはこれまでもあったので“時効”と判断しておく。
 いずれにしても、「UGライセンスじゃダメ」「UG元のライセンスで認証してないとダメ」といったことはない模様。フェアユースを信頼して、と推察。まあ、DOS+Win3.1→Win95→Win98→WinXP→Win7→Win8なんてUGライセンスによる利用を証明させるのは事実上無理だが。
 万一本当はダメだとすると、「元ライセンスを保有しているUGライセンスであることを確認してこない=UGライセンスでインストール(UG)されたOS上からのUGはしていいがクリーンインストールは許さない」という変な仕様ということになる。それは、対象OSのインストールがなくてもWindows10化できるようにしたコンセプトとも矛盾する。

 この時点でWin8ライセンスは未使用状態になっているハズ。

 Audio用なのでLANコントローラをDisableしたら、「Windowsを認証するために、インターネットに接続してください」となった。以下のZ68でもそうなる。Enableにすればネットに繋がなくても認証済みになる模様。

・XP→7→8とUGしてきた機体はどのアップグレードライセンスで認証されるか
 & アップグレード過程でHomeからProにエディション変わっている機体ではどうなるか

 対象=自作Z68マシン:WindowsXP Proライセンス→7Home(UG版)→8Pro(UG版)⇒8.1Pro⇒10Pro(強制UGされた)で運用中
 使用PK=Windows8Pro(UG版),Windows7HomePremium(UG版)ファミリーパック

 X79の次に実施。
 強制UG時はWin8.1上でMSアカウントにサインインして使用していた。実使用機なので、実験はローカルアカウントで行ったがProで落ち着いた後MSアカウントによるサインインに変更している。
 まず、ひとつ戻ってWin8Pro(UG版)のPK入れてインストール。エディション聞かれずProが認証済みで入った。
 次に、SSDだけ変更してWin7Home(UG版)のPKでインストール。エディション聞かれずHomeが認証済みに。
 Win10Proに認証されたSSDに戻しても認証されたままで問題なし。
 Win8Pro(UG版)のPKだとPro、Win7Home(UG版)のPKだとHomeになったということは、それぞれのPKで改めて認証されているということ。
 このことから、このケースではWin7Home(UG版)かWin8Pro(UG版)どちらかを温存できると言える。後者はXPやVistaのライセンスでWin10化するためのブリッジに使える(*)。
 さらに、これは、上記X79においてWin7で認証された時点でWin8ライセンスは未使用状態になった証左と理解できる。

*:Win8のアップグレードパス:https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/jj203353.aspx

・UG対象OSが入ってるストレージを全解放してインストールするとプロダクトキーは必要か
 対象=自作E-350マシン:WindowsXP Homeライセンス→7Home(UG版)→8⇒8.1→Win10評価版
 使用PK=Windows8

 X79→Z68の次に実施。Win10評価版は入れていたが正式版はインストールしたことのない機体。
 まずはWin8PKでWin8.1updateをクリーンインストール。問題なく認証された。
 このことから、やはりX79で使っていたWin8ライセンスは未使用になっていたと理解できる。電話認証なかったが、これも時効によると理解しておく(1年以上ぶりに使うPK)。また、当然ではあるが、Win8として認証されたのだから「一度でもWin10化したライセンスは元OSとしての使用権を失効する」といったことはないとも言える。
 ちなみに、インストール作業メッセージの最後に「Windows10へのアップグレードをおすすめします」と出た。MSの必死さ凄い(苦笑)。
 次に、そのストレージを全解放、PK入れずにWin10をクリーンインストール。HomeかProか聞かれたのでダメかと思った(元ライセンスが何か覚えてないということなので)が、結局PK聞かれず選んだHomeで認証された。
 一度Win10化したマシンへの再インストールだけでなく、UG対象のOS領域を削除するクリーンインストールでもPK不要ということ。

 ちなみに、この後、別PKでWin10化したCeleron847システムの「プロダクトキーの変更」に当Win8PK入れたらネット認証された。これでWin8の権利は847での消費に変更され、つまりPKの移動はこの作業で行えると理解した。


■無償アップグレード権利の行方

・本当に移動できない特殊権利なのか
 一般的には、「無償アップグレード権はPK単体ではなくPK+特定ハードの組み合わせに対して発行されており、組み合わせるハードは電話でも変更できない」と言われていると思う。

 自作PCを使っているユーザーは注意が必要だ。自作PCでも、Windows 7/8.1ユーザーはもちろんWindows 10にアップグレードできる。しかし、大幅なパーツ変更を行うと、再アクティベーションを求められるケースがある。この場合、認証エラーが出ても電話でライセンス認証ができるとのこと。インターネット上では、「故障修理などで不可抗力の場合のみ、ライセンス認証できる」という情報が流れているが、パーツ交換でも対応に違いがなく電話認証が可能とのことだ。

 しかし、新しい自作PCを組み、OSを入れる場合、元のWindows 7/8.1のライセンスはもちろん有効だが、Windows 10にアップグレードすることはできないとのこと。この場合は購入するしかない。

出典:http://ascii.jp/elem/000/001/049/1049804/index-2.html

特に自作ユーザーは注意が必要だ。というのも、無償アップグレードのライセンスは、元のPCに対してのみ与えられるからだ。

 PCの構成(パーツ)を変更すると、別PCとみなされ、Windows 10がライセンス認証されていない状態になることがある。リテール版Windows 10の場合は別PCへの移行がライセンス的に認められているため、場合によってはライセンス窓口での電話認証が必要だが、継続利用できる。

 一方、無償アップグレード版についてはライセンスが元のPCに紐付けられており、構成変更が理由で認証が外れると、認証できなくなる。

出典:http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1005202.html

 これは、例えて言うと「購入したWin7や8のPKはそれとして使う場合はリテールライセンス(ユーザに付く)だが、Win10としてはOEMライセンス(特定ハードに付く)とみなす」ようなもの。「リテール権利買ったのにOEM権利にダウングレードされちゃうのか」という違和感がある。
 また、「タダじゃないなら要らない」と、認証されなくなったら元ライセンス(Win7など)に戻すケースが出てくるだろうから、Win10を普及させたい思惑と矛盾する。
 また、そもそもアップグレードは「WindowsUpdate」更新プログラムの位置づけ。ある期間が終了したら再インストール時に不可になる“更新”ってもの不可思議。

 さらに、MSサイトに電話認証について以下の記述がある。
 
無償で Windows 10 にアップグレードした後、ライセンス認証されていない状態になった場合は、次の手順を実行してみてください。
・・・
ハード ドライブやマザーボードの交換など、デバイスのハードウェアを大幅に変更した場合は、電話で Windows のライセンス認証を行えます。タスク バーに検索ボックスに「SLUI 04」と入力し、「SLUI 04」を選択してから、画面の指示に従って Windows のライセンス認証を行います。

出典:http://windows.microsoft.com/ja-jp/windows-10/activation-errors-windows-10

 「無償期間中は」といった限定はない。期間後もホントに「電話すればマザーボード変えても認証できる」とすると、つまりリテールライセンスの別PCへの移動と同じ扱いということであり、無償アップグレードによるWin10権利は「元ライセンス」に付いてることになる。つまり元PKがWin10のPKとして“も”使えるようになるということ。

 そもそも、当の“無償アップグレードしたWindows10”のライセンス条項に次のようにある。

b. スタンドアロン ソフトウェア。お客様は、本ソフトウェアをスタンドアロン ソフトウェアとして取得した場合 (およびスタンドアロン ソフトウェアとして取得したソフトウェアからアップグレードした場合)、お客様が所有する他のデバイスに本ソフトウェアを移管することができます。また、(i) お客様が本ソフトウェアの最初のライセンス ユーザーであり、また、(ii) 新しいユーザーが本ライセンス条項の条件に同意すれば、本ソフトウェアをそのユーザーが所有するデバイスに移管できます。お客様は、本ソフトウェアを移管するために、当社がお客様に作成を許可したバックアップ用の複製、または本ソフトウェアを収録したメディアを使用することができます。お客様が本ソフトウェアを新しいデバイスに移管する場合は必ず、本ソフトウェアを以前のデバイスからアンインストールしなければなりません。デバイス間でライセンスを共有する目的で本ソフトウェアを移管することはできません。
出典:「システム」の「マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項を読む」

 上記は“無償インストールUSB”によるインストール時に合意した条項にもある。

 以上より、実はライセンス移動(移管)できる可能性あるのではと思える。ていうかダメだとは読めない。
 ので、手持ちライセンスはハードに拘らずとりあえず一度Win10化しておくことにした。

 無償期間終了後、上記847システムでWin10化済みのWin8PKを使って別システムにWin10インストールしてみるつもり。
 上記結果から、無償期間中に実施するとこれは認証される可能性が高く、その場合は無償ゆえ「別PCだがもう一度無償でUG(元PKは移動になるが電話認証免除)」したのか「元PKにライセンス付いてる」のか区別つかない。
 が、期間後なら前者の可能性はないので、認証されたら「ライセンスは元PKに付いてる」ことになる(元PKの移動確認は免除)。
 電話認証も含めて不可だった場合は「ライセンスはPK+特定ハードのみに付いてる」特殊な権利ということになる(ライセンス条項とは矛盾するが)。

 16/08/20追記:AnniversaryUpdateで「Activation Troubleshooter」なる機能が追加されたようだが、“それによって”権利移動できるようになったとすると、それは「便利機能追加」ではなく「ライセンス条件変更」。それは考えにくいので、やはり上記の通りもともと可能だったのではないか。

・無償期間終了後の挙動実験:システムストレージ移植
 本項16/08/20追記:Z68に、Win8PKでE-350にインストールしたSSD(SUPERTALENT製)をそのまま移植してみた。
 Homeでネット認証された。SSD以外はProで運用していたハードなのでE-350のライセンスであることは間違いない。このライセンスは847に移動済みのハズなのでもういちど移動したということになる。
 ただ、無償期間が終わっても何が終わったのか不明確であることや元々Win10(Proとしてだが)で認証実績のあるハードだったことから、「権利は移動できる」と完全には言い切れない。
 元のSSDに戻してもProで認証されたままを確認。

・無償期間終了後の挙動実験:PK不要で再インストール
 本項16/08/20追記:上記に続き、システムSSDをSUPERTALENT製SSDに交換、全解放して一旦電源を落としてから改めてクリーンインストール(インストールUSBは先の実験で使用した4GB)。Proを選択して「キーがありません」で進めたところ、Proでネット認証されて立ち上がった。
 確かに「認証実績のあるハードではPK不要」「システムストレージ変更くらいでは問題なし」ということ。
 元のSSDに戻してもProで認証されたままを確認。

 ところで、この「ハード構成を変えなければ再インストール時にPKは要らない」という仕様は問題あるのではないか。例えばストレージを空にしてOS権利は留保したつもりで譲渡した自作PCにもインストールできてしまい、それを不可にする方法がない。
 だから「MSアカウントと紐付け」するようにしたのかも知れないが、MSアカウントで使わない場合の解決策にならないし、プライバシー的にキモチワルイ。

・無償期間終了後の挙動実験:ライセンス移動
 本項16/09/04追記:AnniversaryUpdateでMSアカウントを使えば移動可能になったようなので、もうあまり意味はないかも知れないが「ライセンス移動できるか否か」を試してみた。無償期間終了から一ヶ月以上空けたのは、“不穏な延長”が終わるのを待ったため。それを確認する術はないがキリがないので決行。
 Win10に関わったことのないM/B(H67)とCPUと500GB-HDDとSFX電源に上記実験で使ったUSBからインストール(DIMMのみE-350にインストールした時に使ったもの)。PK入れずHomeを選択してローカルアカウントのまま簡易設定で。ネット接続状態だったので重要な更新はDLしていた。

 「1511 10586.104」がインストールされた後、Win8のPKを入れたところ「他のPCで使われている」と出た。
 無償期間中、E-350で認証済みPKを847システムに入れても認証されたが、無償期間だったからということか?
 無償期間終了後、E-350からZ68にシステムSSDだけ移植したケースでは認証されたが、これは“ハードウェア変更許容範囲内”だったということか?

 認証エラーの状態になると電話認証の案内が出る。電話すると自動応答で「AnniversaryUpdateではMSアカウントで~」という説明があった後、「Win7か8.1からのUpgradeか」と聴かれたのでYes。「エラー表示されたか」と聞かれたのでNoとした。
 インストールIDを6桁9セット入力。「IDを検索しています」と言われた後「Win7かWin8.1のPK入れればOK」というので、そういうステイタスに変更されたのかと思った次の瞬間「認証できない。オペレータと電話で話すか」と言ってきた。単なる実験なのでそこで終了。
 ということで「自動応答への入力は正しかったか」「Win8のPKだとダメなのか」などの不確定要素がありイマイチはっきりしないが、従来もサポートと会話すれば再認証手続きされたし、冒頭に「MSアカウントで管理できるようになってる」という解説が入るなど「無償UGした時のシステムでしか使わせない」対応ではなかったので、やはりそういう特殊ライセンスではなく移動可能なのではないか。
 なお、この後、Win8PKで認証させた847システムは認証状態であることを確認した。


■クリーンインストール備忘録

 めちゃくちゃ個人的な内容だが参考まで。

・高速スタートアップ
 この機能って、MS的には「主電源断しない」「シャットダウンした状態でハード構成変わらない」タブレットなど向けのつもりなのではないかと。
 デスクトップでPSUスイッチ切るなど主電源断運用する場合は無効にした方が無難かも。

・MSアカウント
 持っていても、インストールはローカルアカウントで行い紐付けは後でやった方がよい。でないと、

  ・ユーザフォルダ名が「メールアドレスの先っちょ」になってしまうのでキモチワルイ。直せるがメンドクサイ
  ・OneDriveがデフォルトのローカルフォルダに同期されるので、場所を変更したい場合はメンドクサイ
  ・「同期」の設定は見直した方がよいが、その猶予がなくなる

・ユーザフォルダ名
 ローカルユーザでインストールするとその名称になる。が、MSアカウントを使うと上述の通りに。
 後から変更する場合は、新たに「フォルダ名にしたい名前のローカルアカウント」を作成し、そちらにMSアカウントを紐付けし直す。すでに「先っちょフォルダ」内に必要なデータが入ってる場合は消さないように注意。
 ちなみに、ログインアカウントはMSアカウントからローカルアカウントに切り替えできるが、そのローカルユーザ名は“使用中になるようで、そこでターゲットのユーザ名を使ってしまうとその名前ではローカルアカウントを作れなくなる模様。

・ユーザフォルダ場所
 メインマシンではDドライブに変えているのでその処理。
 ドキュメントなどはプロパティで場所を設定すればよいが、ローカルOneDriveフォルダは変えられない。MSアカウント紐付けしちゃった後は、通知領域のアイコンから「リンク解除」して新フォルダパスを指定すればその下にOneDriveフォルダが生成され再度同期される。

・アプリ依存データ
 普通のデータは普通にコピーすればいいが、メールデータ(本文やアカウント設定)やIME辞書のような「アプリに組み込まれてるデータ」は原則バックアップ・レストアで復元する。
 JustSystemは本体アプリと別の管理ツールでやるコンセプトっぽい。≪ATOK辞書≫や≪Shuriken≫など。
 お気に入り(ブックマーク)も消さないよう注意。
 よく使うアプリのカスタマイズ設定も、そのまま引き継ぎたいならコンフィグファイルの在処やエクスポート・インポートできないかなどチェックしておくべき。

・アイコン
 関連づけがおかしくなった場合は、OS純正の方法では修正無理っぽいので≪Default Programs Editor≫などフリーのツールを。

・dllなど
 exeそのまま実行できるタイプのアプリでもdllなどを復元してやる必要がある場合あり。例えば≪Wavosaur≫で要求されるdllはVC++2010で入れる。

・Office2000 Standard
 インストール時にエラーが出るが無視したらインストール成功と表示された。SP3もOffice2007互換パックも入れられる。動作キビキビしてるし機能的不満もなし(ほぼExcelしか使ってないが)。
 問題は「Excelで、IMEの“詳細なテキストサービス”を無効にしないでかな漢変換でオートコンプリートすると落ちる」ことくらい。

・Office2003 Standard
 インストール時エラー出ず。もちろんネット認証OK。SP3もOffice2007互換パックも入った。Excelのオートコンプリート問題なし。
 Z68のデスクトップに続いてX220でも認証された。CDからコピーしたファイル(フォルダ)をネットワーク共有したドライブからインストールできた。

1.1 インストールおよび使用
(a) お客様は、本ソフトウェアのコピー 1 部をパーソナル コンピュータ等の1 台のデバイスにインストールして使用できます。
(b) お客様は、本ソフトウェアの 最初のコピーを主に使用する方が専用に使用する別の 1 台の携帯用デバイスに、本ソフトウェアの追加のコピー1部をインストールすることができます。

出典:インストール時に表示される使用許諾契約

   リボンじゃないし。

・タスクバーアイコン(ショートカット)の在処
 もういちどデスクトップに戻したくなった時などはここにある。
 C:\Users\***\AppData\Roaming\Microsoft\Internet Explorer\Quick Launch\User Pinned\TaskBar

・パスワードパス
 Windows8と同じく≪netplwiz.exe≫でパスワードパス可能。

・SATAドライバ
 「Microsoft標準AHCIドライバ」が存在してたらチップベンダ提供ドライバが入ってないということ。Z68マザーオンボのMarvellコントローラはこうなってた。


■LaVie ZをWindows10化する

 すいませんウソですホントはVersaProです(笑)。

 何故か以降「ですます」調になります。

 X220に続いてNECの「VersaPro UltraLite タイプVG」、PC-VK19SGHNE(*)をWin10化しました。
 いわゆる「LaVie Z(またはLaVie G タイプZ。NEC Directでの名称?)」のビジネスバージョン。LaVieならPC-LZ750HSに該当するモデルです。
 2012年7月発表の初代機。IvyBridge(第3世代Core i)世代。

*:http://www.bizpc.nec.co.jp/pcseek/catalog/versapro/201207/versapro_typeVG_201207.pdf

 NECは、Windows10アップグレードを2013年5月発表以降の機種しか対象にしていないので対象外。5月モデルはまだIvyBridgeですから、同じIntelプラットフォームなのに対象非対象があるのですが、理由は不明です。単にどっかで切らないとサポートが大変ってことですかね。

 ちなみにNECコンスーマ機種の型番ルールは、最初のMが世代(次はNになっている)、最後のSがカラーだと思います。真ん中は不明。Zシリーズ全部(ていうか他のもほとんど)Sだし。

 VersaProとしては13年5月発売機種が一番古いので、これが一番近いと仮定してアップデート検索すると以下の通り。
http://search.casnavi.nec.co.jp/download/pc/module/sabun/windows10upgrade/win10_index2.htm#201305_versapro

 LaVie ZとしてはPC-LZ750MSSが一番近い(Zシリーズの対象機種の中で一番古い)でしょうか。
http://121ware.com/psp/PA121/NECS_SUPPORT_SITE/CRM/s/WEBLIB_NECS_DID.PRODUCT_ID.FieldFormula.IScript_VDown_Id_Mod

 ツール類は共通じゃないかと思いますが、なんか微妙に違う?(詳細は調べてません)。

・クリーンインストールではなくアップグレードで
 X220は32→64bit化したかったことなどからクリーンインストールしました。
 が、こっちは仕事に使用中なので長時間のダウンタイムは許されないこと、システム入りストレージを抜いて入れ替えられないことなどから、Windows7 Pro SP1 64bitから上書き(環境引き継ぎ)アップグレードします。
 もちろん必須更新プログラムはすべて入れた状態。動かないと困るアプリ・ドライバはX220で動作確認済みです。

 インストールUSBを挿してOS上から≪setup.exe≫を起動。
 最初に「更新プログラムをダウンロードするか」聞いてくるのでYes(そのせいかインストール直後に10586.318になってました)。
 当然ながらPKは聞かれず、現エディションであるProにすると出てからスタート。途中数分止まったように見えることもあり1時間ほどかかりました。
 インストールUSBはハブ経由、ネット接続もハブに挿したUSB-LAN経由でしたが問題なく終了、認証されました。

 びっくりしてるデバイス類はありません。Gfxドライバだけ念のためIntelサイトから落として入れ替えましたが(X220と同じく8.1対応版ですけど)、そんなに古くなかった模様です。X220と異なり最初からディスプレイオーディオドライバも入りましたし。
 「Fn+」も一通り動きます。タッチパッドドライバも入ってました。
 ちなみにHDMIは1920x1200表示OKです。さらにちなみにCPU-Zによると4GBのメモリはシングルアクセス。ちぇ。

 もとMBRでUEFI領域なしの「回復パーティション(8GB:リカバリイメージ入り)」「プライマリパーティション107.24GB」「休止パーティション(4GB)」の3領域のBIOSブートシステムでしたが、Win10化後もGPTになったり回復パーティションが増えたりはしませんでした。

 MSアカウントへの勧誘などはなくWin7で使っていたローカルアカウントのまま。OneDriveはそのまま引き継がれています。そのMSアカウントとローカルアカウントが紐付けされてるハズなので、注意した方がよいかも知れません。

 独自にインストールしてあったソフトやドライバも今のところ問題ありません。
 Windows7の時は自動更新で入ったがハングしたIE11も動くようになりました(32bit,64bitとも)。
 ストアアプリのDVDプレーヤが入ってました。オマケですかね。

 危ない香りがする高速スタートアップは無効に。

 アップグレード後のファイル削除は以下の記事が参考になる。
http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1603/24/news035.html

・プリインストールソフト
 ビジネス用機種なのでプリインストールソフトはちょっとしかありません。
 それらexeファイルの日付など見てみましたが、アップグレード時にUpdateはされていない模様です。

・≪型番・製造番号表示ユーティリティ≫
 普通に動きます(って表示するだけですが)。

・≪ワイヤレスLANの設定≫
 普通に動きます(5GHzの有効無効を切り替えるだけですが)。

・≪ECOモード設定ツール≫
 起動します。これって、たくさん電源プランがプリセットしてあり、そこから選んだ3種類をFn+F4キーでトグルで切り替えられるってツールですねきっと。「Intel Rapid Start Technology」を使いたい場合はマジで調べた方がいいと思いますが、要らなければ普通に「バランス」とか選んでおけば問題ない(無関係になる)んじゃないかと。
 Win10対応版にするとショボくなるみたいですし。

※1 ご購入時に搭載されていた本アプリから以下の機能が変更されています。
・切替対象の電源プランが3モードから2モードになりました。
・各電源プランごとの詳細設定機能が削除されました。代わりにOSの電源オプションにて設定が可能です。

出典:http://search.casnavi.nec.co.jp/download/pc/module/sabun/windows10upgrade/win10_index2.htm#201305_versapro

・≪ピークシフト設定ツール≫
 起動します。ピークシフトしないので(オフィスで使ってるワケではないので)、ちゃんと動くかどうかは確認してません。

・≪バッテリ・リフレッシュ&診断ツール≫
 使う時はAC駆動しているので(使わない時はACアダプタへの給電もOFF)、少なくとも閾値設定は動いてほしいです。50%に設定してますが、「47%。充電していません」などと出るので(%値も変化するので)大丈夫っぽいです。

 上記VersaProサポートページにWin10対応版が上がってるツールやドライバがありますが、とりあえず問題なさそうなので当面このままにしてみようと思います。非サポートですから入れて問題出たら本末転倒ですので。


■miix2 8をWindows10化する

 miix2の記事にて。


■おまけ

・内蔵されるプロダクトキー
 認証に使ったPKとは違う。ていうか個別生成ではなく決まってる模様。

・とんでもなく起動が遅くなった時にしたこと
 暫くWindows10Pro(×したのにキャンセルになっておらず強制アップグレードされた)で使っていたZ68メインマシンでのこと。
 ある時から起動がめちゃくちゃ遅くなりました。真っ黒画面(壁紙出ず)にマウスカーソルだけが動く状態が数分続き、やっとデスクトップが出る状態に。ストレージにアクセスし続けてるとかネットワーク通信し続けてるような素振りはありません。ハードもソフトも直前に追加したものはなく、オンラインウィルススキャンしても問題なし。
 ≪msconfig≫で「診断スタートアップ」すると正常起動します。

 そこで、「スタートアップオプションを選択」で「システムサービスを読み込む」「スタートアップの項目を読み込む」のうち前者をハズすと正常起動。

 そこで、サービスをアルファベットソートし、A~Nまでを無効にして起動すると正常。
 同様に半分ずつ絞り込んでいったところ、Aの10個のうち前半5個を無効にしても正常、後半5個を無効にしても正常となった時点で「?」に。

 そこで、すべて有効にしてみたら正常起動するじゃないですか。
 暫く問題ありませんでしたが、翌日メイン電源断から立ち上げたら激遅に戻ってました。サービスをすべて無効にして起動→有効にして再起動で一時的には直るようですが、何が起きてるか不明です。

 これもあってWindows10クリーンインストール実験に突入した、と(苦笑)。

・USB初期化
 UEFIの起動高速化設定としてUSBイニシャライズを簡素化できたりしますが、Z68ではUSBメモリからブートできなくなりました。

・無償終了
 16/07/30追記。10:00現在、Win8.1update1のままにしてあるmiix2の白旗クリックしたら「無償キャンペーンは終了しました」と出た。ハワイ時間なんちゃらという話もあるが、“半強制アップグレード”は日本時間で終了した模様。


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